キハダマグロは青魚のDHAやEPAをはじめ肝臓にうれしいタウリンもたっぷり。
そんなキハダマグロにはビタミンやミネラルもぎっしりなこと、ご存じですか?
これからお伝えする内容を読むと、
- キハダマグロに多い栄養素は?
- 刺身を5切れ食べると1日分の栄養素の何%が摂れる?
- キハダマグロの健康効果は?
- どんな人こそ食べると効果的?
といったことが手に取るようにわかります。キハダマグロにたっぷり詰まった栄養を取り入れて健康な毎日を過ごしましょう。
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キハダマグロの刺身5切れの栄養価
キハダマグロに多い栄養素は、ビタミンB6、B12、ナイアシン、ビタミンD、セレン、鉄分、カリウム、EPA、DHA、タウリンなど。
その効果として、疲労回復、動脈硬化や心筋梗塞の予防、肝機能を高める、集中力アップ、美肌、口内炎の予防、貧血予防、感情を安定させる、などが期待できます。
そんなキハダマグロ。
どの栄養素がどれほど含まれていて、
その栄養素にはどんな効果があるのか、
ご存じですか?
ここでは、1度に食べる量を「お刺身5切れ」と仮定して、
キハダマグロの刺身を5切れ食べると、
1日分の栄養素の何%が摂れる?
キハダマグロに多い栄養素は何?
どんな効果が期待できる?
といったかたちで、くわしくお伝えします。
キハダマグロの刺身5切れ(約70g)に含まれる栄養価をお伝えします

キハダマグロに多いビタミンは?
まずはビタミンから。
キハダマグロの刺身を5切れ食べると、女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。

キハダマグロの刺身5切れに多いビタミンは……
ビタミンB12 | 169% |
ナイアシン | 128% |
ビタミンD | 49% |
ビタミンB6 | 41% |
キハダマグロに豊富なのは、疲労回復のビタミンB群(B6、B12、ナイアシン)と、骨を強くして感染症を予防するビタミンDです。
次はミネラルでは何が多いのかをお伝えします。
キハダマグロに多いミネラルは?
キハダマグロの刺身5切れ(70g)で、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?

キハダマグロの刺身5切れに多いミネラルはこちら。
セレン | 207% |
リン | 25% |
鉄 | 22% |
カリウム | 16% |
セレンは抗酸化作用がバツグンに高くビタミンEの60倍とも。キハダマグロ5切れには1日に必要な量の2倍も含まれています。
では、キハダマグロの食物繊維の量をお伝えしてから、キハダマグロの7つの効果効能を紹介します。
キハダマグロに食物繊維は多い?
キハダマグロには食物繊維は含まれていません。
食物繊維は炭水化物の一部。まぐろに限らず、魚介類全般には含まれていないのです。
では、
キハダマグロに多い栄養素には
どんな効果があるのでしょうか?
私たちはその栄養素が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
キハダマグロに多い栄養素とその効果

キハダマグロ5切れの栄養価のなかで、女性が必要な量に対して豊富な栄養素はこちら。
セレン | 207% |
ビタミンB12 | 169% |
ナイアシン | 128% |
ビタミンD | 49% |
ビタミンB6 | 41% |
では、私たちはこれらの栄養素が足りているのか、キハダマグロの刺身5切れでどう補えるのか、どんな効果があるのか、見てみましょう。
セレン
キハダマグロにもっとも多い栄養素はセレン。抗酸化作用がバツグンに高く、アンチエイジングや動脈硬化の予防効果があります。
キハダマグロのセレンの量は?
1日に必要な量は
女性が25μg、男性が30μg。
キハダマグロ5切れには52μg。
女性:1日に必要な量の207%
男性:1日に必要な量の173%

私たちはどのくらいセレンを摂れているかの調査はありません。ただセレンはいろいろな食べ物に含まれているので、不足することはまずないようです。
セレンの摂りすぎに注意
セレンは不足よりも摂りすぎに注意が必要な栄養素。
とはいえ女性の1日の上限は350μg。キハダマグロの刺身5切れには52μg。通常の食生活では心配ないですが、サプリメントを飲む人は分に注意しましょう。
セレンの1日の上限や多く含む食べ物は、セレンの多い食べ物は?【1食分あたり】30位までランキング! で紹介しています。チェックしてみてください。
セレンの効果は?
セレンはおもに次の5つの効果が期待されています。
- アンチエイジング
- 動脈硬化の予防
- 有害ミネラルから守る
- 脳血栓や心筋梗塞の予防
- 男性不妊の改善への期待
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「セレン解説」、厚生労働省 eJIM「セレニウム」
ビタミンB12
2番目の栄養素はビタミンB12。貧血予防、疲労回復などの効果があります。
キハダマグロのビタミンB12は?
1日に必要な量は
女性も男性も2.4μg。
キハダマグロ5切れには4μg
私たちは普段からビタミンB12をどのくらい摂れていて、キハダマグロ5切れでどう増えるのでしょうか?

