あさりは一年を通して手に入る旨味たっぷりの貝。お吸い物に酒蒸しにパスタにといろんな料理に活躍します。
そんなあさりにはどんな栄養素が多いのか、ご存じですか?
これからお伝えする内容を読むと、
- あさりはどんな栄養素が多い?
- 1食分のあさりで1日に必要な栄養の何%が摂れる?
- どんな効果がある?
- どんな人こそ食べると効果的?
といったことが手に取るようにわかります。栄養も健康効果も満載のあさりで健康な毎日を過ごしましょう。
【関連記事】しじみに多い栄養素はコレ!1食分の栄養価と7つの効能をご紹介!
あさり12個の栄養価
私たちに不足しがちな栄養素のなかであさりに多く含まれるのは、ビタミンB2、マグネシウム、鉄、亜鉛、カルシウムなど。
その効果として、貧血の予防、骨を強くする、感染症の予防、関節や筋肉をしなやかにする、不整脈や心筋梗塞の予防、糖尿病・メタボ・高血圧の予防などが期待できます。
そんなあさり。
どの栄養素がどれほど含まれていて、
その栄養素にはどんな効果があるのか、
ご存じですか?
あさり100gは約25個なので1日に食べる量としてはやや多め。
そこで、お吸い物1杯、お味噌汁1杯、酒蒸し1皿など1食分の量を「あさり12個」として、
あさりを12個食べると、
1日分の栄養素の何%が摂れる?
あさりに多い栄養素は何?
どんな効果が期待できる?
といったかたちでお伝えします。
▼ 1食分の量は?
あさり12個(48g)。
1個が約10g。殻をとった可食部(身の部分)は4gほどです。

あさりに多いビタミンは?
まずはビタミン。
あさりを12個食べると女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。

あさりに多く含まれるビタミンはこちら。
ビタミンB12 | 1048% |
ビオチン | 22% |
ナイアシン | 9% |
ビタミンB2 | 6% |
ビタミンB12がダントツですが、これは私たちが普段から十分に摂れている栄養素。不足しがちなビタミンの中であさりに多いものはビタミンB2です。
次はどんなミネラルが多いのかお伝えします。
あさりに多いミネラルは?
あさり12個(48g)で、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?

あさりに多いミネラルはこちら。
セレン | 73% |
鉄 | 28% |
モリブデン | 22% |
ヨウ素 | 20% |
セレンは抗酸化作用が抜群に高い必須ミネラル。モリブデンは貧血予防やデトックス効果の高い栄養素です。
なお、この中で私たちに不足しがちなのは鉄。そのほかではマグネシウムやカルシウムがやや多めに含まれています。
では、あさり12個に含まれる食物繊維の量をお伝えしてから、あさりの7つの効果効能を紹介します。
あさりに食物繊維は多い?
あさりの食物繊維の量はというと……

水溶性食物繊維 | 0% |
不溶性食物繊維 | 0% |
食物繊維は炭水化物の一部。あさりだけでなく、魚介類にはほとんど含まれていません。
では、
不足しがちな栄養素のなかで、
あさりに多い栄養素は?
その栄養素をどのくらい補える?
どんな健康効果が期待できる?
あさりで不足分を補える栄養素とその効果

あさりに多く含まれる栄養素は、ビタミンB12、セレン、鉄分、ビオチン、モリブデンなどですが……
ビタミンB12:
ふだんから必要な量の2倍以上も摂れています。
セレン、ビオチン、モリブデン:
一般的な食生活ではまず不足しません。
あさりが体にいいということは、
「不足している栄養素を補えるから」
そこであさりで不足分をしっかり補える栄養素はこの5つ。
- 鉄分
- マグネシウム
- ビタミンB2
- 亜鉛
- カルシウム
では、これらの栄養素をどのくらい摂れているのか、あさり12個でどう補えるのか、どんな効果があるのか、お伝えします。
鉄分
あさりで不足分が補える栄養素。1つめは鉄分。貧血予防、骨を強くする、感染症予防などの効果があります。
あさりの鉄分の量は?
1日に必要な量は
女性が6.5mg、男性が7.5mg。
あさり12個には1.8mg。
私たちは普段から鉄分をどのくらい摂れていて、あさり12個でどう増えるのでしょうか?

女性が摂れている量は、112%
あさり12個には、28%
合計で、140%
男性が摂れている量は、107%
あさり12個には、24%
合計で、131%
1日に必要な量はなんとか摂れているものの、鉄分は吸収されにくいミネラル。あさりには鉄分がしっかり含まれています。
鉄分の効果は?
- 貧血の予防・改善
- 骨を強くする
- ウイルスや細菌から守る
- しなやかで動きやすい体に
- 肌を美しくする
※参考サイト:NHK健康チャンネル「鉄分不足による症状「鉄欠乏性貧血」とは?」、厚生労働省 e-ヘルスネット「鉄」、国立健康・栄養研究所「鉄解説」
マグネシウム
2つめの栄養素はマグネシウム。骨を丈夫にする、心臓の動きを守る、生活習慣病を予防するなどの効果があります。
あさりのマグネシウムの量は?
1日に必要な量は
女性が290mg、男性が370mg。
あさり12個には48mg。
私たちに不足しているマグネシウム。12個食べるとどう補えるかというと……

