夏に旬をむかえる桃。みずみずしい美味しさだけでなく、栄養も効能もぎっしりと詰まっていること、ご存じですか?
これからお伝えする内容を読むと、
- 桃にはどんな栄養素が多い?
- 1個食べると1日分の栄養素の何%が摂れる?
- 桃の健康効果は?
- どんな人こそ食べると効果的?
といったことが手に取るようにわかります。桃の栄養をたっぷりいただいて元気な毎日を過ごしましょう。
【関連記事】梨の栄養価がスゴい!どんな栄養素が多い?8つの効果効能は?
桃1個の栄養価
桃に多い栄養素は、ビタミンC、E、カリウム、銅、水溶性食物繊維、不溶性食物繊維など。
その効果として、サラサラ効果、感染症の予防、アンチエイジング、血圧を下げる、血糖値の上昇をおさえる、中性脂肪やコレステロールを減らす、貧血予防、ストレスから守る、などが期待できます。
そんな桃。
どの栄養素がどれほど含まれていて、
その栄養素にはどんな効果があるのか、
ご存じですか?
ここでは、
桃を1個食べると、
1日の栄養素の何%が摂れる?
桃にはどの栄養素が多い?
どんな効能が期待できる?
というかたちで、ビタミン、ミネラル、食物繊維の順にお伝えしていきます。
桃1個=212グラム
1個が約250gで皮と種を除くと可食部は212gほど。桃1個あたりの栄養価を紹介します。

桃に多いビタミンは?
桃を1個食べると、女性にとって1日に必要なビタミンの何%が摂れるのでしょうか?

※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
女性が1日に必要なビタミンに対して、桃1個に多く含まれているのはこちら!
ビタミンE | 25% |
ビタミンC | 17% |
ナイアシン | 11% |
サラサラ効果のビタミンEがダントツ!次いでビタミンCもたっぷり。
どちらも抗酸化作用の高い栄養素ですし、どちらも私たちに不足しがちな栄養素です。
次は桃にはどんなミネラルが多いのかお伝えします。
桃に多いミネラルは?
桃を1個食べると、女性にとって1日に必要なミネラルの何%が摂れるのでしょうか?

桃1個に多く含まれるミネラルはこちら。
カリウム | 19% |
銅 | 15% |
モリブデン | 11% |
カリウムは血圧ケアやむくみ解消、銅は貧血予防や抗酸化作用、モリブデンは貧血予防や疲労回復に効果を発揮します。
そのほかのミネラルはさほど多く含まれていません。
では、桃1個あたりの食物繊維の量をお伝えしてから、桃の10の効果効能を紹介します。
桃に食物繊維は多い?
桃1個で1日分の食物繊維の何%が摂れるでしょうか?

水溶性食物繊維 | 21% |
不溶性食物繊維 | 12% |
水溶性食物繊維は1日に必要な量のわずか半分ほどしか摂れていません。もっとも不足している栄養素の1つです。
桃にはこの水溶性食物繊維がぎっしり!1つで必要量の21%も摂ることができます。
では、
桃に多い栄養素には
どんな効果があるのでしょうか?
私たちはその栄養素が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
桃に多い栄養素とその効果

桃1個の栄養価のなかで、女性が1日に必要な量に対して多い順に、
ビタミンE | 25% |
水溶性食物繊維 | 21% |
カリウム | 19% |
ビタミンC | 17% |
銅 | 15% |
では、私たちはこれらの栄養素が足りているのか、桃1個でどのくらい補えるのか、どんな効果があるのか、お伝えします。
ビタミンE
桃にもっとも多い栄養素はビタミンE。サラサラ効果と抗酸化作用の高い栄養素です。
桃のビタミンEの量は?
1日に必要な量は
女性が6mg、男性が7mg。
桃1個に1.5mg。
私たちは普段からビタミンEをどのくらい摂れていて、桃1個でどう増えるのでしょうか?

