濃厚な甘味がたっぷりで目にも鮮やかなマンゴー。その美味しさだけでなく栄養も効能もぎっしりと詰まった健康果物なんです。
そんなマンゴーにはどんな栄養素が多いのか、ご存じですか?
これからお伝えする内容を読むと、
- マンゴーにはどんな栄養素が多い?
- マンゴー1個で1日に必要な栄養素の何%が摂れる?
- マンゴーの効能は?
- どんな人こそおすすめ?
といったことが手に取るようにわかります。マンゴーの栄養を上手に活用して元気な毎日を過ごしましょう。
【関連記事】パパイヤは栄養の宝庫!どんな栄養素が多い?9つの効果効能は?
マンゴー1個の栄養価
マンゴーにはどんな栄養素が多いのでしょうか?
ここではマンゴー100gあたりの栄養価ではなく、
マンゴーを1個食べると1日に必要な栄養素を何%摂れる?
どの栄養素が多い?どんな効能が期待できる?
というかたちで、ビタミン、ミネラル、食物繊維の順にお伝えしていきます。
▼ マンゴー1個=182グラム
マンゴーは1個が約280g。皮と種を除くと可食部は182gほどです。

マンゴーに多いビタミンは?
マンゴーを1個食べると、女性にとって1日に必要なビタミンの何%が摂れるのでしょうあ。

※参考サイト:文部科学省「食品成分データベース」
南国の果物にはビタミンがたっぷりなイメージがありますが、その中でも特にマンゴーはいろんなビタミンがぎっしり!
女性の1日の目標量に対して、マンゴー1個に20%以上も含まれているビタミンは……
葉酸 | 63.7% |
ビタミンE | 54.6% |
ビタミンC | 36.4% |
ビタミンB6 | 21.5% |
男性にとって1日に必要なビタミンの何%が摂れるかのグラフはこちら。

次はマンゴーにはどんなミネラルが多いのかについてお伝えします。
マンゴーに多いミネラルは?
マンゴーを1個食べると、女性にとって1日に必要なミネラルの何%が摂れるのでしょうか?

女性の1日の目標量に対してマンゴー1個に多いミネラルは……
銅 | 20.8% |
カリウム | 15.5% |
貧血を予防してくれる銅、血圧ケアのカリウムが多いですね。とはいえ、マンゴーはミネラルよりビタミンのほうが多い果物です。
男性の場合はこちら。

さて最後に、マンゴーを1個食べると食物繊維をどのくらい摂れるのかをお伝えしてから、マンゴーの9つの効果効能を紹介します。
マンゴーに食物繊維は多い?
マンゴーを1個で目標量の何%の食物繊維を摂れるのでしょうか?

水溶性食物繊維 | 18.2% |
不溶性食物繊維 | 10.6% |
男性の場合はこちら

日本人は食物繊維不足。なかでも不足しているのが、生活習慣病の予防に劇的な効果をもたらす「水溶性食物繊維」。
水溶性食物繊維は目標の55%程度しか摂れていないのですが、それがマンゴーにはたっぷりと含まれています。
では、
マンゴーに多い栄養素の効果効能は?
私たちはその栄養素がちゃんと摂れている?
マンゴーに多い栄養素とその効果効能

マンゴー1個に、女性の1日の目標量の20%以上も含まれている栄養素は次の5つ。
葉酸 | 63.7% |
ビタミンE | 54.6% |
ビタミンC | 36.4% |
ビタミンB6 | 21.5% |
銅 | 20.8% |
10%以上含まれている栄養素になると、次の5つも加わります。
水溶性食物繊維 | 18.2% |
カリウム | 15.5% |
ナイアシン | 13.7% |
ビタミンA | 13.3% |
不溶性食物繊維 | 10.6% |
では栄養素の多いものについて、その栄養素をどのくらい補えるのか、どんな効果があるのか、お伝えしていきます。
葉酸
マンゴーに一番多い栄養素は「葉酸」。お腹の赤ちゃんの発育にも貧血予防にも大切なビタミンです。
マンゴーの葉酸の量は?
1日に必要な葉酸の量は
女性も男性も240μg。
マンゴー1個(182g)に
葉酸152.9μg。
1日に必要な量の63.7%もの量です。
ところで、
「私たちは葉酸がちゃんと摂れている?」
「毎日の食生活にマンゴーを1個プラスしたら、どのくらい増える?」

女性:
平均摂取量=118%
マンゴー1個=64%
合計=182%
男性:
平均摂取量=123%
マンゴー1個=64%
合計=187%
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、「葉酸解説」
葉酸の効果は?
葉酸のおもな効果は次の4つ。
- 妊娠中のお腹の赤ちゃんを正常に成長させる
- 貧血を予防する(血液を作るサポート)
- 細胞をつくるサポート
- 肌や粘膜を守って整える
妊婦さん、赤ちゃんを授かりたいと思っている女性、貧血気味の方などは意識して摂りたい栄養素です。
葉酸の多い食べ物はほかにも玉露、枝豆、いちご、ほうれん草、サニーレタスなど。くわしくはこちらをご覧ください。
葉酸の多い食べ物ランキング30【1食分】で比較!効果効能も!
ビタミンE

