ビタミンEといえば抗酸化作用を発揮して流れをサラサラにする栄養素。
肩こり、冷え性、血圧、コレステロール、そしてシミや肌のくすみが気になっていませんか?
そこでこの記事では身近な食べ物の中から、100gあたりではなく1食分あたりで、ビタミンEの多い食べ物を30位までランキングで紹介します。
どの食べ物をどのくらい食べると1日に必要なビタミンEの何%を摂ることができるのか、手に取るようにわかりますよ!
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ビタミンEの多い食べ物ランキング
ビタミンEが多い食べ物は、アーモンド、落花生、うなぎ、アジ、サバ、鮭、ブリ、豆乳、豚肉、キウイ、アボカド、かぼちゃ、ブロッコリー、トマトなど。
1食分あたりの含有量で30位までランキングにしたグラフがこちらです。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
手軽に食べられるアーモンドにはビタミンEがぎっしり詰まっていますし、野菜や青魚やナッツなど身近な食べ物にも豊富。植物油にもしっかりと含まれていますね。
ビタミンEの効果としては、生活習慣病を予防するサラサラ効果、アンチエイジング、美肌、肩こりや冷え性の予防改善があります。
ちなみに、私たちは普段からビタミンEを十分に摂れているのでしょうか?
1日に必要なビタミンEと私たちが摂れている量を比べてみると……
50~64歳は必要な量が多めに設定されているものの、それを上回るビタミンEを普段から摂れていますね。
ではこの30位までの食べ物の「1食分に含まれるビタミンE」をくわしくお伝えしていきます。
1~10位の食べ物
まずは1~10位までの食べ物。
ビタミンEの必要量と摂取量
50~64歳なら、
女性の必要量=6mg
平均の摂取量=7.0mg
男性の必要量=7mg
平均の摂取量=7.3mg
30~49歳なら、
女性の必要量=5.5mg
平均の摂取量=6.0mg
男性の必要量=6.0mg
平均の摂取量=6.7mg
1~10位の食べ物には3.0~7.3mg。女性にとって必要なビタミンEの50%~121%を摂ることができます。
1位:アーモンド
アーモンド25粒(25g)に
7.3mg
アーモンド1粒は1g。間食でのカロリーを150kcal以下におさえたいので25粒を目安としました。
アーモンドを25粒食べることはあまりないかもしれませんが、おつまみやおやつ代わりに25粒食べると1日に必要なビタミンEを121%も摂ることができます。
10粒食べるだけでも2.9mg。必要な量の45%も摂ることができます。
アーモンドにはビタミンEのほか、銅、マグネシウム、ビタミンB2、不溶性食物繊維が豊富。高血圧・動脈硬化・不整脈の予防、貧血予防、強い骨をつくる、アンチエイジングが期待できます。
アーモンドは栄養の宝庫!1日分25粒の栄養価と6つの効果とは?
2位:うなぎ(蒲焼き)
うな重1人前(うなぎ100g)
4.9mg
女性の1日分のビタミンEの82%も摂ることができます。
うな重1人前はうなぎ100g程度が一般的。スーパーの蒲焼は1尾150gほどが多いようです。
3位:豆乳(調整豆乳)
調整豆乳200mlに
4.6mg
女性が1日に必要なビタミンEの約75%を摂ることができます。
ちなみに無調整の豆乳は含有量が0.21mgと少なめ。調整豆乳の1/20です。
4位:豚肉ロース(とんかつ)
豚のロースかつ1枚
(ロース肉120g使用)に
4.2mg
5位:豚肉ヒレ(とんかつ)
豚のヒレカツ3枚
(ヒレ肉100g使用)に
4.1mg
ロースとヒレ。ビタミンEの量はほぼ同じです。
6位:するめいか(焼いたもの)
イカ焼き1杯(150g)に
3.8mg
生イカは1杯が300gほど。ワタや軟骨を取り除いて焼くと150gほどになります。
7位:西洋かぼちゃ(煮物)
かぼちゃの煮物小鉢一皿
(煮物サイズ2個)に
3.6mg
煮物サイズにカットしたかぼちゃ2切れの栄養価です。1/4玉のかぼちゃを4人分とした場合の量ですね。
女性の1日分のビタミンEの60%を摂ることができます。
かぼちゃはビタミンA、C、E、カリウム、銅、マグネシウム、不溶性食物繊維がたっぷり!動脈硬化や心筋梗塞の予防、免疫力アップ、アンチエイジング、貧血予防、美肌に効果的です。
かぼちゃには栄養が凝縮!その高い栄養価と7つの効果とは?
