びんながまぐろに多い栄養素は?1食分の栄養価と7つの効果効能とは

びんながまぐろに多い栄養素は鉄分?ビタミンD?

びんながまぐろは「びんちょうまぐろ」とも呼ばれ、お寿司のネタやツナ缶の原料としてなじみの深い魚です。

「びんとろ」はびんながまぐろのトロの部分。あっさりとしたなかで脂のノリも良く、人気のネタではないでしょうか?

そんなびんながまぐろにはどんな栄養素が多いのか、ご存じですか?

これからお伝えする内容を読むと、

  • びんながまぐろはどの栄養素が多い?
  • びんながまぐろの刺身5切れで1日の栄養の何%が摂れる?
  • どんな健康効果がある?
  • 食べるといいのはどんな人?

といったことが手に取るようにわかります。びんながまぐろの栄養を上手に活用して元気な毎日を過ごしましょう。

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びんながまぐろの刺身5切れの栄養価

びんながまぐろにはどんな栄養素が多いのでしょうか?

よく100gあたりの栄養価が紹介されていますが、ここでは1度に食べる量を「お刺身5切れ」と仮定して……

びんながまぐろの刺身5切れ(約70g)で、
1日の栄養素の何%が摂れる?

びんながまぐろに多い栄養素は?
どんな効能が期待できる?

といったかたちでお伝えします。

びんながまぐろの刺身5切れ

びんながまぐろに多いビタミンは?

まずはビタミンから。

びんながまぐろの刺身を5切れ食べると、女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。

びんながまぐろの刺身5切れで1日分のビタミンの何%が摂れるのかのグラフ

※参考:文部科学省「食品成分データベース」

びんながまぐろの刺身5切れに多いビタミンは……

ナイアシン152%
ビタミンB1282%
ビタミンB660%
ビタミンD58%

魚は全般的にビタミンB群とDが多いですね。

では、びんながまぐろに多いミネラルは何でしょうか?

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びんながまぐろに多いミネラルは?

次はミネラル。

びんながまぐろの刺身5切れで、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?

びんながまぐろの刺身5切れで1日分のミネラルの何%が摂れるのかのグラフ

びんながまぐろの刺身5切れに多いミネラルは……

セレン199%
リン27%
カリウム15%
マグネシウム10%
10%

セレンは抗酸化作用が抜群に高い必須ミネラル。不足しているマグネシウムもやや多めで生活習慣病や骨粗しょう症の予防に効果を発揮します。

最後に、びんながまぐろの食物繊維の量をお伝えしてから、びんながまぐろの健康効果を紹介します。

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びんながまぐろに食物繊維は多い?

びんながまぐろの刺身5切れに食物繊維は……、ありません。

食物繊維は炭水化物の一部(炭水化物=糖質+食物繊維)。なので、魚介類全般には含まれていないのです。

では、

びんながまぐろに多い栄養素には
どんな効果があるのでしょうか?

私たちはその栄養素が
ちゃんと摂れているのでしょうか?

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びんながまぐろに多い栄養素の効果は?

びんながまぐろのお寿司

びんながまぐろの刺身5切れ(70g)あたりの栄養素で、女性の1日の目標量に対して多い順に、

セレン199%
ナイアシン152%
ビタミンB1282%
ビタミンB660%
ビタミンD58%

では、私たちはこれらの栄養素が足りているのか、びんながまぐろの刺身5切れでどのくらい補えるのか、どんな効果があるのか、見てみましょう。

セレン

びんながまぐろに最も多い栄養素はセレン。高い抗酸化作用で病気や老化を予防してくれます。

びんながまぐろのセレンの量は?

セレンの目標量とびんながまぐろの刺身5切れの含有量のグラフ

セレンの1日の推奨量は、
女性が25μg、男性が30μg。
びんながまぐろの刺身5切れに
セレンは50μg。これは、

女性:1日の推奨量の199%
男性:1日の推奨量の166%

セレンについては、ふだんどのくらい摂れているかの調査がありません。ただセレンはいろいろな食べ物に含まれているので、不足することはまずないようです。

セレンの摂りすぎに注意

セレンは不足よりも摂りすぎに注意が必要な栄養素。

とはいえ女性の1日の上限は350μg。びんながまぐろの刺身5切れには50μg。通常の食生活では心配ないですが、サプリメントで摂る場合は十分に注意しましょう。

セレンの1日の上限、セレンの多い食べ物は、セレンの多い食べ物は?【1食分あたり】30位までランキング! で紹介しています。参考になさってください。

セレンの効果は?

