豚肉といえばビタミンB群!疲労を回復する食べ物、といったイメージでしょうか。
とんかつでおなじみの豚ロースはビタミンB群をはじめいろんな栄養素がたっぷり。健康効果も満載です。
これからお伝えする内容を読むと、
- 豚ロースはどの栄養素が多い?
- とんかつ1枚で1日分の栄養の何%が摂れる?
- 豚ロースの健康効果は?
- どんな人こそ食べると効果的?
といったことが手に取るようにわかります。豚ロースにたっぷりの栄養を取り入れて健康的な毎日を過ごしましょう。
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豚ロースかつ1枚の栄養価
豚ロースに多い栄養素は、ビタミンB群(B1、B6、B12、ナイアシン)、ビタミンE、セレン、亜鉛、モリブデン、カリウムなど。
その効果として、疲労回復、心筋梗塞の予防、貧血予防、糖尿病の予防、口内炎の改善、肌や髪を美しくする、仕事や勉強の能率を高める、などが期待できます。
そんな豚ロース。
どの栄養素がどれほど含まれていて、
その栄養素にはどんな効果があるのか、
ご存じですか?
ここでは、生の豚ロース肉100gの栄養価ではなく……
豚ロースかつを1枚食べると、
1日分の栄養素の何%が摂れる?
豚ロースに多い栄養素は何?
どんな効果が期待できる?
といったかたちでわかりやすくお伝えします。
豚ロースかつ1枚=120g
生のロースの栄養価ではなく、油で揚げた豚のロースかつ1枚の栄養価を紹介します。

豚ロースに多いビタミンは?
まずはビタミン。
豚ロースかつを1枚食べると女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。

※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
女性の1日分のビタミンに対して、豚ロースかつ1枚に豊富な栄養素はこちら!
ナイアシン | 110% |
ビタミンB1 | 82% |
ビタミンE | 70% |
ビタミンB6 | 34% |
ビタミンB12 | 25% |
豚肉だけあってナイアシンをはじめビタミンB群がぎっしり!サラサラ効果のビタミンEもたっぷり含まれています。
次は豚ロースにはどんなミネラルが多いのかお伝えします。
豚ロースに多いミネラルは?
豚ロースのとんかつ1枚(120g)で、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?

豚ロースかつ1枚に多いミネラルは……
セレン | 110% |
リン | 30% |
亜鉛 | 29% |
モリブデン | 24% |
カリウム | 20% |
抗酸化作用が抜群に高いセレン、感染症を予防する亜鉛、貧血を予防するモリブデンなどが豊富です。
では、豚ロースの食物繊維の量をお伝えしてから、豚ロースの8つの効果効能を紹介します。
豚ロースに食物繊維は多い?
豚ロースのとんかつ1枚には食物繊維がどのくらい含まれているのでしょうか?

水溶性食物繊維 | 2% |
不溶性食物繊維 | 6% |
食物繊維は炭水化物の一部。豚肉にはそれほど多くは含まれていません。
では、
不足しがちな栄養素のなかで、
豚ロースに多い栄養素は?
その栄養素をどのくらい補える?
どんな健康効果が期待できる?
豚ロースで不足分を補える栄養素とその効果

豚ロースに多く含まれる栄養素は、ビタミンB群(B1、B6、B12、ナイアシン)、ビタミンE、セレン、亜鉛、モリブデンなどですが……
ビタミンB12、ナイアシン:
ふだんから必要な量の2倍以上も摂れています。
セレン、モリブデン:
一般的な食生活ではまず不足しません。
豚ロースが体にいいということは、
「不足している栄養素を補えるから」
そこで、私たちに不足している栄養素のなかで豚ロースが補ってくれる栄養素はこの5つ。
- ビタミンB1
- ビタミンE
- ビタミンB6
- 亜鉛
- カリウム
では、これらの栄養素をどのくらい摂れているのか、豚ロースかつ1枚でどう補えるのか、どんな効果があるのか、お伝えします。
ビタミンB1
豚ロースで不足分が補える栄養素。1つめはビタミンB1。疲労を回復したり脳や感情を安定させる効果があります。
豚ロースのビタミンB1の量は?
1日に必要な量は、
女性が1.1mg、男性が1.4mg。
豚ロースかつ1枚には0.9mg。
さて私たちは、普段からビタミンB1をどのくらい摂れていて、豚ロースかつ1枚でどう増えるのでしょうか?