8位:あじ(あじフライ)
アジフライ2枚(100g)に
3.4mg
9位:さば(水煮缶詰)
さば水煮缶詰1/2缶(95g)に
3.0mg
ちなみに、さばの味噌煮の缶詰1/2缶のビタミンEは1.8mg。水煮の2/3です。
10位:落花生
落花生30粒(30g)に
3.0mg
1粒が1g。落花生は30粒程度がよいとされています。女性の1日分のビタミンEの50%を摂ることができます。
落花生には、ビタミンB群、E、不溶性食物繊維、銅、マグネシウムが豊富。貧血予防、疲労回復、動脈硬化や骨粗鬆症を防ぐ、デトックス効果が期待できます。
落花生には栄養が凝縮!1日分30粒の栄養価と7つの効果とは?
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ビタミンEの多い食べ物を1~10位までお伝えしました。次は11~20位の食べ物です。
11~20位の食べ物
ビタミンEの多い食べ物。
続いて11~20位です。
ビタミンEの必要量
50~64歳なら、
女性=6mg、男性=7mg
30~49歳なら、
女性=5.5mg、男性=6.0mg
私たちは普段から十分摂れています。
11~20位の食べ物には1.7~2.5mg。女性に必要なビタミンEの28%~42%を摂ることができます。
11位:ゴールドキウイ
ゴールドキウイ1個(100g)に
2.5mg
女性の1日分のビタミンEの42%も含まれています。
ゴールドキウイはビタミンEも多いですが、ビタミンCの含有量では身近な食べ物のなかでトップ。1個に1日分のビタミンCの1.4倍も含まれています。
このほかB6、葉酸、カリウム、銅も豊富。ストレスから守る、アンチエイジング、中性脂肪をおさえる、貧血予防におすすめです。
ゴールドキウイの栄養がすごい!1個あたりの栄養価と8つの効果
12位:トマト水煮缶詰
トマトの水煮200gに
2.4mg
13位:銀鮭(塩焼き)
銀鮭の塩焼き1切れに
2.1mg
銀鮭は1切れ100gで焼くと78gほどに。生ではなく「焼いた銀鮭の栄養価」です。銀鮭はチリ産の養殖ものが一般的です。
14位:アボカド
アボカド1/2個に
2.0mg
女性が1日に必要なビタミンEの33%を摂ることができます。
15位:ブロッコリー(温野菜)
ブロッコリーの温野菜(1/3株)に
1.9mg
ブロッコリーの茎や葉を除いて1/3株を茹でると72gほどに。生ではなく「茹でたブロッコリーの栄養価」です。
16位:大根の葉(炒め物)
大根の葉っぱの炒め物の
小皿1皿(大根の葉50g)に
1.9mg
大根1本に葉っぱは約150g。その1/3の50g(小皿1皿ほど)の栄養価です。
大根の葉は立派な緑黄色野菜。ビタミンA、C、K、葉酸、カルシウム、鉄分も多く、骨を強くする、貧血予防、免疫力アップ、心筋梗塞や高血圧を防ぐ、若々しさを維持するはたらきがあります。
大根の葉の栄養がすごい!炒め物1皿分の栄養価と7つの効果とは?
17位:さば(みそ煮缶詰)
さば味噌煮缶詰1/2缶に
1.8mg
女性の1日分のビタミンEの30%を摂ることができます。
18位:きんかん
きんかん4個に
1.8mg
19位:ぶりの照り焼き
ぶりの照り焼き1切れ(82g)に
1.7mg
20位:ししゃも
からふとししゃも5尾(81g)に
1.7mg
ししゃも1尾は20gほどで焼くと16gに。一般的に出回っているのは「からふとししゃも」です。
骨もまるごと食べられるししゃもはカルシウムが抜群!亜鉛、鉄分、ビタミンB群も豊富で、強い骨をつくる、不整脈や心筋梗塞を防ぐ、生活習慣病の予防に効果を発揮します。
ししゃもの栄養がすごい!1食分5尾の栄養価と7つの効果とは?
