クセがあって好き嫌いが分かれる鶏のレバー。
あまり食べていない人も多いでしょうが、実は「栄養と健康効果の宝庫」だってこと、ご存じでしたか?
これからお伝えする内容を読むと、
- 鶏レバーはどの栄養が多い?
- 鶏レバーの焼き鳥3本で、
1日分の栄養の何%が摂れる? - どんな健康効果がある?
- どんな人こそ食べるといい?
といったことが手に取るようにわかります。鶏レバーにぎっしり詰まった栄養を上手に摂って元気な毎日を過ごしましょう。
【関連記事】砂肝の栄養がすごい!焼き鳥2本分の栄養価と5つの効果とは?
【関連記事】豚レバーの栄養がすごい!レバニラ1皿分の栄養価と6つの効果とは?
鶏レバーの焼き鳥3本の栄養価
鶏レバーに多い栄養は、ビタミンA、ビタミンB群(B2、B12、葉酸、ビオチン、パントテン酸)、鉄分、モリブデン、セレンなど。
ビタミンもミネラルも凝縮。特に私たちに不足しがちなビタミンA、B群、鉄分などがたっぷりと含まれています。
鶏レバーの効果は、貧血予防、疲労回復、ダイエット、感染症の予防、動脈硬化や心筋梗塞の予防、口内炎の予防・改善、肌や髪を美しくするなど。
そんな鶏レバーには
どの栄養がどれほど含まれていて、
その栄養にはどんなはたらきがあるのか、
ご存じですか?
ここでは、一度に食べる量を鶏レバーの焼き鳥3本として、
- 鶏レバーの焼き鳥を3本食べると、
1日の栄養の何%が摂れる? - 鶏レバーに多い栄養は何?
- どんな効果が期待できる?
といったかたちでお伝えします。
鶏のレバーの焼き鳥3本で100gほどになります。
鶏のレバーに多いビタミン
まずはビタミンから。
鶏レバーの焼き鳥を3本食べると、女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
鶏レバーはビタミンがぎっしり!女性の1日に必要な量の何%を摂れるのかというと……
ビタミンA | 2,000% |
ビタミンB12 | 1,833% |
葉酸 | 542% |
ビオチン | 460% |
パントテン酸 | 200% |
ビタミンB2 | 150% |
ビタミンAは女性の1日分の20倍とぎっしり!疲労回復のビタミンB群も豊富に含まれています。
では鶏のレバーにはミネラルも多いのでしょうか?
鶏のレバーに多いミネラル
鶏レバーの焼き鳥3本で、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?
鶏レバーはミネラルもたっぷり!多く含まれているのは……
モリブデン | 410% |
セレン | 240% |
鉄分 | 139% |
銅 | 46% |
亜鉛 | 41% |
モリブデン、鉄分、銅など貧血するはたらきのミネラルが多く含まれています。
では、鶏レバーの食物繊維をお伝えしてから、鶏レバーの健康効果を紹介します。
鶏のレバーに多い食物繊維
鶏レバーには……、含まれていません。
食物繊維は炭水化物の一部。
(炭水化物=糖質+食物繊維)
レバーだけでなく、肉類や魚介類にはほとんど含まれていないのです。
では、
鶏のレバーに多い栄養には
どんなはたらきがあるのでしょうか?
私たちはその栄養が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
鶏のレバーに多い栄養とその効果
鶏レバーにはいろんな栄養がぎっしり!
そのなかで女性が1日に必要な量に対して多く含まれているのはこちら。
ビタミンA | 2,000% |
ビタミンB12 | 1,833% |
葉酸 | 542% |
ビオチン | 460% |
モリブデン | 410% |
セレン | 240% |
ではこの6つの栄養は……
- 私たちはどのくらい摂れている?
- 鶏レバーでどのくらい補える?
- どんなはたらきがある?
