お風呂から出るとすぐに湯冷めする、温まってもすぐに手足が冷たくなる、なんてことありませんか?
温まろうとせっかくお風呂に入ったのに湯冷めするのはもったいない。なにより冷えた体でいるご自身が一番イヤですよね。
お風呂に入る前やお風呂の中でのちょっとした工夫で湯冷めしないようになります。
そこで、湯冷めする2つの原因とは?湯冷めしない方法とは?などについてお伝えします。
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湯冷めする2つの原因とは?
- お湯が熱く感じてゆっくり湯船につかっていられない
- お風呂から出るとすぐに湯冷めする
- お風呂あがりはすぐに服を着ないとどんどん冷えていく
- すぐに布団に入っても手先も足先もキンキンに冷たくて眠れない
そんな悩みをお持ちではありませんか?
せっかくお風呂で温まってもすぐに湯冷めしてしまうようでは、寝つきも悪く、眠りも浅く、夜中に目が覚めてから眠れなかったり、疲れが取れなかったり。
そもそも、なぜお風呂から出るとすぐに湯冷めしてしまうのでしょうか?
原因(1)体の芯まで温まらず、表面しか温まっていない
湯冷めの1つ目の原因は、芯まで温まっていないこと。冷えた体と湯船との温度差が原因ですね。
体が冷えている
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体温と湯船のお湯との温度差が大きい
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お湯が熱く感じる
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芯まで温まる前にのぼせてくる
↓
ゆっくりと湯船につかることができずに出てしまう
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表面しか温まっていないのですぐに湯冷めする。
そこで湯冷めしない方法がお風呂の前に体を温めておくこと。その方法はのちほどご紹介します。
原因(2)血管が開いていて、熱がどんどん逃げていく
湯冷めの2つ目の原因は、熱が外へどんどん逃げていくこと。
お風呂にはいるとジワーッとほぐれていきますよね?疲れやストレスで固くなっていた筋肉がほぐれていくと同時に、血管もふんわりと広がって血行がよくなります。
筋肉がほぐれて血行がよくなるのはとても良いこと。しかしその反面、開いた血管からは熱がどんどん逃げていってしまいます。
特に熱が逃げやすいのは表面積の多い手や足。指があるので表面積が多く熱が逃げやすいのですね。
そこで湯冷めしない方法は、手足から熱が逃げないように血管をキュッと引き締めておくこと。
これで湯冷めしにくくなります。この方法ものちほどお伝えします。
では湯冷めしない方法として、お風呂に入る前にできる3つの方法とお風呂の中でできる4つの方法を紹介します。
お風呂の前にできる湯冷めしない3つの方法
まずはお風呂の前にできる湯冷めしない方法です。ここで大切なことは、すこしでも体を温めておくこと。
体を温めておく
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体温と湯船のお湯との温度差が小さくなる
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お風呂がさほど熱く感じない
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ゆっくりと湯船につかれる
↓
芯まで温まる
↓
湯冷めしない
そこでお風呂に入る前に温める手軽な方法として……
体を温める飲み物を飲む
湯冷めしないためには、湯船の温度と体の温度のギャップを埋めること。
そこでお風呂の前にできる湯冷めしない方法は「体を温める飲み物」を飲むことです。
体を温める飲み物といえば、生姜湯、黒豆茶、紅茶、ウーロン茶、ほうじ茶、ごぼう茶、ココア、など。手軽に白湯でもいいですね。
温める効果が高いのはやはり生姜湯。中からぽかぽか温まってくるので、湯冷めしないために効果的な方法です。
生姜湯のあたため効果は3時間続くといわれていますので、お風呂の直前でなくても大丈夫。20分から30分前に飲むのもいいですし、夕食後に生姜湯を飲んで、すこしのんびりしてから入浴するのもいいでしょう。
8時半に生姜湯、9時に入浴、11時に寝る、といったタイミングもおすすめ。生姜湯のあたため作用が続いている中で湯冷めしない効果も期待できますし、あたたかいまま布団に入れるのではないでしょうか。
ただし……【注意】 市販の生姜湯 も 生の生姜のすりおろし も 体を冷やします!