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ビタミンEの多い食べ物を11~20位までお伝えしました。最後は21~30位です。
21~30位の食べ物
ビタミンEの多い食べ物。
最後は21~30位です。
ビタミンEの必要量
50~64歳なら、
女性=6mg、男性=7mg
30~49歳なら、
女性=5.5mg、男性=6.0mg
21~30位の食べ物では女性に必要なビタミンEの20%~27%を摂ることができます。
21位:マンゴー
マンゴー1/2個(91g)に
1.6mg
女性が1日に必要なビタミンEの27%を摂ることができます。
暑い地域で育つマンゴーは強い日差しに打ち勝つための抗酸化力が凝縮!葉酸、ビタミンC、銅、カリウム、食物繊維が豊富で、貧血予防、動脈硬化の予防、感染症から守る、中性脂肪をおさえる、血圧を下げる、ストレスに対抗する効果が期待できます。
マンゴーの栄養がすごい!1個あたりの栄養価と9つの効果とは?
22位:なす
なす2本分の炒め物に
1.5mg
なすのヘタを取り除くと1本が72gほど。生ではなく「油で炒めたなす2本分の栄養価」です。
23位:さといも(冷凍もの)
里芋の煮っころがし1皿
(里芋5個:210g)に
1.47mg
1日に必要なビタミンEの25%を摂ることができます。
ちなみに、生の里芋のビタミンEは1.26mg(27位)。やや少なくなりますね。
里芋にはビタミンB群、カリウム、鉄分、銅、食物繊維ほかあらゆる栄養がぎっしり!血圧を下げる、中性脂肪やコレステロールを減らす、骨を強くする、便秘解消が期待できます。
里芋は栄養の宝庫!1皿あたりの栄養価と8つの効果とは?
24位:紅鮭(塩焼き)
紅鮭の塩焼き1切れ(78g)に
1.4mg
銀鮭は1切れで2.1mgと、紅鮭よりもやや多めに含まれています。
25位:トマトジュース(食塩無添加)
トマトジュース200mlに
1.4mg
26位:トマト
トマト中サイズ1個(150g)に
1.35mg
26位タイ:ミニトマト
ミニトマト10個(150g)に
1.35mg
28位:グリーンキウイ
グリーンキウイ1個(100g)に
1.3mg
グリーンキウイは食物繊維がぎっしり!ビタミンC、葉酸、食物繊維、カリウム、銅も豊富。風邪予防、便秘解消、貧血予防、ストレスから守る、美肌におすすめです。
グリーンキウイの栄養がすごい!1個あたりの栄養価と8つの効果
29位:春菊(おひたし)
春菊のおひたし一皿
(1/2袋分:64g)に
1.3mg
春菊1/2束(80gほど)を茹でると約64gに。生ではなく茹でた春菊の栄養価です。
春菊はβ-カロテンとビタミンKも抜群に多く、葉酸、食物繊維、カルシウム、鉄分も豊富。感染症から守る、動脈硬化や心筋梗塞を防ぐ、子供の成長促進、骨を強くする効果もあります。
春菊には栄養が凝縮!おひたし1皿の栄養価と8つの効果とは?
30位:いわし
いわしの蒲焼き2尾(64g)に
1.2mg
女性の1日分のビタミンE(6.0mg)の20%を摂ることができます。
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ビタミンEの豊富な食べ物をランキングで30位までお伝えしました。もう一度グラフを見てみましょう。
いかがでしたでしょうか。調整豆乳、豚肉、かぼちゃ、さばの缶詰、ピーナッツ、トマト、キウイなど、手軽にビタミンEを取り入れられる食べ物も多いですね。
さて、ビタミンEには具体的にどんな効果があるのか、不足するとどんな影響があるのか、ご存じですか?
そこで、
- ビタミンEの7つの効果
- 不足するとどうなる?
- 摂りすぎるとどうなる?
そしてあらためて、
- 1日に必要なビタミンE
- 私たちの普段の摂取量
- ビタミンEが不足しやすい人とは?
についてお伝えします。
ビタミンEの効果とは?