女性が摂れている量は、238%
キハダマグロ5切れには、169%
合計で、406%
男性が摂れている量は、288%
キハダマグロには、169%
合計で、457%
ビタミンB12の効果は?
- 血液をつくる
- 神経の伝達をスムーズにする
- 脂肪を代謝してエネルギーに変える
- タンパク質やDNAと合成して健康な細胞をつくる
- 寝つきや眠りを良くする
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB12解説」
ナイアシン
キハダマグロに3番目に豊富なナイアシン。疲労回復、二日酔いの予防、シミやシワを予防する効果があります。
キハダマグロのナイアシンの量は?
1日に必要な量は
女性が12mgNE、男性が15mgNE。
キハダマグロ5切れに15mgNE。
では、普段からどのくらい摂れていて、キハダマグロ5切れでどう増えるかというと……

女性が摂れている量は、233%
キハダマグロには、128%
合計で、361%
男性が摂れている量は、224%
キハダマグロには、103%
合計で、327%
ふだんから十分に摂れています。余った分は尿として排出されるので摂りすぎの心配もありません。
ナイアシンの効果は?
- 疲労を回復する
- 二日酔いや悪酔いを防ぐ
- シミやソバカスを改善する
- 精神をおだやかに安定させる
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ナイアシン解説」
食べ物をエネルギーに変えたり、肌も心も整える栄養素がナイアシンです。
ビタミンD

4番目の栄養素はビタミンD。感染症の予防に効果を発揮する栄養素です。
キハダマグロのビタミンDの量は?
1日に必要な量は
女性も男性も8.5μg。
キハダマグロ5切れには4.2μg。
キハダマグロを5切れ食べると……

女性が摂れている量は、75%
キハダマグロには、49%
合計で、124%
男性が摂れている量は、87%
キハダマグロには、49%
合計で、136%
ビタミンDの効果は?
- 骨を丈夫にする(カルシウムの吸収を促進)
- 筋肉の動きをスムーズにする
- 免疫を高めて風邪やインフルエンザから守る
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンD解説」、厚生労働省 eJIM「ビタミンD」
私たちに不足しがちなビタミンD。骨や筋肉が弱くする原因にもなります。とくに閉経後の女性は骨粗しょう症のリスクが高まります。
日光を浴びたり、ビタミンDの多い食べ物(鮭、サバ缶、いわし、アジ、ぶり、しらす、たまごなど)を食べるようにしましょう。
ビタミンB6
キハダマグロに5番目に豊富な栄養素はビタミンB6。脂肪肝・肌荒れ・口内炎などの予防効果があります。
キハダマグロのビタミンB6の量は?
1日に必要な量は、
女性が1.1mg、男性が1.4mg。
キハダマグロ5切れには0.45mg。

女性が摂れている量は、99%
キハダマグロには、41%
合計で、140%
男性が摂れている量は、90%
キハダマグロには、32%
合計で、122%
ビタミンB6は体内でも作られるので不足しにくいのですが、ただ次のような人は不足しないよう気をつけましょう。
- プロテイン(たんぱく質)を多く摂っている人
- 妊娠している人
- ピルを飲んでいる人
- 抗生物質を長い期間飲んでいる人
ビタミンB6の多い食べ物は肉や魚などの動物性食品。レバー、豚肉、かつお、まぐろ、鮭、ぶり、さば缶、いか、バナナ、いも類などに多いです。
ビタミンB6の効果は?
- エネルギーを作る、筋肉・肌・髪・爪などを作る
- 脂肪肝を予防する
- 肌荒れや口内炎から守る
- 月経前の体の悩みやつわりをやわらげる
- 気持ちを安定させる
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB6解説」
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キハダマグロに多く含まれる栄養素とその効果を紹介しました。最後にこれらの効果をまとめて、
- キハダマグロを食べると
どんな効果効能が得られる? - どんな人こそ食べると効果的?
についてお伝えします。
キハダマグロの7つの効果効能

キハダマグロにはDHAやEPAのほか、ビタミンB群、D、セレン、鉄分、カリウムなども豊富。
これらの栄養素のはたらきから、キハダマグロに期待される効果をまとめてみました。
- 疲労回復
糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変える - 動脈硬化や心筋梗塞や血栓の予防
セレンの高い抗酸化作用やDHA・EPAがサラサラ効果を発揮 - 肝機能を高めて脂肪肝も予防
タウリンが肝機能を高め、ビタミンB群がアルコールの分解を促進して脂肪肝も予防する - 集中力や記憶力を高める
脳細胞を活性化させて神経伝達をスムーズにする - 肌荒れや口内炎から守る
コラーゲンを作ってシワを予防し、メラニンの生成をおさえてシミ・そばかすも予防する - 貧血予防
血液を作って酸素や栄養を全身へ送り、貧血・疲労・体力低下を予防する - 感情をおだやかに安定させる
ということで、キハダマグロをぜひ食べてもらいたい人とは……
こんな人こそキハダマグロを食べて!
キハダマグロをぜひ食べてほしい人はこちら。
- 疲れがとれない、毎日忙しい
- 揚げ物や脂っこいものが好き
- お酒をよく飲む
- ぽっちゃりしている
- 肌荒れ・シミ・シワ・口内炎を改善したい
- 勉強や仕事の能率を高めたい
- イライラしやすい
生活習慣病が気になる世代だけでなく、受験生など勉強を頑張るお子さんにも食べてもらいたいのがキハダマグロなのです。
キハダマグロに多い栄養素:まとめ
キハダマグロに多い栄養素や健康効果についてお伝えしました。
キハダマグロに多い栄養素:ビタミンB6、B12、ナイアシン、ビタミンD、セレン、鉄分、カリウム、EPA、DHA、タウリンなど
キハダマグロの効果:疲労回復、動脈硬化や心筋梗塞の予防、肝機能を高める、脂肪肝の予防、集中力や記憶力を高める、美肌、口内炎の予防、貧血予防、感情を安定させる
こんな人こそ食べてほしい:疲れやすい、揚げ物が好き、ぽっちゃりしている、仕事の能率を高めたい、勉強の成績を上げたい、シミ・そばかすが気になる、口内炎になりやすい、イライラしやすい
栄養も健康効果もたっぷりなキハダマグロ。ぜひ食生活に取り入れてみてください。