  • アンチエイジング
  • 動脈硬化の予防
  • 有害ミネラルから守る
  • 脳血栓や心筋梗塞の予防
  • 男性不妊の改善への期待

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「セレン解説」、厚生労働省 eJIM「セレニウム」

ナイアシン

2番目に多い栄養素はビタミンB群のナイアシン。糖質・脂質をエネルギーに変える、シミ・ソバカスを改善する、などの効果があります。

びんながまぐろにナイアシンは?

ナイアシンの1日の推奨量は、
女性が12mgNE、男性が15mgNE。
びんながまぐろには18mgNE。これは、

女性:1日の推奨量の152%
男性:1日の推奨量の121%

では、私たちはナイアシンがちゃんと摂れている?びんながまぐろの刺身を5切れ食べるとどう補える?

ナイアシンの目標量、女性の平均摂取量、びんながまぐろの刺身5切れの含有量

女性の平均摂取量=目標の233%
びんながまぐろの刺身5切れ=152%
合計=385%

男性の平均摂取量=目標の224%
びんながまぐろの刺身5切れ=121%
合計=345%

ナイアシンはふだんから十分に摂れています。余った分も尿として排出されるので、摂りすぎの心配もありません。

ナイアシンの効果は?

  • 疲労を回復する
  • 二日酔いや悪酔いを防ぐ
  • シミやソバカスを改善する
  • 精神をおだやかに安定させる

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ナイアシン解説」

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ビタミンB12

びんながまぐろに3番目に多い栄養素はビタミンB12。貧血予防、脂肪を燃やす、寝つきをよくするなどの効果があります。

びんながまぐろにビタミンB12は?

ビタミンB12の1日の目標量は
女性も男性も2.4μg。
びんながまぐろには2μg
1日の目標量の82%です。

では、私たちはビタミンB12がちゃんと摂れている?

ビタミンB12の目標量、女性の平均摂取量、びんながまぐろの刺身5切れの含有量

女性の平均摂取量=目標の238%
びんながまぐろの刺身5切れ=82%
合計=320%

男性の平均摂取量=目標の288%
びんながまぐろの刺身5切れ=82%
合計=370%

ビタミンB12もふだんから十分に摂れています。貧血気味の人、肉・魚をあまり食べない人は意識して摂りましょう。

ビタミンB12の効果は?

  • 血液をつくる
  • 神経の伝達をスムーズにする
  • 脂肪を代謝してエネルギーに変える
  • タンパク質やDNAと合成して健康な細胞をつくる
  • 寝つきや眠りを良くする

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB12解説」

ビタミンB6

びんながまぐろの刺身の丼

4番目に多い栄養素はビタミンB6。脂肪肝の予防、肌荒れや口内炎の予防、月経前の悩みをやわらげるなどの効果があります。

びんながまぐろにビタミンB6は?

ビタミンB6の1日の推奨量は、
女性が1.1mg、男性が1.4mg。
びんながまぐろには0.66mg。これは、

女性:1日の推奨量の60%
男性:1日の推奨量の47%

では、びんながまぐろの刺身5切れで摂取量はどう増える?

ビタミンB6の目標量、女性の平均摂取量、びんながまぐろの刺身5切れの含有量

女性の平均摂取量=目標の99%
びんながまぐろの刺身5切れ=60%
合計=%159

男性の平均摂取量=目標の90%
びんながまぐろの刺身5切れ=47%
合計=137%

ビタミンB6は体内でも作られますが、次のような人は不足しないよう気をつけましょう。

  • プロテイン(たんぱく質)を多く摂っている人
  • 妊娠している人
  • ピルを飲んでいる人
  • 抗生物質を長い期間飲んでいる人

ビタミンB6の多い食べ物は肉や魚などの動物性食品。レバー、豚肉、かつお、まぐろ、鮭、ぶり、さば缶、いか、バナナ、いも類などに多く含まれています。

ビタミンB6の効果は?

  • エネルギーを作る、筋肉・肌・髪・爪などを作る
  • 脂肪肝を予防する
  • 肌荒れや口内炎から守る
  • 月経前の体の悩みやつわりをやわらげる
  • 気持ちを安定させる

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB6解説」

食べた物を代謝して疲労回復する、体を作る、ホルモンバランスを整える、感情を整える、というのがビタミンB6のはたらきです。

ビタミンD

びんながまぐろに5番目に多い栄養素はビタミンD。骨を強くする、感染症を予防するなどの効果を発揮します。

びんながまぐろにビタミンDは?

