えのきたけの栄養価がスゴい!どんな栄養素が多い?9つの効果効能は?

enoki-mushroom-nutrition01

クセのない美味しさとシャキシャキした食感が楽しめるえのきたけ。手頃な値段でいろんな料理に合うすぐれもの食材ですね。

そんなえのきたけには栄養もぎっしりと詰まっていること、ご存じですか?

これから紹介する内容を読むと、

  • えのきたけに多い栄養素は?
  • えのきたけの炒め物を1皿食べると1日に必要な栄養素の何%が摂れる?
  • どんな効能がある?
  • どんな人こそ食べると効果的?

といったことが手に取るようにわかります。えのきたけの栄養を上手に活用して健康な毎日を過ごしましょう。

【関連記事】なめたけに多い栄養素はコレ!1食分の栄養価と5つの効果効能とは?

【関連記事】しめじの栄養価がスゴい!どんな栄養素が多い?8つの効果効能は?

スポンサーリンク

えのきたけに多い栄養素

えのきたけにはどんな栄養素が多いのでしょうか?

よく100gあたりの栄養価が紹介されていますが、可食部でえのきたけ100gとなると1パック以上の量。一度に食べるにはちょっと多いですね。

そこで「生のえのきたけ100gの栄養価」ではなく、

えのきたけの炒め物を1皿食べると、1日に必要な栄養素の何%が摂れる?

えのきたけにはどの栄養素が多い?どんな効能が期待できる?

といったかたちで、ビタミン、ミネラル、食物繊維の順にお伝えします。

▼ 1食分の量は?
えのきたけの炒め物1皿(77g)。

えのきたけ1パックは約100g。いしずきを除くと可食部は85g。油で炒めると77gほどに。これを1食分として紹介します。

えのきたけ

えのきたけに多いビタミンは?

えのきたけの炒め物を1皿食べると、女性にとって1日に必要なビタミンの何%が摂れるのでしょうか?

えのきたけ1食分で1日に必要なビタミンの何%が摂れる?

※参考サイト:文部科学省「食品成分データベース」

女性の1日の目標量に対して、えのきたけの炒め物1皿に多いビタミンは……

ナイアシン50.1%
パントテン酸22.6%
ビタミンB118.2%
葉酸15.1%
ビタミンB211.6%

この5つの栄養素はすべてビタミンB群。疲労を回復する代謝のビタミンですね。

では次にえのきたけにはどんなミネラルが多いのかについてお伝えします。

スポンサーリンク

えのきたけに多いミネラルは?

えのきたけの炒め物を1皿食べると、女性にとって1日に必要なミネラルの何%が摂れるのでしょうか?

えのきたけ1食分で1日に必要なミネラルの何%が摂れる?

1食分:えのきたけの炒め物1皿(77g)
えのきたけ1パックは約100g。いしずきを除いた可食部は85g。油で炒めると77gほどになります。

女性の1日の目標量に対して、えのきたけ1食分に多いミネラルは……

カリウム14.6%
14.2%
12.1%
リン11.6%

えのきたけはミネラルも豊富。塩分を排出するカリウム、貧血予防と免疫アップの鉄分など、女性にうれしいミネラルがつまっています。

最後に、えのきたけ1食分を食べると食物繊維をどのくらい摂れるのかをお伝えしてから、えのきたけの9つの効果効能を紹介します。

スポンサーリンク

えのきたけに食物繊維は多い?

食物繊維には次の2種類に分かれます。

▼水溶性食物繊維:
海藻や果物に多い。血圧・中性脂肪・コレステロール・血糖値などの生活習慣病予防、便秘解消に効果を発揮。私たちにはかなりの不足で、女性は目標量の58%、男性は51%しか摂れていない。

▼不溶性食物繊維:
未精製の穀物・野菜・きのこ類に豊富なポソポソ食感の繊維質のもの。有害物質の排出、便秘解消、ダイエットなどに効果を発揮。私たちにやや不足していて、女性は目標の93%、男性は85%しか摂れていない。

ではえのきたけの炒め物1皿で、女性にとって1日に必要な食物繊維の何%が摂れるのでしょうか?

