ピスタチオはキレイな緑色と味わい深い風味のナッツ。コーヒーやお酒のおつまみだけでなく、スイーツやアイスクリームでも人気のナッツです。
そんなピスタチオには栄養も効能もぎっしり!
これからお伝えする内容を読むと、
- ピスタチオに多い栄養は?
- 30粒食べると1日分の栄養の何%が摂れる?
- ピスタチオの効果は?
- どんな人こそ食べるべき?
といったことが手に取るようにわかります。ピスタチオの栄養を手軽に取り入れて元気な毎日を過ごしましょう。
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ピスタチオ30粒の栄養価
ピスタチオに多い栄養は、銅、カリウム、鉄、マグネシウム、亜鉛、不溶性食物繊維、ビタミンB1、B6、ナイアシンなど。
銅や鉄分といった血液をつくる栄養や、代謝を促進して体やエネルギーをつくる栄養が豊富です。
ピスタチオの効果としては、貧血の予防・改善、強い骨をつくる、疲労回復、感染症から守る、美肌、筋肉をスムーズに動かす、気持ちを安定させる、などが期待できます。
ここでは、健康のために1日に食べる適量として……
- ピスタチオを30粒食べると、
1日分の栄養の何%が摂れる? - どの栄養がどのくらい含まれている?
- ピスタチオに多い栄養には
どんなはたらきがある?
についてくわしくお伝えします。
1日に食べる量=ピスタチオ30粒(24g)
ピスタチオは殻を除いた可食部は1粒が0.8gほど。1日の間食でのカロリーを150kcalにおさえたいので30粒が目安です。
ピスタチオに多いビタミン
ピスタチオを30粒食べると女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
ピスタチオに多く含まれているビタミンは次の3つ。女性にとって必要な量の何%を摂れるのかというと……
ビタミンB6 | 27% |
ナイアシン | 11% |
ビタミンB1 | 9% |
ピスタチオに豊富なビタミンはどれもB群。疲労回復、集中力アップ、感情を整える栄養です。
次はピスタチオにはどんなミネラルが多いのかお伝えします。
ピスタチオに多いミネラル
ピスタチオ30粒で、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?
ピスタチオに豊富なミネラルは次の4つ。女性に必要なミネラルの何%を摂れるのかというと……
銅 | 39% |
リン | 13% |
カリウム | 12% |
鉄分 | 11% |
ピスタチオはビタミンよりミネラルのほうが豊富。ナッツ類全般に共通している点ですね。
では、ピスタチオに含まれる食物繊維をお伝えしてから、ピスタチオの7つの効果効能を紹介します。
ピスタチオに多い食物繊維
ピスタチオ30粒に食物繊維はどのくらい含まれているのでしょうか?
不溶性食物繊維 | 17% |
水溶性食物繊維 | 4% |
ピスタチオには不溶性食物繊維もたっぷり。私たちにやや不足している栄養ですがピスタチオで不足分を十分に補うことができます。
では、
ピスタチオに多い栄養には
どんなはたらきがあるのでしょうか?
私たちはその栄養が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
ピスタチオに多い栄養とその効果
ピスタチオ30粒(24g)に多い栄養はこちらの6つ。
銅 | 39% |
ビタミンB6 | 27% |
不溶性食物繊維 | 17% |
リン | 13% |
カリウム | 12% |
鉄 | 11% |
※女性の1日に必要な量の何%が含まれているかを数値で表しています。
ではこの6つの栄養は……
- 私たちは普段どのくらい摂れている?
- ピスタチオを食べるとどのくらい補える?
- どんなはたらきがある?
についてお伝えします。
銅
ピスタチオにもっとも多い栄養は銅。抗酸化作用も高く、風邪などの感染症から守るはたらきも発揮する必須ミネラルです。
ピスタチオの銅の量は?
1日に必要な銅は
女性が0.7mg、男性が0.9mg。
ピスタチオ30粒に0.3mg。
女性:必要量の39%
男性:必要量の31%
私たちは普段からどのくらい摂れていて、ピスタチオでどう増えるのでしょうか?
女性が摂れている銅は、149%
ピスタチオには、39%
合計で、188%
男性が摂れている銅は、133%
ピスタチオには、31%
合計で、164%
銅は不足しにくい栄養なので、普段からしっかりと摂れています。ただ次のような人は不足しがちなので気をつけましょう。
- ストレスを抱えている人:
体から排出される銅の量が増えます - 亜鉛のサプリを飲む人:
銅が体に吸収されにくくなります
ピスタチオをはじめナッツ類には銅が豊富。ぜひ取り入れてみてください。
銅の効果は?
