ピスタチオはキレイな緑色と味わい深い風味のナッツ。コーヒーやお酒のおつまみだけでなく、スイーツやアイスクリームでも人気のナッツです。
そんなピスタチオには栄養も効能もぎっしり!
これからお伝えする内容を読むと、
- ピスタチオにはどの栄養素が多い?
- 30粒食べると1日分の栄養素の何%が摂れる?
- ピスタチオの健康効果は?
- どんな人こそ食べると効果的?
といったことが手に取るようにわかります。ピスタチオの栄養をしっかりと取り入れて健康的な毎日を過ごしましょう。
【関連記事】アーモンドは栄養の宝庫!1日分25粒の栄養価と6つの効果効能とは?
【関連記事】カシューナッツは栄養が凝縮!1日分15粒の栄養価と6つの効果とは
ピスタチオ30粒の栄養価
ピスタチオに多い栄養素は、銅、カリウム、鉄、マグネシウム、亜鉛、不溶性食物繊維、ビタミンB1、B6、ナイアシンなど。
その効果として、貧血の予防・改善、骨を強くする、疲労回復、感染症の予防、美肌、筋肉をスムーズに動かす、気持ちを安定させる、などが期待できます。
そんなピスタチオ。
どの栄養素がどれほど含まれていて、
その栄養素にはどんな効果があるのか、
ご存じですか?
ここでは、健康のために1日に食べる適量として……
ピスタチオを30粒食べると、
1日分の栄養素の何%が摂れる?
ピスタチオに多い栄養素は何?
どんな効果が期待できる?
について、くわしくお伝えします。
▼1日に食べる量は?
ピスタチオ30粒(24g)
ピスタチオは殻を除いた可食部は1粒が0.8gほど。1日の間食でのカロリーを150kcalでおさえるとすると約30粒が目安です。

ピスタチオに多いビタミンは?
まずはビタミン。
ピスタチオを30粒食べると女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。

※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
女性が1日に必要なビタミンに対して、ピスタチオ30粒に多く含まれているのはこちら!
ビタミンB6 | 27% |
ナイアシン | 11% |
ビタミンB1 | 9% |
4番目まではすべてビタミンB群。疲労回復、集中力アップ、感情を整える栄養素です。
次はピスタチオにはどんなミネラルが多いのかお伝えします。
ピスタチオに多いミネラルは?
ピスタチオ30粒で、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?

ピスタチオ30粒に多く含まれるミネラルはこちら!
銅 | 39% |
リン | 13% |
カリウム | 12% |
鉄分 | 11% |
ピスタチオもビタミンよりミネラルのほうが豊富。ナッツ類全般に共通している点ですね。
では、ピスタチオ30粒に含まれる食物繊維の量をお伝えしてから、ピスタチオの7つの効果効能を紹介します。
ピスタチオに食物繊維は多い?
ピスタチオ30粒に食物繊維はどのくらい含まれているのでしょうか?

不溶性食物繊維 | 17% |
水溶性食物繊維 | 4% |
ピスタチオには不溶性食物繊維もたっぷり。やや不足している栄養素ですがピスタチオ30粒で不足分を十分に補うことができます。
では、
ピスタチオに多い栄養素には
どんな効果があるのでしょうか?
私たちはその栄養素が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
ピスタチオに多い栄養素とその効果

ピスタチオ30粒(24g)に多い栄養素はこちら。
銅 | 39% |
ビタミンB6 | 27% |
不溶性食物繊維 | 17% |
リン | 13% |
カリウム | 12% |
鉄 | 11% |
※女性の1日に必要な量の何%が含まれているかを数値で表しています。
ではこの6つの栄養素は……
- 私たちはどのくらい摂れている?
- ピスタチオ30粒でどのくらい補える?
- どんな効果がある?
についてお伝えします。
銅
ピスタチオにもっとも多い栄養素は銅。抗酸化作用も高く、風邪などの感染症の予防効果も発揮する必須ミネラルです。
ピスタチオの銅の量は?
1日に必要な量は
女性が0.7mg、男性が0.9mg。
ピスタチオ30粒に0.3mg。
女性:1日の必要量の39%
男性:1日の必要量の31%
私たちは普段から銅をどのくらい摂れていて、ピスタチオ30粒でどう増えるのでしょうか?