女性が摂れている量は、79%
豚ロースかつ1枚には、82%
合計で、161%
男性が摂れている量は、74%
豚ロースかつ1枚には、64%
合計で、138%
男女ともかなりの不足ですが、豚ロースなら1枚の半分でも十分に補うことができます。
ビタミンB1の効果は?
おもな効果は次の5つ。
- 疲労回復を促進
- 脳の中枢神経や手足の末梢神経のはたらきを守る
- 感情をおだやかに安定させる
- 筋肉や脳の持久力を高める
- 集中力を維持する
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「栄養素等摂取量」、「ビタミンB1解説」
ビタミンB1が不足しやすい人は、お菓子が好き、お酒が好き、よく運動する、白米や白いパンを食べている、といった人。
豚肉にも豊富ですし、玄米、鮭、ぶり、サバ缶、枝豆、豆腐、えのきなどにも豊富に含まれています。
ビタミンE
2つめの栄養素はビタミンE。サラサラ効果で動脈硬化や心筋梗塞から守ってくれます。
豚ロースのビタミンEの量は?
1日に必要な量は
女性が6mg、男性が7mg。
豚ロースかつ1枚には4.2mg。
では、普段からどのくらい摂れていて、豚ロースかつ1枚でどう増えるかというと……

女性が摂れている量は、108%
豚ロースかつには、70%
合計で、178%
男性が摂れている量は、100%
豚ロースかつには、60%
合計で、160%
ふだんから必要な量を摂れているものの、血圧が高い、揚げ物や濃い味つけが好き、お酒が好き、といった人はビタミンEをしっかり摂りましょう。
【関連記事】ビタミンEの多い食べ物ランキング30【1食分】で比較!
ビタミンEの効果は?
- 動脈硬化の予防
- 心筋梗塞や脳梗塞の予防
- 心疾患や貧血の予防
- 血行を良くしてコリや冷えを防ぐ
- 美肌・美髪
- 記憶力を高める
- 更年期障害の症状をやわらげる
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンE解説」、厚生労働省 e-ヘルスネット「LDLコレステロール」
ビタミンB6
豚ロースで不足分が補える3つめの栄養素はビタミンB6。肌荒れや口内炎の予防、脂肪肝の予防などの効果があります。
豚ロースのビタミンB6の量は?
1日に必要な量は、
女性が1.1mg、男性が1.4mg。
豚ロースかつには0.37mg。
豚ロースかつを食べると……

女性が摂れている量は、99%
豚ロースかつには、34%
合計で、133%
男性が摂れている量は、90%
豚ロースかつには、27%
合計で、117%
やや不足がちなビタミンB6。特に不足しやすい人は、プロテインをよく飲む、妊娠している、ピルを飲んでいる、抗生物質を長い間飲んでいる、といった人。
ビタミンB6は豚肉をはじめ、肉類、魚類、バナナ、いも類に豊富に含まれています。
ビタミンB6の効果は?
- 疲労を回復する
- 筋肉・肌・髪・爪などを作る
- 脂肪を燃焼して脂肪肝を予防する
- 肌荒れや口内炎を改善する
- 月経前の体の悩みやつわりをやわらげる
- 感情を安定させる
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB6解説」
亜鉛

4つめの栄養素は亜鉛。風邪などの感染症を予防したり、糖尿病の予防効果も期待されている必須ミネラルです。
豚ロースの亜鉛の量は?
1日に必要な量は
女性が8mg、男性が11mg。
豚ロースかつには2.3mg。

