とろろ昆布は栄養の宝庫!ひとつまみの栄養価と7つの効果効能とは

とろろ昆布に多い栄養素は?

とろろ昆布はひとつまみの中に栄養素がたっぷり!しかも私たち日本人に足りない栄養素がぎっしりと詰まっているんです。

そんなとろろ昆布にはどんな栄養素が多いのか、ご存じですか?

これからお伝えする内容を読むと、

  • とろろ昆布に多い栄養素は?
  • とろろ昆布5gで1日に必要な栄養の何%が摂れる?
  • どんな効能がある?
  • 食べるといいのはどんな人?

といったことが手に取るようにわかります。とろろ昆布の栄養を上手に活用して元気な毎日を過ごしましょう。

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とろろ昆布1食分の栄養価

とろろ昆布にはどんな栄養素が多いのでしょうか?

よく100gあたりの栄養価が紹介されていますが、とろろ昆布100gは相当な量。お味噌汁などに入れるとろろ昆布はひとつまみで5g程度です。

そこで、

とろろ昆布5g(お吸い物1杯分)食べると、1日に必要な栄養素の何%が摂れる?

について、ビタミン、ミネラル、食物繊維の順にお伝えしていきます。

▼ 1度に食べる量は?
とろろ昆布5g(お吸い物1杯分)
お味噌汁やお吸い物に入れるとろろ昆布ひとつまみの量が5gほど。これを1度に食べる量としてその栄養価を紹介していきます。

木の小皿に盛ったとろろ昆布

とろろ昆布に多いビタミンは?

とろろ昆布5gを食べると、女性にとって1日に必要なビタミンの何%を摂ることができるのでしょうか?

とろろ昆布5g(お吸い物1杯分)で1日に必要なビタミンの何%が摂れる?

女性の1日の目標量に対して、とろろ昆布1食分に多いビタミンは……

ビタミンK5.0%
ビタミンB11.5%
ビタミンB21.2%
ビタミンC1.0%

わずか5g中の栄養価ということもあってビタミンの量も少なめ。海藻類はどれもビタミンは少なめで、ミネラルや食物繊維のほうが多い傾向がありますね。

次はとろろ昆布にはどんなミネラルが多いのかお伝えします。

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とろろ昆布に多いミネラルは?

とろろ昆布5gを食べると、女性にとって1日に必要なミネラルの何%が摂れるでしょうか?

とろろ昆布5g(お吸い物1杯分)で1日に必要なミネラルの何%が摂れる?

女性の1日の目標量に対して、とろろ昆布5gに多いミネラルは……

カリウム12.0%
マグネシウム9.0%
カルシウム5.0%
ナトリウム4.1%
2.8%

わずか5gなのに、カリウムをはじめ、私たちが目標の70%しか摂れていないマグネシウムやカルシウムも豊富に含まれています。

最後に、とろろ昆布5gを食べると食物繊維をどのくらい摂れるのかをお伝えしてから、とろろ昆布の効果効能を紹介します。

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とろろ昆布に食物繊維は多い?

とろろ昆布5gで1日に必要な食物繊維の何%が摂れるでしょうか?

とろろ昆布5g(お吸い物1杯分)で1日に必要な食物繊維の何%が摂れる?
水溶性食物繊維18.8%
不溶性食物繊維2.4%

とろろ昆布には水溶性食物繊維がぎっしり!

私たちが目標量の55%しか摂れていない水溶性食物繊維が、たった5gのとろろ昆布に目標量の19%分も含まれているんです。

では、

とろろ昆布に多い栄養素の効果効能は?

私たちはその栄養素がちゃんと摂れている?

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とろろ昆布に多い栄養素とその効果効能

白いお皿に入れたとろろ昆布

とろろ昆布5gの栄養素の中で、女性の1日の目標量に対して多い順に、

水溶性食物繊維18.8%
カリウム12.0%
マグネシウム9.0%
ビタミンK5.0%
カルシウム5.0%

では、私たちはこれらの栄養素が足りているのか、とろろ昆布5gでどのくらい補えるのか、どんな効果があるのか、見てみましょう。

水溶性食物繊維

とろろ昆布にもっとも多い栄養素は水溶性食物繊維。

野菜やきのこに多い不溶性食物繊維とは違って、昆布のトロッとした部分など、海藻や果物に多い食物繊維です。

とろろ昆布の水溶性食物繊維の量は?

