さんまには栄養が凝縮!1尾あたりの栄養価と7つの効果効能とは?

さんまに多い栄養素はビタミンD?カルシウム?

さんまには良質のたんぱく質はもちろん、DHAやEPAも豊富。動脈硬化の予防や悪玉コレステロールを減らす効果を発揮してくれます。

では、ビタミンやミネラルは何が多いのか、ご存じですか?

これからお伝えする内容を読むと、

  • さんまに多い栄養は?
  • 塩焼きを1尾食べると
    1日分の栄養の何%が摂れる?
  • さんまの健康効果は?
  • どんな人こそ食べると効果的?

といったことが手に取るようにわかります。さんまの栄養をしっかり摂って元気な毎日を過ごしましょう。

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この記事は栄養補助食品の販売をはじめ健康業界に20年以上携わる健康通販(株)ナチュラルハーモニー代表の斉藤豊が執筆しました。

さんま1尾あたりの栄養価

さんまに多い栄養は、ビタミンB群(B12、ナイアシン、B6、B2)、セレン、ビタミンD、リン、鉄分など。

その効果として、貧血予防、骨を丈夫にする、動脈硬化の予防、疲労回復、美肌、アンチエイジングなどが期待できます。

そんなさんま。
どの栄養がどれほど含まれていて、
その栄養にはどんなはたらきがあるのか、
ご存じですか?

ここでは「生のさんま100gの栄養価」ではなく、

さんまの塩焼きを1尾食べると、
1日分の栄養の何%が摂れる?
さんまに多い栄養は何?
どんな効果が期待できる?

といったかたちでわかりやすくお伝えします。

さんまの塩焼き1尾=75g
さんまの中サイズ1尾が150g前後。可食部は100gほどで、焼くと75gになります。

さんまの塩焼きと大根おろし

さんまに多いビタミン

まずはビタミン。

さんまの塩焼きを1尾食べると女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。

さんまで1日分のビタミンに対してどのくらい摂れるのかのグラフ

※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」

女性の1日分のビタミンに対して、さんまに豊富な栄養はこちら!

ビタミンB12507%
ビタミンD116%
ナイアシン89%
ビタミンB629%
ビタミンB219%

この5つ、ビタミンD以外はすべてビタミンB群。なかでも貧血を防ぐはたらきのビタミンB12が1日に必要な量の5倍以上も含まれています。

ではさんまにはどんなミネラルが多いのでしょうか?

さんまに多いミネラル

さんまの塩焼き1尾で、女性の1日分のミネラルの何%を摂れるのかというと……

さんまで1日分のミネラルに対してどのくらい摂れるのかのグラフ

さんまに多く含まれるミネラルは……

セレン137%
リン21%
20%
16%

抗酸化作用がバツグンに高いセレンが豊富。リンや銅や鉄も貧血を防ぐはたらきの高い栄養です。

では、さんまの食物繊維の量をお伝えしてから、さんまに期待される健康効果を紹介します。

さんまに多い食物繊維

さんまの塩焼き1尾あたりの食物繊維は……

さんまで1日分の食物繊維に対してどのくらい摂れるのかのグラフ

食物繊維は含まれていません。

食物繊維は炭水化物の一部。さんまだけでなく、魚介類全般にはほとんど含まれていないのです。

では、

さんまに多い栄養には
どんな効果があるのでしょうか?

私たちはその栄養が
ちゃんと摂れているのでしょうか?

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さんまに多い栄養とその効果

さんまの塩焼き

さんま1尾の栄養価のなかで、女性の1日分の栄養に対して多く含まれているのはこちら。

ビタミンB12507%
セレン137%
ビタミンD116%
ナイアシン89%
ビタミンB629%

ではこの5つの栄養は……

  • 私たちはどのくらい摂れている?
  • さんまでどのくらい補える?
  • どんなはたらきがある?

についてお伝えします。

ビタミンB12

さんまにもっとも多い栄養はビタミンB12。貧血を防ぎ、脂肪を燃やし、、寝つきをよくするなどのはたらきがあります。

さんまのビタミンB12の量は?

1日に必要なビタミンB12は
女性も男性も2.4μg。
さんま1尾には12.2μg
1日の必要量の5倍もの量です。

さて私たちは、普段からビタミンB12をどのくらい摂れていて、さんまでどう増えるのでしょうか?

