カシューナッツはコーヒーのお供、お酒のおつまみ、そして料理でも活躍するナッツ。
健康食材のイメージが定着してきたナッツですが、カシューナッツにはどんな栄養素が多いのか、ご存じですか?
これからお伝えする内容を読むと、
- カシューナッツにはどの栄養素が多い?
- 15粒食べると1日分の栄養素の何%が摂れる?
- カシューナッツの健康効果は?
- どんな人こそ食べると効果的?
といったことが手に取るようにわかります。カシューナッツの栄養をしっかりと取り入れて健康的な毎日を過ごしましょう。
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カシューナッツ15粒の栄養価
カシューナッツに多い栄養素は、マグネシウム、鉄分、銅、モリブデン、セレン、亜鉛、ビタミンB1、ナイアシン、不溶性食物繊維など。
その効果として、感染症の予防、貧血の予防・改善、骨や歯を強くする、生活習慣病の予防、動脈硬化の予防、アンチエイジングなどが期待できます。
そんなカシューナッツ。
どの栄養素がどれほど含まれていて、
その栄養素にはどんな効果があるのか、
ご存じですか?
ここでは100gあたりの栄養価ではなく、1日に食べる適量として……
カシューナッツを15粒食べると、
1日分の栄養素の何%が摂れる?
カシューナッツに多い栄養素は何?
どんな効果が期待できる?
について、くわしくお伝えします。
▼1日に食べる量は?
カシューナッツ15粒(24g)。
カシューナッツ1粒は1.5gほど。1日の間食でのカロリーを150kcalでおさえるとすると、約15粒になります。

カシューナッツに多いビタミンは?
まずはビタミンから。
カシューナッツを15粒食べると女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。

※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
女性が1日に必要なビタミンに対して、カシューナッツ15粒に多いのはこちら!
ナイアシン | 14% |
ビタミンB1 | 12% |
ビオチン | 9% |
ビタミンB6 | 8% |
どれもビタミンB群。疲労回復、ダイエット、集中力を高めるなどのはたらきがあります。
次は、カシューナッツにはどんなミネラルが多いのかお伝えします。
カシューナッツに多いミネラルは?
カシューナッツ15粒で、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?

カシューナッツ15粒に多く含まれるミネラルこちら!
銅 | 65% |
モリブデン | 36% |
セレン | 26% |
マグネシウム | 20% |
鉄 | 18% |
亜鉛 | 16% |
カシューナッツはとにかくミネラルがぎっしり。貧血予防や骨を強くする銅は1日に必要な量の半分以上。私たちにかなり不足しているマグネシウムもしっかり補えます。
では、カシューナッツ15粒に含まれる食物繊維の量をお伝えしてから、カシューナッツの6つの効果効能を紹介します。
カシューナッツに食物繊維は多い?
カシューナッツ15粒で1日分の食物繊維の何%が摂れるでしょうか?

不溶性食物繊維 | 12% |
水溶性食物繊維 | 3% |
カシューナッツには不溶性食物繊維も豊富。有害物質の排出、便秘解消、ダイエットなどに効果を発揮します。
私たちは1日に必要な量の90%程度しか摂れていませんが、カシューナッツ15粒で不足分を補うことができます。
では、
カシューナッツに多い栄養素には
どんな効果があるのでしょうか?
私たちはその栄養素が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
カシューナッツに多い栄養素とその効果

カシューナッツ15粒で、女性にとって1日に必要な栄養素が特に多く摂れるものはこちら!
銅 | 65% |
モリブデン | 36% |
セレン | 26% |
マグネシウム | 20% |
鉄 | 18% |
亜鉛 | 16% |
ではこの6つの栄養素は……
- 私たちはどのくらい摂れている?
- カシューナッツ15粒でどのくらい補える?
- どんな効果がある?
についてお伝えします。
銅
カシューナッツにもっとも多い栄養素は銅。免疫を高めたり貧血を予防する効果があります。
カシューナッツの銅の量は?
1日に必要な量は
女性が0.7mg、男性が0.9mg。
カシューナッツ15粒に0.45mg。
私たちは普段から銅をどのくらい摂れていて、カシューナッツ15粒でどう増えるのでしょうか?

