ビタミンB2の多い豆は?と聞かれたら何をイメージしますか?
ビタミンB2は食べ物に含まれる炭水化物や脂肪をエネルギーに変えたり、肌を美しくする栄養素。
肉・魚・たまご・納豆に豊富な栄養ですが、豆類のなかではどんな豆に多く含まれるでしょうか?
そこで、身近な豆や大豆加工品の中から「100gあたり」の含有量ではなく1食分あたりでビタミンB2が多い豆をランキングで15位までお伝えします。
この記事を読むと、どの豆や大豆加工品をどのくらい食べるとビタミンB2をどれほど補うことができるのか、手に取るようにわかります。
ビタミンB2でしっかりと疲労を回復して元気な毎日を送りましょう!
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ビタミンB2の効果とは?
ビタミンB2の多い豆や大豆加工品を紹介する前に……
ビタミンB2の効果は?
足りなくなるとどうなる?
摂りすぎるとどうなる?
についてお伝えします。
ビタミンB2の5つの効果
ビタミンB2の効果は、新陳代謝を高める、疲労回復、生活習慣病予防など。具体的には次の5つの効果が期待できます。
- 疲労回復を促進する:
食べ物の炭水化物(糖質)や脂肪やたんぱく質をエネルギーに変える - ダイエット:
脂肪を燃焼して太りにくい体をつくる - 生活習慣病の予防:
老化やさまざまな病気の原因となる「過酸化脂質」が作られないようにして、元気で若々しい体を維持する - 肌・髪・爪を美しく保つ:
新陳代謝を高めて細胞を再生することで、美しい肌や髪や爪をつくる - 子供の成長を促進:
細胞を再生することで子供の発育を守る
※参考サイト:
国立健康・栄養研究所「ビタミンB2解説」
このような効果のあるビタミンB2。足りなくなるとどんな影響があるのでしょうか?
ビタミンB2が足りなくなると?
ビタミンB2が足りなくなると次のような不調をきたすことがあります。
- 疲れやすい、体が重たい、だるい
- メタボリックシンドローム、痩せにくい
- 肌荒れ、吹き出物、口内炎
- 髪がパサつく、枝毛が増える
- 胃がもたれる、お腹がすっきりしない
- 子供の成長が妨げられる
生活習慣病が気になる世代だけでなく、成長期のお子さんもしっかり摂ることが大切ですね。
ビタミンB2を摂りすぎると?
摂りすぎについては心配ありません。余分なビタミンB2は尿と一緒に排出されるので、摂りすぎによる悪影響はまずないでしょう。
ビタミンB2は十分に摂りたい栄養。1日にどのくらい摂るのがよいのでしょうか?
ビタミンB2の必要量と摂取量
1日に必要なビタミンB2はどのくらいでしょうか?
実際の摂取量(摂れている量)はどうなのでしょうか?
1日に必要なビタミンB2は?
私たちに必要な量は次のように定められています。
1日に必要なビタミンB2
18~49歳なら、
女性:1.2mg
男性:1.6mg
※参考サイト:厚生労働省
「日本人の食事摂取基準-2020年版」
さて私たちはビタミンB2を十分に摂れているのでしょうか?
私たちの実際の摂取量
私たちの実際の摂取量はこちら。
必要量と実際の摂取量
18~49歳では……
女性の必要量:1.2mg
平均の摂取量:1.03mg
0.17mg(14%)不足
男性の必要量:1.6mg
平均の摂取量:1.18mg
0.42mg(26%)不足
※参考サイト:国立健康・栄養研究所
「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
必要なビタミンB2の80%前後しか摂れていません。なかでも特に足りない人は……
ビタミンB2が不足しやすいのはどんな人?