女性が摂れている量は、108%
桃1個に、25%
合計で、133%
男性が摂れている量は、100%
桃1個に、21%
合計で、121%
ビタミンEの効果は?
40歳を過ぎた世代にうれしい効果が満載!おもにこちらの7つです。
- 動脈硬化を予防する
- 悪玉コレステロールをおさえて、心筋梗塞や脳梗塞を防ぐ
- 心疾患や貧血を予防する
- 血行を良くしてコリや冷えを防ぐ
- 美肌・美髪
- 記憶力を高める
- 更年期障害の症状をやわらげる
血管の掃除役でもあり、とにかく流れをよくするのがビタミンE。高い抗酸化作用で若々しく元気な体をサポートします。
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、e-ヘルスネット「LDLコレステロール」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、「ビタミンE解説」
水溶性食物繊維

2つめの栄養素は水溶性食物繊維。生活習慣病予防への効果の高さに注目が集まっています。
桃の水溶性食物繊維の量は?
1日に必要な量は
女性が6g、男性が7g。
桃1個に1.3g。
桃を食べると……

女性が摂れている量は、58%
桃に、21%
合計で、79%
男性が摂れている量は、51%
桃に、18%
合計で、69%
※食物繊維の目標量は女性18g、男性21g。「水溶性:不溶性=1:2」が推奨されているので、水溶性食物繊維の1日の目標量を上記の量としています。
1日の目標量の半分しか摂れていない水溶性食物繊維が桃にはたっぷり。1つ食べるだけで20%も補えます。ただまだ目標量には届きません。
アボカド、いちご、グリーンキウイ、ドライプルーン、りんごなど多く含む果物はこちら↓
果物のほか、寒天、とろろ昆布、もち麦、豆腐、納豆、枝豆など水溶性食物繊維の多い食べ物はこちらで紹介しています↓
水溶性食物繊維の効果は?
おもな効果は次の7つ。
- 中性脂肪を減らす
- コレステロールを下げる
- 血糖値の上昇をおさえる
- 腸内環境を整える
- 便秘を解消する
- 血圧を下げる
- ダイエット
※参考サイト:農林水産省「ビタミンと食物繊維」、NHK健康チャンネル「食物繊維のスーパーパワー」
生活習慣病の予防だけでなく、便秘解消にも効果を発揮。特に、便がかたい、いきまないと出ない、といったタイプの便秘解消に効果的です。
カリウム
桃に3番目に多く含まれるカリウム。血圧を下げ、心臓の動きも守る効果があります。
桃のカリウムの量は?
1日に必要な量は
女性が2000mg、男性が2500mg。
桃には382mg。
桃を食べると……

女性が摂れている量は、111%
桃に、19%
合計で、130%
男性が摂れている量は、96%
桃に、15%
合計で、111%
カリウムの効果は?
おもな効果は次の5つ。
- 余分なナトリウムの排出を促進する
- 血圧を下げる
- 心臓を正常にはたらかせる
- 筋肉をスムーズに動かす
- むくみを解消する
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
食欲がない、チカラがはいらない、疲れやすい、足がよくつる、という人もカリウム不足かも。カリウムの多い食べ物を意識して摂りましょう。
ビタミンC

4番目の栄養素はビタミンC。感染症予防やストレスケアなどいろんな効果を発揮します。
桃のビタミンCの量は?
1日に必要な量は
女性も男性も100mg。
桃1個には17mg。

女性が摂れている量は、96%
桃に、17%
合計で、113%
男性が摂れている量は、91%
桃に、17%
合計で、108%
ビタミンCの効果は?
効果はおもにこちらの7つ。
- 血管・皮膚・骨を強くする
- ウイルスへの抵抗力を高めて風邪を早く治す
- アンチエイジング
- ストレスから守る
- 鉄分の吸収を助ける
- コレステロールをおさえる
- シミを防ぐ
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンC解説」
ストレスが多い人はビタミンCが大量に消費されます。1日の目標量100mgを摂れていてもけっして十分ではありません。
また、ビタミンCは体内にためておけず、数時間で排出されてしまいます。
果物でこまめに摂りましょう。桃のほか、ゴールドキウイ、柿、いちご、パイナップルなど、ビタミンCが豊富な果物はこちらで紹介しています↓
銅
5番目の栄養素は銅。貧血予防や骨粗しょう症予防に効果的な必須ミネラルです。
桃に含まれる銅の量は?
1日に必要な量は
女性が0.7mg、男性が0.9mg。
桃に0.1mg。