女性が摂れている量は、149%
ピスタチオ30粒には、39%
合計で、188%
男性が摂れている量は、133%
ピスタチオ30粒には、31%
合計で、164%
銅は不足しにくい栄養素なので、普段からしっかりと摂れています。ただ次のような人は銅不足に注意が必要。
- ストレスの多い人:
銅が体から排出される量が増えます - 亜鉛のサプリを飲む人:
銅や鉄の吸収がさまたげられます
ピスタチオをはじめナッツ類には銅が豊富。ぜひ取り入れてみてください。
銅の効果は?
銅にはおもに次の5つの効果があります。
- 風邪など感染症から守る
T細胞やマクロファージなど免疫細胞のはたらきを助ける - 貧血を予防する
鉄と一緒になって血液をつくる - 骨粗鬆症や動脈硬化を予防する
骨や血管の壁を強くするコラーゲンやエラスチンをつくる - いろんな病気や老化を予防する
原因となる活性酸素を除去する - 健康な黒い髪や弾力のある肌をつくる
銅不足も貧血の大きな原因に。また感染症から守ったり骨を強くするといった効果も発揮します。
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、「銅解説」
ビタミンB6

2番目に豊富な栄養素はビタミンB6。脂肪肝を防ぐ、女性特有の体の悩みをやわらげる、などの効果があります。
ピスタチオのビタミンB6の量は?
1日に必要な量は、
女性が1.1mg、男性が1.4mg。
ピスタチオ30粒に0.3mg。
私たちは普段からビタミンB6をどのくらい摂れていて、ピスタチオ30粒でどう増えるのでしょうか?

女性が摂れている量は、99%
ピスタチオには、27%
合計で、126%
男性が摂れている量は、90%
ピスタチオには、21%
合計で、111%
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB6解説」
ビタミンB6は体内でも作られるので不足しにくい栄養素ですが、次のような人は不足しがち。
- プロテインを多く摂っている人
- 妊娠している人
- ピルを飲んでいる人
- 抗生物質を長い期間飲んでいる人
ビタミンB6はナッツ類のほかにも、肉・魚などの動物性食品に豊富。豚肉、かつお、鮭、ぶり、さば缶、バナナ、いも類などにも多く含まれています。
ビタミンB6の効果は?
ビタミンB6は代謝のビタミン。次のような効果が期待できます。
- たんぱく質の分解
エネルギーを作る、筋肉・肌・髪・爪などを作る - 脂質の代謝
肝臓に脂肪がたまらないようにする - 肌・髪・粘膜の代謝
肌荒れや口内炎から守る - ホルモンバランスを整える
月経前の体の悩みをやわらげる - 妊娠中のつわりをやわらげる
- 神経伝達物質を作る
気持ちを安定させる
食べた物をエネルギーに変える、体を作る、ホルモンバランスを整える、感情をおだやかにする、というのがビタミンB6のはたらきです。
不溶性食物繊維
ピスタチオに3番目に多い栄養素は不溶性食物繊維。野菜や未精製の穀物やきのこ類に多く含まれています。
ピスタチオの不溶性食物繊維の量は?
1日に必要な量は
女性が12g、男性が14g。
ピスタチオ30粒に2.0g。
ピスタチオを食べると……

女性が摂れている量は、93%
ピスタチオには、17%
合計で、110%
男性が摂れている量は、84%
ピスタチオには、14%
合計で、98%
※食物繊維の目標量は女性18g、男性21g。推奨されている「水溶性:不溶性=1:2」の割合で算出しています。
私たちは不溶性食物繊維がやや不足。ピスタチオでその不足分を十分に補うことができます。
不溶性食物繊維の効果は?
おもな効果は次の3つ。
- 便秘を解消する(便の量や回数が少ないタイプの便秘に効果的)
- 有害物質を排出する(重金属、食品添加物、ダイオキシンなど)
- ダイエット(腸のなかでふくらんで満腹感が得られやすい)
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維」、「食物繊維の必要性と健康」、NHK健康チャンネル「食物繊維のスーパーパワー」、農林水産省「ビタミンと食物繊維」
リン

4番目の栄養素はリン。骨や歯を丈夫にし、エネルギーを作って疲労回復する効果を発揮します。
ピスタチオのリンの量は?
1日に必要な量は
女性が800mg、男性が1000mg。
ピスタチオ30粒に106mg。

女性が摂れている量は、118%
ピスタチオには、13%
合計で、131%
男性が摂れている量は、108%
ピスタチオには、11%
合計で、119%
リンはほとんどの食べ物に含まれているので、まず不足することはありません。「不足」よりも「摂りすぎ」に注意が必要な栄養素ですね。
摂りすぎると、カルシウムの吸収を妨げる、骨が弱くなる、腎臓の機能が低下する、といった影響があります。
リンの効果は?
おもな効果は次の5つ。
- 強い骨や歯を作る
- 糖質の代謝を高める
- エネルギー作りを助ける
- 神経伝達をサポートする
- 筋肉の動きをサポートする
カリウム
ピスタチオに5番目に多く含まれるカリウム。余分な塩分を排出したり心臓の動きを守る効果のある栄養素です。
ピスタチオのカリウムの量は?
1日に必要な量は
女性が2000mg、男性が2500mg。
ピスタチオ30粒に233mg。