水溶性食物繊維の1日の目標量は
女性が6g、男性が7g。

とろろ昆布5gに
水溶性食物繊維は1.13g。これは、

女性:1日の目標量の18.8%
男性:1日の目標量の16.1%

※食物繊維の目標量は女性18g、男性21g。「水溶性:不溶性=1:2」が推奨されているので、水溶性食物繊維の1日の目標量を上記の量としています。

では私たちにとって水溶性食物繊維がどれほど足りていないのか、とろろ昆布5gでどこまで補えるのか、もう一度みてみましょう。

とろろ昆布5gを食べると水溶性食物繊維はどのくらい増える?

ふだんの食生活にとろろ昆布5gをプラスすると……

女性
平均摂取量=58%
とろろ昆布5g=19%
合計=77%

男性
平均摂取量=51%
とろろ昆布5g=16%
合計=67%

女性の場合、たったひとつまみのとろろ昆布で19%も補えます。朝と夜にひとつまみずつ食べれば、38%も補えて目標の96%に。

お味噌汁やお吸い物にただ入れるだけ!簡単なのにしっかりと不足分を補えますね。

ちなみに、水溶性食物繊維が多い食べ物には他にも、寒天、干しいちじく、もち麦(お米にまぜて炊くだけ)、豆腐、納豆、枝豆など、料理不要のものもたくさん。ぜひ積極的に食べましょう。

※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、農林水産省「ビタミンと食物繊維」、NHK健康チャンネル「食物繊維のスーパーパワー

水溶性食物繊維の効果は?

水溶性食物繊維には健康効果がぎっしり!40代を過ぎた世代にはうれしい効果が満載です。

  • 中性脂肪を減らす
    食べ物の脂肪が中性脂肪となる前にキャッチして、便として一緒に体から排出する
  • コレステロールを下げる
    コレステロールをキャッチして排出するだけでなく、コレステロールを消費して減らす
  • 血糖値の上昇をおさえる
    体内で水に溶けてねっとりゼリー状になってほかの食べ物も一緒に腸をゆっくりと進むので、消化もゆっくりになって血糖値の上昇をおさえられる。
  • 便秘を解消する
    腸の中でゼリー状になった水溶性食物繊維が固い便に水分をあたえて柔らかくして、お通じをスムーズにする。また善玉菌のエサとなって善玉菌を増やしたりはたらきを高めて腸内環境を整える。
  • 血圧を下げる
    ナトリウム(塩分)を吸着して便として一緒に体から排出する。特に海藻に含まれる水溶性食物繊維にその効果が高い。
  • ダイエット
    中性脂肪やコレステロールが減る。ゼリー状になって腸内をゆっくり進むので満腹感が続く。善玉菌のエサとなるので腸内環境が整う。

生活習慣病の予防に便秘解消に。水溶性食物繊維を意識して摂りましょう。

カリウム

とろろ昆布

とろろ昆布に2番目に多い栄養素はカリウム。高血圧やむくみに効能を発揮するミネラルですね。

とろろ昆布のカリウムの量は?

カリウムの1日の目安量は、
女性が2000mg、男性が2500mg。

とろろ昆布5gには
カリウムが240mg。これは、

女性:1日の目安量の12.0%
男性:1日の目安量の9.6%

では、私たちはカリウムがちゃんと摂れている?とろろ昆布5gを食べるとどう増える?

とろろ昆布5gを食べるとカリウムはどのくらい増える?

女性
平均摂取量=111%
とろろ昆布5g=12%
合計=123%

男性
平均摂取量=96%
とろろ昆布5g=10%
合計=106%

カリウムはふだんから目標量をほぼクリアしています。ただ私たち日本人は塩分の摂りすぎ。余分な塩分を出すためにカリウムをしっかり摂りましょう。

※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」

カリウムの効果は?