えのきたけ1食分で1日に必要な食物繊維の何%が摂れる?
不溶性食物繊維27.0%
水溶性食物繊維5.1%

えのきたけには不溶性食物繊維がたっぷり。えのきたけ1食分で私たちの不足分を十分補うことができます。

ただ、生活習慣病の予防に劇的な効果をもたらす水溶性食物繊維がまったく足りません。

ひじき、寒天、里芋、とろろ昆布、大豆の煮豆、豆腐、納豆、枝豆、もち麦など、水溶性食物繊維の多い食べ物を意識して食べましょう。

では、

えのきたけに多い栄養素の効果効能は?

私たちはその栄養素がちゃんと摂れている?

スポンサーリンク

えのきたけに多い栄養素とその効果効能

えのきたけ

えのきたけの炒め物1皿で、女性にとって1日に必要な量の15%以上も摂れる栄養素はこちらの5つ。

ナイアシン50.1%
不溶性食物繊維27.0%
パントテン酸22.6%
ビタミンB118.2%
葉酸15.1%

では、私たちはこれらの栄養素が足りているのか、えのきたけの炒め物1皿でどのくらい補えるのか、どんな効果があるのか、見てみましょう。

ナイアシン

えのきたけにもっとも多い栄養素はナイアシン。糖質・脂質をエネルギーに変える、シミ・ソバカスを改善するなどの効果があります。

えのきたけのナイアシンの量は?

ナイアシンの1日の推奨量は、
女性が12mgNE、男性が15mgNE。

えのきたけの炒め物1皿(77g)に
ナイアシンは6mgNE。これは、

  • 女性:1日の目標量の50%
  • 男性:1日の目標量の40%

ところで、

私たちはナイアシンをちゃんと摂れている?

ふだんの食生活にえのきたけの炒め物を1皿プラスしたら、どのくらい増える?

えのきたけの炒め物1皿を食べるとナイアシンはどのくらい増える?

女性
平均摂取量=233%
えのきたけ77g=50%
合計=283%

男性
平均摂取量=224%
えのきたけ77g=40%
合計=264%

ナイアシンは食べ物に含まれるトリプトファンからも作られるので、不足しにくい栄養素。また余った分は尿として排出されるので摂りすぎの心配もありません。

ちなみにナイアシンの多い食べ物はこちらで紹介しています。
ナイアシンの多い食べ物はコレ★1食分あたりで30位までランキング

ナイアシンの効果は?

ナイアシンのおもな効果は次の4つ。

  • 糖質と脂質をエネルギーに変える
  • 肌を整えてシミやソバカスを改善する
  • 二日酔いや悪酔いを防ぐ
  • 精神を安定させる

※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、「ナイアシン解説

不溶性食物繊維

えのきたけ

えのきたけに2番目に多い栄養素は不溶性食物繊維。

ごぼう、れんこん、きのこ、玄米など「食物繊維」といわれてイメージする繊維質のものがこの不溶性食物繊維です。

えのきたけの不溶性食物繊維は?

不溶性食物繊維の1日の目標量は
女性が12g、男性が14g。

えのきたけの炒め物1皿には3.2g
女性の1日の目標量の27.0%
男性の23.1%になります。

※食物繊維の目標量は女性18g、男性21g。「水溶性:不溶性=1:2」が推奨されているので、不溶性食物繊維の1日の目標量を上記の量として紹介しています。

不溶性食物繊維が不足している私たち。えのきたけの炒め物1皿でどこまで補えるのでしょうか。

えのきたけの炒め物1皿を食べると不溶性食物繊維はどのくらい増える?

女性
平均摂取量=93%
えのきたけ77g=27%
合計=120%

男性
平均摂取量=84%
えのきたけ77g=23%
合計=107%

※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維」、「食物繊維の必要性と健康」、NHK健康チャンネル「食物繊維のスーパーパワー」、農林水産省「ビタミンと食物繊維

不溶性食物繊維の効果は?