特に足りていない方がこちら!ビタミンB2の多い食べ物を積極的に摂りましょう。
- 揚げ物やこってりした味の食べ物が好きな人
- 米・パン・麺類など炭水化物が好きな人
- 甘い物やスナック菓子をよく食べる人
- お酒をよく飲む人
- 毎日忙しく、ストレスを抱えている人
- よく運動する人
ビタミンB2は糖質や脂肪を分解する栄養。炭水化物や脂っこい食べ物をよく食べる人は体内でビタミンB2が大量に消費されてしまうのです。
疲れやすい、胃もたれしやすい、肌荒れが気になる、といった方はビタミンB2が足りない証拠かも。積極的に摂るようにしましょう。
では身近な豆の中から、100gあたりではなく1食分あたりでビタミンB2の多い豆をランキングで15位まで紹介します。
ビタミンB2の多い豆ランキング
ビタミンB2の多い豆にはどんなものがあるのか、まずは15位までグラフにまとめました。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
粒納豆なら1パックで女性に足りないビタミンB2をまるまる補うことができます。
冷凍の枝豆、豆腐、豆乳のように手軽に食べられるものにも豊富に含まれていますね。
ではこの15位までの豆それぞれの1食分に含まれるビタミンB2をお伝えします。
1~5位の豆・大豆加工品
まずは1~5位の豆・大豆加工品です。
ビタミンB2の必要量と摂取量
18~49歳なら……
女性の必要量:1.2mg
平均の摂取量:1.03mg
男性の必要量:1.6mg
平均の摂取量:1.18mg
女性は0.17mg不足、男性は0.42mg不足、と頭に置きながら読み進めてください。
なお、1~5位の豆には0.06~0.22mg。女性の1日分のビタミンB2の5~19%。摂取量の不足分の35~132%を補うことができます。
1位:粒納豆
粒納豆1パック(40g)に
0.22mg
女性にとって1日に必要なビタミンB2の19%。豆や大豆加工品のなかで、粒納豆だけは女性に足りないビタミンB2を1食分でまるまる補えます。
粒納豆にはビタミンKがぎっしり!銅、セレン、鉄分、食物繊維も豊富。骨を強くする、貧血予防、血圧・血糖値・中性脂肪の改善、便秘解消、疲労回復が期待できます。
粒納豆の栄養がすごい!1パックの栄養価と8つの効果とは?
2位:ひきわり納豆
ひきわり納豆1パック(40g)に
0.14mg
女性の1日分のビタミンB2の12%を摂ることができます。粒納豆の2/3の量ですね。
3位:枝豆(冷凍ものを解凍)
小皿に一盛り(65g)の枝豆に
0.18mg
冷凍枝豆の1/3袋分(130g)のさやを除いた豆の部分は65gほど。この枝豆の栄養価を紹介しています。
女性の1日分のビタミンB2の7%。不足分(0.17mg)の半分を補うことができます。
※枝豆は分類上は豆でなく野菜。ただ豆の感覚で食べているのでこのランキングに加えました。
4位:木綿豆腐
木綿豆腐の半丁(150g)に
0.14mg
にがりで作る豆腐には、私たちに不足しているマグネシウムやカルシウムがたっぷりと含まれています。
4位タイ:絹ごし豆腐
絹ごし豆腐の半丁(150g)に
0.17mg
絹ごし豆腐も木綿豆腐もビタミンB2の量は同じ。一丁の半分で女性の1日に必要なビタミンB2の5%を補うことができます。
絹ごし豆腐はモリブデン、鉄分、マグネシウム、カルシウム、食物繊維が豊富。骨を強くする、血圧・血糖値・中性脂肪をおさえる、イライラをおさえる、美肌効果が期待できます。
絹ごし豆腐は栄養が凝縮!1丁の栄養価と8つの効果とは?
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ビタミンB2の多い豆・大豆加工品を1~5位まで紹介しました。次は6~10位です。
6~10位の豆・大豆加工品
ビタミンB2の多い豆、6~10位です。
ビタミンB2の必要量
18~49歳なら、
女性:1.2mg
男性:1.6mg
女性は0.17mg不足、男性は0.42mg不足。
6~10位の豆には0.03~0.04mgと少なめ。女性の1日分のビタミンB2の2~3.5%で、摂取量の不足分の15%~25%を補うことができます。
6位:豆乳
無調整の豆乳200mlに
0.04mg
豆乳には貧血予防のモリブデンのほか、鉄分、銅、葉酸、カリウム、マグネシウムといった栄養が豊富。不整脈や狭心症の予防、糖尿病や高血圧の予防が期待できます。
豆乳は栄養の宝庫!1パックの栄養価と8つの効果とは?
