鉄分は骨を強くして骨密度を高め、骨粗しょう症の予防に大きな効果を発揮する栄養素。
骨折しないようにしたい、いつまでも自分の足でしっかりと歩きたい、とお思いではないですか?
ナッツならサッと食べられるだけでなく、骨を強くするマグネシウムがぎっしり!そこで「1日に食べる適量」あたりで鉄分の多いナッツを7位までランキングでお伝えします。
この記事を読めば、どのナッツを食べると1日分の鉄分の何%を摂ることができるのか、一目瞭然!
おやつ代わりにナッツを取り入れて、いつまでも自分の足でしっかりと歩ける毎日を送りましょう!
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鉄分の多いナッツランキング
鉄分が多いナッツは、天津甘栗、カシューナッツ、アーモンド、ピスタチオなど。
それぞれのナッツの「1日に食べる適量あたり」で鉄分の多い順にランキングにしたグラフがこちらです。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
甘栗やカシューナッツやアーモンドは骨を強くするマグネシウムもたっぷり!私たちに不足している栄養ですがナッツならしっかり補うことができます。
鉄分の効果としては、骨を強くする、体をスムーズに動かす、感情を安定させる、感染症予防、貧血予防が期待できます。
ではこの7位までのナッツについてお伝えする前に……
私たちは鉄分を十分に摂れているのか、不足しているのか、ご存じですか?
1日に必要な鉄分と私たちが実際に摂れている量を比べたグラフがこちら。
1日に必要な量よりはやや多く摂れていますが、不足しないよう意識して摂りることが大切です。
ではこの7位までのナッツの「1日に食べる適量に含まれる鉄分」をお伝えしていきます。
1~3位のナッツ
まずは1~3位のナッツです。
鉄分の必要量と摂取量
18~64歳では……
女性の必要量=6.5mg
平均の摂取量=7.2mg
男性の必要量=7.5mg
平均の摂取量=8.0mg
1~3位のナッツには0.9~1.4mg。女性に必要な鉄分の14%~22%を摂ることができます。
1位:天津甘栗
天津甘栗14粒(71g)に
1.4mg
女性が1日に必要な鉄分の22%を摂ることができます。
間食でのカロリーを150kcal以下におさえたいので、1日に食べる適量として14粒が目安となります。
甘栗には銅、不溶性食物繊維、葉酸などのビタミンB群、カリウム、マグネシウムが豊富。便秘解消、デトックス、貧血予防、高血圧の予防、強い骨をつくる、美肌が期待できます。
甘栗には栄養が凝縮!1日分14粒の栄養価と7つの効果とは?
2位:カシューナッツ
カシューナッツ16粒(24g)に
1.2mg
女性に必要な鉄分の18%を摂ることができます。
こちらも間食でのカロリーを150kcal以下におさえるためには16粒が目安です。
カシューナッツは銅、モリブデン、セレン、マグネシウム、亜鉛も豊富なナッツ。感染症の予防、貧血の予防、強い骨をつくる、糖尿病やメタボの予防、アンチエイジングにおすすめです。
カシューナッツは栄養が凝縮!1日分15粒の栄養価と6つの効果とは
3位:アーモンド
アーモンド25粒(25g)に
0.9mg
女性の1日分の鉄分の14%を摂ることができます。
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鉄分の多いナッツを1~3位までお伝えしました。次は4~7位のナッツです。
4~7位のナッツ
鉄分の多いナッツ、4~7位です。
鉄分の必要量
18~64歳なら、
女性:6.5mg
男性:7.5mg
4~7位のナッツには0.3~0.7mg。女性の1日分の鉄分の4%~11%が含まれています。
4位:ピスタチオ
ピスタチオ30粒(24g)に
0.7mg
女性に必要な鉄分の11%を摂ることができます。
ピスタチオは、銅、ビタミンB6、不溶性食物繊維、カリウムも豊富なナッツ。貧血予防、強い骨をつくる、デトックス、便秘解消、感染症から守る、感情を整えるはたらきがあります。
ピスタチオの栄養がすごい!1日分30粒の栄養価と7つの効果とは
5位:くるみ
くるみ7粒(21g)に
0.6mg
女性の1日分の鉄分の8%を摂ることができます。
6位:落花生
落花生30粒(30g)に
0.5mg
女性に必要な鉄分の8%を摂ることができます。
7位:マカダミアナッツ
マカダミアナッツ10粒(20g)に
0.3mg
女性の1日分の鉄分の4%を摂ることができます。
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鉄分の豊富なナッツをランキングで7位までお伝えしました。もう一度グラフを見てみましょう。
では、
- 鉄分の7つの効果
- 不足するとどうなる?
- 摂りすぎるとどうなる?
そしてあらためて、
- 1日に摂るべき鉄分の量
- 私たちが実際に摂れている腸
- 鉄分が不足しやすい人
についてお伝えします。
鉄分の効果とは?
鉄分の効果には何があるでしょうか?不足したり摂りすぎるとどんな影響があるのでしょうか?
