ストレスとはそもそも何なのか、本当のご存じですか?
「あなたのストレスは?」と訊かれたらほとんどの人が「イヤなこと」をイメージするでしょう。
そう、実は多くの人が「ストレスとは何なのか」を勘違いしているんです。
では一体ストレスとは何なのか、ストレスがないのはどんな状態なのか、お伝えします。
ストレス=イヤなこと、ではない
ストレスとはなんらかの刺激によって受けた「心や体の状態」のことを言います。
例えば苦手な上司に嫌味を言われたとします。この場合は、
- ストレスの原因:
苦手な上司が私に言った嫌味 - ストレス:
自分が感じたイヤな思い、腹立たしさ、などの気持ち
ということですね。
そしてストレスの原因として次のようなものが思いつくでしょう。
会社や学校やご近所などでの人間関係、嫁姑、仕事のプレッシャー、ノルマ、長時間の通勤、多忙な仕事、騒音、お金がない、税金が高い、政治家への不満など。
しかしここが勘違いしやすいところ。「ストレス=いやなこと」というのは間違いなんです。
- 苦手な上司と一日じゅう一緒に仕事をすること
- 大好きな人と一日じゅう一緒に過ごすこと
- 明日からのテストで勉強がたいへんなこと
- 昨日からの修学旅行がとても楽しいこと
- 長期休暇の最終日で明日からの会社がめっちゃ憂うつ
- 明日からの海外旅行がめっちゃ楽しみ!
すべて「ストレス」です。
結婚も離婚も、昇進も左遷も、入学も卒業も、イヤな仕事も楽しいデートも、うれしいことも、イヤなことも、楽しいことも、つらいことも、すべてストレス。
イヤだとか楽しいとかは関係なく、心と体に受けるありとあらゆる刺激=ストレスということになります。
ストレスのない状態とは?
では反対に、ストレスのない状態って、どんな状態なのでしょうか?
ストレスはあらゆる刺激。その刺激がまったくない状態ということになります。温度も音も光も何もかもがまったく変わらない状態。
現実の世界ではそんな状態はありません。
これに近いイメージとしては、
- 車も通らない静かなところで、
- おだやかで暖かい昼さがりに、
- ゆったりとしたイスに座って、
- の~んびりとうたた寝をしている
そんな状態ではないでしょうか。
さて次は、具体的にどんなものがストレスの原因となるのかについてお伝えします。
精神的なストレスと肉体的なストレス
ストレスには精神的なものと肉体的なものがあります。
うれしい、楽しい、不愉快だ、悲しい、つらい、と感じるのは、精神的なストレス。
激しい運動、長時間の通勤、悪い姿勢、食品添加物、睡眠不足などは、肉体的ストレス。
このように精神的なものと肉体的なものがあり、原因も非常にさまざま。
運動不足もストレスですが、大好きなサッカーもストレス。とはいえ強いストレスを感じるのはやはり「イヤなこと」になるのでしょう。
ただ同じ状況にあっても強いストレスを感じる人もいれば、少ししか感じない人もいます。身体的な違い、性格の違い、思考パターンの違いによって個人差があります。
- 同じ夏でも、暑い夏が好きな人と暑さに弱い人
- 同じクラシック音楽がかかっていても、クラシックが好きな人と嫌いな人
- 上司に叱られいても、落ち込む人と頭の中で上司の悪口を言っている人
同じ状況にあっても、その人の体の特性や物事のとらえ方などの違いで、ストレス度合いも大きく変わってくるのです。
ストレスがないのも体には悪影響
ストレスは無いにこしたことはないと思いがちですが、無さすぎても体調不良を引き起こしてしまいます。
大切なのはストレス(刺激)とリラックス(刺激のない状態)のバランス。
現代人はストレスが多すぎる傾向があり、心と体の不調の大きな原因に。ストレスがたまっていることに気づけない人も多いようです。
少しでも原因を取り除く。ストレスを感じたらためる前に解消する。そんな工夫を日々の生活の中で取り入れて元気な毎日をお過ごしください。