体を温める食べ物や飲み物にはどんなものがあるか、ご存じですか?
食べ物や飲み物には「温かいもの」ではなく「体を温めるもの」が、「冷たいもの」ではなく「体を冷やすもの」があります。
何を食べるか、何を飲むか、の選択が冷え性を作っているのかもしれません。
そこでまずは、体を温める食べ物なのか冷やす食べ物なのかを見分ける方法をお伝えします。
そして次に、体を温める野菜にはどんなものがあるの? 果物は? 調味料は? 飲み物は? について具体的に紹介します。
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体を温める食べ物と冷やす食べ物の見分け方
体を温める食べ物(飲み物)なのか体を冷やす食べ物(飲み物)なのか、見分ける方法があります。例外もありますが参考にしてみてください。
地面の下にできるか上にできるか
野菜の場合は、地面の「下」にできるのか「上」にできるのか、で見分けることができます。
根菜のように地面の下にできる野菜なのか、きゅうりやほうれん草のように地面の上にできる野菜なのか、という見分け方ですね。
地面の「下」にできる食べ物(特に野菜)は体を温める。地面の「上」にできる食べ物は体を冷やす。たとえば……
地面の下にできる体を温める野菜:
さつまいも・ごぼう・にんじん・ネギ類・しょうが・れんこんなど
地面の上にできる体を冷やす野菜:
レタス・きゅうり・なす・トマト・キャベツ・ほうれん草など
色は暖色系?寒色系
食べ物の色によっても見分けることができます。
体を温めるのは、黒・赤・オレンジ・黄色の食べ物。体を冷やすのは、白・青・緑色の食べ物。たとえば……
暖色系の体を温める食べ物:
黒パン・そば・さつまいも・かぼちゃ・黒豆・小豆・黒砂糖・紅茶・赤ワインなど
寒色系の体を冷やす食べ物:
白いパン・白いごはん・うどん・白菜・レタス・ほうれん草・豆腐・白砂糖・緑茶・白ワイン・牛乳など
産地は寒いところ?暑いところ?
産地が寒い場所なのか暑い場所なのかも、見分け方のひとつですね。
体を温めるのは、寒い産地でできる食べ物。体を冷やすのは、暑い産地でできる食べ物。たとえば……
寒い産地でできるもの:
そば・塩鮭・りんご・ぶどう・さくらんぼなど
暑い産地でできるもの:
バナナ・みかん・パイナップル・マンゴー・カレー・コーヒー・緑茶など
コーヒーは黒い色をしていますが、ブラジルやコロンビアなど暑い地域で作られるものなので、体を冷やす飲み物になります。
トマトも赤い色をしていますが、南米の暑い地域が原産で夏が旬の野菜なので体を冷やす食べ物になるのです。
果物は南国産のものが多いので体を冷やしがち。青森や長野がおもな産地であるりんごや、山形がおもな産地であるさくらんぼなどは、温める食べ物になりますね。
発酵しているか、していないか
発酵食品は体を温めます。
発酵食品には酵素がたっぷりと含まれていて、この酵素が新陳代謝を活発にしてくれるので体を温めることになるのですね。
発酵食品:
納豆、漬物、醤油、味噌、キムチ、チーズ、紅茶、甘酒など
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体を温める食べ物と冷やす食べ物の見分け方をお伝えしました。
次は、体を温める野菜にはどんなものがある? 果物では? 肉や魚では? 飲み物では? について具体的にご紹介します。
体を温める食べ物と冷やす食べ物
体を温める野菜
しょうが、にんじん、ねぎ、たまねぎ、ごぼう、れんこん、さつまいも、じゃがいも、かぼちゃ、にら、にんにく、にんにくの芽、山芋、ふき、赤唐辛子など。
体を温める果物
りんご、ぶどう、さくらんぼ、いちじく、あんず、桃、プルーンなど。