についてお伝えします。
ビタミンA
鶏レバーにもっとも多いビタミンA。免疫力アップ、粘膜を守る、抗酸化作用などのはたらきがあります。
鶏レバーのビタミンAの量
1日に必要なビタミンAは、
女性が700μgRAE、男性が900μgRAE。
鶏レバー3本には14,000μgRAE。
1日分の20倍もの量です。
では、私たちは普段からビタミンAをどのくらい摂れていて、鶏レバーでどう増えるのかというと……
女性が摂れている量は、74%
鶏レバー3本には、2,000%
合計で、2,074%
男性が摂れている量は、61%
鶏レバー3本には、1,556%
合計で、1,617%
私たちにかなり足りないビタミンAも鶏レバーにはぎっしり。ひとくち食べるだけで不足分を簡単に補えるほどです。
ビタミンAの効果
おもに次の5つのはたらきが期待できます。
- 免疫を高めて感染症から守る
- 抗酸化作用で病気や老化を防ぐ
- 美肌・美髪
- 夜盲症の予防
- 子供の成長を促進
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「栄養等摂取量」、「ビタミンA解説」、厚生労働省 e-ヘルスネット「抗酸化ビタミン」
特に男性はビタミンAが大幅に不足。鶏レバーなら少しの量でも十分補えます。
ビタミンB12
2番目の栄養はビタミンB12。貧血予防、脂肪燃焼、寝つき改善などのはたらきがあります。
鶏レバーのビタミンB12
1日に必要なビタミンB12は
女性も男性も2.4μg。
鶏レバー3本には44μg。
では、普段からどのくらい摂れていて、鶏レバーでどう増えるかというと……
女性が摂れている量は、238%
鶏レバーには、1,833%
合計で、2,071%
男性が摂れている量は、288%
鶏レバーには、1,833%
合計で、2,121%
ビタミンB12は肉や魚に多いのでふだんから十分に摂れています。野菜中心の方はビタミンB12不足に注意しましょう。
ビタミンB12の効果
- 貧血の予防・改善
- 神経の伝達をスムーズにする
- 疲労回復
- タンパク質やDNAと合成して健康な細胞をつくる
- 寝つきや眠りを良くする
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB12解説」
葉酸
鶏レバーに3番目に多い栄養は葉酸。胎児の発育促進、貧血予防などのはたらきがあります。
鶏レバーの葉酸
1日に必要な葉酸は
女性も男性も240μg。
鶏レバー3本には1,300μg。
鶏レバーで摂取量がどう増えるかというと……
女性が摂れている葉酸は、118%
鶏レバーには、542%
合計で、660%
男性が摂れている葉酸は、123%
鶏レバーには、542%
合計で、665%
お酒をよく飲む、アスピリンを飲んでいる、という人は葉酸不足になりがち。
鶏レバーのほか、玉露、枝豆、ほうれん草、ブロッコリー、納豆など葉酸の多い食べ物はこちらで紹介しています↓
葉酸の効果
- お腹の赤ちゃんの成長を守る
- 貧血を予防する
- 細胞をつくるサポート
- 肌や粘膜を守って整える
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「葉酸解説」
鶏レバーには葉酸は多いものの、ビタミンAも大量に含まれているので妊婦さんは控えたほうがいいでしょう。
ビオチン
4番目の栄養はビオチン。ビタミンB群のひとつで、疲労回復や美肌のはたらきがあります。
鶏レバーのビオチン
1日に必要なビオチンは
女性も男性も50μg。
鶏レバー3本には230μg。
1日の必要量の460%です。
ビオチンは「私たちがふだんどのくらい摂れているのか」の調査がないのですが、一般的な食生活なら不足しにくく、また摂りすぎても排出されるので心配ないようです。
ビオチンの効果
- 皮膚、爪、粘膜、髪を健康に
- エネルギーを作る
- アトピー性皮膚炎の症状をやわらげるとの期待
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビオチン解説」
モリブデン