おもに次の5つのはたらきがあります。
- 風邪など感染症から守る
T細胞やマクロファージなど免疫細胞のはたらきを助ける - 貧血の予防
鉄と一緒になって血液をつくる - 骨粗鬆症や動脈硬化を防ぐ
骨や血管の壁を強くするコラーゲンやエラスチンをつくる - いろんな病気や老化を防ぐ
原因となる活性酸素を取り除く - 健康な黒い髪や弾力のある肌をつくる
銅不足も貧血の大きな原因のひとつ。また感染症から守ったり強い骨をつくるなどのはたらきも発揮する栄養です。
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、「銅解説」
ビタミンB6
2番目に豊富な栄養はビタミンB6。肉や魚に豊富な栄養で、脂肪肝を防いだり女性特有の体の悩みをやわらげるはたらきがあります。
ピスタチオのビタミンB6は?
1日に必要なビタミンB6は、
女性が1.1mg、男性が1.4mg。
ピスタチオ30粒に0.3mg。
私たちは普段からビタミンB6をどのくらい摂れていて、ピスタチオでどう増えるのでしょうか?
女性が摂れている量は、99%
ピスタチオには、27%
合計で、126%
男性が摂れている量は、90%
ピスタチオには、21%
合計で、111%
ビタミンB6は体内でも作られるので不足しにくい栄養ですが、次のような人は不足しがち。
- プロテインを多く摂っている人
- 妊娠している人
- ピルを飲んでいる人
- 抗生物質を長い期間飲んでいる人
ビタミンB6はナッツ類のほかにも、肉・魚などの動物性食品に豊富。豚肉、かつお、鮭、ぶり、さば缶、バナナ、いも類などにも多く含まれています。
ビタミンB6の効果は?
ビタミンB6は代謝のビタミン。次のようなはたらきが期待できます。
- たんぱく質の分解
エネルギーを作る、筋肉・肌・髪・爪などを作る - 脂質の代謝
肝臓に脂肪がたまらないようにする - 肌・髪・粘膜の代謝
肌荒れや口内炎から守る - ホルモンバランスを整える
月経前の体の悩みをやわらげる - 妊娠中のつわりをやわらげる
- 神経伝達物質を作る
気持ちを安定させる
食べた物をエネルギーに変える、体を作る、ホルモンバランスを整える、感情をおだやかに整える、というのがビタミンB6のはたらきです。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB6解説」
不溶性食物繊維
ピスタチオに3番目に多い栄養は不溶性食物繊維。野菜や未精製の穀物やきのこ類に多く含まれています。
ピスタチオの不溶性食物繊維は?
1日に必要な量は
女性が12g、男性が14g。
ピスタチオ30粒に2.0g。
ピスタチオを食べると……
女性が摂れている量は、93%
ピスタチオには、17%
合計で、110%
男性が摂れている量は、84%
ピスタチオには、14%
合計で、98%
私たちは不溶性食物繊維がやや不足。ピスタチオでその不足分を十分に補うことができます。
※食物繊維全体の必要量は女性18g、男性21g。推奨されている「水溶性:不溶性=1:2」の割合で算出して、上記のとおり女性12g、男性14gとしています。
不溶性食物繊維の効果は?
おもに次の3つのはたらきがあります。
- 便秘の解消(便の量や回数が少ないタイプの便秘を解消)
- 有害物質の排出(重金属、食品添加物、ダイオキシンなど)
- ダイエット(腸のなかでふくらんで満腹感が得られやすい)
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維」、「食物繊維の必要性と健康」、NHK健康チャンネル「食物繊維のスーパーパワー」、農林水産省「ビタミンと食物繊維」
リン
4番目の栄養はリン。骨や歯を丈夫にし、エネルギーを作って疲労を回復する栄養素です。
ピスタチオのリンは?
1日に必要なリンは
女性が800mg、男性が1000mg。
ピスタチオ30粒に106mg。
女性が摂れているリンは、118%
ピスタチオには、13%
合計で、131%
男性が摂れているリンは、108%
ピスタチオには、11%
合計で、119%
リンはほとんどの食べ物に含まれているので、まず不足することはありません。「不足」よりも「摂りすぎ」に注意が必要な栄養ですね。
摂りすぎると、カルシウムの吸収を妨げる、骨が弱くなる、腎臓の機能が低下する、といった影響があります。
リンの効果は?
おもなはたらきは次の5つ。
- 強い骨や歯を作る
- 糖質の代謝を高める
- エネルギー作りを助ける
- 神経伝達を助ける
- 筋肉の動きをサポートする
カリウム
ピスタチオに5番目に多く含まれるカリウム。余分な塩分を排出したり心臓のはたらきを守る栄養素です。
ピスタチオのカリウムは?
