ナイアシンの多いナッツにはどんなものがあるでしょうか?
ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれるビタミンB群のひとつ。血流を良くしたりシミ・シワを防ぐはたらきがある栄養素です。手軽なナッツでしっかり摂れたらうれしいですね。
100gあたりの栄養価がよく紹介されていますが、ナッツ100gは食べ過ぎ。ここでは1日に食べる適量あたりでナイアシンの多いナッツをランキングで7位までお伝えします。
この記事を読めば、どのナッツで1日に必要なナイアシンの何%を摂ることができるのかが一目瞭然!
ミネラル豊富なナッツでナイアシンもたっぷり摂って若々しく美しい毎日を送りましょう!
【関連記事】ビタミンB1の多いナッツ7選【1日分で比較】摂取量や効果も!
【関連記事】パントテン酸の多いナッツ7選【1日分で比較】摂取量や効果も!
ナイアシンの効果
ナイアシンの多いナッツを紹介する前に、
ナイアシンにはどんな効果がある?
足りないと?
摂りすぎると?
についてお伝えします。
ナイアシンの6つの効果とは?
ナイアシンの効果は、血行を良くする、ダイエット、疲労回復、二日酔いの予防など。くわしくはこちらです。
- 全身の血行を良くする:
コリ・冷え・むくみの改善、デトックス、疲労回復効果が期待できる - ダイエットをサポートして肥満を防止:
食べ物に含まれる糖質や脂質をしっかりと代謝することで、体に脂肪が蓄積されるのを防ぐ - 疲労回復を促進する:
体内の酵素のはたらきを活性化させて、食べ物の糖質・たんぱく質・脂質からエネルギーを作るはたらきを促進する - 二日酔いや悪酔いを予防する:
アルコールをすばやく分解して、悪酔いや二日酔いを予防する - 肌にうるおいを与えてシミ・シワを予防する:
コラーゲンやセラミドを作るはたらきを活性化させて肌の水分を守るだけでなく、メラニンが作られるのをおさえてシミやシワを予防する - 感情を安定させて集中力を高める:
幸せホルモンと呼ばれるセロトニンづくりが促進されて、不安感やイライラがおさえられ、ストレスに強くなり、やる気・集中力・能率が高まる
※参考サイト:
国立健康・栄養研究所「ナイアシン解説」
ナイアシンが足りないと?
ナイアシンは糖質や脂質の代謝を促進して疲労を回復したりメタボリック・シンドロームを予防する栄養素。足りなくなると次のような不調をきたす場合があります。
- 肩こり、首こり、むくみ、偏頭痛
- 太りやすい
- 疲れがとれない、倦怠感、体が重たい、だるい
- 肌がかさつく、シミ、シワ、ニキビ、口内炎
- ペラグラ(赤い発疹、下痢、めまい)
- 食欲不振、吐き気、嘔吐
- 情緒不安定、キレやすい、落ち込みやすい、やる気が出ない
ナイアシンを摂りすぎると?
ナイアシンは食べ物から摂る分には悪影響が出るほどに摂りすぎることはまずありません。また余分なナイアシンは尿として体から排出されるので心配ありません。
毎日の食生活で十分に摂りたいナイアシン。どのくらい摂るのがよいのでしょうか?
ナイアシンの1日の必要量と摂取量
ナイアシンはどのくらい摂るのがよいのでしょうか?
そして私たちの普段の摂取量は十分なのでしょうか?足りていないのでしょうか?
1日に必要なナイアシン
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準-2020年版」による1日に必要なナイアシンはこちら。
必要なナイアシンの量
30~49歳なら、
女性:12mgNE
男性:15mgNE
※参考サイト:厚生労働省
「日本人の食事摂取基準-2020年版」
さて私たちは普段からナイアシンが十分に摂れているのでしょうか?足りていないのでしょうか?
私たちの普段の摂取量
私たちの普段のナイアシンの摂取量はこちら。
必要量と摂取量(摂れている量)
30~49歳では……
女性の必要量:12.0mgNE
摂取量の平均:27.8mgNE
2.3倍も摂れています
男性の必要量:15.0mgNE
摂取量の平均:34.5mgNE
男性も2.3倍と十分に摂れています
※参考サイト:国立健康・栄養研究所
「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
ナイアシンは肉、魚、きのこなど、身近な食べ物にたっぷりと含まれているので、普段の摂取量も十分です。
体の中でも作られているので一般的には不足しにくいのですが、なかには足りていない人もいます。それは……
ナイアシンが足りない人
ナイアシンの摂取量が足りない人はこちらです。
- 毎日のようにお酒を飲む
- 好き嫌いが多い、偏食
- インスタント食品やコンビニなど市販の弁当をよく食べる
- 肉や魚をあまり食べていない
- ヴィーガンやベジタリアンなど菜食主義な人
あてはまる方はナイアシンの多い食べ物を意識して摂るように心がけましょう。
では1日に食べる適量あたりでナイアシンの多いナッツをランキングで7位までお伝えします。
ナイアシンの多いナッツのランキング
ナイアシンの多いナッツには何があるのか、まずは7位までグラフにまとめました。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
ダントツに多いのは落花生。厳密には分類上「ナッツ」ではなく「豆」になります。
2位のアーモンドは落花生の1/5ほどですが、それでも女性の1日分のナイアシンの16%も摂ることができます。
ではこの7位までのナッツに含まれるナイアシンをお伝えします。
1~3位のナッツ
まずは1~3位のナッツです。
ナイアシン:30~49歳なら……
女性の必要量=12.0mgNE
摂取量の平均=27.8mgNE
男性の必要量=15.0mgNE
摂取量の平均=34.5mgNE
男女ともに必要量の2.3倍と、普段から十分に摂れています。
1~3位のナッツには1.7~8.4mgNE。女性にとって1日に必要なナイアシンの14~70%を摂ることができます。
1位:落花生
落花生30粒(30g)に
8.4mgNE
落花生は1日30粒がよいとされています。女性に必要なナイアシンの70%を摂ることができます。
落花生はモリブデン、マグネシウム、ビタミンB群、E、不溶性食物繊維が豊富。貧血予防、動脈硬化や骨粗しょう症の予防、デトックスに効果的です。
落花生には栄養が凝縮!30粒の栄養価と7つの効果とは?