女性が摂れている量は、96%
豚ロースかつには、29%
合計で、125%
男性が摂れている量は、84%
豚ロースかつには、21%
合計で、105%
亜鉛の効果は?
亜鉛にはおもに次の8つの効果があります。
- 味覚を守る
- インフルエンザや風邪などの感染症を予防する
- 血糖値を下げるインスリンの材料となって糖尿病を予防する
- 有害物質を排出する
- コラーゲンを作って弾力のある白い肌へ
- 抜け毛の予防
- 生殖機能を高める
※参考サイト:厚生労働省 eJIM「亜鉛」、国立健康・栄養研究所「亜鉛解説」
カリウム
豚ロースで不足分が補える5つめの栄養素はカリウム。余分な塩分を排出して血圧を下げるなどの効果を発揮します。
豚ロースのカリウムの量は?
1日に必要な量は
女性が2000mg、男性が2500mg。
豚ロースかつには408mg。

女性が摂れている量は、111%
豚ロースかつには、20%
合計で、131%
男性が摂れている量は、96%
豚ロースかつには、16%
合計で、112%
カリウムの効果は?
- 余分なナトリウムの排出を促進する
- 血圧を下げる
- 心臓のはたらきを守る
- 筋肉をしなやかに動かす
- むくみを解消する
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
食欲がない、チカラが入らない、疲れやすい、足がよくつる、という人はカリウム不足かもしれません。
豚ロースのほか、里芋、じゃがいも、ミニトマト、枝豆、豆乳、ぶり、鮭などにも豊富。意識して食べましょう。
豚ロースで不足分を補える栄養素とその効果を紹介しました。最後にこれらの効果をまとめて、
- 豚ロースを食べると
どんな効果効能が得られる? - どんな人こそ食べると効果的?
についてお伝えします。
豚ロースの8つの効果効能

豚ロースには良質なたんぱく質のほかにビタミンB群、E、セレン、亜鉛、カリウムなども豊富。
これらの栄養素のはたらきから、豚ロースに期待される効果をまとめてみました。
- 疲労回復
豊富なビタミンB群が糖質・脂質・タンパク質の代謝を促進してエネルギーを作る - 心筋梗塞や脳梗塞を防ぐ
ビタミンEが悪玉コレステロールをおさえてサラサラ効果を発揮 - 動脈硬化を予防する
ビタミンEやセレンなどの強力な抗酸化作用がコレステロールや脂肪の酸化を防いで、血管を健康にしなやかにする - 糖尿病を予防する
亜鉛が血糖値を下げるインスリンの材料となってインスリンづくりを促進する - 感染症を予防する
ビタミンEや亜鉛が免疫細胞を増やしてそのはたらきを活性化する - 口内炎を予防・改善する
ビタミンB2やナイアシンが粘膜を整える - 美肌・美髪
良質のたんぱく質と亜鉛がコラーゲンを作り、メラニンの代謝も促進する - 仕事や勉強の能率を高める
脳を活性化させて集中力・持続力・記憶力を高める
ということで、豚ロースをぜひ食べてもらいたいのはどんな人かというと……
こんな人こそ豚ロースを食べて!
豚ロースをぜひ食べてほしい人はこちら。
- 疲れがとれない、忙しい
- 炭水化物が好き
- 揚げ物や脂っこいものが好き
- お腹まわりが気になる
- 血圧が高い
- 肌荒れや口内炎になりやすい
- 受験生
生活習慣病に気をつけたい世代だけでなく、勉強をがんばるお子さんにもぜひ食べてもらいたいのが豚ロースなのです。
豚ロースの栄養と効果:まとめ
豚ロースに多い栄養素や健康効果についてお伝えしました。
豚ロースで不足を補える栄養素:ビタミンB1、B2、B6、E、マグネシウム、カリウム、亜鉛など
豚ロースの効果:疲労回復、心筋梗塞や脳梗塞の予防、貧血の予防、糖尿病の予防、口内炎の改善、肌や髪を美しくする、仕事や勉強の能率を高める
こんな人こそ食べてほしい:疲れがとれない、炭水化物が好き、揚げ物が好き、お腹まわりが気になる、高血圧、肌荒れ、口内炎、受験生
豚肉の脂はオリーブオイルと同じオレイン酸が豊富。悪玉コレステロールを減らしてくれるヘルシーな食材です。
ふだんの食生活にぜひ取り入れてみてください。