お風呂でしっかりと温まる方法をご存じですか?
「お風呂から出るとすぐに湯冷めする」、「お風呂から出たらすぐにパジャマと靴下と……」というあなた、すこしの工夫で体の芯まで温まるようになるかもしれません。
体の芯まで温まるためのポイントは「お風呂の前の工夫」と「お湯の温度」。
では、お風呂で体の芯まで温まる方法をご紹介します。
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お風呂(湯船)に入るメリットとは?
お風呂に入ること、つまり湯船につかることには、たくさんのメリットがあります。
たとえば……
メリット【1】:血行がよくなるので酸素や栄養がいきわたり老廃物の排泄もすすむ。血液がキレイになって疲労回復も進む。病気の予防にもなる。
メリット【2】:肩までつかると全身の代謝も活発に。特に腎臓の血流がよくなって尿の量も増えるので「冷え」や「むくみ」をとってくれる。
メリット【3】:お風呂の中では体重は10分の1に。体重を支える負担から解放されて筋肉や関節がラクになる。特に精神的ストレスは筋肉の膜にたまるので、ストレス解消にとても効果的。
メリット【4】:白血球のはたらきが促進されて免疫が高まる。
メリット【5】:体内酵素のはたらきが活発になって、新陳代謝や体の回復も促進。
メリット【6】:湯船で温まると血栓をとかす働きをするプラスミンという酵素が増えるので、サラサラ効果によって生活習慣病の予防に効果的。
このほかにも、皮膚の皮脂腺や汗腺のよごれを浄化して肌をきれいにする。
リラックスホルモンが分泌されたりα波が出て、心と体がリラックスする。
お風呂はさまざまな効果が満載なのです。
健康で美しくいるための方法としてお風呂は最適。でもシャワーだけで済ます生活ではこれらの健康効果は得られません。
しっかりとお風呂につかることが大切です。
でも 「お風呂あがりにすぐ冷えちゃう」という方のために、体の芯までしっかり温まるお風呂の入り方を紹介します。
芯まで温まる方法(1)飲み物
お風呂で温まるためには、お風呂に入る前に少しでも体を温めておくこと。
体の温度と湯船のお湯の温度の差が少なくなれば、それだけゆったりと湯船につかっていられるので、芯まで体が温まるようになります。
そこでお風呂の前に何を飲めばいいのかというと……
生姜湯、黒豆茶、ほうじ茶、紅茶など
コーヒーや緑茶はたとえホットでも体を冷やす傾向がある飲み物。体を温めるはたらきのある飲み物がいいですね。
生姜湯、黒豆茶、ほうじ茶、紅茶、ウーロン茶などは体を温める飲み物。温かくして(ホットにして)飲みましょう。忙しい時は白湯(さゆ)でもOKです。
お風呂の直前に飲む必要はありません。30分前くらいが効果的でしょうか。
夜ご飯を食べて、少しのんびりお茶を飲んで、そしてお風呂に入る。といった流れですね。
湯たんぽで体幹を温める
お風呂の前に湯たんぽで体幹を温めるのも効果的な方法。腰、お尻、お腹、二の腕、太ももなどを温めるのがおすすめです。
寒い冬は冷えた足先や手先を温めたいと思うでしょうが、お風呂で体の芯まで温まるためには体幹を温めておくのが効果的な方法なのです。
芯まで温まる方法(2)お湯の温度
寒い冬は熱いお風呂に入りたい!という方も多いかもしれません。でも体がしっかり温まるのはややぬるめのお湯。
熱いお湯だと、冷えた体との温度差から余計に「熱い!」と感じてしまいがち。体の芯まで温まるまでじっくりと湯船に入っていられなくなってしまいます。
お湯の温度の目安は体温プラス4度。40度くらいでしょうか。気持ちよくゆったりと入っていられる温度にしましょう。ぬるめのお湯にゆったりつかりましょう。
「熱い!」と感じるお湯の温度だと、交感神経がはたらいてしまって、血圧も脈もあがります。
シャキッと目覚めのお風呂ならいいのですが、夜のお風呂の場合は 「気持ちいぃ~」 と感じるすこしぬるめのお湯がいいですね。
湯船には20分から30分。でも無理して湯船につかり続けることはありません。10分つかったら頭を洗って、また10分つかったら体を洗って、というようにのぼせないようにしてください。
ぬるめのお風呂にゆったり入ると副交感神経が優位になって、脈はゆっくりになって、血圧はゆるやかに下がり、胃腸は活発に、気分はゆったり。
ぬるめのお風呂の中では体温はゆっくりと上がるので、お風呂から出ても体温が急に下がることなくゆっくりと下がっていきます。
お風呂あがりにゆっくりと体温が下がると同時に、心地よい眠気がおとずれて深い眠りへと入っていくことができます。
芯まで温まる方法(3)入浴剤
入浴剤も体が温まるいい方法。でも一般的な入浴剤の成分には化学物質が入っています。
化学物質は体を冷やす。そんな化学物質の入った湯船に20分も30分もつかりたくないですよね。
そこで自宅にあるものでできるかんたん入浴剤を活用してみてはいかがでしょうか?
