鉄分の多い果物にはなにがあるのか、ご存じですか?
鉄分は肉・魚・豆類に多いですが、果物にも豊富に含まれています。
そこで身近な果物の中から、100gあたりの含有量ではなく1食分あたりの含有量に換算して、鉄分の多い果物を20位までランキングしました。
このページを読むと、どの果物を、どのくらい食べれば、1日に必要な鉄分のうちのどのくらいを補えるのかがわかります。ぜひご参考に!
【関連記事】鉄分の多い野菜ランキング20【1食分】で比較!効果効能も!
【関連記事】鉄分の多い食べ物ランキング35【1食分】で比較!効果効能も!
鉄分は不足している?
鉄分の多い果物をご紹介する前に、1日に必要な鉄分の量はどのくらいなのでしょうか?
そして……
あなたは鉄分が足りていますか?それとも、足りていませんか?
1日に必要な鉄分の量は?
鉄分の1日の推奨量は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で定められています。
鉄分の1日の推奨量
女性(月経なし):
6.5mg
女性(月経あり):
10.5mg
男性:7.5mg
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」、国立健康・栄養研究所「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
でも、6.5mgや10.5mgがどのくらいの量なのか、どんなものを食べていれば摂れている量なのか、わかりますか?
そこで、私たちは実際にどのくらいの量を摂れているのかというと……
鉄分は不足している?
私たちが実際に摂れている鉄分の量はこちらです!
摂れている鉄分量
女性:7.3mg
※ 0.8mg多く摂れています
男性:8.0mg
※ 0.5mg多く摂れています
女性も男性も足りていますね。
ただ、月経のあるタイミングでは必要量が6.5mg → 10.5mgに増えるので、鉄分の多い食べ物を意識して食べるようにしましょう。
不足するとどうなるの?
鉄分が不足すると、
・鉄欠乏性貧血:立ちくらみ、頭痛、動悸、息切れ、疲労、集中力が低下する
・肌や粘膜が弱くなる:シミ、シワ、肌荒れ、白髪、抜け毛、爪が割れやすくなる
・免疫力の低下:風邪、インフルエンザ、ノロウィルスなどにかかりやすくなる
・骨がつくられない:骨粗しょう症
※参考サイト:厚生労働省e-ヘルスネット「貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう」、「鉄」、NHK健康チャンネル「鉄分不足による症状「鉄欠乏性貧血」とは?」、国立健康・栄養研究所「鉄解説」
鉄分不足になると貧血だけでなくいろんな影響が出てきます。
食べ物から摂る分にはとりすぎによる悪影響はほぼありませんので、鉄分の多い果物など意識して摂るようにしましょう。
では身近な果物の中から100gあたりの含有量ではなく1食分あたりで鉄分の多い果物を20位まで 紹介します。
鉄分の多い果物ランキング
鉄分の多い果物を1食分あたりで20位までランキングで紹介します。
1~10位の果物
鉄分の多い順に20位までまとめたグラフがこちらです。

※参考サイト:文部科学省「食品成分データベース」
鉄分の多い果物は、すいか、いちじく、いちご。1年を通して手に入りやすい果物なら、パイナップル、グリーンキウイ、バナナなどですね。
ではこの20位までの果物それぞれの……
- 1食分ってどのくらいの量なの?
- 1食分に含まれる鉄分の量は?
について紹介します。
まずは1~10位まで。
鉄分の1日の推奨量
女性(月経なし):
6.5mg
女性(月経あり):
10.5mg
男性:7.5mg
第1位:すいか

【1食分】
すいか1/8玉(375g)に
0.75mg
1日に必要な鉄分のうち女性なら12%、男性なら10%の量が含まれています。
すいかはほとんどが水分のようにみえて実は、鉄分だけでなくビタミンA、C、カリウムなども豊富。すいかに多い栄養と健康効果についてはこちらでくわしく紹介しています。
すいかの栄養価がスゴい!どんな栄養素が多い?7つの効果効能とは?
第2位:干しいちじく

【1食分】
トルコ産干しいちじく2個(40g)に
0.68mg
干しいちじくは抜群に多い2種類の食物繊維をはじめ、カルシウム、カリウム、銅などがぎっしり。その栄養価と効能はこちらをご覧ください。
ドライいちじくの栄養価がスゴい!どの栄養素が多い?8つの効果効能は?
第3位:いちご

【1食分】
いちご10粒(200g)に
0.60mg
いちごにはビタミンCや葉酸も豊富に含まれています。
4位:いちじく

【1食分】
いちじく2個(153g)に
0.46mg
5位:アボカド

【1食分】
アボカド1/2個(60g)に
0.42mg
1日に必要な鉄分のうち女性なら7%、男性なら6%です。
5位タイ:ラズベリー

【1食分】
ラズベリー20粒(60g)に
0.42mg
ラズベリーは不溶性食物繊維をはじめ、ビタミンC、E、葉酸なども豊富。その栄養価と効能はこちらでくわしく紹介しています。
ラズベリーには効能が満載!8つの効果効能と多い栄養素とは?
7位:パイナップル