果物は南国産のものが多いので、どうしても体を冷やすものが多くなってしまいます。
とはいえ、果物には酵素が豊富だったり抗酸化作用が高かったりと、健康効果は満載。果物はぜひ取り入れてほしい食べ物です。
果物もしっかりと取り入れたうえで、果物以外のところで体を温める食べ物・飲み物を意識して摂ることがおすすめですね。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「果物」
体を温める肉・魚
お肉や魚にも体を温めるものと冷やすものとがあります。赤身の部分や寒い北の海でとれる魚は体を温める食べ物、といったところでしょうか。
体を温める魚:鮭、まぐろ、かつお、サバ、イワシ、さんま、カニ、ほたて貝、明太子、ちりめんじゃこ、海藻など。
体を温める肉:羊の肉(ラム)、牛肉、鶏肉、鶏のレバー、鹿の肉、そのほか赤身の肉。
ラムといえばジンギスカン。寒い北海道を代表する郷土料理ですね。体を温めるお肉が自然と広まったのではないでしょうか。
逆に体を冷やす傾向があるのが豚肉。ソーキそば、ラフテー、てびちなど、暑い沖縄で良く食べられる食材です。黒豚が有名な鹿児島も温暖な地域ですね。
では最後に体を温める飲み物について具体的に紹介します。
体を温める飲み物と冷やす飲み物
飲み物も見分け方は食べ物と基本的に同じ。ちょっとくわしく見てみましょう。
色は暖色系?寒色系?
飲み物も、暖色系は体を温めるはたらきがあり、寒色系は体を冷やすはたらきがあります。
色が濃い(黒・赤・橙など):
赤ワイン、紹興酒、ほうじ茶、紅茶、ウーロン茶、黒豆茶、ごぼう茶、ココアなど
色が薄い(白など):
白ワイン、ビール、緑茶、牛乳、豆乳、水、清涼飲料水など
産地は寒い?暑い?
産地が寒いところの飲み物、というのはあまり思い浮かびませんので、産地が暑いところの飲み物を紹介します。
産地が暑い(暖かい)場所:
コーヒー、緑茶など
コーヒーは、色は暖色系なので「体を温める飲み物」のようにも思いますが、ブラジルやコロンビアなどの赤道直下の暑い地域で栽培されている飲み物なので「体を冷やす飲み物」になるのです。
緑茶も静岡や鹿児島など、比較的温暖な地域で作られるものなので「冷やす飲み物」になりますね。
発酵しているか、していないか
発酵しているものは「体を温める飲み物」になり、発酵していないものは「冷やす飲み物」となります。
発酵している:
紅茶、ウーロン茶、プーアル茶、日本酒、紹興酒、甘酒など。
発酵していない:
緑茶、抹茶、コーヒー、焼酎など。
日本酒は米を発酵して作るお酒。対して焼酎は麦や芋を発酵ではなく「蒸留」して作るお酒なので「体を冷やす飲み物」になります。
甘酒は発酵していますが、甘味が強いものは砂糖のはたらきによって体が冷えやすくなります。甘酒よりも紅茶のほうが体を温めるはたらきが長続きする傾向があります。
体を温める飲み物と冷やす飲み物
以上の見分け方からまとめると……
体を温める飲み物:
紅茶、ウーロン茶、ほうじ茶、黒豆茶、ココア、しょうが湯、ごぼう茶、赤ワイン、日本酒、紹興酒、甘酒
体を冷やす飲み物:
コーヒー、緑茶、牛乳、豆乳、ジュース、清涼飲料水、水、白ワイン、ビール、ウィスキー、焼酎
体を温める食べ物:まとめ
体を温める食べ物と冷やす食べ物について、いろんな見分け方や具体的な食べ物をご紹介しました。
体を温めるから良い食べ物、冷やすから良くない食べ物、ということではありません。夏にナスやトマトやきゅうりで熱い体を冷やすのも、冬に根菜や紅茶で体を温めるのも、理にかなっています。
ただ、もし冷え性でしたら、ふだんの食生活で体を冷やす食べ物や飲み物が多くなっていか、一度見直してみるのはいかがでしょうか。