いちごビタミンCが抜群に多い食べ物。でもそれだけではありません。
小さな粒にあらゆる栄養素がぎっしり詰まったいちごは、健康にも美容にも効能が満載!
ここで紹介する内容を読むと、
- いちごに多いのはどんな栄養素?
- いちごを10粒食べたら1日に必要な栄養の何%が摂れる?
- いちごの効能は?
- どんな人におすすめ?
などがはっきりとわかります。いちごを上手に活用して健康的な毎日を過ごしましょう。
【関連記事】ラズベリーには効能が満載!8つの効果効能と多い栄養素とは?
いちごの栄養価
いちごにはどんな栄養素が多いのでしょうか?
ここではいちごを1日に食べる量の目安として、
「いちごを10粒」食べると、1日に必要な栄養素の何%が摂れるの?どの栄養素が多いの?どんな効能が期待できるの?
というかたちで、ビタミン→ミネラル→食物繊維の順にお伝えしていきます。
▼ 一度に食べる量
いちご10粒(200g)。
いちご1粒は20g。10粒で200g。

いちごに多いビタミンは?
いちご10粒を食べるとどのビタミンを多く摂れるのでしょうか?
栄養素には「健康でいるために1日にこのくらいの栄養素を摂りましょう」という目安があります。
たとえばカルシウムの1日の目標量、わかりますか?
カルシウムの1日の目安量(目標量)
30~74歳なら、
女性:650mg、男性:750mg
栄養素によって、男性と女性とで1日の目標量が違ったり、年齢層によって違ったりします。
ではいちごを10粒食べると、女性にとって1日に必要なビタミンの何%が摂れるのでしょうか?

※参考サイト:文部科学省「食品成分データベース」
いちご10粒に多いビタミンは……
ビタミンC | 124.0% |
葉酸 | 75.0% |
ビタミンE | 13.3% |
パントテン酸 | 13.2% |
ビタミンCがダントツ。いちご8粒で1日に必要なビタミンCがまるまる摂れてしまうほどです。
女性にうれしい葉酸もたっぷりと含まれていますね。
次は男性にとって1日に必要なビタミンの何%が摂れるのかみてみましょう。

男性にとっても、ビタミンC、E、B群(葉酸など)をしっかりと摂ることができますね。
では次にいちごにはどんなミネラルが多いのか、お伝えします。
いちごに多いミネラルは?
いちごを10粒食べると、女性にとって必要なミネラルを何%摂ることができるのでしょうか?

いちごはビタミンだけでなくミネラルもたっぷり。いちご10粒に多いミネラルのはこちら。
モリブデン | 90.0% |
カリウム | 17.0% |
銅 | 14.3% |
マンガン | 11.4% |
モリブデンはあまりなじみがないですが、食べた物の代謝をサポートする必須ミネラルのひとつです。
またカリウムも豊富で、いちご10粒のカリウムの量はバナナ1本分よりも多く含まれています。
男性の場合はこちら。

さて最後に、いちごにはどのくらい食物繊維が含まれているのかをお伝えしてから、いちごの8つの効果効能をご紹介します。
いちごに食物繊維は多い?
食物繊維は2種類。それぞれはたらきが違います。
・水溶性食物繊維:生活習慣病予防、便秘解消など。昆布など海藻のトロ~ッとした部分や果物に多く含まれる。
・不溶性食物繊維:デトックス、ダイエット、便秘解消など。「繊維質」のイメージのもので野菜や玄米などの未精製の穀物に多く含まれる。
では、いちごを10粒食べると、女性に必要な食物繊維を何%摂ることができるのでしょうか。

水溶性食物繊維 | 16.7% |
不溶性食物繊維 | 15.0% |
いちごは食物繊維もたっぷり。食物繊維が1日の目標の70%ほどしか摂れていない私たちにとって強い味方です。
なかでも目標の55%程度しか摂れていない「水溶性食物繊維」が豊富。
生活習慣病の予防に劇的な効果をもたらす水溶性食物繊維が凝縮されているのです。
男性はこちら。

では、
いちごに多い栄養素の効果効能は?
私たちはその栄養素が足りている?
いちごに多い栄養素とその効果効能

いちご10粒に、女性の1日の目標量の15%以上が含まれている栄養素は次の6つ。
ビタミンC | 124.0% |
モリブデン | 90.0% |
葉酸 | 75.0% |
カリウム | 17.0% |
水溶性食物繊維 | 16.7% |
不溶性食物繊維 | 15.0% |
では順番に、その栄養素をどのくらい補えるのか、どんな効果があるのか、お伝えします。
ビタミンC
いちごのビタミンCの量は?
身近な食べ物1食分あたりのビタミンCの量を比べると、いちごはトップランク。
1日に必要なビタミンCは
男女とも100mg。
いちご10粒(200g)の
ビタミンCの量は124mg。
目標量の124%も含まれています。
ところで……
「私たちはビタミンCがちゃんと摂れている?」
「毎日の食生活にいちご10粒をプラスしたら、どのくらい増える?」
女性の場合をみてみると……