市販の生姜湯は、生姜の成分はさほど含まれていなくて白砂糖がたっぷり入った高カロリー飲料。白砂糖は体を冷やすので逆効果です。
また、生の生姜のすりおろしやチューブ入りの生姜も逆効果。いったん体が温まるものの、30分もすると生姜を食べる前よりも体温が下がってしまう、といった結果に。
体を温めるのは、加熱・乾燥・発酵させた生姜。そのような生姜の粉末を使って生姜湯を作れば湯冷めしない効果も高まるでしょう。
ウルトラ蒸し生姜を食べる
以前、NHK「ためしてガッテン」でも紹介された “ウルトラ蒸し生姜” を食べてから入浴するのもおすすめ。
ウルトラ蒸し生姜の作り方
- 生の生姜を繊維にそって1ミリから2ミリの厚さに切る
- 蒸し器に1枚ずつ平らにならべて、約30分間蒸す
- 乾燥させる。天日なら1日。室内での乾燥なら7日でできあがり。
ただかじるだけでもいいですし、かじりながら紅茶や黒豆茶などの体を温める飲み物を飲むのもおすすめ。湯冷めしない効果が期待できるでしょう。
湯たんぽで体幹をあたためる
お風呂の前に湯たんぽで体を温めるのも、湯冷めしないための有効な方法。
このときに湯たんぽで温めるのは、冷えている指先や足先ではありません。体幹や大きな筋肉のある場所をあたためましょう。たとえばこちらの場所です。
- 腰
- お尻
- お腹
- 二の腕
- 太もも
次は湯冷めしないためにお風呂の中でできる4つの方法を紹介します。
お風呂の中でできる湯冷めしない4つの方法
次に、お風呂の中でできる湯冷めしない方法をご紹介。かんたん入浴剤、湯船の温度などです。
かんたん入浴剤
入浴剤を工夫してみましょう。市販の一般的な入浴剤は化学物質が入っているのでおすすめしません。
だからといって高価な入浴を買わなくても大丈夫。自宅にあるもの、手軽に手に入るものをひと工夫してみましょう。
塩湯(バスソルト)
大さじ3杯くらいのお塩を湯船に入れるだけ。温まりやすくてお風呂から出た後も体温が下がりにくいので、湯冷めしない効果も大。腰痛や肩こりの改善も期待できます。
入浴剤としてのバスソルトも一般的になっていますが、スーパーなどで販売されている一般的な天然塩でももちろんOK!湯冷めしない効果は十分あるでしょう。
みかん湯
食べ終わったみかんの皮を干して、湯船に入れましょう。みかん10個分で十分ですね。血行がよくなってポカポカに温まります。
また、みかんの皮に含まれている精油成分が肌の表面を保護してくれるので、熱が逃げにくく湯冷めしない効果もあります。
緑茶風呂
緑茶には 殺菌、消臭、保湿、そして保温効果など、うれしいはたらきがたくさん。肌の余分な脂を落としてくれて美肌にも最適。リラックス効果もあるので、眠りも深くなって疲労回復効果も高まります。
作り方はかんたん!出がらしのお茶の葉をティーバックやガーゼの袋に入れて湯船に入れるだけ。出がらしでないお茶の葉なら茶さじ2杯くらいで十分です。
緑茶の保温効果で血行が良くなって冷え性の改善にも。湯冷めしないかんたん緑茶風呂もぜひ試してみてください。
湯船でしっかりマッサージ
湯船のなかで体をもみほぐしたり、手足をグーッと伸ばしてストレッチするのも、湯冷めしない方法のひとつ。
かたくなっていた筋肉もほぐれやすくなって血行も促進。芯まで温まりやすくなります。
湯船のなかでは大きな動きはできませんが、合掌するかたちで手を合わせてからグーッと筋を伸ばしたり、指と指をグイーッと開いたり。
パソコン仕事の人は思ってる以上に腕が疲れていますし、立ち仕事の人はふくらはぎがパンパン。湯船でやさしくもみほぐしてあげましょう。
湯船の温度は41℃以下に
お湯の温度は、少しぬるいと感じるくらいがちょうどいい温度。ゆっくりと温まった体は冷えるのもゆっくりなので湯冷めしないようになります。
湯船に10分つかると体温は1度ほど上昇。湯冷めしないだけでなく、体内酵素も免疫力も新陳代謝も活性化!疲労回復にも美肌にも効果的です。
目安は体温プラス4度。40℃から41℃のお湯ですね。
42℃以上になると交感神経を優位にしてしまって逆効果。41℃以下でなによりあなたが 「気持ちいいなぁ」 と感じながらのんびり入っていられる温度が一番です。
出る前にひざから下に水をシャワー
湯冷めする原因の2つ目は「手足から熱が逃げること」。お風呂から出る前の「上がり湯」も湯冷めしない方法なんです。
お風呂から出る前に、冷たい水のシャワーをヒザから下に10秒から15秒ほどかけましょう。
開いていた血管がキュッと引き締まるので、熱が逃げにくくなって湯冷めしにくくなります。
足の表面は冷たくなるかもしれませんが、体のなかはぽかぽかでいられます。水を足にかける時間は目安ですので、ご無理のないように。足のかわりに手にかけるのも効果があります。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「快眠と生活習慣」
湯冷めの原因と湯冷めしない方法:まとめ
湯冷めする2つの原因、湯冷めしない7つの方法をお伝えしました。
湯冷めの原因:体の芯まで温まっていないこと。開いた血管から熱が逃げてしまうこと。
湯冷めしない方法(お風呂前):
体を温める飲み物を飲む。ウルトラ蒸し生姜を食べる。湯たんぽで体幹を温める。
湯冷めしない方法(お風呂の中):
かんたん入浴剤(塩・みかんの皮・緑茶)。湯船でマッサージ。湯温を41℃以下に。出る前にひざから下に水をかける。
やはり湯冷めしないためには「血管を引き締めて熱を逃がさない」ことよりも「芯まで温まる」ほうが大切と考えます。
ストレスが多い現代人。慢性的に筋肉がかたく緊張して、流れが悪い状態にあります。
このことが原因で自律神経が乱れて、疲れがとれない、体が重たい、肩も背中もガチガチ、不眠、動悸、偏頭痛、顔がほてる、手足が冷える、眠れない、といった不調を抱えることに。
せっかくお風呂で体がほぐれて血行がよくなったのなら、その状態を大切にして体の回復を促進させたいのです。
ですので、多少熱が逃げても大丈夫なくらいに、しっかりと芯まで温まって湯冷めしないよう心がけてくださいね。