女性が摂れている量は、81%
あさりには、17%
合計で、98%
男性が摂れている量は、71%
あさりには、13%
合計で、84%
マグネシウムの効果は?
おもに次の6つの効果が期待できます。
- 骨を丈夫にする
- 不整脈・狭心症・心筋梗塞を防ぐ
- 筋肉がつったりけいれんするのを防ぐ
- 糖尿病やメタボなど生活習慣病を予防する
- 高血圧を予防する
- 気持ちをおだやかにする
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「マグネシウム」、国立健康・栄養研究所「マグネシウム解説」
マグネシウムが不足すると、糖尿病、メタボリックシンドローム、不整脈、疲労、不眠、動脈硬化、骨粗しょう症、尿路結石、アトピーなどのリスクが高まるとも。
あさりなど魚介類全般のほか、マグネシウムの多い食べ物には豆腐、厚揚げ、豆乳、枝豆、玄米、そば、アーモンド、ピーナツ、天津甘栗などがあります。
ビタミンB2
あさりで不足分が補える3つめの栄養素はビタミンB2。疲労回復、生活習慣病予防などの効果があります。
あさりのビタミンB2の量は?
1日に必要な量は、
女性が1.2mg、男性が1.6mg。
あさり12個には0.08mg。
あさりを食べると……

女性が摂れている量は、93%
あさりには、6%
合計で、99%
男性が摂れている量は、76%
あさりには、5%
合計で、81%
男性はかなりのビタミンB2不足。十分には補えません。さば缶、ぶり、いわし、鮭、豚肉、納豆、たまごなど、ビタミンB2の多い食べ物を取り入れましょう↓
ビタミンB2の効果は?
ビタミンB2に期待できる効果はこちら。
- 疲労回復
- 生活習慣病予防
- 便秘予防
- ダイエット
- デトックス
- 子供の発育促進
- 美肌・美髪
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB2解説」
亜鉛
4つめの栄養素は亜鉛。感染症予防、糖尿病予防、デトックスなどの効果を発揮します。
あさりの亜鉛の量は?
1日に必要な量は
女性が8mg、男性が11mg。
あさり12個には0.5mg。

女性が摂れている量は、96%
あさりには、6%
合計で、102%
男性が摂れている量は、84%
あさりには、4%
合計で、88%
亜鉛の効果は?
- 味覚を正常に保つ
- 感染症を予防する
- 生活習慣病の予防
- 糖尿病の予防
- 有害物質の排出
- 弾力のある白い肌へ
- 抜け毛の予防
- 生殖機能を高める
※参考サイト:厚生労働省 eJIM「亜鉛」、国立健康・栄養研究所「亜鉛解説」
カルシウム
5つめの栄養素はカルシウム。高血圧の予防や心臓の動きを守るなどの効果もあります。
あさりのカルシウムの量は?
1日に必要な量は
女性が650mg、男性が750mg。
あさり12個には32mg。

女性が摂れている量は、76%
あさりには、5%
合計で、81%
男性が摂れている量は、69%
あさりには、4%
合計で、73%
カルシウムの効果は?
- 丈夫な骨や歯を作る
- 筋肉をスムーズに動かす
- 高血圧を予防する
- 心臓のはたらきを規則的に維持する
- 血液の状態を正常にたもつ
- 感情をおだやかにする
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「カルシウム」、国立健康・栄養研究所「カルシウム解説」
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あさりで不足分を補える栄養素とその効果を紹介しました。最後にこれらの効果をまとめて、
- あさりを食べると
どんな効果効能が得られる? - どんな人こそ食べると効果的?
についてお伝えします。
あさりの7つの効果効能

あさりにはいろんなミネラルやビタミンB群などの栄養素が豊富。
これらの栄養素のはたらきから、あさりに期待される効果をまとめてみました。
- 貧血の予防改善
鉄分が血液(ヘモグロビン)を作って全身に酸素を届ける - 骨を強くする
鉄分やマグネシウムが強くしなやかな骨づくりをサポートする - 感染症を予防する
ウイルスへの抵抗力を高めて風邪やインフルエンザなどを予防する - 関節や筋肉の動きをしなやかにする
- 不整脈・狭心症・心筋梗塞を予防する
筋肉の動縮をスムーズにして心臓のはたらきを正常にたもつ - 糖尿病やメタボを予防する
- 高血圧を予防する
- 有害物質をデトックスする
ということで、ぜひ食べてもらいたいのはどんな人かというと……
こんな人こそあさりを食べて!
あさりをぜひ食べてほしいのは……
- お酒をよく飲む
- 揚げ物など脂っこい物をよく食べる
- お菓子や甘い物をよく食べる
- 疲れやすい
- 風邪をひきやすい
- お腹まわりが気になる
- 忙しい、ストレスが多い
生活習慣病の予防効果の高いあさりは40歳を過ぎた世代にぜひ食べて欲しい食材なのです。
あさりに多い栄養素:まとめ
あさりに多い栄養素や期待される効果についてお伝えしました。
あさりで不足を補える栄養素:ビタミンB2、マグネシウム、鉄、亜鉛、カルシウム
あさりの効果:貧血の予防改善、骨を強くする、感染症の予防、関節や筋肉をしなやかに、不整脈や心筋梗塞の予防、糖尿病・メタボ・高血圧の予防、デトックス
こんな人こそ食べてほしい:お酒が好き、揚げ物や脂っこい物が好き、甘い物が好き、疲れやすい、風邪をひきやすい、お腹まわりが気になる、忙しい、ストレスが多い
あさりは少ない量にもビタミンB群やミネラルがたっぷり。食生活にぜひ取り入れてください。