※落花生は分類上「豆」ですがナッツの感覚で食べているのでこのランキングに入れました
2位:アーモンド
アーモンド25粒(25g)に
1.9mgNE
間食でのカロリーを150kcal以下におさえたいので、食べる目安を25粒としました。女性の1日分の16%のナイアシンが含まれています。
アーモンドはなんといってもマグネシウムとビタミンEがぎっしり!骨を強くしたりサラサラ効果を発揮するナッツです。
3位:カシューナッツ
カシューナッツ16粒(24g)に
1.7mgNE
カシューナッツは、銅、セレン、マグネシウム、鉄分、亜鉛などミネラル豊富なナッツ。貧血の予防、骨を強くする、糖尿病やメタボリック・シンドロームの予防、アンチエイジングが期待できます。
カシューナッツは栄養が凝縮!15粒の栄養価と6つの効果とは
*-*-*-*-*
ナイアシンの多いナッツを1~3位までお伝えしました。次は4~7位のナッツです。
4~7位のナッツ
ナイアシンの多いナッツ、4~7位です。
ナイアシンの必要量
30~49歳なら、
女性:12mgNE
男性:15mgNE
4~7位のナッツには0.7~1.6mgNE。1日分のナイアシンの6~13%を摂ることができます。
4位:天津甘栗
天津甘栗14粒(71g)に
1.6mgNE
女性の1日分のナイアシンの13%を摂ることができます。
甘栗はナッツというイメージではないかもしれませんが立派なナッツ(=木の実)。不溶性食物繊維、カリウム、マグネシウムが多く、便秘解消、デトックス、美肌、貧血予防のはたらきがあります。
5位:ピスタチオ
ピスタチオ30粒(24g)に
1.3mgNE
ピスタチオには、ビタミンB6、不溶性食物繊維、カリウム、銅、鉄分がたっぷり。貧血予防、デトックス、便秘解消、イライラや落ち込みをおさえて感情を穏やかにする効果があります。
ピスタチオの栄養がすごい!30粒の栄養価と7つの効果とは
6位:くるみ
くるみ7粒(21g)に
0.92mgNE
7位:マカダミアナッツ
マカダミアナッツ10粒(20g)に
0.7mgNE
女性の1日分のナイアシンの6%を摂ることができます。
脂質の多いマカダミアナッツですが、ほとんどは健康効果の高いオレイン酸やパルミトレイン酸。マグネシウムや食物繊維も多く、血液サラサラ、骨を強くする、糖尿病やメタボ予防に効果を発揮します。
マカダミアナッツの栄養がすごい!10粒の栄養価と7つの効果とは?
*-*-*-*-*
ナイアシンの豊富なナッツをランキングで7位までお伝えしました。もう一度グラフを見てみましょう。
手軽に食べられるナッツにはナイアシンだけでなくミネラルも豊富で健康効果が高いことがおわかりいただけたのではないでしょうか。
ナイアシンの多いナッツ:まとめ
ナイアシンの効果、1日の必要量、私たちの摂取量、多く含まれるナッツのランキングをお伝えしました。
ナイアシンの多いナッツ:落花生、アーモンド、カシューナッツ、天津甘栗、ピスタチオ
ナイアシンの効果:血行を良くする、ダイエットのサポート、疲労回復の促進、二日酔いの予防、肌にうるおいを与えてシミ・シワを予防する、感情を安定させて集中力を高める
足りないと?:コリ、偏頭痛、太りやすい、疲れがとれない、肌がかさつく、シミ、シワ、口内炎、ペラグラ、食欲不振、吐き気、情緒不安定、やる気が出ない
摂りすぎると?:食べ物から摂る分には悪影響が出るほどに摂りすぎることはまずありません
1日の必要量:30~49歳の場合、女性は12mgNE、男性は15mgNE。女性も男性も必要量の2.3倍も摂れています。
足りていない人:毎日のようにお酒を飲む、偏食、インスタント食品をよく食べる、肉や魚をあまり食べない、ヴィーガン、ベジタリアン
ナッツは糖質が低いうえに、私たちに不足しているミネラルや食物繊維がぎっしり!
おやつをナッツに変えたりおつまみに食べるなど、ぜひ積極的に取り入れてみてください。