すこしの手間で体が温まる入浴剤ができます。ぬるめのお湯でも体が温まる効果もアップ!お風呂あがりもぽかぽかでいられますよ。
天然塩でかんたんバスソルトに
天然の粗塩をひとつかみ湯船に入れるだけの簡単な方法です。
使うのは精製されたいわゆる「食卓塩」ではなく「天然塩」。食卓塩と違って天然塩はいろいろなミネラルがたくさん!
発汗作用が高くて体の芯から温まるだけでなく、風邪の予防や冷え性の改善にも期待できます。
みかんの皮でみかん湯
食べ終わったみかんの皮も立派な入浴剤に変身します。みかんの皮を天日で干して乾燥させたものを湯船に入れましょう。
みかん10個分ほど入れられれば一番いいのですが、みかん4個分でも5個分でも十分です。
血行がよくなってポカポカに温まります。また、みかんの皮に含まれている精油成分が肌の表面を保護してくれるので、熱が逃げにくく湯冷めしない効果もあります。
ストレスケア、冷え性の改善、風邪の予防も期待できます。
生姜のすりおろしで生姜風呂
生姜をすりおろして湯船に入れるだけでも、体が温まる入浴剤として活用できます。
生の生姜を皮ごとすり下ろしましょう。1片か2片でOK。すりおろしたら市販のお茶パックやだしパックのような袋に入れましょう。
そしてお風呂に入る15分ほど前に湯船に入れておく。これで生姜風呂のできあがり。
お肌の弱い人や敏感な人などは、生姜の量を少なめにして試してみてください。またお風呂に入る時に湯船の生姜パックを取り出してもいいですね。お肌と相談しながら使ってみてください。
生姜風呂も保温効果が高いので、体の芯から温まることができます。冷え性や腰痛や神経痛の緩和や風邪の予防が期待できます。
お風呂で体の芯まで温まる3つの方法:まとめ
お風呂で体の芯まで温まる3つの方法や湯船で得られる6つの健康効果をご紹介しました。
湯船の効果効能:酸素や栄養がいきわたって老廃物の排泄も促進。冷えやむくみの改善。筋肉や関節が楽になる。免疫力が高まる。新陳代謝の促進。サラサラ効果。
お風呂で芯まで温まる方法:お風呂の前に体を温める飲み物を飲む。湯温は40度くらいのややぬるめ。粗塩・みかんの皮・すりおろし生姜などでかんたん安心の入浴剤。
お湯の温度も湯船につかる時間も「気持ちいい」と感じる程度が一番。無理をすると、副交感神経 → 交感神経へ切り替わってしまいます。
お風呂あがりに脈がバクバクいっていたり、のぼせたりするのはダメ。熱すぎるか時間が長すぎることで、交感神経になっています。疲労回復どころか疲れを増やしている証拠。冷えも強まります。
あくまでもご自身が「気持ちいぃなぁ」と感じる程度が一番。毎日のお風呂で気持ちよく温まってください。