【1食分】
パイナップル1/4個(200g)に
0.40mg
8位:柿

【1食分】
柿1個に
0.37mg
柿はビタミンCの宝庫。
果物にかぎらず、いろんな食べ物のなかで1食分にもっともビタミンCが多いのがゴールドキウイ。2番目に多いのが柿です。
柿1個に1日に必要なビタミンCの1.3倍の量が含まれています。
ほかにもビタミンB群、カリウム、不溶性食物繊維などが豊富な柿の栄養価と効能はこちらをご参考に。
柿の栄養価がスゴい!どんな栄養素が多い?6つの効果効能とは?
9位:干し柿

【1食分】
干し柿2個(50g)に
0.30mg
9位タイ:キウイフルーツ(グリーン)

【1食分】
1個(100g)に
0.30mg
1日に必要な鉄分のうち 女性なら4.6%、男性なら4.0% の量です。
グリーンキウイは食物繊維も酵素もぎっしり。夜のキウイが腸内環境を整えてくれます。
ちなみにグリーンキウイは食べるタイミングと食べ方で効果は大きく変わります。効果的なタイミングと食べ方はこちらでくわしく紹介しています。
キウイを食べる時間はいつ?食べ方、量、タイミング、9つの効果とは?
*-*-*-*-*
鉄分の多い果物を10位まで紹介しました。次は11~20位です。
11~20位の果物
鉄分の多い果物。
続いて11~20位です。
鉄分の1日の推奨量
女性(月経なし):
6.5mg
女性(月経あり):
10.5mg
男性:7.5mg
11位:アメリカンチェリー

【1食分】
10粒(91g)に
0.27mg
1日の推奨量の4.2%(男性なら3.6%)を摂ることができます。
11位タイ:バナナ
【1食分】
バナナ1本(90g)に
0.27mg
バナナは食べるタイミングによって効果が変わります。くわしくはこちらをご覧ください。
バナナを食べるタイミングは食前?食後?朝?夜?NGなのは?
13位:ネーブルオレンジ
【1食分】
1個(104g)に
0.21mg
14位:干しプルーン

【1食分】
干しプルーン2粒(20g)に
0.20mg
1日の推奨量の3.4%(男性なら2.9%)を摂ることができます。
15位:なつみかん
【1食分】
なつみかん1/2個(96g)に
0.19mg
夏みかんはビタミンC、ビタミンB群、ビタミンE、カリウム、食物繊維なども豊富。夏みかんの栄養価と効能はこちらをご覧ください。
夏みかんは栄養素の宝庫!夏みかん1個の栄養価と7つの効能は?
16位:マンゴー
【1食分】
マンゴー1/2個(91g)に
0.18mg
17位:みかん

【1食分】
Mサイズのみかん1個(80g)に
0.16mg
みかんにはビタミンC、A、B1、葉酸なども豊富。みかんの栄養価と効能はこちらでくわしく紹介しています。
みかんは栄養素の宝庫!みかん1個の栄養価と10の効果効能とは?
18位:りんご
【1食分】
りんご1/2個(128g)に
0.13mg
19位:桃
【1食分】
桃1/2個(106g)に
0.11mg
20位:ブルーベリー

【1食分】
ブルーベリー50粒(50g)に
0.10mg
鉄分の1日の推奨量の1.5%(男性なら1.3%)です。
ブルーベリーはビタミンC、E、不溶性食物繊維などもたっぷり。その栄養価と効能はこちらをご覧ください。
ブルーベリーの栄養価がスゴい!多い栄養素は?8つの効果効能は?
*-*-*-*-*
鉄分の多い果物を20位まで紹介しました。ではもう1度グラフで見てみましょう。

では最後に鉄分の効果効能について簡単にお伝えします。
鉄分の5つの効果効能
鉄分にはおもに5つの効果効能があります。
- 血液(ヘモグロビン)をつくる
- コラーゲンをつくる
- 骨をつくる
- 皮膚や粘膜をつくる
- 免疫力を高める
貧血の影響は立ちくらみだけではありません。血液が十分になければ、酸素も栄養も体温も運ぶことができないのです。
立ちくらみの原因と改善策についてはこちらでくわしく紹介しています。
立ちくらみの原因は貧血じゃない!?本当の6つの原因と改善策とは?
このように鉄分はわたしたちの体を作り、健康を維持するために欠かせない栄養素なのですね。
鉄分の多い果物:まとめ
鉄分の多い果物を1食分あたりに換算して、ランキングでご紹介しました。
1日の推奨量:成人女性は6.5mg(月経なし)~10.5mg(月経あり)、成人男性は7.5mg
鉄分は不足しがち?:男性は足りています。女性は月経のない時は足りていますが、月経のある時は積極的に摂らないと不足することもあるでしょう。
不足すると?:鉄欠乏性貧血、頭痛、疲れ、集中力が続かない、肌荒れ、シミ、シワ、吹き出物、ニキビ、抜け毛、免疫力の低下、骨粗しょう症、など
鉄分の多い果物:すいか、いちご、いちじく、ラズベリー、アボカド、パイナップル、柿、グリーンキウイ、アメリカンチェリー、バナナなど
鉄分の効果効能:血液を作る、コラーゲンを作る、骨を作る、皮膚や粘膜を作る、免疫を高めるなど
果物の1位のすいかが0.75mg。でも野菜なら枝豆に1.63mg。肉類なら豚レバーに13mg。大豆加工品なら豆乳に2.5mg。
果物は鉄分だけを見れば少ないものの、ビタミンCや食物繊維や酵素が豊富に含まれています。バナナなど安価で手軽に食べられる果物もあります。
ぜひ毎日の食生活に取り入れましょう。