女性が摂れている量は、149%
カシューナッツ15粒には、65%
合計で、214%
男性が摂れている量は、133%
カシューナッツ15粒には、50%
合計で、183%
銅はふだんから十分に摂れています。カシューナッツでさらにしっかりと補えますね。
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、「銅解説」
銅の効果は?
銅にはおもに次の5つの効果があります。
- 風邪など感染症から守る
T細胞やマクロファージなど免疫細胞のはたらきを助ける - 貧血を予防する
鉄と一緒になって血液をつくる - 骨粗鬆症や動脈硬化を予防する
骨や血管の壁を強くするコラーゲンやエラスチンをつくる - いろんな病気や老化を予防する
原因となる活性酸素を除去する - 健康な黒い髪や弾力のある肌をつくる
銅は不足しにくい栄養素ですが、こんな人は注意が必要。
- ストレスの多い人:
銅が体から排出される量が増えます - 亜鉛のサプリを飲む人:
銅や鉄の吸収がさまたげられます
カシューナッツのほかナッツ類全般、さといも、枝豆、豆腐、納豆、豆乳などにも銅は多く含まれています。
モリブデン

2番目に多い栄養素はモリブデン。血液を作り、疲労を回復し、有害物質を排出する効果があります。
カシューナッツのモリブデンの量は?
1日に必要な量は
女性が20μg、男性が30μg。
カシューナッツ15粒に7.2μg。

モリブデンは「私たちがふだんどのくらい摂れているか」の調査がありませんが、一般的な食生活なら不足することも摂りすぎることもないようです。
【関連記事】モリブデンの多い食べ物ランキング30【1食分】で比較!
モリブデンの効果は?
おもな効果は次の7つ。
- 貧血を予防する
- 疲労回復
- プリン体を分解して尿酸を作って排出する
- 食べ物の消化を促進する
- 体に有毒な物のデトックス
- 余分な銅を排出する
- ダイエット
「血のミネラル」とも呼ばれるモリブデン。血液をつくり、食べ物をエネルギーに変え、不要なものを排出するはたらきで私たちを守っています。
セレン
カシューナッツに3番目に豊富な栄養素はセレン。抗酸化作用がバツグンに高く、動脈硬化や心筋梗塞の予防効果があります。
カシューナッツのセレンの量は?
1日に必要な量は
女性が25μg、男性が30μg。
カシューナッツ15粒に6.5μg。

セレンも「私たちがふだんどのくらい摂れているか」の調査がありませんが、いろいろな食べ物に含まれているので不足することはまずありません。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「セレン解説」、厚生労働省 eJIM「セレニウム」
セレンは摂りすぎに注意
セレンは不足よりも摂りすぎに注意が必要な栄養素。脱毛、下痢、嘔吐、頭痛、しびれ、疲労感などの不調があわられることがあります。
女性の1日の目標が25μgで、上限はその14倍の350μgです。
通常の食生活では心配ありませんが、サプリメントで摂る場合は十分に注意しましょう。
【関連記事】セレンの多い食べ物ランキング30【1食分】で比較!
セレンの効果は?
おもに5つの効果が期待されています。
- 若々しく健康な体を維持する
- 動脈硬化を予防する
- 有害ミネラルから守る
- 脳血栓や心筋梗塞を予防する
- 男性不妊の改善への期待
マグネシウム

4番目の栄養素はマグネシウム。カルシウムと一緒に骨を強くしたり、血圧を調整する効果を発揮します。
カシューナッツのマグネシウムの量は?
1日に必要な量は
女性が290mg、男性が370mg。
カシューナッツ15粒に58mg。
カシューナッツを食べると……

女性が摂れている量は、81%
カシューナッツには、20%
合計で、101%
男性が摂れている量は、71%
カシューナッツには、16%
合計で、87%
マグネシウムは私たちにとってかなり不足していますが、カシューナッツでしっかりと補えます。
栄養面でのカシューナッツを食べる一番の目的は「マグネシウムを摂るため」と言えるかもしれませんね。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「マグネシウム」、厚生労働省 eJIM「マグネシウム」
マグネシウムの効果は?
おもな効果は次の6つ。
- 骨を丈夫にする
- 不整脈・狭心症・心筋梗塞を防ぐ
- 筋肉がつったりけいれんするのを防ぐ
- 糖尿病やメタボなど生活習慣病を予防する
- 高血圧を予防する
- 気持ちをおだやかにする
マグネシウムが不足すると糖尿病やメタボのリスクが高まると言われています。他にも、不整脈、疲労、不眠、骨粗しょう症、アトピーなどのリスクも高まります。
手軽に食べられるカシューナッツをぜひ取り入れましょう。
鉄分
カシューナッツに5番目に豊富な鉄分。骨を強くし、免疫力を高める効果も期待されています。
カシューナッツの鉄分の量は?
1日に必要な量は
女性が6.5mg、男性が7.5mg。
カシューナッツ15粒に1.2mg。

