バナナって、食物繊維が多いイメージがありませんか?
「バナナ〇本分の食物繊維!」なんて表現もよく目にしますが、ホントに食物繊維が多いのでしょうか?
これからお伝えする内容を読むと、
- バナナ1本の食物繊維の量ってどのくらい?
- バナナ1本で1日に必要な食物繊維の何%が摂れる?
- ほかの食べ物とくらべるとどうなの?
などがよくわかって、食物繊維を摂りたい時に何を食べればいいのか、手に取るようにわかりますよ。
ちなみにバナナといえばカリウム。その量についてはこちらをご覧ください。
バナナはカリウムが少ない!?バナナ1本分と他の食べ物で比較
食物繊維は1日にどのくらい必要?
まず、1日に必要な食物繊維の量は何グラムなのでしょうか。
1日に必要な食物繊維の量

食物繊維の1日の摂取目標量は、大人でいえば……
- 女性:18g
- 男性:21g
そして私たちはこの目標の量をちゃんと摂れているかというと……
実際に摂れている食物繊維の量
私たちが実際に摂れている食物繊維の量はこちらです!
食物繊維の実際の摂取量
成人女性:17.5g
※ 約0.5g不足
成人男性:19.4g
※ 約1.6g不足
わかりやすく棒グラフにしてみると……

食物繊維はかなり不足している傾向が高く、数年前までは「1日に6gほど足りない」と言われてきました。
でも、2019年の国民健康・栄養調査では、不足分の多い成人男性でも「1.6gの不足」。
食物繊維の健康効果も知られるようになったせいか、食物繊維の摂取量も増えてきたようです。
とはいえ、まだまだ食物繊維が不足していることには変わりありません。
中性脂肪、コレステロール、血圧、血糖値、腸内環境、ダイエットなど、食物繊維が持つさまざまな健康効果を考えると十分に摂りたいものです。
そこで今回のテーマ「バナナは食物繊維が多いってホント?」ということで、バナナ1本に含まれる食物繊維の量はどのくらいなのでしょうか?
バナナ1本に含まれる食物繊維の量は?

バナナ1本に食物繊維が0.99g
普通サイズのバナナは、1本が約150g。皮をむいた可食部は約90g。
この バナナ1本に含まれている食物繊維は 0.99g です。
水溶性食物繊維 が 0.09g
不溶性食物繊維 が 0.90g
合わせて、0.99g ですね。
女性の不足分が0.5gですので、バナナ1本で十分補えます。
男性の不足分は1.6gなので、バナナ1本で1日の不足分の60%を補えることになります。
さてここで、バナナって食物繊維が多い食べ物なの?
バナナは食物繊維が多い食べ物?
「バナナ○本分の食物繊維!」
なんて表現をよく目にしませんか?
バナナと比べるってことは、バナナはさぞかし食物繊維の多い食べ物なんでしょ?
って思いますが、1日の摂取目標量と比べてたのがこちら!

バナナ1本に含まれる食物繊維の量は、
- 女性:1日の目標量の5.5%
- 男性:1日の目標量の4.7%
「バナナを1本食べれば食物繊維をグンと補うことができる!」というほどの量は含まれていないんです。
ほかの食べ物と比べてみると?
では、バナナとほかの食べ物を比べてみたらどうでしょう?
身近な食べ物について、1食分あたりで食物繊維の多い順番に30位までピックアップしてみたのが、下のグラフです。

あれ?バナナが入っていません。
1本に食物繊維が0.99g含まれているバナナ。上位30位には入っていないんです。
なんとバナナは75位。
1食分としてバナナを2本食べたとしても、やっと42位。
「バナナ○本分の食物繊維!」と、食物繊維の多い食べ物の代名詞のようなイメージのバナナですが、ほかの食べ物と比べてもめだって食物繊維が多いわけではないんです。
それぞれの食べ物の1食分の目安
ちなみに、それぞれの食べ物の1食分の量は目安で算出しています。バナナ1本(90g)に食物繊維が約1g と比べながらみてみてください。
- 干し柿:
2個(50g)に食物繊維7.0g - とうもろこし:
1/2本(75g)に食物繊維6.75g - さといも:
さといもの煮っころがし1皿(さといも5個:210g)に食物繊維4.83g - 枝豆:
冷凍の枝豆1/3袋130g(さやを除いた可食部は65g)に食物繊維4.75g
- そば:
茹でたそば1人前(230g)に食物繊維4.60g - 大豆:
大豆の煮豆の小鉢一皿(60粒:50g)に食物繊維4.30g - かぼちゃ:
かぼちゃの煮物の小鉢一皿(一口サイズのかぼちゃ2個:77g)に食物繊維3.16g
★ご参考に → 食物繊維が多いのはこの食べ物!1食分あたりで75位まで!
ほかの果物と比べてみると?
では、身近な果物と比べてみると……