女性が摂れている量は、111%
ピスタチオには、12%
合計で、123%
男性が摂れている量は、96%
ピスタチオには、9%
合計で、105%
男性はやや不足しがちなカリウム。摂りすぎた塩分をしっかり出すためにはカリウムの多い食べ物を意識して食べましょう。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
カリウムの効果は?
次のような効果があります。
- 余分なナトリウムの排出を促進する
- 血圧を下げる
- 心臓を正常にはたらかせる
- 筋肉をスムーズに動かす
- むくみを解消する
食欲がない、チカラが入らない、疲れやすい、足がよくつる、といった人もカリウム不足に注意しましょう。
鉄分
6番目の栄養素は鉄分。貧血予防、骨を強くする、感染症予防などの効果があります。
ピスタチオの鉄分の量は?
1日に必要な量は
女性が6.5mg、男性が7.5mg。
ピスタチオ30粒に0.7mg。

女性が摂れている量は、112%
ピスタチオには、11%
合計で、123%
男性が摂れている量は、107%
ピスタチオには、10%
合計で、117%
鉄分の効果は?
- 貧血の予防・改善
- 骨を強くする
- ウイルスや細菌から守る
- しなやかで動きやすい体に
- 肌を美しくする
骨の主成分はカルシウムとコラーゲン。鉄分はコラーゲンをつくることで骨や歯を強くする効果を発揮しています。
※参考サイト:NHK健康チャンネル「鉄分不足による症状「鉄欠乏性貧血」とは?」、厚生労働省 e-ヘルスネット「鉄」、国立健康・栄養研究所「鉄解説」
*-*-*-*-*
ピスタチオに多く含まれる栄養素とその効果を紹介しました。最後にこれらの効果をまとめて、
- ピスタチオを食べると
どんな効果効能が得られる? - どんな人こそ食べると効果的?
についてお伝えします。
ピスタチオの7つの効果効能

ピスタチオは、ビタミンB群、ミネラル、不溶性食物繊維などいろんな栄養素が豊富。
これらの栄養素のはたらきから、ピスタチオに期待される効能をまとめてみました。
- 貧血を予防・改善する
鉄分と銅が一緒になって血液(ヘモグロビン)を作って全身に酸素を届ける - 丈夫な骨や歯をつくる
鉄分や銅が骨のもう1つの主成分であるコラーゲンを作る - 疲労回復する
ビタミンB6やリンが糖質・脂質・たんぱく質の代謝を促進してエネルギーを作る - 感染症を予防する
銅はT細胞やマクロファージなど免疫細胞のはたらきを高め、鉄分はウイルスや細菌と戦う白血球のはたらきを高め、ビタミンB6が粘膜を整えてウイルスをブロックする - 肌や髪を美しくする
コラーゲンを作って弾力のある肌や健康的な黒い髪をつくる - 筋肉の動きをスムーズにする
カリウム、リン、マグネシウムが筋肉をしなやかに動かす - 気持ちをおだやかに安定させる
このほかにも、アンチエイジング、便秘解消、血圧を下げるなど、ピスタチオには健康効果がギュッと詰まっています。
そんなピスタチオをぜひ食べてほしい人とは……
こんな人こそピスタチオを食べて!
ピスタチオをぜひ食べてほしい人は……
- 立ちくらみや頭痛がよく起きる
- 骨粗しょう症を予防したい
- 疲れがとれない、毎日忙しい
- 風邪をひきやすい
- すぐイライラする
- いつまでも若々しくいたい
ピスタチオに多い栄養素:まとめ

ピスタチオに多い栄養素と期待される効果についてお伝えしました。
ピスタチオに多い栄養素:必要な量に対して多い順に、銅、ビタミンB6、不溶性食物繊維、リン、カリウム、鉄、ナイアシン、マグネシウム、ビタミンB1、亜鉛
ピスタチオの効果:貧血の予防・改善、丈夫な骨や歯をつくる、疲労回復、感染症の予防、肌や髪を美しくする、筋肉の動きをスムーズにする、気持ちをおだやかに安定させる
こんな人こそ食べてほしい:立ちくらみや頭痛がよく起きる、骨粗しょう症を予防したい、疲れがとれない、風邪をひきやすい、イライラしやすい、いつまでも若々しくいたい
美容にも健康にもうれしい効果を発揮してくれるピスタチオ。ぜひ毎日の生活に取り入れてみてください。