ビタミンDの1日の目安量は、
女性も男性も8.5μg。
びんながまぐろには5μg
1日の目安量の58%です。

では、びんながまぐろを食べると摂取量はどう増える?

ビタミンDの目標量、女性の平均摂取量、びんながまぐろの刺身5切れの含有量

女性の平均摂取量=目標の75%
びんながまぐろの刺身5切れ=58%
合計=133%

男性の平均摂取量=目標の87%
びんながまぐろの刺身5切れ=58%
合計=145%

ビタミンDの効果は?

  • 骨を丈夫にする(カルシウムの吸収を促進)
  • 筋肉の動きをスムーズにする
  • 免疫を高めて風邪やインフルエンザから守る

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンD解説」、厚生労働省 eJIM「ビタミンD」

ビタミンD不足の私たち。骨や筋肉が弱くならないようにビタミンDの多い食べ物(鮭、サバ缶、いわし、アジ、ぶり、しらす、たまごなど)を食べるようにしましょう。

ちなみに、まぐろのなかでもびんながまぐろはビタミンDが豊富。同じ刺身5切れ70gで比べるとこちら。

  • びんなが:4.9μg(1日の58%)
  • きはだ:4.2μg(1日の49%)
  • めばち:2.5μg(1日の29%)

びんながまぐろに多い栄養素のはたらきを紹介しました。

では最後に、これらのはたらきをまとめて、びんながまぐろを食べるとどんな効能が期待できるの?についてお伝えします。

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びんながまぐろの7つの効果効能

びんながまぐろのお寿司

びんながまぐろにはDHAやEPAのほか、ビタミンB群、D、セレン、鉄分、カリウムなども豊富。

これらの栄養素のはたらきから、びんながまぐろに期待される効能をまとめてみました。

  • 疲労回復
    糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変える
  • 動脈硬化や心筋梗塞の予防
    高い抗酸化作用とサラサラ効果が血栓を予防して血管をしなやかに
  • 肝機能を高める
    アルコールの分解を促進して脂肪肝も予防する
  • 勉強や仕事の能率アップ
    神経伝達をスムーズにして、集中力や記憶力を高める
  • 貧血予防
    鉄分やビタミンB12が血液を作って貧血・疲労を予防する
  • 美肌・口内炎の予防
    肌や粘膜を健康にたもってシミ・シワ・口内炎を予防する
  • イライラをおさえておだやかな感情に

ということで、びんながまぐろをぜひ食べてもらいたいのはどんな人かというと……

こんな人こそびんながまぐろを食べて!

びんながまぐろをぜひ食べてほしいのは……

  • 毎日忙しくて疲れがとれない
  • 揚げ物や濃い味付けが好き
  • メタボが気になる
  • 仕事の能率を高めたい
  • 勉強の成績を上げたい
  • 肌を美しくしたい
  • 口内炎になりやすい
  • イライラしやすい

あてはまるようでしたが、びんながまぐろをぜひ食べてください。

びんながまぐろに多い栄養素:まとめ

びんながまぐろに多い栄養素や健康効果についてお伝えしました。

びんながまぐろに多い栄養素:1日の目標量に対して多い順番に、

びんながまぐろの効能:疲労回復、動脈硬化や心筋梗塞の予防、肝機能を高める、勉強や仕事の能率アップ、美肌、口内炎の予防、貧血予防、イライラをおさえる

こんな人こそ食べてほしい:疲れがとれない、揚げ物や濃い味付けが好き、メタボが気になる、仕事の能率を高めたい、勉強の成績を上げたい、美肌、口内炎になりやすい、イライラしやすい

EPAやDHAのサラサラ効果はもちろん、疲労回復や貧血予防など効能がぎっしり詰まったびんとろまぐろ。

ふだんの食生活にぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

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執筆者プロフィール
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊

1995年から栄養学を学び栄養補助食品の販売業務に従事。以来、健康食品・健康器具の販売など10年の業務経験とともに整体師から自律神経などを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
内科医・医学博士の堀田忠弘先生監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」、リラックスジェル「プアーナ」など天然由来成分100%の健康商品の販売で18年目を迎える。

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