昆布茶は飲むだけでなく料理にも手軽に使える便利な食材。そんな昆布茶には栄養はあるのでしょうか?
これからお伝えする内容を読むと、
- 昆布茶は栄養があるの?
- 昆布茶1杯で1日の栄養の何%が摂れる?
- 昆布茶は体にいい?
といったことが手に取るようにわかります。昆布茶の栄養を上手に活用して元気な毎日を過ごしましょう。
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昆布茶1杯の栄養価
昆布茶には栄養があるのでしょうか?
ここでは、
- 昆布茶を1杯飲むと、
1日分の栄養の何%が摂れる? - 昆布茶に多い栄養は何?
- どんな効能が期待できる?
といったかたちでお伝えします。
湯のみ1杯の昆布茶:
昆布茶の粉末3g使用
ティースプーンに軽く1杯(約3g)の昆布茶の粉末にお湯150mlを注いで作った「湯のみ1杯分の昆布茶」の栄養価を紹介します。
昆布茶に多いビタミン
昆布茶を1杯飲むと、女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。
昆布茶にはビタミンはほとんど含まれていません。もっとも多いビタミンKでも1日分の0.3%。昆布茶でビタミンを補給するのは難しいですね。
次はどんなミネラルが多いのかお伝えします。
昆布茶に多いミネラル
昆布茶1杯(昆布茶の粉末を3g使用)で、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?
昆布茶に豊富なミネラルは次の3つ。女性に必要なミネラルの何%を摂れるのかというと……
ヨウ素 | 600% |
ナトリウム | 24% |
クロム | 4% |
昆布茶に抜群に多い栄養がヨウ素。昆布、ひじき、わかめなど海藻に多いミネラルで、昆布茶1杯に1日分のヨウ素の6倍も含まれています。
最後に、昆布茶1杯で食物繊維をどのくらい摂れるのかをお伝えしてから、昆布茶の健康効果を紹介します。
昆布茶に多い食物繊維
昆布茶1杯(昆布茶の粉末を3g使用)で1日分の食物繊維の何%が摂れるでしょうか?
水溶性食物繊維 | 1.0% |
不溶性食物繊維 | 0.2% |
昆布茶の粉末3gあたりというわずかな量でもありますので、食物繊維もそれほど多くはありません。
では、
昆布茶に多い栄養には
どんな効果があるのでしょうか?
私たちはその栄養が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
昆布茶に多い栄養の効果は?
昆布茶1杯(昆布茶の粉末3g分)あたりの栄養の中で、女性が1日に必要な量に対して多いものは、
ヨウ素 | 600% |
ナトリウム | 24% |
ではこの2つの栄養のはたらきについてお伝えします。
ヨウ素
昆布茶にもっとも多い栄養はヨウ素。海藻や魚に多く、ヨードとも呼ばれるミネラルで、茶色のうがい薬でおなじみの成分です。
昆布茶のヨウ素の量
ヨウ素の1日に必要な量は
女性も男性も130μg。
昆布茶1杯には780μg。
1日分のヨウ素の600%も含まれています。
※1μg(マイクログラム)=100万分の1グラム。1g=1000mgで、1mg=1000μgです。
私たちが普段からヨウ素をどのくらい摂れているかの調査がないのでわかりませんが、海藻や魚などを食べているのなら十分摂れているでしょう。
ヨウ素の効果
- たんぱく質の代謝を促進
- 新陳代謝を高める
- 美肌・美髪
- 子どもの成長を促進する
- 強い殺菌作用
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ヨウ素解説」、厚生労働省 eJIM「ヨウ素」
殺菌作用によってウイルスから守るだけでなく、代謝を促進して子供の成長を支えるヨウ素。
ヨウ素は摂りすぎに注意
ヨウ素は不足することより長期間の摂りすぎのほうが心配な栄養です。
摂りすぎに気をつけたい人は……
- うがい薬で毎日うがいしている
(ポピドンヨード) - 昆布の佃煮や塩昆布など海藻をよく食べる
- ヨウ素のサプリメントを摂っている
昆布茶1杯は780μgなので上限の26%。これだけならまったく問題ありませんが、例えば1日に……
昆布茶を1杯 | 780μg |
昆布の佃煮を10g | 1100μg |
ひじきを小皿1皿 | 520μg |
わかめのお味噌汁 | 150μg |
合計 | 2550μg |
合計で2,550μgなので、昆布茶をもう1杯飲んだら上限オーバーです。
1日や2日オーバーしたところで大丈夫ですが、このような生活を続けると……
- 甲状腺機能低下症
- 体重の減少
- 筋力の低下
- ほてり
といった悪影響があらわれることがあります。
ヨウ素を摂りすぎていないか、こちらでチェックしてみてください。
ヨウ素の摂りすぎに注意-1食分あたりでヨウ素の多い食べ物30選
ナトリウム
ヨウ素の次に多い栄養はナトリウム。一般的には「摂りすぎに注意」なミネラルですが、夏の熱中症予防には大切な栄養素です。
昆布茶のナトリウム
ナトリウムを「食塩相当量」に換算して、
1日に必要な量は
女性が6.5g、男性が7.5g。
昆布茶1杯のナトリウムの量は
食塩相当量にすると1.5g。これは、
女性:1日の必要量の24%
男性:1日の必要量の21%
昆布茶の粉末3gを湯のみ1杯分としているので、昆布茶の粉末3gのうち、その半分は塩分ということになります。
では、私たちはナトリウムがちゃんと摂れている?昆布茶1杯で摂取量はどう増える?
女性の摂取量=1日の必要量の139%
昆布茶=24%
合計=163%
男性の摂取量=1日の必要量の140%
昆布茶=21%
合計=161%
「十分摂れていますね」というよりは「やや摂りすぎですね」といった感じでしょうか。
ただし塩分は体にとって重要なミネラル。不足すると、めまい、だるい、疲労、筋肉の痛み、脱水症状、食欲不振、筋肉のけいれん、といったことにも。
特に熱中症の季節などは塩分不足にならないよう注意が必要です。
※ 食塩相当量(g)=
ナトリウム(mg)×2.54÷1000
ナトリウムの効果
- ミネラルのバランスをたもつ
- 筋肉をスムーズに動かす
- 神経の情報伝達
- 栄養を吸収して届ける
- カリウムと一緒に血圧を調整する
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「ナトリウム」
ということで、昆布茶に多く含まれているヨウ素とナトリウムのはたらきをお伝えしました。
最後にこれらのはたらきをまとめて、昆布茶を飲むとどんな効能が期待できるのかについてお伝えします。
昆布茶の5つの効果効能
昆布茶に豊富な栄養はヨウ素とナトリウム。そのはたらきから、昆布茶に期待される効能をまとめてみました。
- 新陳代謝を促進して、皮膚・髪・爪を健康に保ち、体や脳の発達を支える
- 殺菌作用によって感染症から守る
- 血圧を調整する
- 筋肉をスムーズに動かすことで活動を助ける
- 神経の情報伝達をスムーズにする
昆布茶に多い栄養:まとめ
昆布茶に多い栄養や健康効果についてお伝えしました。
昆布茶に多い栄養:ヨウ素、ナトリウム
昆布茶の効能:皮膚・髪・爪を健康に保つ、体や脳の発達を支える、感染症を予防する、血圧を調整する、筋肉をスムーズに動かす、神経伝達を支える
塩分の多さは気になりますが、海藻や魚をあまり食べないようでしたら1日1杯の昆布茶でヨウ素を補うのもいいですね。