さんまのビタミンB12、1日の必要量、女性が摂れている量のグラフ

女性が摂れている量は、238%
さんまには、507%
合計で、745%

男性が摂れている量は、288%
さんまには、507%
合計で、795%

魚や肉に多く含まれるビタミンB12。もともと十分摂れていますが、小食な方には不足しがち。さんまなら十分に補うことができます。

ビタミンB12の効果は?

おもに次の5つのはたらきが期待できます。

  • 血液をつくる
  • 神経の伝達をスムーズにする
  • 脂肪を代謝してエネルギーに変える
  • タンパク質やDNAと合成して健康な細胞をつくる
  • 寝つきや眠りを良くする

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「栄養等摂取量」、「ビタミンB12解説

貧血を防ぐはたらきのあるビタミンB12。幸せホルモン「セロトニン」の材料にもなるので、やる気や集中力を高めたり感情を安定させてくれます。

セレン

さんまに2番目に多い栄養はセレン。抗酸化作用がバツグンに高い必須ミネラルです。

さんまのセレンは?

1日に必要なセレンは
女性が25μg、男性が30μg。
さんま1尾には34μg

女性:1日に必要な量の137%
男性:1日に必要な量の114%

さんまのセレンと1日の必要量のグラフ

私たちがセレンをどのくらい摂れているかの調査はありません。ただいろいろな食べ物に含まれているので、不足することはまずありません。

セレンの摂りすぎに注意

セレンは不足よりも摂りすぎに注意が必要な栄養。

とはいえ女性の上限は350μg。セレンが多いさんまでも1尾に34μg。

通常の食生活では心配ありません。サプリメントに含まれている場合は十分に注意しましょう。

【関連記事】セレンの多い食べ物は?【1食分あたり】30位までランキング!

セレンの効果は?

  • アンチエイジング
  • 動脈硬化を防ぐ
  • 有害ミネラルから守る
  • 脳血栓や心筋梗塞の予防
  • 男性不妊の改善への期待

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「セレン解説」、厚生労働省 eJIM「セレニウム」

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ビタミンD

さんまに3番目に豊富な栄養はビタミンD。骨を丈夫にしたり、感染症から守るはたらきがあります。

さんまのビタミンDは?

1日に必要なビタミンDは
女性も男性も8.5μg。
さんま1尾には9.9μg

では、普段からどのくらい摂れていて、さんまでどう増えるかというと……

さんまのビタミンD、1日の必要量、女性が摂れている量のグラフ

女性が摂れている量は、75%
さんまには、116%
合計で、191%

男性が摂れている量は、87%
さんまには、116%
合計で、203%

さんまには私たちに足りないビタミンDがぎっしり。1尾で1日に必要な量がまるまる摂れますね。

ビタミンDの効果は?

  • 丈夫な骨をつくる(カルシウムの吸収を促進)
  • 筋肉をしなやかに動かす
  • 免疫を高めて風邪やインフルエンザから守る

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンD解説」、厚生労働省 eJIM「ビタミンD」

ビタミンD不足では骨や筋肉が弱くなります。特に50歳を過ぎた女性は女性ホルモンの分泌量が減って骨粗しょう症のリスクが高まります。

日光を浴びることで体内でも作られるビタミンDですが、日照時間が短い冬や梅雨の時期は不足がち。

意識して日光を浴びたり、ビタミンDの多い食べ物(鮭、サバ缶、いわし、アジ、ぶり、しらす、たまごなど)を食べるようにしましょう。

ナイアシン

ざるにのせたさんま

4番目の栄養はナイアシン。疲労回復を促進したり、シミ・ソバカスを改善する効果があります。

さんまのナイアシンは?

1日に必要なナイアシンは
女性が12mgNE、男性が15mgNE。
さんま1尾に10mgNE

さんまのナイアシン、1日の必要量、女性が摂れている量のグラフ

女性が摂れている量は、233%
さんまには、89%
合計で、322%

男性が摂れている量は、224%
さんまには、71%
合計で、295%

ナイアシンは食べ物に含まれるトリプトファンからも作られる栄養。ふだんから1日に必要な量の2倍以上も摂れています。さんまにも豊富ですが、余った分は尿として排出されるので心配はありません。

ナイアシンの効果は?