不溶性食物繊維のおもな効果は次の3つ。

  • 便秘を解消する(便のカサを増やす)
  • 有害物質を排出する
  • ダイエット

体のなかの有害物質は、便として75%、尿として20%、のこりは爪・髪・汗などで排出。スムーズなお通じは有害物質のデトックスの最大のポイントなのです。

不溶性食物繊維は「便の量が少ない」「便の回数が少ない」といった便秘の解消に効果的。

腸のなかで水分を吸って数倍にも数十倍にもふくらんで、便のカサを増やします。これが腸の動きを刺激して便秘の解消をサポートします。

なお便秘のタイプによっては、不溶性食物繊維の摂りすぎでかえって便秘がひどくなることも。

それはどんなタイプの便秘?私の便秘は水溶性と不溶性のどっちの食物繊維が効果的?についてはこちらをご覧ください↓

次は、えのきたけに3番目に多いパントテン酸の効能をお伝えします。

スポンサーリンク

パントテン酸

3番目に多い栄養素はパントテン酸。ビタミンB群のひとつで、疲労回復、ストレスから守る、美肌・美髪などのはたらきがあります。

えのきたけのパントテン酸は?

パントテン酸の1日の目標量は
女性も男性も5.0mg。

えのきたけの炒め物1皿(77g)に
パントテン酸は1.1mg
目標量の22.6%になります。

えのきたけの炒め物1皿でパントテン酸はどう増えるかというと……

えのきたけの炒め物1皿を食べるとパントテン酸はどのくらい増える?

女性
平均摂取量=106%
えのきたけ77g=23%
合計=129%

男性
平均摂取量=121%
えのきたけ77g=23%
合計=144%

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「パントテン酸解説」

パントテン酸の効果は?

パントテン酸のおもな効果は次の4つ。

  • 疲労回復
    脂質・糖質・たんぱく質を分解してエネルギーをつくる
  • ストレスに強くなる
    ストレスに対抗するために必要な「副腎皮質ホルモン」の分泌を促進し、免疫力も強める
  • 肌や髪を美しく整える
    傷ついた肌やいたんだ髪の質を良くする
  • 生活習慣病の予防
    善玉コレステロールを増やして流れをサラサラに

パントテン酸はいろんな食べ物に含まれていて不足しにくい栄養素。ただ、疲れやすい、食欲がない、肌荒れしやすい、髪の毛が痛みやすい、という場合は不足がちかもしれません。

パントテン酸の多い食べ物は、レバー、納豆、エリンギ、鮭、ぶり、豚肉、玄米、里芋、さつまいも、ゆでたまごなど。意識して食べるようにしましょう。

ビタミンB1

えのきたけ

えのきたけに4番目に多い栄養素はビタミンB1。疲労回復、ダイエット、感情を安定させる栄養素です。

えのきたけのビタミンB1は?

ビタミンB1の1日の推奨量は、
女性が1.1mg、男性が1.4mg。

えのきたけ1皿には0.2mg
女性の目標量の18.2%
男性の14.3%になります。

では、えのきたけの炒め物1皿でビタミンB1をどのくらい補える?

えのきたけの炒め物1皿を食べるとビタミンB1はどのくらい増える?

女性
平均摂取量=79%
えのきたけ77g=18%
合計=97%

男性
平均摂取量=74%
えのきたけ77g=14%
合計=88%

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB1解説」

えのきたけの他には、豚肉、レバー、玄米、とうもろこし、鮭、ぶり、サバ缶、枝豆、豆腐、えのき、エリンギなどがビタミンB1の多い食べ物。意識して食べるようにしましょう。

ビタミンB1の効果は?

ビタミンB1のおもな効果は次の6つ。

  • 糖質をエネルギーに変える
  • 疲労を回復する
  • 脳の中枢神経や手足の末梢神経の機能の正常化
  • イライラを解消し、精神を安定させる
  • 筋肉や頭脳の持久力を高める
  • 集中力を維持する

葉酸

えのきたけに5番目に多い栄養素は「葉酸」。貧血予防やお腹の赤ちゃんの発育に大切なビタミンです。

えのきたけの葉酸の量は?