女性:
平均摂取量=96%
いちご10粒=124%
合計=220%

男性:
平均摂取量=91%
いちご10粒=124%
合計=215%
いちご10粒に1日に必要なビタミンCの124%。1粒食べるだけで12%も摂ることができるほど、いちごにはビタミンCがぎっしりと詰まっているんです。
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、「ビタミンC解説」
ビタミンCの効果は?
ビタミンCの効果はすでにご存じと思います。おもな効果は次の7つ。
- 血管・皮膚・骨を強くする
- 免疫力を高める
(ウイルスへの抵抗力アップ) - 老化や病気を予防する
(抗酸化作用) - ストレスから守る
- 鉄分の吸収を助ける
- コレステロールをおさえる
- シミを防ぐ
活性酸素を除去する抗酸化作用が高いのがビタミンC。ストレスの多い人、体調をくずしやすい人はこまめにしっかり摂りたい栄養素です。
いちごのほか、ビタミンCの多い果物についてはこちらをご覧ください。
ビタミンCの多い果物ランキング20【1食分】で比較!
モリブデン

いちごに2番目に多いのが必須ミネラルのモリブデン。
食べた物をエネルギーに変えたり、有害なものをデトックスしてくれる栄養素です。
いちごのモリブデンの量は?
いちご10粒のモリブデンの量は
18μg。これは、
- 女性:1日の目標量の90%
- 男性:1日の目標量の60%
モリブデンは、私たちがふだんどのくらい摂れているかの調査がありません。ただし一般的な食生活なら不足することも摂りすぎることもないと考えられています。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「モリブデン解説」
ちなみにモリブデンの多い食べ物はこちら。
モリブデンの多い食べ物ランキング30【1食分】で比較!
モリブデンの効果は?
モリブデンのおもな効果は次の6つ。
- 血液をつくる
(鉄分のはたらきを促進) - 糖質、脂質の代謝をサポートする
- 尿酸の代謝をサポートする
- 体に有毒なものを分解する
- 食べ物の消化を促進する
(消化酵素のはたらきをサポート) - 余分な銅を排出する
食べた物を消化して、体にためることなくエネルギーに変えるサポートをしてくれるミネラルです。
葉酸
3番目に多い栄養素は葉酸。女性にうれしい栄養素ですね。
いちごの葉酸の量は?
1日に必要な葉酸の量は
男女ともに240μg。
いちご10粒(200g)の
葉酸の量は180μg。
1日の目標量の75%です。
さて、私たちは葉酸がちゃんと摂れている?いちごを10粒食べるとどう増える?

女性:
平均摂取量=118%
いちご10粒=75%
合計=193%
男性:
平均摂取量=123%
いちご10粒=75%
合計=198%
サプリメントではなく食べ物から葉酸を摂るのであれば、摂りすぎによる悪影響の心配はまずありません。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「葉酸解説」
葉酸の効果は?
葉酸のおもな効果は次の4つ。
- 妊娠中のお腹の赤ちゃんを正常に成長させる
- 血液(赤血球)を作るサポート
- 細胞をつくるサポート
- 肌や粘膜を守って整える
赤ちゃんに対してのはたらきはよく知られていますね。そのほか血液をつくることで貧血の予防にも役立っています。
葉酸は玉露、枝豆、ほうれんそう、ブロッコリーなどにも多く含まれています。
葉酸の多い食べ物ランキング30【1食分】で比較!効果効能も!
カリウム

4番目に多いのはカリウム。血圧が気になる人には大切なミネラルですね。
いちごのカリウムの量は?
いちご10粒のカリウムの量は
340mg。これは、
- 女性:1日の目標量の17.0%
- 男性:1日の目標量の13.6%
では、いちごを10粒食べるとカリウムの摂取量はどう増える?

女性:
平均摂取量=111%
いちご10粒=17%
合計=128%
男性:
平均摂取量=96%
いちご10粒=14%
合計=110%
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
カリウムの効果は?
カリウムのおもな効果は次の5つ。
- 余分なナトリウムの排出を促進する
- 血圧を下げる
- 心臓を正常にはたらかせる
- 筋肉をスムーズに動かす
- むくみを解消する
高血圧の人やむくみが気になる人だけでなく、食欲がない、力がはいらない、疲れやすい、足がよくつる、という人はカリウム不足かも。
カリウムの多い食べ物は、里芋、じゃがいも、トマトジュース、ミニトマト、枝豆、豆乳、ぶり、鮭、豚肉など。意識して食べてみてはいかがでしょうか。
水溶性食物繊維
5番目に多いものは水溶性食物繊維。海藻や果物に多い食物繊維です。
健康効果の高さから「第6の栄養素」と呼ばれる食物繊維。水溶性と不溶性の2種類がありますが、私たちはこの水溶性食物繊維がまったく摂れていません。
いちごの水溶性食物繊維の量は?
いちご10粒の水溶性食物繊維は
1.0g。これは、
- 女性:1日の目標量の16.7%
- 男性:1日の目標量の14.3%
さて、いちご10粒でどこまで補える?