鉄分の7つの効果
鉄分の効果は、骨を強くする、体をスムーズに動かす、貧血予防、脳の活性化など。くわしくはこちらです。
- 骨を強くする
骨の主成分はカルシウムとコラーゲンで「1対1」の割合で作られている。コラーゲンは鉄筋の役割でカルシウムはコンクリートの役割。鉄分はコラーゲンを作ることで骨をしっかりと支える。 - 体をスムーズに動かす
体のあらゆるところに存在するコラーゲンを作ることで、関節や筋肉の動きをスムーズにする - 感染症から守る
ウイルスや細菌と戦う白血球のはたらきをサポートする - 貧血の予防・改善
血液を作って全身に酸素を届けることで、立ちくらみ・頭痛・疲労感といった貧血症状を予防・改善する - 脳のはたらきが活性化する
血液を作って脳にも酸素を十分に届けることで脳を活性化させる - 不安感をおさえて感情をおだやかに安定させる
脳内神経伝達物質をつくって不安な気持ちや落ち込みを防いで心を穏やかに整える - 肌を美しくする
鉄分がコラーゲンを作って肌にハリと弾力を与え、肌の奥へ酸素を届けて新陳代謝も促進する
鉄分が不足すると?
鉄分が不足すると次のような影響をきたす場合があります。
- 骨粗しょう症になりやすい
骨の主成分はカルシウムとコラーゲンだが、鉄分不足でコラーゲンが十分作られなくなると、骨の鉄筋にあたる部分が弱くなって、骨粗しょう症になりやすくなる - 感染症のリスクが高まる
免疫力が低下して風邪やインフルエンザにかかりやすく、治りにくくなる - 息切れ、動悸、立ちくらみ、疲れやすい、だるい、頭痛
鉄分不足による貧血で全身の酸素の量が不足すると、動悸、息切れ、立ちくらみ、頭痛、倦怠感を感じやすくなる - 体が重たい、肩こり、首こり、ふくらはぎや太ももが張る
体のなかで作られた二酸化酸素が十分に回収されずに残ってしまい、コリや痛みとなる - 気分が晴れない、不安感
セロトニンなど感情を整える神経伝達物質が不足するので、落ち込んだりなんとなく不安を感じたりやる気が出ない - 肌のハリがなくなる、シミやシワができやすくなる
肌の新陳代謝が悪くなったりコラーゲンが不足するので、肌のハリがなくなりシワやシミなど肌トラブルが起こりやすくなる - 抜け毛が増える、髪が細くなる、パサつく
酸素不足は髪の毛の代謝も悪くするので、髪にツヤやハリがなくなる、髪が細くなる、白髪が増える
鉄分を摂りすぎると?
一般的な食生活で摂りすぎになることはまずないでしょう。
※参考サイト:厚生労働省e-ヘルスネット「貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう」、「鉄」、NHK健康チャンネル「鉄分不足による症状「鉄欠乏性貧血」とは?」、国立健康・栄養研究所「鉄解説」
鉄分はしっかりと摂りたい栄養素。ではどのくらい摂るのがよいのでしょうか?
鉄分の1日の必要量と摂取量
あらためて、1日に必要な鉄分の量と私たちが実際に摂れている量についてお伝えします。
1日に必要な鉄分
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準-2020年版」による1日に必要な鉄分はこちら。
鉄分の必要量
18~49歳なら、
女性(月経なし):6.5mg
女性(月経あり):10.5mg
男性:7.5mg
※50~64歳なら女性(月経あり)のみ11.0mgに変わります
では私たちの実際の摂取量(摂れている量)はどのくらいでしょうか?
私たちの実際の摂取量
私たちの鉄分の摂取量はこちら。
鉄分の実際の摂取量
18~64歳では……
女性の必要量:6.5mg
平均の摂取量:7.2mg
0.7mg(11%)多く摂れています
男性の必要量:7.5mg
平均の摂取量:8.0mg
0.5mg(7%)多く摂れています
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準-2020年版」、国立健康・栄養研究所「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
平均でみると多く摂れていますが、なかには不足している人もいます。どんな人かというと……
鉄分が不足しやすい人
特に鉄分の摂取量が不足している人はこちら。
- 小食、食べる物が偏っている
- おにぎりやパンなどで簡単に食事を済ますことが多い
- 緑茶やコーヒーをよく飲む
- よく運動をする
- 月経中の女性
- 授乳期や妊娠中の女性
食べる物が偏っていたり菓子パンで済ますことが多いと鉄分が十分摂れていませんし、緑茶やコーヒーに含まれるタンニンやカフェインは鉄分の吸収を妨げてしまいます。
また激しい運動やサウナで汗を大量にかくと鉄分も一緒に出て行ってしまいますし、妊娠中はより多くの鉄分が必要となるのでいつも以上にしっかりと摂らなければなりません。
鉄分を多く含む食べ物を意識して食べるようにしましょう。
鉄分の多いナッツ:まとめ
鉄分が豊富なナッツのランキング、効果、必要量や摂取量をお伝えしました。
鉄分の多いナッツ:天津甘栗、カシューナッツ、アーモンド、ピスタチオ
鉄分の効果:骨を強くする、体をスムーズに動かす、感染症予防、貧血予防、脳の活性化、感情をおだやかに安定させる、美肌
不足すると?:骨粗しょう症、感染症のリスク、息切れ、動悸、立ちくらみ、肩こり、首こり、気分が晴れない、不安感、肌のハリがなくなる、抜け毛が増える、髪が細くなる
摂りすぎると?:一般的な食生活で摂りすぎになることはまずないでしょう。
1日の必要量:18~64歳の場合、女性は6.5mg、男性は7.5mg。女性は0.7mg多く、男性は0.5mg多く摂れています。
不足しやすい人は?:小食、食べる物が偏っている、おにぎりやパンで簡単に食事を済ますことが多い、緑茶やコーヒーをよく飲む、よく運動する、月経中の女性、授乳期や妊娠中の女性
ミネラルや食物繊維の補給源として優秀なナッツ。骨粗しょう症予防にも活用してみてはいかがでしょうか?