ビタミンEの効果、不足したらどうなる?摂りすぎたらどうなる?についてです。
ビタミンEの7つの効果
ビタミンEにはおもに次の7つの効果があるとされています。
- 生活習慣病の予防
強力な抗酸化力が血液中のLDL(悪玉)コレステロールの酸化を防いで、動脈硬化、心疾患、脳卒中を予防する - 感染症の予防
免疫細胞を増やして活性化して、ウイルスや細菌をブロックする - アンチエイジング
高い抗酸化力で細胞膜に含まれている不飽和脂肪酸が有害な過酸化脂質に変化しないように防いで、若々しさを保つ - 肩こり、頭痛、関節痛、冷えを予防・改善する
抗酸化作用で血液中の悪玉コレステロールの酸化を防いで、血液の流れを良くする - 月経不順や更年期障害をやわらげる
ホルモンバランスを整えて女性特有の悩みをやわらげる - 美肌・美髪
肌の新陳代謝を高めるとともに、紫外線から守ってシミやそばかすを予防する - 記憶力を高める
ビタミンEが不足すると?
ビタミンEが不足すると次のような影響をきたすことがあります。
- 生活習慣病のリスクが高まる
- 風邪をひきやすくなる
- 冷え、肩こり、首こり、腰痛
- 生理痛、更年期障
- シミ、シワ、肌荒れ、肌のくすみ、白髪
- 貧血
- 不妊や流産のリスクが高まる
ビタミンEを摂りすぎると?
ビタミンEは体内にたまりにくい栄養素。食べ物から摂ったビタミンEの2/3が便として排出されると言われています。
ですので、通常の食生活で悪影響が出るほどにビタミンEを摂りすぎるということはまずないでしょう。
ただ、サプリメントで摂りすぎると体調をくずすこともあります。用量を守って飲みましょう。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンE解説」、厚生労働省 、e-ヘルスネット「LDLコレステロール」
ではビタミンEはどのくらい摂るのがよいのでしょうか?
ビタミンEの1日の必要量と摂取量
あらためて、ビタミンEはどのくらい摂るのがよいのか、私たちは普段からどのくらい摂れているのか、お伝えします。
年齢別で1日に必要なビタミンE
ビタミンEの必要な量(=目安量)は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準-2020年版」で定められています。
ビタミンEの1日の必要量
50~64歳なら、
女性:6.0mg
男性:7.0mg
さて、私たちは普段からビタミンEをどのくらい摂れているのかというと……
私たちの普段の摂取量
私たちの普段の摂取量はこちらです。
ビタミンEの実際の摂取量
女性(50~64歳):
必要量=6.0mg、摂取量=7.0mg
女性(30~49歳):
必要量=5.5mg、摂取量=6.0mg
男性(50~64歳):
必要量=7.0mg、摂取量=7.3mg
男性(30~49歳):
必要量=6.0mg、摂取量=6.7mg
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準-2020年版」、国立健康・栄養研究所「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
どちらの年齢層でも男女ともに普段から十分に摂れています。
ビタミンEは不足しにくい栄養と言われていますが、なかには不足しやすい人も。それはどんな人かというと……
ビタミンEが不足しやすい人
次のような方はビタミンEが不足しやすい傾向があります。
- 食生活が偏っている、好き嫌いが激しい
- ダイエットしている
- 風邪をひいている
あてはまるようでしたら、ビタミンEの多い食べ物を意識して食べるようにしましょう。
ビタミンEの多い食べ物:まとめ
ビタミンEの多い食べ物、効果、1日に必要な量と私たちが普段から摂れている量についてお伝えしました。
ビタミンEの多い食べ物:アーモンド、うなぎ、調整豆乳、豚肉、いか、かぼちゃ、青魚、キウイ、鮭、トマト、さといも
ビタミンEの効果:生活習慣病の予防、感染症の予防、アンチエイジング、肩こり・頭痛・冷えの予防、月経不順や更年期障害をやわらげる、美肌、記憶力を高める
不足すると?:生活習慣病のリスクが高まる、風邪をひきやすい、冷え、肩こり、シミ、シワ、肌荒れ、貧血、不妊や流産のリスクが高まる
摂りすぎると?:通常の食生活では摂りすぎによる悪影響はまずありません
1日の必要量:50~64歳の場合、女性6.0mg、男性7.0mg。30~49歳なら女性5.5mg、男性6.0mg。男女とも普段から必要量より多く摂れています。
不足しやすい人:食生活が偏っている、好き嫌いが激しい、ダイエットしている、風邪をひいている
病気や老化の原因である活性酸素をしっかり除去するビタミンE。
美肌・美髪、そして生活習慣病の予防のためにも積極的に摂ってみてはいかがでしょうか。