カリウムのおもな効果は次の5つ。

  • 余分なナトリウムを排出する
  • 血圧を下げる
  • 心臓を正常にはたらかせる
  • 筋肉をスムーズに動かす
  • むくみを解消する

高血圧の人やむくみが気になる人だけでなく、疲れやすい、チカラが入らない、食欲がない、足がつりやすい、という人はカリウム不足かも。

カリウムの多い食べ物は、里芋、じゃがいも、トマトジュース、ミニトマト、枝豆、豆乳、ぶり、鮭、豚肉など。意識して食べてみてはいかがでしょうか。

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マグネシウム

3番目に多い栄養素はマグネシウム。骨を強くしたり血圧を調整するはたらきもあります。

とろろ昆布のマグネシウムの量は?

マグネシウムの1日の推奨量は、
女性が290mg、男性が370mg。

とろろ昆布5gに
マグネシウムは26mg。これは、

女性:1日の推奨量の9.0%
男性:1日の推奨量の7.0%

とろろ昆布を5g食べると、マグネシウムの摂取量はどう増えるのかというと……

とろろ昆布5gを食べるとマグネシウムはどのくらい増える?

女性
平均摂取量=81%
とろろ昆布5g=9%
合計=90%

男性
平均摂取量=71%
とろろ昆布5g=7%
合計=78%

私たちはマグネシウムもかなりの不足。

豆腐、厚揚げ、豆乳、大豆、枝豆、玄米、そば、アーモンド、ピーナツ、天津甘栗、魚介類などマグネシウムの多い食べ物を意識して食べましょう。

ちなみに木綿豆腐なら1丁の半分(150g)にマグネシウムは85mg。1日の目標の30%分も補えます。

マグネシウムの効果は?

マグネシウムのおもな効果は次の6つ。

  • 骨を丈夫にする
    カルシウムを骨や歯に届けるとともに、しなやかな骨を保つ
  • 不整脈・狭心症・心筋梗塞を防ぐ
    筋肉の収縮をスムーズにして心臓のはたらきを正常にたもつ
  • 筋肉がつったりけいれんするのを防ぐ
    筋肉をゆるめる
  • 糖尿病やメタボなど生活習慣病を予防する
  • 高血圧を予防する
    動脈をゆるめて血圧を下げる
  • 気持ちをおだやかにする
    神経の興奮をおさえてイライラをやわらげる

マグネシウム不足で糖尿病やメタボリックシンドロームのリスクがぐんと高まると言われています。

日本人に不足しているマグネシウム。意識して摂るようにしたいですね。

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「マグネシウム解説」、厚生労働省 e-ヘルスネット「マグネシウム」、厚生労働省 eJIM「マグネシウム」

ビタミンK

とろろ昆布

とろろ昆布に4番目に多い栄養素はビタミンK。

とろろ昆布のビタミンKの量は?

ビタミンKの1日の目安量は
女性も男性も150μg。

とろろ昆布5gにビタミンKは7.5μg
1日の目安量の5%になります。

とろろ昆布を5g食べると、ビタミンKの摂取量はどう増えるのかというと……

とろろ昆布5gを食べるとビタミンKはどのくらい増える?

女性
平均摂取量=157%
とろろ昆布5g=5%
合計=162%

男性
平均摂取量=164%
とろろ昆布5g=5%
合計=169%

ビタミンKは一般的な食生活なら不足することはまずありません。抗生物質を長期間飲み続けている人はビタミンK不足に注意が必要です。

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンK解説」

ビタミンKの効果は?

ビタミンKのおもな効果は次の2つ。

  • 骨を丈夫にする
    骨にカルシウムを取り込むときに必要なたんぱく質のはたらきを高める。カルシウムが骨から溶け出すのも防ぐ。
  • 切り傷など出血した血を固める
    血液を固めて血を止めるための物質を作る
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カルシウム

とろろ昆布に5番目に多い栄養素はカルシウム。

とろろ昆布のカルシウムの量は?

