ツナ缶にはEPAやDHAなどのサラサラ成分だけでなく、ビタミンやミネラルも豊富。
そんなツナ缶、具体的にどんな栄養素が多いのかご存じですか?
これからお伝えする内容を読むと、
- ツナ缶にはどの栄養素が多い?
- ツナ缶1缶で1日の栄養の何%が摂れる?
- どんな健康効果がある?
といったことが手に取るようにわかります。ツナ缶の栄養を上手に活用して元気な毎日を過ごしましょう。
ツナ缶1缶の栄養価
ツナ缶にはどんな栄養素が多いのでしょうか?
100gあたりの栄養価が紹介されていることも多いですが、ツナ缶100gは2缶ほど。1日にそんなに食べませんよね?
そこで、
ツナ缶1缶に多い栄養素は?
1日分の栄養素の何%が摂れる?
どんな効能が期待できる?
についてお伝えします。
ツナ缶1缶:ツナ50g
ツナ缶1缶が70g。そのうちツナの正味量は50gほどです。

ツナ缶に多いビタミンは?
まずはビタミンから。
ツナ缶を1缶食べると女性の1日のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。

ツナ缶1缶に多いビタミンは……
ナイアシン | 54% |
ビタミンB12 | 23% |
ビタミンD | 18% |
ビタミンB6 | 12% |
ツナ缶はビタミンB群とビタミンDが豊富。疲労回復、肌荒れや口内炎予防、骨を強くする効果を発揮します。
ではツナ缶にはどんなミネラルが多いのでしょうか?
ツナ缶に多いミネラルは?
次はミネラル。
ツナ缶1缶(ツナ50g)で、女性の1日のミネラルの何%が摂れるのかというと……

ツナ缶1缶に多いミネラルはこちら。
リン | 10% |
カリウム | 6% |
鉄 | 5% |
マグネシウム | 5% |
ビタミンほど豊富ではありません。私たちが不足しているマグネシウムをすこし補えるといったところでしょうか。
では、ツナ缶1缶の食物繊維の量をお伝えしてからツナ缶の健康効果を紹介します。
ツナ缶に食物繊維は多い?
ツナ缶の食物繊維の量ですが……
ツナ缶に食物繊維はありません。食物繊維は炭水化物の一部。魚介類全般には含まれていないのです。
さて、ツナ缶の栄養素についてお伝えしてきましたので、次は、
ツナ缶に多い栄養素には
どんな効果があるのでしょうか?
私たちはその栄養素が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
ツナ缶に多い栄養素の効果は?

ツナ缶1缶の栄養素の中で、女性の1日の目標量に対して多い順に、
ナイアシン | 54% |
ビタミンB12 | 23% |
ビタミンD | 18% |
ビタミンB6 | 12% |
リン | 10% |
では、私たちはこれらの栄養素が足りているのか、ツナ缶1缶でどのくらい補えるのか、どんな効果があるのか、見てみましょう。
ナイアシン
ツナ缶にもっとも多い栄養素はナイアシン。ビタミンB群の1つです。
糖質・脂質をエネルギーに変えたり、シミ・ソバカスを改善してくれる栄養素です。
ツナ缶のナイアシンの量は?
ナイアシンの1日の推奨量は、
女性が12mgNE、男性が15mgNE。
ツナ缶1缶に6.5mgNE。これは、
女性:1日の推奨量の54%
男性:1日の推奨量の43%
さて私たちはナイアシンがちゃんと摂れている?ツナ缶1缶でどのくらい補える?

女性の平均摂取量=目標の233%
ツナ缶1缶=54%
合計=287%
男性の平均摂取量=目標の224%
ツナ缶1缶=43%
合計=267%
普段から十分摂れています。ナイアシンは食べ物に含まれるトリプトファンからも作られるので、不足しにくい栄養素。また余った分は尿として排出されます。
ナイアシンの効果は?
- 疲労を回復する
- 二日酔いや悪酔いを防ぐ
- シミやソバカスを改善する
- 精神をおだやかに安定させる
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「栄養素等摂取量」、「ナイアシン解説」
ビタミンB12
2番目に多い栄養素はビタミンB12。貧血予防、脂肪を燃やす、寝つきをよくするなどの効果があります。
ツナ缶のビタミンB12の量は?
ビタミンB12の1日の目標量は
女性も男性も2.4μg。
ツナ缶1缶には0.6μg。
1日の目標量の23%です。
では、私たちはビタミンB12が足りている?ツナ缶でどう補える?

女性の平均摂取量=目標の238%
ツナ缶1缶=23%
合計=261%
男性の平均摂取量=目標の288%
ツナ缶1缶=23%
合計=311%
ビタミンB12も普段から十分摂れている栄養素です。
ビタミンB12の効果は?
- 血液をつくる
- 神経の伝達をスムーズにする
- 脂肪を代謝してエネルギーに変える
- タンパク質やDNAと合成して健康な細胞をつくる
- 寝つきや眠りを良くする
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB12解説」
ビタミンD
ツナ缶に3番目に多い栄養素はビタミンD。骨を丈夫にしたり、感染症を予防する栄養素です。
ツナ缶のビタミンDの量は?
ビタミンDの1日の目安量は、
女性も男性も8.5μg。
ツナ缶1缶には1.5μg。
1日の目安量の18%です。
では、私たちはビタミンDがちゃんと摂れている?