マンゴーに2番目に多い栄養素はビタミンE。サラサラ効果で動脈硬化を予防するビタミンです。
マンゴーのビタミンEの量は?
ビタミンEの1日の目安量は、
女性が6mg、男性が7mg。
マンゴー1個のビタミンEの量は、
3.3mg。これは、
- 女性:1日の目安量の54.6%
- 男性:1日の目安量の46.8%
では、私たちはビタミンEがちゃんと摂れている?マンゴーを1個食べるとビタミンEはどう増える?

女性:
平均摂取量=108%
マンゴー1個=55%
合計=163%
男性:
平均摂取量=100%
マンゴー1個=47%
合計=147%
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「LDLコレステロール」
ビタミンEの効果は?
サラサラ効果の高いビタミンE。おもな効果はこちらの7つ。
- 動脈硬化を予防する
- 悪玉コレステロールをおさえて、心筋梗塞や脳梗塞を防ぐ
- 心疾患や貧血を予防する
- 血行を良くしてコリや冷えをやわらげる
- 美しい肌や髪に
- 記憶力を高める
- 更年期障害の症状をやわらげる
血圧が高い人、脂っこいものが好きな人、お酒をよく飲む人などはサラサラ効果は大切。
ビタミンEの多い食べ物は、アーモンド、落花生、かぼちゃ、ブロッコリー、豚肉、アジ、サバ缶、鮭、ゴールドキウイなど。意識して食べましょう。
ビタミンC
3番目に多いビタミンC。風邪やストレスから守る抗酸化作用の高い栄養素ですね。
マンゴーのビタミンCの量は?
1日に必要なビタミンCの量は
女性も男性も100mg。
マンゴー1個(182g)に
ビタミンCは36.4mg。
1日に必要な量の36.4%になります。
では、マンゴーを1個食べるとビタミンCの摂取量はどう増える?

女性:
平均摂取量=96%
マンゴー1個=36%
合計=132%
男性:
平均摂取量=91%
マンゴー1個=36%
合計=127%
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンC解説」
ビタミンCの効果は?
ビタミンCの効果はもうご存じでしょう。おもにこちらの7つ。
- 風邪や感染症を予防する
(免疫力を高める) - 老化や病気を予防する
(活性酸素を除去する抗酸化作用) - ストレスから守る
- 鉄分の吸収を助けて貧血を予防する
- 骨・血管・肌を丈夫にする
- コレステロールをおさえる
- シミを防いで美白・美肌に
マンゴーのほかにビタミンCの多い果物は、ゴールドキウイ、柿、いちご、パイナップル、グリーンキウイなど。くわしくはこちら。
ビタミンCの多い果物ランキング20【1食分】で比較!
ビタミンB6

4番目はビタミンB6。脂肪肝の予防、肌や粘膜を整える、といったたのはたらきの栄養素です。
マンゴーのビタミンB6の量は?
ビタミンB6の1日の推奨量は、
女性が1.1mg、男性が1.4mg。
マンゴー1個にビタミンB6は、
0.24mg。これは、
- 女性:1日の目標量の21.5%
- 男性:1日の目標量の16.9%
マンゴーを1個食べるとビタミンB6の摂取量はどう増えるかというと……

女性:
平均摂取量=99%
マンゴー1個=22%
合計=121%
男性:
平均摂取量=90%
マンゴー1個=17%
合計=107%
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB6解説」
ビタミンB6の効果は?
ビタミンB6のおもな効果は次の6つ。
- 筋肉・肌・髪・爪をつくる
- 肌荒れや口内炎から守る
- 食べ物のタンパク質からエネルギーを作る
- 肝臓に脂肪がたまらないようにする
- 月経前の体の悩みをやわらげる
- 妊娠中のつわりをやわらげる
- 精神的に安定させる
食べた物を代謝する、体を作る、エネルギーに変える、ホルモンバランスを整える、感情を整える、というのがビタミンB6のはたらきです。
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銅
マンゴーに5番目に多い栄養素は銅。
貧血予防や骨粗しょう症の予防にも役立つ必須ミネラルです。
マンゴーの銅の量は?
マンゴー1個(182g)に
銅は0.15mg。これは、
- 女性:1日の目標量の20.8%
- 男性:1日の目標量の16.2%
私たちは銅がちゃんと摂れているのかというと……