1日に必要なカリウムは
女性が2000mg、男性が2500mg。
ピスタチオ30粒に233mg。
女性が摂れている量は、111%
ピスタチオには、12%
合計で、123%
男性が摂れている量は、96%
ピスタチオには、9%
合計で、105%
男性はやや不足しがちなカリウム。摂りすぎた塩分をしっかり出すためにはカリウムの多い食べ物を意識して食べましょう。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
カリウムの効果は?
カリウムのおもなはたらきはこちら。
- 余分なナトリウム(塩分)を出す
- 血圧を下げる
- 心臓を正常にはたらかせる
- 筋肉をスムーズに動かす
- むくみを解消する
食欲がない、チカラが入らない、疲れやすい、足がよくつる、といった人もカリウム不足に注意しましょう。
鉄分
6番目の栄養は鉄分。貧血予防、強い骨をつくる、感染症から守るなどのはたらきがあります。
ピスタチオの鉄分は?
1日に必要な鉄分は
女性が6.5mg、男性が7.5mg。
ピスタチオ30粒に0.7mg。
女性が摂れている鉄分は、112%
ピスタチオには、11%
合計で、123%
男性が摂れている鉄分は、107%
ピスタチオには、10%
合計で、117%
鉄分の効果は?
- 貧血の予防・改善
- 強い骨をつくる
- ウイルスや細菌から守る
- しなやかで動きやすい体に
- 美しい肌をつくる
骨の主成分はカルシウムとコラーゲン。鉄分はコラーゲンをつくることで骨や歯を丈夫にしています。
※参考サイト:NHK健康チャンネル「鉄分不足による症状「鉄欠乏性貧血」とは?」、厚生労働省 e-ヘルスネット「鉄」、国立健康・栄養研究所「鉄解説」
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ピスタチオに多く含まれる栄養とそのはたらきをお伝えしました。最後にこれらをまとめて、
ピスタチオを食べると
どんな効果効能が得られる?
どんな人こそ食べるといいの?
についてお伝えします。
ピスタチオの7つの効果効能
ピスタチオは、ビタミンB群、ミネラル、不溶性食物繊維などいろんな栄養が豊富。
これらの栄養のはたらきから、ピスタチオに期待される効能をまとめてみました。
- 貧血の予防・改善
鉄分と銅が一緒になって血液(ヘモグロビン)を作って全身に酸素を届ける - 丈夫な骨や歯をつくる
鉄分や銅が骨のもう1つの主成分であるコラーゲンを作る - 疲労回復
ビタミンB6やリンが糖質・脂質・たんぱく質の代謝を促進してエネルギーを作る - 感染症から守る
銅はT細胞やマクロファージなど免疫細胞のはたらきを高め、鉄分はウイルスや細菌と戦う白血球のはたらきを高め、ビタミンB6が粘膜を整えてウイルスをブロックする - 美しい肌や髪をつくる
コラーゲンを作って弾力のある肌や健康的な黒い髪をつくる - 筋肉の動きをスムーズにする
カリウム、リン、マグネシウムが筋肉をしなやかに動かす - 気持ちをおだやかに安定させる
このほかにも、アンチエイジング、便秘解消、血圧を下げるなど、ピスタチオには健康効果がギュッと詰まっています。
そんなピスタチオをぜひ食べてほしい人とは……
こんな人こそピスタチオを食べて!
ピスタチオをぜひ食べてほしい人は……
- 立ちくらみや頭痛がよく起きる
- 骨粗しょう症を予防したい
- 疲れがとれない、毎日忙しい
- 風邪をひきやすい
- すぐイライラする
- いつまでも若々しくいたい
ピスタチオに多い栄養:まとめ
ピスタチオに多い栄養と期待される効果についてお伝えしました。
ピスタチオに多い栄養:必要な量に対して多い順に、銅、ビタミンB6、不溶性食物繊維、リン、カリウム、鉄、ナイアシン、マグネシウム、ビタミンB1、亜鉛
ピスタチオの効果:貧血の予防・改善、丈夫な骨や歯をつくる、疲労回復、感染症の予防、美しい肌や髪をつくる、筋肉の動きをスムーズにする、気持ちをおだやかに安定させる
こんな人こそ食べてほしい:立ちくらみや頭痛がよく起きる、骨粗しょう症を予防したい、疲れがとれない、風邪をひきやすい、イライラしやすい、いつまでも若々しくいたい
美容にも健康にもうれしい効果を発揮してくれるピスタチオ。ぜひ毎日の生活に取り入れてみてください。