ナイアシンの多い食べ物にはどんなものがあるか、ご存じですか?
ナイアシンは「ビタミンB3」とも呼ばれるビタミンB群のひとつ。
食べ物をエネルギーに変えて元気な体をサポートします。また、シミ・そばかすを改善するなど美肌への効果も期待されている栄養素です。
ここでは身近な食べ物の中から、100gあたりではなく1食分あたりの含有量に換算して、ナイアシンの多い食べ物を30位までランキングしました。
このページを読めば、どの食べ物を、どのくらい食べると、1日分のナイアシンの何%が摂れるのか、手に取るようにわかりますよ!
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ナイアシンの効果とは?
ナイアシンの多い食べ物をご紹介する前に、まずはナイアシンの効果、不足したらどうなる?摂りすぎたらどうなる?についてお伝えします。
ナイアシンの4つの効果
ナイアシンにはおもに次のような効果が期待できます。
- 糖質と脂質をエネルギーに変える
- 肌を整えてシミやソバカスを改善する
- 二日酔いや悪酔いを防ぐ
- 精神を安定させる
不足すると?
ナイアシンが不足すると……
- イライラ、不安
- 口内炎
- 皮膚炎
- 食欲不振
- 胃腸障害
- ペラグラ(皮膚炎、下痢、精神面での症状)
ナイアシンは食べ物に含まれる「トリプトファン(必須アミノ酸)」からも体内で作られているので、一般的な食生活ならナイアシン不足になることはあまりないようです。
トリプトファンって何?どんな食べ物に多いの?についてはこちら↓
トリプトファンの多い食べ物・飲み物、その効果とは?
摂りすぎると?
ナイアシンは水溶性のビタミンなので、過剰な分は尿として排出されます。一般的な食生活なら摂りすぎによる心配はまずありません。
ただ1型糖尿病など薬として使われてもいますので、服用しているのであれば過剰摂取に気をつけましょう。
※参考サイト:
国立健康・栄養研究所「ナイアシン解説」
ではナイアシンは1日にどのくらいの量を摂るのがよいのでしょうか?
1日に必要なナイアシンの量
ナイアシンは1日にどのくらい摂るのがよいのでしょうか?
年齢別で1日に必要な量は?
ナイアシンの1日の必要量(=推奨量)は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版」にて次のように定められています。
ナイアシンの1日の推奨量
女性:12mgNEほど
男性:15mgNEほど
では、私たちはナイアシンがちゃんと摂れているのかというと……
ナイアシンはちゃんと摂れている?
私たちが実際に摂れているナイアシンの量はこちらです!
ナイアシンの実際の摂取量
女性:28.0mgNE
※ 目標の2.3倍も摂れています
男性:33.6mgNE
※ 目標の2.2倍も摂れています
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準-2020年版」、国立健康・栄養研究所「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
男女とも目標の2倍以上もしっかりと摂れていますね。
では身近な食べ物の中から、100gあたりではなく1食分あたりの含有量に換算して、ナイアシンの多い食べ物を30位までご紹介します。
ナイアシンの多い食べ物ランキング
ナイアシンの多い食べ物にはどのようなものがあるでしょうか?
1~10位の食べ物
1~10位の食べ物を紹介する前に、ナイアシンの多い食べ物を30位までまとめたグラフがこちらです。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
ナイアシンの含有量が多い食べ物は、かつお、レバー、まぐろ、豚肉、ぶり、そして、さばやさんまなどの青魚や鮭ですね。
10位の「ぶり」までの食べ物なら、1食分で1日分のナイアシンをまるまる摂ることができます。
ではこの20位までの食べ物それぞれの「1食分に含まれるナイアシンの量」をお伝えします。
まずは1~10位まで 。
ナイアシンの1日の推奨量
女性:12mgNEほど
男性:15mgNEほど
第1位:かつお(たたき:春獲り)
鰹のたたき6切れ(100g)に
24mgNE
1日に必要なナイアシンの200%(男性は160%)も含まれています。3切れでもほぼ100%を補えますね。
第2位:豚レバー
レバニラ炒め1皿
(豚レバー100g)に
19mgNE
第3位:牛レバー
牛レバーステーキ(100g)に
18.4mgNE
4位:まぐろ(びんながまぐろの刺身)
刺身5切れ(70g)に
18.2mgNE
5位:まぐろ(きはだまぐろの刺身)
刺身5切れ(70g)に
15.4mgNE
1日に必要なナイアシンの128%(男性は103%)も摂ることができます。
6位:まぐろ(めばちまぐろの赤身の刺身)
刺身5切れ(70g)に
14mgNE
7位:するめいか(焼いたもの)
イカ焼き1杯(150g)に
14mgNE
8位:豚肉ロース(とんかつ)
豚のロースかつ1枚
(ロース肉120g使用)に
13mgNE
9位:豚肉ヒレ(とんかつ)
豚のヒレカツ3枚
(ヒレ肉100g使用)に
13mgNE
10位:ぶりの照り焼き