  • 疲労を回復する
  • 二日酔いや悪酔いを防ぐ
  • シミやソバカスを改善する
  • 精神をおだやかに安定させる

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ナイアシン解説」

ビタミンB6

さんまに5番目に豊富な栄養はビタミンB6。脂肪肝や口内炎の予防したり、月経前の悩みをやわらげるはたらきがあります。

さんまのビタミンB6は?

1日に必要なビタミンB6は、
女性が1.1mg、男性が1.4mg。
さんま1尾には0.3mg

さんまのビタミンB6、1日の必要量、女性が摂れている量のグラフ

女性が摂れている量は、99%
さんまには、29%
合計で、128%

男性が摂れている量は、90%
さんまには、23%
合計で、113%

やや不足しがちなビタミンB6。特に次のような人は不足しやすい傾向があります。

  • プロテインをよく飲む人
  • 妊娠している人
  • ピルを飲んでいる人
  • 抗生物質を長い期間飲んでいる人

肉や魚などに多く含まれるビタミンB6。レバー、豚肉、かつお、まぐろ、鮭、ぶり、さば缶、いか、バナナ、いも類などに多く含まれています。

ビタミンB6の効果は?

おもに次の6つのはたらきがあります。

  • 疲労を回復する
  • 筋肉・肌・髪・爪などを作る
  • 脂肪肝を予防する
  • 肌荒れや口内炎から守る
  • 月経前の体の悩みやつわりをやわらげる
  • 気持ちを安定させる

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB6解説」

*-*-*-*-*

さんまに多く含まれる栄養とそのはたらきを紹介しました。最後にこれらをまとめて、

  • さんまを食べると
    どんな効果効能が得られる?
  • どんな人こそ食べると効果的?

についてお伝えします。

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さんまの6つの効果効能

さんまの塩焼きとかぼす

さんまにはDHAやEPAのほか、ビタミンB群、セレン、ビタミンD、リン、鉄分、銅などの栄養が豊富。

これらの栄養のはたらきから、さんまに期待される効果をまとめてみました。

  • 貧血予防
    ビタミンB12、鉄分、銅などが血液を作って貧血や疲労や体力低下を予防
  • 骨を丈夫にする
    鉄分やたんぱく質が骨の主成分のひとつであるコラーゲンを作り、ビタミンDがカルシウムの吸収を助ける
  • 動脈硬化の予防
    EPAやセレンのサラサラ効果が悪玉コレステロールを減らして血栓を予防
  • 疲労回復
    糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変える
  • 美肌
    良質なたんぱく質やビタミンB群が肌荒れ・シミ・そばかすを改善して口内炎から守る
  • アンチエイジング
    高い抗酸化作用で老化の原因である過酸化脂質が作られないようにする

ということで、さんまをぜひ食べてもらいたいのはどんな人かというと……

こんな人こそさんまを食べて!

さんまをぜひ食べてほしい人はこちら。

  • 血圧が気になる
  • お腹まわりが気になる
  • 揚げ物や脂っこいものが好き
  • お酒をよく飲む
  • 50歳をすぎている
  • シミ・ソバカス・肌荒れが気になる
  • いつまでも若く美しくありたい

体の内側も外側もキレイにしたい、といった方にぜひ食べてもらいたいのがさんまなのです。

さんまの栄養と効果:まとめ

さんまに多い栄養や期待される効果についてお伝えしました。

さんまに多い栄養:1日に必要な量に対して多い順に、ビタミンB12、セレン、ビタミンD、ナイアシン、ビタミンB6、リン、鉄分、ビタミンB2、銅

さんまの効果:貧血予防、骨を丈夫にする、動脈硬化の予防、疲労回復、美肌、アンチエイジング

こんな人こそ食べてほしい:血圧やお腹まわりが気になる、揚げ物をよく食べる、お酒をよく飲む、肌荒れが気になる、いつまでも若々しくいたい

骨だけでなく、体をつくるたんぱく質が豊富なさんま。生活習慣病を予防したい年代はもちろんのこと、成長期のお子さんにもぜひ食べてもらいたい優秀な食材です。

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執筆者プロフィール
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊

1995年から栄養学を学び栄養補助食品の販売業務に従事。以来、健康食品・健康器具の販売など10年の業務経験とともに整体師から自律神経などを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
内科医・医学博士の堀田忠弘先生監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」、リラックスジェル「プアーナ」など天然由来成分100%の健康商品の販売で18年目を迎える。

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