カルシウムの1日の推奨量は、
女性が650mg、男性が750mg。

とろろ昆布5gに
カルシウムは32.5mg。これは、

女性:1日の推奨量の5.0%
男性:1日の推奨量の4.3%

とろろ昆布を5g食べると、カルシウムの摂取量はどう増えるのかというと……

とろろ昆布5gを食べるとカルシウムはどのくらい増える?

女性
平均摂取量=76%
とろろ昆布5g=5%
合計=81%

男性
平均摂取量=69%
とろろ昆布5g=4%
合計=73%

目標の70%前後しか摂れていません。カルシウムもマグネシウムも不足しているので、骨粗しょう症のリスクも高くなります。

カルシウムの多い食べ物には、さば缶(水煮・味噌煮)、あじ、しらす、厚揚げ、高野豆腐、豆腐、大根の葉、小松菜、豆乳など。

厚揚げ、木綿豆腐、絹ごし豆腐などはカルシウムもマグネシウムも豊富。ぜひ取り入れてくださいね。

※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「カルシウム」、国立健康・栄養研究所「カルシウム解説

カルシウムの効果は?

カルシウムの効果はよくご存じでしょう。おもに次の6つ。

  • 骨や歯を作る
    骨や歯の主成分となって強く丈夫にする
  • 筋肉をスムーズに動かす
    カルシウムが筋肉をギュッと縮めてマグネシウムがフワッとゆるめることで、筋肉がしなやかに動く
  • 心臓を規則的に動かす
    筋肉の動き(伸び縮み)をスムーズにして心臓の鼓動をただしく維持する
  • 高血圧を予防する
    カルシウムが不足すると骨の中のカルシウムを溶かして血液中へ過剰に補給するので、カルシウム濃度が高まって高血圧になる
  • 止血する
    出血した時に血を固めて止血するのを助ける
  • 気持ちをおだやかにする
    神経の興奮をおさえて落ち着いた気分にする

以上、とろろ昆布に多い栄養素のはたらきを紹介しました。

では最後に、これらのはたらきをまとめて、とろろ昆布にはどんな効能が期待できるの?についてお伝えします。

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とろろ昆布の7つの効果効能

お椀に入れたとろろ昆布

とろろ昆布には水溶性食物繊維やミネラルが豊富。この栄養素のはたらきから、とろろ昆布に期待される効能をまとめてみました。

  • 中性脂肪やコレステロールを減らす
    水溶性食物繊維が体から排出する
  • 高血圧を予防する
    余分な塩分を排出し、動脈をゆるめて血圧を下げる
  • 血糖値の上昇をおさえる
    消化もゆっくりにして血糖値をおさえる
  • 骨を強くする
    カルシウムやマグネシウムやビタミンKが丈夫な骨を作る
  • 筋肉をスムーズに動かす
    体をスムーズに動かし、心臓の鼓動を正常にたもち、筋肉がつったりけいれんするのも防ぐ
  • 便秘を解消する
    腸の中で固くなった便を柔らかくしてお通じをスムーズにする
  • 気持ちをおだやかにする

生活習慣病の予防、便秘の解消、そしてダイエットにも効果が期待できる食べ物なのです。

とろろ昆布に多い栄養素:まとめ

とろろ昆布に多い栄養素と効果効能をお伝えしました。

とろろ昆布に多い栄養素:1日の目標量に対して多い順番に、水溶性食物繊維、カリウム、マグネシウム、ビタミンK、カルシウム

とろろ昆布の効能:中性脂肪やコレステロールを減らす、高血圧を予防する、血糖値の上昇をおさえる、骨を強くする、筋肉をスムーズに動かす、便秘を解消する、気持ちをおだやかにする

ほんのひとつまみのとろろ昆布には栄養も効能もたっぷり。手軽に食べられるとろろ昆布。毎日の食生活にぜひ取り入れてみてください。

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執筆者プロフィール
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊

1995年から栄養学を学び栄養補助食品の販売業務に従事。以来、健康食品・健康器具の販売など10年の業務経験とともに整体師から自律神経などを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
内科医・医学博士の堀田忠弘先生監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」、リラックスジェル「プアーナ」など天然由来成分100%の健康商品の販売で18年目を迎える。

株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊をフォローする
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