女性が摂れている量は、112%
カシューナッツには、18%
合計で、130%
男性が摂れている量は、107%
カシューナッツには、15%
合計で、122%
ふだんから目標量は摂れていますが、月経のある女性、貧血ぎみな人、風邪をひきやすい人などは鉄分を意識して摂りましょう。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「鉄解説」、厚生労働省 e-ヘルスネット「鉄」、NHK健康チャンネル「鉄欠乏性貧血とは?」
鉄分の効果は?
おもな効果は次の5つ。
- 血液をつくって貧血を予防・改善する
- 骨の主成分であるコラーゲンを作って骨を強くする
- 風邪などの感染症を予防する
- 関節や筋肉をしなやかに健康に維持する
- 肌を美しくする
亜鉛

6番目の栄養素は亜鉛。味覚を守り、感染症や糖尿病を予防する効果を発揮するミネラルです。
カシューナッツの亜鉛の量は?
1日に必要な量は
女性が8mg、男性が11mg。
カシューナッツ15粒に1.3mg。

女性が摂れている量は、96%
カシューナッツには、16%
合計で、112%
男性が摂れている量は、84%
カシューナッツには、12%
合計で、96%
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「亜鉛解説」
亜鉛の効果は?
亜鉛のおもな効果は次の8つ。
- 味覚を正常に保つ
- 免疫力を高める
- 生活習慣病の予防
- 糖尿病の予防
- 有害物質の排出
- 弾力のある白い肌へ
- 抜け毛の予防
- 生殖機能を高める
感染症の予防にも大切なミネラルですが私たちには不足ぎみ。
カシューナッツのほかには、豚肉、厚揚げ、高野豆腐、木綿豆腐、サバ缶、枝豆などにも亜鉛は豊富に含まれています。
カシューナッツに多く含まれる栄養素とその効果を紹介しました。最後にこれらの効果をまとめて、
- カシューナッツを食べると
どんな効果効能が得られる? - どんな人こそ食べると効果的?
についてお伝えします。
カシューナッツの6つの効果効能

カシューナッツはナッツのなかではカロリーが低めでミネラルが豊富。
どんな健康効果が期待できるでしょうか?
- 風邪など感染症から守る
銅や亜鉛が免疫細胞のはたらきを助け、鉄分がウイルスや細菌と戦う白血球をサポートする - 貧血を予防する
鉄・銅・モリブデンが血液を作って全身に酸素を届ける - 骨や歯を強くする
マグネシウムや鉄分が強い骨や歯を作る - 生活習慣病を予防する
糖尿病・高血圧・メタボなどを予防する - アンチエイジング
セレンの高い抗酸化作用で、老化の原因の1つである過酸化脂質が作られるのをおさえる - 動脈硬化を予防する
セレンが過酸化脂質をおさえて銅が血管の壁を強くする
免疫を高め、生活習慣病を予防し、骨を強くして、若々しく元気な体を維持してくれるのがカシューナッツなのです。
そんなカシューナッツをぜひ食べてもらいたい人は……
こんな人こそカシューナッツを食べて!
カシューナッツをぜひ食べてほしい人はこちら。
- 風邪をひきやすい
- 貧血ぎみ
- 骨粗しょう症を予防したい
- 血圧が気になる
- お腹まわりが気になる
- 若々しく元気でいたい
40歳を過ぎて生活習慣病が気になる世代、50歳を過ぎて骨粗しょう症が気になる世代など、ますます若々しく活躍したい方にぜひ食べてもらいたいのがカシューナッツなのです。
カシューナッツの栄養と効果:まとめ
カシューナッツに多い栄養素と健康効果をお伝えしました。
カシューナッツに多い栄養素:1日に必要な量に対して多い順に、銅、モリブデン、セレン、マグネシウム、鉄、亜鉛、リン、ナイアシン、不溶性食物繊維、ビタミンB1
カシューナッツの効果:免疫を高めて感染症から守る、貧血の予防、骨や歯を強くする、生活習慣病の予防、動脈硬化の予防、アンチエイジング
こんな人こそ食べてほしい:風邪をひきやすい、貧血ぎみ、骨粗しょう症を予防したい、血圧が気になる、お腹まわりが気になる、若々しく元気でいたい
少しの量にもミネラルがぎっしりと詰まっているカシューナッツ。おやつ代わりになどぜひ召し上がってみてはいかがでしょうか。