女性が摂れている量は、149%
桃に、15%
合計で、164%
男性が摂れている量は、133%
桃に、12%
合計で、145%
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「銅解説」
銅の効果は?
おもな効果は次の5つ。
- 風邪やインフルエンザなどの感染症から守る
- 貧血を予防する
- 骨粗鬆症や動脈硬化を予防する
- いろんな病気や老化を予防する
- 健康な黒い髪や弾力のある肌をつくる
そして不足しやすいのはこんな人。
- ストレスの多い人:
銅が体から排出される量が増えます - 亜鉛のサプリを飲む人:
銅や鉄の吸収がさまたげられます
あてはまるようでしたら、桃のほかにも、ナッツ類、さといも、枝豆、豆腐、納豆など、銅の多い食べ物を積極的に食べましょう。
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桃に多く含まれる栄養素とその効果を紹介しました。最後にこれらの効果をまとめて、
- 桃を食べると
どんな効果効能が得られる? - どんな人こそ食べると効果的?
についてお伝えします。
桃の10の効果効能
桃はビタミンC、E、カリウム、銅、水溶性食物繊維など、いろんな栄養素が豊富。
これらの栄養素のはたらきから、期待される効果をまとめてみました。
- 動脈硬化の予防
強力な抗酸化力がコレステロールや脂肪の酸化を防ぎ、血管の細胞膜のダメージも防いで健康にしなやかに保つ - 脳梗塞や心筋梗塞の予防
ビタミンCやEが悪玉コレステロールをおさえて流れを良くする - 風邪やインフルエンザなどの感染症を予防する
ビタミンCがウイルスへの抵抗力を高めて、銅が免疫細胞のはたらきを助ける - アンチエイジング
高い抗酸化力で細胞の老化を防いで若々しく保つ - 血圧を下げる
カリウムや水溶性食物繊維が余分な塩分を排出する - 血糖値の上昇をおさえる
水溶性食物繊維が体内での食べ物の消化をゆっくりにする - 中性脂肪を減らす
水溶性食物繊維が食べた物の脂肪分が中性脂肪となる前にキャッチして排出する - コレステロールを下げる
水溶性食物繊維がコレステロールを排出するだけでなく消費して減らす - 貧血を予防する
ビタミンCが鉄分の吸収を助け、銅が鉄分と一緒になって血液をつくる - コリや冷え性をやわらげる
ビタミンEのサラサラ効果が血行を良くする - ストレスから守る
高い抗酸化作用で活性酸素を除去する
そこで、桃をぜひ食べてもらいたい人は……
こんな人こそ桃を食べてほしい!
桃をぜひ食べてほしいのはこちら!
- 風邪をひきやすい
- 体調をくずしやすい
- 血圧が高い
- 血糖値が気になる
- お腹まわりが気になる
- 貧血ぎみ
- 便秘がち
- 脂っこいものやお酒が好き
- ストレスが多い
- 若々しくしなやかでいたい
特に、40代を過ぎてストレスのなかで忙しく活躍されている方にぜひ食べてもらいたいのが桃なのです。
桃に多い栄養素:まとめ
桃に多い栄養素と効果効能を紹介しました。
桃に多い栄養素:1日の目標量に対して多い順番に、ビタミンE、水溶性食物繊維、カリウム、ビタミンC、銅、不溶性食物繊維
桃の効果:動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞の予防、感染症の予防、アンチエイジング、血圧を下げる、血糖値をおさえる、中性脂肪やコレステロールを減らす、貧血予防、コリや冷え性の緩和、ストレスから守る
こんな人こそ食べてほしい:風邪をひきやすい、体調をくずしやすい、高血圧、血糖値が気になる、ぽっちゃりさん、貧血ぎみ、便秘がち、お酒や脂っこいものが好き、ストレスが多い、若々しくしなやかでいたい
桃はたっぷりのビタミンと食物繊維で、流れのよいスッキリ軽やかな体をサポートします。
ふだんの食生活にぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。