葉酸の1日の目標量は、
女性も男性も240μg。

えのきたけの炒め物1皿に36.2μg
目標量の15.1%になります。

えのきたけの炒め物を1皿食べると葉酸の量は……

えのきたけの炒め物1皿を食べると葉酸はどのくらい増える?

女性
平均摂取量=118%
えのきたけ77g=15%
合計=133%

男性
平均摂取量=123%
えのきたけ77g=15%
合計=138%

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「葉酸解説」

ただ、お酒をよく飲む人やアスピリンやピルを飲んでいる人は葉酸不足の傾向が。

レバー(鶏・牛・豚)、玉露、枝豆、ほうれん草、ブロッコリー、いちご、豆乳、納豆など 葉酸の多い食べ物を意識して食べましょう。

葉酸の効果は?

葉酸のおもな効果は次の4つ。

  • 妊娠中のお腹の赤ちゃんの成長を守る
  • 血液(赤血球)を作るサポート
  • 細胞をつくるサポート
  • 肌や粘膜を守って整える

葉酸不足は貧血の原因のひとつにもなります。葉酸やビタミンB12が不足して起こる巨赤芽球性貧血です。

貧血ぎみの方は、鉄分や銅だけでなく、葉酸も不足しないように気をつけてください。

以上、えのきたけに多い栄養素のはたらきを紹介しました。

では最後に、これらのはたらきをまとめて、えのきたけの効果効能は?どんな人こそ食べると効果的?についてお伝えします。

スポンサーリンク

えのきたけの9つの効果効能

えのきたけはビタミンB群、不溶性食物繊維、カリウム、鉄分、銅などが豊富。

これらの栄養素のはたらきから、期待される効能を次の9つにまとめてみました。

  • 疲労回復:
    食べたものを分解してエネルギーをつくる
  • ストレスに強くなる:
    ストレスに対抗する「副腎皮質ホルモン」の分泌を促進する
  • 便秘の解消:
    便の回数が少ない、便の量が少ないタイプの便秘の解消
  • 貧血予防:
    葉酸、鉄分、銅などが血液を作る
  • 血圧を下げる:
    塩分の排出、善玉コレステロールを増やしてサラサラ効果
  • 骨粗しょう症を予防する(骨を丈夫に)
  • 肌や髪を美しくする
  • お腹の赤ちゃんの成長促進
  • 集中力を高める

ということで、えのきたけをぜひ食べてもらいたい人は……

こんな人こそえのきたけを食べてほしい!

えのきたけをぜひ食べてほしいのはこちら!

  • 疲れやすい、疲れがとれない
  • ストレスが多い
  • 便秘がち(便の量や回数が少ない)
  • 貧血ぎみ
  • 血圧が高い
  • 集中力が続かない
  • 肌荒れや髪のパサつきが気になる
  • 口内炎になることが多い
  • 魚や海藻をあまり食べていない
  • 妊活中~産後の授乳期のママ

脳にいいビタミンB群が豊富なえのきたけ。体調がいまひとつという方だけでなく、集中力を高めたい方にもぜひ食べてもらいたいですね。

えのきたけに多い栄養素:まとめ

えのきたけに多い栄養素と効果効能を紹介しました。

えのきたけに多い栄養素:ナイアシン、不溶性食物繊維、パントテン酸、ビタミンB1、葉酸、カリウム、鉄、銅、ビタミンB2など

えのきたけの効能:疲労回復、ストレスに負けない、便秘解消、貧血改善、血圧を下げる、骨を強くする、美肌・美髪、胎児の成長促進、集中力を高める

えのきたけの細い1本1本には栄養も効能もぎっしりと凝縮しています。ぜひ毎日の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

スポンサーリンク
執筆者プロフィール
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊

1995年から栄養学を学び栄養補助食品の販売業務に従事。以来、健康食品・健康器具の販売など10年の業務経験とともに整体師から自律神経などを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
内科医・医学博士の堀田忠弘先生監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」、リラックスジェル「プアーナ」など天然由来成分100%の健康商品の販売で18年目を迎える。

株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊をフォローする
食べ物
株式会社ナチュラルハーモニー
タイトルとURLをコピーしました