果物のなかで比べてみても、バナナは23位。2本食べた場合なら12位になります。
食物繊維の多い果物についてはこちらで具体的に紹介しています。
食物繊維が多いのはこの果物!1食分あたりで20位まで紹介!
でも、
「バナナ食べてもたいして食物繊維を摂れないんだな」
なんて思わないでください。
確かに、1位の干し柿や2位の干しいちじくには食物繊維が多く含まれていますが、日常的に食べるほど身近な食べ物ではありません。
でも、バナナなら……
いつでも手ごろで手軽なバナナ
食物繊維の多い果物のなかで、一年じゅう手に入りやすくて、お値段も手ごろで、手軽に食べられるものとなると……
グリーンキウイ、ゴールドキウイ、バナナ。
グリーンキウイは食物繊維も酵素も豊富で、夜キウイで腸内環境を整える効果もバツグン。
ゴールドキウイはビタミンCの含有量がトップ。抗酸化にも美肌にも効果バツグン。
どちらもふだんの食生活にぜひ取り入れてほしい果物であることには間違いありません。
でもバナナの良いところは、
- 手でむくだけですぐ食べられる
- 思いついた時にすぐ食べられる
- かばんにポンと入れて持ち歩ける
- トリプトファンが豊富(幸せホルモン「セロトニン」づくりに最適)
- すぐにエネルギーに変えられるうえに糖質が低い
早朝から仕事する私もバナナを2本持って仕事場に行き、朝ごはんとして食べています。
「バナナを食べていれば食物繊維はバッチリ!」とはいきませんが、手軽に食物繊維を補える優秀な食べ物であることには間違いありません。
朝ごはんにバナナ。おやつ代わりにバナナ。おすすめです。
なお、バナナは食べるタイミングによって得られる健康効果は異なります。
高血圧予防ならいつがいい?ダイエットのためならいつがいい? などバナナを食べるタイミングはこちらにくわしく書いてあります。
バナナは食物繊維が多い? まとめ
バナナは本当に食物繊維が多いの?についてお伝えしました。
食物繊維の1日の目標量:女性で18g、男性で21g。
日本人が実際に摂れている量:女性で17.5g、男性19.4g。
バナナ1本の食物繊維:0.99g(1日の目標量の約5%)
干し柿、とうもろこし、さといも、枝豆、そば、アボカドなど食物繊維の多い食べ物はほかにもたくさん。
そんな中、バナナは食物繊維がずば抜けて多い食べ物ではありませんが、1年を通して食べることができ、しかも、手ごろで手軽で持ち歩ける果物です。
ふだんの食生活にバナナを取り入れてみてはいかがでしょうか。
さて、栄養を吸収するには体の流れも大切。
疲れがとれない、体が重たい、いまひとつ体調が……というあなた、肩こり、背中がカチコチ、体が固くなっていませんか?
マッサージされて体が軽くなるように、体をほぐすことは元気でいるための基本中の基本。
41度くらいのお風呂にゆったりつかったり、お風呂あがりや寝る前にストレッチしたり。
家事や仕事の合い間に首・肩・腕をまわしたり、自分で体をもみほぐしたり。散歩などの軽い運動もいいですね。
ほかにも自分でしっかりとほぐす方法があります。自宅で簡単。時間もかけずにできるので試してみてください。
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この記事の執筆者:株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊
1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具の販売など10年の業務経験とともに整体師から自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
自然のチカラで健康になろうをコンセプトに、内科医・医学博士の堀田忠弘先生監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」、オリジナルのリラックスジェル「プアーナ」など天然由来成分100%の健康商品を販売して今年で17年目を迎える。
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※参考サイト:文部科学省「食品成分データベース」、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」