女性の平均摂取量=目標の75%
ツナ缶1缶=18%
合計=93%
男性の平均摂取量=目標の87%
ツナ缶1缶=18%
合計=105%
ビタミンDの効果は?
- 骨を丈夫にする(カルシウムの吸収を促進)
- 筋肉の動きをスムーズにする
- 免疫を高めて風邪やインフルエンザから守る
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンD解説」、厚生労働省 eJIM「ビタミンD」
骨を強くするビタミンDですが特に女性に足りていません。閉経後は女性ホルモンの分泌量が減って骨粗しょう症のリスクが高まるので注意が必要。
意識して日光を浴びたり、ビタミンDの多い食べ物(鮭、サバ缶、いわし、アジ、ぶり、しらす、たまごなど)を食べるようにしましょう。
ビタミンB6

4番目はビタミンB6。脂肪肝の予防、肌荒れ・口内炎の予防、月経前の悩みをやわらげるなどの効果があります。
ツナ缶のビタミンB6の量は?
ビタミンB6の1日の推奨量は、
女性が1.1mg、男性が1.4mg。
ツナ缶1缶には0.13mg。これは、
女性:1日の推奨量の12%
男性:1日の推奨量の9%
さて私たちはビタミンB6が足りているかというと……

女性の平均摂取量=目標の99%
ツナ缶1缶=12%
合計=111%
男性の平均摂取量=目標の90%
ツナ缶1缶=9%
合計=99%
やや不足しがち。体内でも作られる栄養素ですが、次のような人はビタミンB6不足に気をつけましょう。
- プロテインを多く摂っている人
- 妊娠している人
- ピルを飲んでいる人
- 抗生物質を長い期間飲んでいる人
ビタミンB6の多い食べ物は肉や魚などの動物性食品。レバー、豚肉、かつお、まぐろ、鮭、ぶり、さば缶、いか、バナナ、いも類などに多く含まれています。
ビタミンB6の効果は?
- エネルギーを作る、筋肉・肌・髪・爪などを作る
- 脂肪肝を予防する
- 肌荒れや口内炎から守る
- 月経前の体の悩みやつわりをやわらげる
- 気持ちを安定させる
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB6解説」
リン
ツナ缶に5番目に多い栄養素はリン。強い骨を作る、エネルギーを作るなどの効果があります。
ツナ缶のリンの量は?
リンの1日の目安量は、
女性が800mg、男性が1000mg。
ツナ缶1缶には80mg。これは、
女性:1日の目安量の10%
男性:1日の目安量の8%
ツナ缶でリンの摂取量はどう増えるかというと……

女性の平均摂取量=目標の118%
ツナ缶1缶=10%
合計=128%
男性の平均摂取量=目標の108%
ツナ缶1缶=8%
合計=116%
リンは加工食品にも多く、不足することはまずありません。逆に摂りすぎでこんな悪影響が出ることもあります。
- カルシウムの吸収を妨げる
- 骨が弱くなる
- 腎臓の機能が低下する
リンの多い食べ物は、スナック菓子、調味料、ハムやかまぼこなどの加工食品のほかにも、するめいか、レバー、チーズ、魚類全般、豚肉、牛乳など。摂りすぎに注意しましょう。
リンの効果は?
- 強い骨や歯を作る
- 糖質の代謝を高める
- エネルギー作りを助ける
- 神経伝達をサポートする
- 筋肉の動きをサポートする
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「リン解説」、厚生労働省 e-ヘルスネット:「カルシウム」
ツナ缶に多い栄養素のはたらきを紹介しました。
では最後に、これらのはたらきをまとめて、ツナ缶を食べるとどんな効能が期待できるの?についてお伝えします。
ツナ缶の6つの効果効能

ツナ缶にはビタミンB群、D、リン、カリウム、EPA、DHAなどの栄養素が豊富。
これらの栄養素のはたらきから、ツナ缶に期待される効能をまとめてみました。
- 疲労回復
糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変える - 骨を強くする
骨の主成分であるカルシウムとコラーゲンの吸収を助ける - 血栓・動脈硬化を予防する
DHAやEPAのサラサラ効果が血流を促進 - シミ・シワ・そばかす・肌荒れ・口内炎を予防する
- 気持ちを穏やかに安定させる
- 脂肪肝を予防する
ツナ缶に多い栄養素:まとめ
ツナ缶に多い栄養素や健康効果についてお伝えしました。
ツナ缶に多い栄養素:1日の目標量に対して多い順番に、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンB6、リン、カリウム、鉄、マグネシウム、亜鉛
ツナ缶の効能:疲労回復、骨を強くする、血栓・動脈硬化の予防、シミ・シワ・そばかす・肌荒れ・口内炎の予防、気持ちを穏やかに安定させる、脂肪肝の予防
手軽に料理に使えるツナ缶。常備してふだんの食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。