ビタミンDは骨粗しょう症を予防したり感染症から守る栄養素。
骨密度を改善して、いつまでも元気に歩ける体でいたいですよね?
ビタミンDは魚に豊富ですが、ヘルシーなきのこにもしっかりと含まれています。
そこで身近なきのこの中から1食分あたりでビタミンDが多いきのこをランキングで6位まで紹介します。
この記事を読めば、どのきのこで1日に必要なビタミンDの何%を摂ることができるのか、手に取るようにわかります。
きのこなら低カロリーで食物繊維もたっぷり。いつまでも元気に動ける体を作りましょう!
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ビタミンDの多いきのこランキング
ビタミンDが多いきのこは、まいたけ、エリンギ、えのきたけ、マッシュルーム、ぶなしめじなど。
1食分あたりの含有量で6位までランキングしたグラフがこちらです。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
まいたけやエリンギにはビタミンDがたっぷりと含まれていますが、その他のきのこは不足分を一気に補うほどには含まれていません。
ビタミンDの効果としては、骨粗しょう症の予防、糖尿病の予防、筋肉をスムーズに動かす、免疫力アップなどがあります。
ところで私たちはビタミンDをどのくらい摂れているのでしょうか?
1日に必要なビタミンDと、私たちが実際に摂れている量はというと……
男女ともに必要な量の70~80%程度しか摂れていません。積極的に摂る必要がありますね。
ではこの6位までのきのこの「1食分に含まれるビタミンD」をくわしくお伝えしていきます。
1~3位のきのこ
まずは1~3位のきのこです。
ビタミンD:18歳以上なら……
女性の必要量=8.5μg
平均の摂取量=5.7μg
男性の必要量=8.5μg
平均の摂取量=6.8μg
※1μg(マイクログラム)は1mg(ミリグラム)の1000分の1。1gの100万分の1です。
1~3位のきのこには0.6~5.1μg。1日に必要なビタミンDの7%~60%を摂ることができます。
女性は2.8μg不足、男性は1.7μg不足、ということを頭に置きながら読み進めてください。
1位:舞茸
舞茸の油炒め(1パック分)に
5.1μg
舞茸1パックは100gほど。いしづきを取り除いて油で炒めると66gほどになります。
1日に必要なビタミンDの60%。生ではなく「油で炒めた舞茸の栄養価」をお伝えしています。
2位:エリンギ
エリンギのバター炒め(1パック分)に
2.6μg
エリンギも1パックは100g。いしづきを除いて油で炒めると84gほどになります。
私たちに必要なビタミンDの30%。女性の不足分(2.8μg)をほぼ補うことができます。
エリンギはビタミンB群、カリウム、不溶性食物繊維も豊富なきのこ。骨粗しょう症の予防、便秘の解消、血圧を下げる、デトックスが期待できます。
エリンギの栄養がすごい!1パックの栄養価と8つの効果とは?
3位:えのきたけ
えのきたけの炒め物(1パック分)に
0.6μg
えのきたけも1パックは約100g。
1日分のビタミンDの7%。女性の不足分(2.8μg)の21%を補うことができます。
えのきたけはビタミンB群、カリウム、鉄分、銅、不溶性食物繊維も豊富。疲労回復、ストレスへの抵抗力アップ、便秘解消、貧血予防といったはたらきがあります。
えのきたけの栄養がすごい!1パックの栄養価と9つの効果とは?
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ビタミンDの多いきのこを1~3位までお伝えしました。次は4~6位のきのこです。
4~6位のきのこ
ビタミンDの多いきのこ、4~6位です。
ビタミンDの必要量
18歳以上なら、
女性も男性も8.5μg
女性は2.8μg不足、男性は1.7μg不足です。
4~6位のきのこには0.1~0.6μg。1日分のビタミンDの1%~7%が含まれています。
4位:マッシュルーム
マッシュルームのバター炒め(75g)に
0.6μg
マッシュルーム1パックは150g。きのこは1パック100g入りが一般的なので、それに合わせました。
生のマッシュルーム100gからいしづきを除いて油炒めをすると75gほどに。この栄養価を紹介しています。
5位:ぶなしめじ
ぶなしめじのバター炒め(1パック分)に
0.4μg
ぶなしめじにはビタミンB群、不溶性食物繊維、カリウムもたっぷり。便秘解消、高血圧予防、疲労回復、感情を穏やかにする、集中力アップにおすすめです。
しめじの栄養がすごい!1パックの栄養価と8つの効果とは?
6位:しいたけ
しいたけの油炒め2個分に
0.1μg
しいたけ1個はいしづきを取り除くと約12g。油で炒めると11gほどになります。
含まれているビタミンDは1日に必要な量のわずか1%。しいたけには意外とビタミンDが少ないのです。
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ビタミンDの豊富なきのこをランキングで6位までお伝えしました。もう一度グラフを見てみましょう。
まいたけとエリンギなら1食分で女性に不足しているビタミンDをしっかり補うことができますね。
さて、ビタミンDには具体的にどんな効果があるのか、不足するとどんな影響があるのか、ご存じですか?
そこで、
- ビタミンDの5つの効果
- 不足するとどうなる?
- 摂りすぎるとどうなる?