6位タイ:調整豆乳
調整豆乳200mlに
0.04mg
無調整の豆乳も調整豆乳もビタミンB2の量は同じ。女性の1日分のビタミンB2の3.5%で、不足分の1/4を補えます。
8位:大豆
大豆の煮豆の小鉢一皿(50g)に
0.04mg
大豆の煮豆50gは60粒ほどの量になります。
9位:グリーンピース
豆ごはんお茶碗1杯分の
グリーンピース(25粒:20g)に
0.03mg
10位:花豆
花豆の煮豆を小鉢一皿(11粒:50g)に
0.03mg
生ではなく茹でた花豆の栄養価を紹介しています。
女性の1日分のビタミンB2の2%。不足分の15%を補える量が含まれています。
花豆は不溶性食物繊維、鉄分、銅、カリウム、モリブデンが豊富な豆。デトックス、貧血予防、便秘解消、免疫力アップに効果を発揮します。
花豆には栄養が凝縮!10粒あたりの栄養価と7つの効果とは?
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ビタミンB2の多い豆を6~10位までお伝えしました。最後に11~15位の豆です。
11~15位の豆・大豆加工品
ビタミンB2の多い豆と大豆加工品。
最後に11~15位です。
ビタミンB2の必要量
18~49歳なら、
女性:1.2mg(0.17mg不足)
男性:1.6mg(0.42mg不足)
11~15位の豆・大豆加工品に含まれているのは1日分のビタミンB2の0.6~2%です。
11位:厚揚げ
厚揚げ1/2枚(75g)に
0.02mg
正方形の厚揚げが2枚入っているものがあります。その厚揚げ1枚の半分(75g)を1食分として、その栄養価を紹介しています。
厚揚げは鉄分、カルシウム、マグネシウム、ビタミンK、Eがたっぷり!骨を強くする、高血圧や糖尿病の予防、疲労回復の効果が期待できます。
厚揚げの栄養がすごい!1枚あたりの栄養価と8つの効果とは?
12位:きなこ
きなこ大さじ1杯(7g)に
0.02mg
13位:あずき
ゆであずき30gに
0.01mg
目安としてあんぱん1個に入っているあずきが30gほどです。
14位:おから
おからの煮物一皿(40g)に
0.01mg
おからを1/2カップ(40g)使って作ったおからの煮物(卯の花)の栄養価です。
おからには不溶性食物繊維やモリブデンがぎっしり!鉄分、銅、マグネシウムも多く、ダイエット、デトックス、便秘解消、貧血予防の効果が期待できます。
おからの栄養がすごい!1食分の栄養価と6つの効果とは?
15位:おからパウダー
おからパウダー大さじ1杯(6g)に
0.01mg
女性の1日分のビタミンB2の0.6%で、不足分の4%を補える量に過ぎません。
ただ、おからパウダーはその半分が不溶性食物繊維!デトックス、ダイエット、便秘解消に効果を発揮してくれます。
持ち運びも簡単。コーヒーやスープに入れるだけで私たちに足りない食物繊維をしっかりと補うことができます。
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豆のビタミンB2の含有量を15位までランキングでお伝えしました。もう一度グラフで見てみましょう。
豆類はビタミンB2がぎっしりとは言わないまでも、たんぱく質やミネラルや食物繊維もたっぷり含まれている健康食材。
手軽に食べられる冷凍枝豆、豆腐、豆乳、納豆など、毎日の食生活に豆を取り入れましょう。
ビタミンB2の多い豆:まとめ
ビタミンB2の多い豆や大豆加工品、1日に必要なビタミンB2と私たちの摂取量、健康効果をお伝えしました。
ビタミンB2の多い豆・大豆加工品:納豆、枝豆、豆腐、豆乳、大豆、花豆、厚揚げ、おから
ビタミンB2の効果:疲労回復、ダイエット、生活習慣病の予防、若々しい体を維持する、肌・髪・爪を美しく保つ、子供の成長を促進
不足すると?:疲れやすい、体が重たい、メタボリックシンドローム、肌荒れ、口内炎、髪がパサつく、枝毛が増える、胃がもたれる、子供の成長が妨げられる
摂りすぎると?:摂りすぎについては心配ありません。余分なビタミンB2は尿と一緒に排出されるので悪影響はないでしょう。
1日の必要量と摂取量:18~49歳の場合、必要量は女性が1.2mg、男性が1.6mg。摂取量は女性が1.03mg、男性が1.18mg。
不足しやすい人:揚げ物やこってりした食べ物が好き、炭水化物が好き、甘い物やスナック菓子をよく食べる、お酒をよく飲む、忙しい、ストレスを抱えている、よく運動する
毎日忙しくストレスを抱える40代、50代の方、成長期で食べ盛りのお子さんなど、ビタミンB2をしっかり摂って元気な毎日を過ごしましょう。