女性:
平均摂取量=58%
いちご10粒=17%
合計=75%
男性:
平均摂取量=51%
いちご10粒=14%
合計=65%
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維」、農林水産省「ビタミンと食物繊維」
いちご10粒で15%前後も補えますが、それでもまだまだ足りません。
血圧、血糖値、中性脂肪、コレステロールなど、生活習慣病の予防に劇的なチカラを発揮してくれる水溶性食物繊維。
ひじき、寒天、里芋、とろろ昆布、大豆の煮豆、豆腐、納豆、枝豆、もち麦など、水溶性食物繊維の多い食べ物を意識して食べるようにしましょう。
水溶性食物繊維の効果は?
水溶性食物繊維のおもな効果は次の6つ。
- 血圧を下げる
- 血糖値の上昇をおさえる
- 中性脂肪を減らす
- コレステロールを下げる
- 便秘を解消する
- ダイエット
生活習慣病の予防だけでなく、便秘解消やダイエットにも効果を発揮!
40歳をすぎたら特に意識して摂りたいのが水溶性食物繊維ではないでしょうか。
不溶性食物繊維

6番目に多いのは不溶性食物繊維。
こちらは、未精製の穀物(玄米、全粒粉など)、野菜、きのこ類に多い食物繊維です。
いちごの不溶性食物繊維の量は?
いちご10粒中の不溶性食物繊維は
1.8g。これは、
- 女性:1日の目標量の15.0%
- 男性:1日の目標量の12.9%
さていちごを10粒食べるとどのくらい補える?

女性:
平均摂取量=93%
いちご10粒=15%
合計=108%
男性:
平均摂取量=84%
いちご10粒=%13
合計=97%
不溶性食物繊維の効果は?
不溶性食物繊維のおもな効果は次の3つ。
- 便秘を解消する(便のカサを増やす)
- 有害物質を排出する
- ダイエット
水溶性食物繊維も不溶性食物繊維も便秘の解消をサポートします。
ただ、便秘のタイプによって、どちらの食物繊維が効果的なのかが違います。
どちらの食物繊維が効果的なのか、こちらを参考になさってください ↓
いちご10粒中に多い6つの栄養素のはたらきを紹介しました。
では最後に、これらのはたらきをまとめて「いちごを食べるとどんな効果効能が?」、「どんな人こそ食べると効果的?」についてお伝えします。
いちごの8つの効果効能

いちごにはビタミン、ミネラル、食物繊維と、いろんな栄養素が豊富に含まれています。
これらの栄養素のはたらきから、いちごに期待される健康効果をまとめてみました。
- 風邪など感染症を予防する
- 老化や病気を予防する(抗酸化)
- 中性脂肪を減らす
- コレステロールを下げる
- 血圧を下げる
- 貧血を予防する
- 便秘を解消する
- ストレスから守る
ということで、いちごをぜひ食べてもらいたい人は……
いちごを食べてほしい人とは?
いちごをぜひ食べてほしいのはこちら!
- 風邪をひきやすい
- 血圧が高い
- 中性脂肪やコレステロールが気になる
- 貧血ぎみ
- 便秘がち
- ストレスが多い
- 美白、美肌、美髪でいたい
- 若々しく元気でいたい
ビタミンCが抜群に多いいちご。健康効果はもちろん、美容効果も高く、女性にはぜひ食べていただきたい食べ物のひとつです。
いちごに多い栄養素:まとめ
いちごに多い栄養素と効果効能を紹介しました。
いちごに多い栄養素:1日の目標量に対して多い順番に、ビタミンC、モリブデン、葉酸、カリウム、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維
いちごの効果効能:感染症の予防、老化や病気の予防、中性脂肪やコレステロールを減らす、血圧を下げる、貧血予防、便秘解消、ストレスから守る
どんな人に食べてほしい?:風邪をひきやすい、血圧が高い、メタボが気になる、貧血ぎみ、便秘がち、ストレスが多い、若く美しく元気でいたい
小さな粒に栄養がぎっしり。ビタミンCの多さでは身近な食べ物のなかでトップ3に入るいちご。
旬の季節にはぜひ食生活に取り入れてみてください。