女性:
平均摂取量=149%
マンゴー1個=21%
合計=170%
男性:
平均摂取量=133%
マンゴー1個=16%
合計=149%
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「銅解説」
銅は不足しにくい栄養素ですが、ストレスの多い人や亜鉛のサプリメントを飲んでいる人は銅不足に注意が必要。
レバー、ナッツ類、さといも、枝豆、豆腐、納豆、豆乳など、銅の多い食べ物を積極的に食べるようにしましょう。
銅の効果は?
銅のおもな効果は次の5つ。
- 貧血を予防する
(鉄と一緒に血液を作る) - 骨粗鬆症や動脈硬化を予防する
- 活性酸素を除去する抗酸化作用
- 健康な黒い髪をつくる
- 弾力のある肌をつくる
血液を作り、骨や血管を丈夫にし、活性酸素を除去し、肌や髪を美しくするのが銅のはたらきです。
水溶性食物繊維

6番目に多いのは水溶性食物繊維。私たちにまったく足りていない食物繊維がマンゴーにはたっぷり含まれています。
マンゴーの水溶性食物繊維の量は?
マンゴー1個に水溶性食物繊維は
1.1g。これは、
- 女性:1日の目標量の18.2%
- 男性:1日の目標量の15.6%
では、マンゴーを1個食べると水溶性食物繊維をどこまで補えるかというと……

女性:
平均摂取量=58%
マンゴー1個=18%
合計=76%
男性:
平均摂取量=51%
マンゴー1個=16%
合計=67%
※参考サイト:農林水産省「ビタミンと食物繊維」、NHK健康チャンネル「食物繊維のスーパーパワー」
マンゴーにはしっかりと水溶性食物繊維が含まれていますが、それでもまだまだ全然足りません。
血圧、血糖値、中性脂肪、コレステロールなど、生活習慣病の予防に劇的なチカラを発揮してくれる水溶性食物繊維。
果物なら、干しいちじく、アボカド、いちご、グリーンキウイ、干しプルーン、りんごなどに多く含まれています。
水溶性食物繊維の多い果物ランキング15【1食分】で比較!
果物以外なら、ひじき、寒天、里芋、とろろ昆布、大豆の煮豆、豆腐、納豆、枝豆、もち麦など。水溶性食物繊維の多い食べ物を意識して食べるようにしましょう。
水溶性食物繊維の効果は?
水溶性食物繊維のおもな効果は次の6つ。
- 中性脂肪を減らす
- コレステロールを下げる
- 血糖値の上昇をおさえる
- 腸内環境を整える(便秘解消)
- 血圧を下げる
- ダイエット
40代からの生活習慣病が気になる世代にとってうれしい効果が満載。なのに私たちがまったく摂れていない水溶性食物繊維。意識して摂りたいですね。
以上、マンゴーに多い6つの栄養素のはたらきを紹介しました。
では最後に、これらのはたらきをまとめて「マンゴーの効果効能は?」「どんな人こそ食べると効果的?」についてお伝えします。
マンゴーの9つの効果効能
マンゴーにはビタミンをはじめ、ミネラルや食物繊維などいろんな栄養素が凝縮。
これらの栄養素のはたらきから、期待される効果効能をまとめてみました。
- お腹の赤ちゃんの成長を支える
- 貧血を予防する
- サラサラ効果で動脈硬化を予防する
- 風邪や感染症を予防する
(免疫力を高める) - 活性酸素を除去して病気を予防する
(抗酸化作用)
- 中性脂肪やコレステロールをおさえる
- 肌や髪を美しく、骨や血管を丈夫に
- 血圧を下げる
- ストレスから守る
ということで、マンゴーをぜひ食べてもらいたい人は……
こんな人こそマンゴーを食べてほしい!
マンゴーをぜひ食べてほしいのはこちら!
- 妊婦さん
- 貧血ぎみ
- 血圧が高い
- 脂っこいものが好き、お酒が好き
- 風邪をひきやすい
- 体調をくずしやすい
- お腹まわりが気になる
- 肌荒れや口内炎になることが多い
- ストレスが多い
生活習慣病を予防したい、いつも元気でいたい、お肌や髪を美しくしたい、といった方にぜひ食べてもらいたいのがマンゴーなのです。
マンゴーに多い栄養素:まとめ
マンゴーに多い栄養素と効果効能を初回しました。
マンゴーに多い栄養素:1日の目標量に対して多い順番に、葉酸、ビタミンE、ビタミンC、B6、銅、水溶性食物繊維、カリウム、ナイアシン、ビタミンA、不溶性食物繊維
マンゴーの効果効能:胎児の成長促進、貧血予防、動脈硬化の予防、風邪など感染症の予防、中性脂肪やコレステロールをおさえる、血圧を下げる、ストレスから守る、美肌・美髪、骨や血管を丈夫に
どんな人に食べてほしい?:妊婦さん、貧血ぎみ、血圧が高い、脂っこいものが好き、風邪を予防したい、体調がいまひとつ、ぽっちゃりしている、肌荒れや口内炎が気になる、ストレスが多い
南国の強い紫外線に打ち勝って成長するマンゴー。抗酸化作用をはじめ強いはたらきが凝縮しています。
ぜひふだんの食生活に取り入れてみてくださいね。