そしてあらためて、
- 1日に必要なビタミンD
- 私たちの実際の摂取量
- ビタミンDが不足しやすい人
についてお伝えします。
ビタミンDの効果
ビタミンDの効果、不足したらどうなる?摂りすぎたらどうなる?についてです。
ビタミンDの5つの効果とは?
ビタミンDの効果は、骨粗しょう症の予防、糖尿病の予防、免疫力アップなど。くわしくは次の5つです。
- 骨軟化症や骨粗しょう症を予防する
カルシウムの吸収を高めて骨を強くして、骨密度を維持する - 糖尿病の予防
インスリンの分泌を促進させる - 風邪やインフルエンザから守る
ウイルスへの抵抗力を高めて免疫力をアップさせて、風邪などの感染症を予防する - 筋肉の動きをスムーズにする
血液中のカルシウム濃度を調整する - 感情を安定させたり意欲を高める
幸せホルモン「セロトニン」を作って感情を穏やかに安定させて、やる気や意欲を高める
ビタミンDが不足すると?
ビタミンDが不足すると、次のような影響があらわれることがあります。
- 骨軟化症、骨粗しょう症
特に高齢者は骨密度が低下して骨粗鬆症になりやすくなる - 乳幼児のくる病
骨が固く成長しないことで、姿勢が悪くなったり骨が曲がったりする - 風邪などの感染症にかかりやすい
- 筋力の低下
ミネラルの吸収力が低下して筋肉の生成が十分にできなくなる - イライラしやすい、落ち込みやすい
ビタミンDを摂りすぎると?
ビタミンDは脂溶性のビタミンで、体のなかに蓄積されます。摂りすぎると次のような体調不良を招くことがあります。
- 食欲不振、吐き気、嘔吐
- 脱力感
- 神経過敏(神経が興奮しやすい)
- 腎機能障害、腎不全
- 筋力の低下
- 高血圧
とはいえ一般的な食生活なら摂りすぎることはまずありません。
サプリメントを飲む場合には摂りすぎないように注意しましょう。
※参考サイト:
国立健康・栄養研究所「ビタミンD解説」
毎日の食生活で十分に摂りたいビタミンD。どのくらい摂るのがよいのでしょうか?
ビタミンDの必要量と摂取量
あらためて、ビタミンDは1日にどのくらい必要なのか、私たちは普段からしっかり摂れているのか、お伝えします。
1日に必要なビタミンD
私たちに必要なビタミンDは厚生労働省の「日本人の食事摂取基準-2020年版」にて次のように定められています。
ビタミンDの必要量
18歳以上なら、
女性も男性も8.5μg
※1μg(マイクログラム)は1mg(ミリグラム)の1000分の1。1gの100万分の1です。
さて、私たちは実際にビタミンDをどのくらい摂れているのかというと……
私たちの実際の摂取量
私たちが実際に摂れているビタミンDはこちら。
ビタミンDの実際の摂取量
18歳以上では……
女性の必要量:8.5μg
平均の摂取量:5.7μg
2.8μg(32%)不足
男性の必要量:8.5μg
平均の摂取量:6.8μg
1.7μg(20%)不足
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準-2020年版」、国立健康・栄養研究所「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
男女ともにビタミンDがとても不足しています。なかでも不足しやすい人とは……
ビタミンDが不足しやすい人
次のような方は摂取量が不足しやすい傾向があります。
- あまり外に出かけない
日光に浴びる時間が少ないと体内で作られるビタミンDも少なくなって不足しがちになる - 魚をあまり食べない
魚以外の食べ物にはビタミンDがあまり含まれていない - 肥満ぎみ
理由は明確ではないものの、肥満ぎみな人はビタミンDが不足しがちな傾向が指摘されている - 更年期を過ぎた女性
骨を強くする女性ホルモンが減るため、骨粗しょう症にならないようビタミンDをしっかり摂ることが大切
あてはまるようでしたらビタミンDの多い食べ物を積極的に食べましょう。
ビタミンDの多いきのこ:まとめ
ビタミンDの多いきのこ、健康効果、1日に必要な量と私たちが実際に摂れている量についてお伝えしました。
ビタミンDの多いきのこ:まいたけ、エリンギ、えのきたけ、マッシュルーム、ぶなしめじなど
ビタミンDの効果:骨軟化症や骨粗しょう症の予防、糖尿病の予防、風邪やインフルエンザから守る、筋肉の動きをスムーズにする、感情を安定させて意欲を高める
不足すると?:骨軟化症、骨粗しょう症、乳幼児のくる病、感染症にかかりやすい、筋力の低下、イライラしやすい、落ち込みやすい
摂りすぎると?:食欲低下、吐き気、嘔吐、脱力感、神経過敏、腎機能障害、筋力の低下、高血圧。ただし一般的な食生活なら不調をきたすほど摂りすぎることはないでしょう。
1日の必要量:18歳以上なら女性も男性も8.5μg。女性は2.8μg(32%)不足、男性は1.7μg(20%)不足です。
不足しやすい人は?:あまり外に出かけない、魚をあまり食べない、肥満ぎみ、更年期を過ぎた女性
きのこなら食物繊維も豊富で低カロリー。健康で美しい毎日のためにぜひ取り入れてはいかがでしょうか?