照り焼き1切れ(82g)に
12mgNE
1日に必要なナイアシンの103%(男性は82%)も含まれています。
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ナイアシンの多い食べ物を10位まで紹介しました。
どれも1食分で1日に必要なナイアシンの量をカバーできるほど、豊富に含まれていますね。
次は11~20位を紹介します。
11~20位
ナイアシンの多い食べ物。
続いて11~20位です。
ナイアシンの1日の推奨量
女性:12mgNEほど
男性:15mgNEほど
11位:さば(水煮缶詰)
さばの水煮缶詰1/2缶(95g)に
11mgNE
1日に必要なナイアシンの95%(男性は76%)になります。
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12位:さんま(塩焼き)
さんまの塩焼き1匹に
11mgNE
13位:しろさけ(塩焼き)
塩焼き1切れに
10mgNE
14位:鮭(水煮缶詰)
鮭の水煮缶詰1/2缶(90g)に
10mgNE
1日に必要なナイアシンの82%(男性は66%)も含まれています。
15位:銀鮭(塩焼き)
銀鮭の塩焼き1切れに
9mgNE
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16位:紅鮭(塩焼き)
紅鮭の塩焼き1切れに
9mgNE
17位:鶏レバー
鶏レバーの甘辛煮1皿
(鶏レバー100g)に
9mgNE
18位:まいわし(蒲焼き)
いわしの蒲焼き2尾に
9mgNE
19位:さば(みそ煮缶詰)
さばの味噌煮缶詰1/2缶(95g)に
9mgNE
20位:落花生
落花生30粒(30g)に
8mgNE
1日に必要なナイアシンの70%(男性は56%)を摂ることができます。
落花生にはビタミンE、ビオチン、マグネシウム、食物繊維などが豊富。その栄養価と効果はこちら↓
落花生には栄養が凝縮!1日分30粒の栄養価と7つの効果とは?
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ナイアシンの多い食べ物を11~20位まで紹介しました。
次は21~30位を紹介します。
21~30位
ナイアシンの多い食べ物。
最後は21~30位です。
ナイアシンの1日の推奨量
女性:12mgNEほど
男性:15mgNEほど
21位:エリンギ(バター炒め)
エリンギのバター炒め(1パック分)に
8mgNE
1日に必要なナイアシンの70%(男性は56%)を摂ることができます。
エリンギは、ビタミンD、ビタミンB2、カリウム、不溶性食物繊維なども豊富。その栄養価と効果はこちら↓
エリンギの栄養がすごい!1パックの栄養価と8つの効果とは?
22位:あじ(あじフライ)
アジフライ2枚(100g)に
8mgNE
23位:うなぎ(蒲焼き)
うな重1人前に
7mgNE
24位:えのきたけ(炒め物)
えのきたけの炒め物一皿
(えのき1パック分)に
6mgNE
えのきたけはビタミンB1、カリウム、鉄分、不溶性食物繊維などがたっぷり。その栄養価とこうかはこちら↓
えのきたけの栄養がすごい!1パックの栄養価と9つの効果とは?
25位:玄米ごはん
お茶碗1杯(160g)に
6mgNE
お茶碗1杯に1日に必要なナイアシンの48%(男性は38%)。朝と夜にお茶碗1杯ずつ食べれば、1日のナイアシンの推奨量をほぼ補えます。
26位:鶏すなぎも
すなぎもの焼き鳥2串(80g)に
5mgNE
27位:ぶなしめじ(バター炒め)
しめじバター炒め一皿
(しめじ1パック分)に
5mgNE
しめじはナイアシンなどのビタミンB群のほか、カリウム、不溶性食物繊維などが豊富。その栄養価と効果はこちら↓
しめじの栄養がすごい!1パックの栄養価と8つの効果とは?
28位:五分づきごはん(炊いた米)
お茶碗1杯(160g)に
4mgNE
お茶碗1杯で1日に必要な量の27%。玄米ごはんが44%なのでやや少なめですね。
29位:そば(ゆでたもの)
そば1人前(230g)に
3mgNE
30位:ツナ缶(ライト:きはだまぐろ)
ツナサラダ1食分(ツナ缶1/2缶)に
3mgNE
ナイアシンの多い食べ物を「1食分あたり」で30位までご紹介しました。もう1度グラフで見てみましょう。
いかがでしたか?お肉や魚を食べている人はナイアシンをしっかり摂れているでしょう。
ナイアシンの多い食べ物:まとめ
ナイアシンの多い食べ物を1食分あたりに換算して、ランキングでご紹介しました。
ナイアシンの効果:糖質と脂質をエネルギーに変える、美肌、二日酔いの予防、精神を安定させるなど
不足すると?:イライラ、不安、口内炎、皮膚炎、食欲不振、胃腸障害、ペラグラなど
摂りすぎると?:通常の食生活での摂りすぎによる悪影響は心配ありません。
1日の推奨量:女性は12mgNEほど。男性は15mgNEほど。男女とも目標の2倍以上摂れています。
ナイアシンの多い食べ物:レバー、かつお、まぐろ、いか、豚肉、ぶり、青魚類、きのこ類、玄米など
ナイアシンは体の面でも心の面でも元気をサポートして、肌も美しく整えます。
お肉や魚をあまり食べない場合は、玄米やきのこ類などから摂るようにしましょう。