鶏レバーに5番目に豊富なモリブデン。血のミネラルとも呼ばれ、貧血予防、疲労回復、デトックスなどのはたらきを発揮します。
鶏レバーのモリブデン
1日に必要なモリブデンは
女性が20μg、男性が30μg。
鶏レバー3本に82μg。
女性:1日に必要な量の410%
男性:1日に必要な量の273%
モリブデンも私たちがふだん摂れている量の調査がありません。ただ般的な食生活なら不足も摂りすぎもまずありません。
モリブデンの効果
- 貧血を予防する
- 疲労を回復する
- プリン体を分解して尿酸を作って排出する
- 食べ物の消化を促進する
- 体に有毒な物のデトックス
- 余分な銅を排出する
- ダイエット
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「モリブデン解説」
セレン
6番目の栄養はセレン。抗酸化作用がバツグンに高く、流れをサラサラにして血栓を防ぐはたらきが期待できるミネラルです。
鶏レバーのセレン
1日に必要なセレンは
女性が25μg、男性が30μg。
鶏レバー3本には60μg。
女性:1日に必要な量の240%
男性:1日に必要な量の200%
セレンも摂取量の調査がありませんが、いろいろな食べ物に含まれているので不足することはなさそうです。
セレンの効果
- アンチエイジング
- 動脈硬化の予防
- 有害ミネラルから守る
- 脳血栓や心筋梗塞の予防
- 男性不妊の改善への期待
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「セレン解説」、厚生労働省 eJIM「セレニウム」
*-*-*-*-*
鶏レバーに多く含まれる栄養とそのはたらきをお伝えしました。最後にこれらをまとめて、
鶏レバーを食べると
どんな効果効能が得られる?
どんな人こそ食べると効果的?
についてお伝えします。
鶏のレバーの7つの効果効能
鶏レバーにはビタミンA、B群、モリブデンや鉄分などのミネラルもぎっしり。
これらの栄養のはたらきから、鶏のレバーに期待される効果をまとめてみました。
- 貧血を予防する
赤血球やヘモグロビンを作って、疲労や体力低下や立ちくらみを防ぐ - 疲労回復・ダイエット
糖質・脂質・脂肪を燃焼してエネルギーに変える - 感染症から守る
粘膜を守ってウイルスをブロックして免疫力を高める - 動脈硬化・心筋梗塞を予防する
流れをサラサラにして血栓を防ぐ - 口内炎を予防・改善する
粘膜を健康的に維持する - アンチエイジング
抗酸化作用の高さで老化や病気の原因となる活性酸素を取り除く - 肌・髪・爪を美しく健康に
新陳代謝を促進して健康的な細胞をたもつ
そこで、鶏レバーをぜひ食べてもらいたい人は……
こんな人こそ鶏レバーを食べて!
鶏レバーをぜひ食べてほしい人はこちら。
- 立ちくらみや頭痛がよく起こる
- 風邪をひきやすい
- 血圧が気になる
- 毎日忙しい
- 揚げ物や脂っこいものが好き
- スイーツやお菓子が好き
- 若々しく元気でいたい
疲れをしっかり回復して、いつも若々しく元気で活躍するため食べてもらいたいのが鶏レバーなのです。
鶏レバーに多い栄養:まとめ
鶏のレバーに多い栄養や健康効果についてお伝えしました。
鶏レバーに多い栄養:女性の1日分の栄養に対して100%以上含まれているものは、ビタミンA、B2、B12、葉酸、ビオチン、モリブデン、セレン、パントテン酸、鉄分。
鶏レバーの効果:貧血の予防、疲労回復、ダイエット、免疫力を高める、動脈硬化・心筋梗塞の予防、口内炎の予防・改善、アンチエイジング、肌・髪・爪を美しくする
こんな人こそ食べてほしい:立ちくらみや頭痛がよく起こる、風邪をひきやすい、血圧が気になる、毎日忙しい、揚げ物や脂っこいものが好き、スイーツやお菓子が好き、若々しく元気でいたい
栄養も効果もぎっしり詰まった鶏レバーなら、ひとくち食べるだけでも十分。
疲れがたまった時、血圧やコレステロールが気になる時、風邪をひきやすい季節など、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。