胚芽米の栄養がすごい!お茶碗1杯の栄養価と5つの効果とは?

胚芽米に多い栄養素は?

胚芽米は特別な精米方法によって「胚芽(芽が出る部分)」の部分だけを残して精米したお米。

そんな胚芽米にはどんな栄養素が多いのか、ご存じですか?

これからお伝えする内容を読むと、

  • 胚芽米はどの栄養素が多い?
  • 胚芽米ごはんお茶碗1杯で1日の栄養の何%が摂れる?
  • どんな健康効果がある?
  • 食べるといいのはどんな人?

といったことが手に取るようにわかります。胚芽米の栄養を上手に活用して元気な毎日を過ごしましょう。

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この記事は栄養補助食品の販売をはじめ健康業界に20年以上携わる健康通販(株)ナチュラルハーモニー代表の斉藤豊が執筆しました。

胚芽米とは?

胚芽米ってどんな米なのか、ご存じですか?

収穫したお米からもみ殻を取り除くと玄米に。

玄米から「糠層(ぬかそう」と「胚芽」を取り除くと白米に。

胚芽米は玄米から「糠層」だけ取り除いて、「胚芽」の部分を残したお米のこと。

胚芽は芽が出る部分なので、栄養がたっぷりと詰まっています。

胚芽米ごはんお茶碗1杯の栄養価

では、胚芽米にはどんな栄養素が多いのでしょうか?

胚芽米をそのまま食べるわけではないので、ここでは「胚芽米100gあたりの栄養価」ではなく……

胚芽米ごはんをお茶碗1杯食べると、
1日の栄養素の何%が摂れる?

胚芽米に多い栄養素は何?
どんな効能が期待できる?

といったかたちでお伝えします。

胚芽米だけを炊いた時の、お茶碗1杯分の栄養価をお伝えします

お茶碗1杯の胚芽米

胚芽米に多いビタミンは?

まずはビタミンから。

胚芽米ごはんをお茶碗1杯食べると、女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。

胚芽米ごはんで1日分のビタミンの何%が摂れるのかのグラフ

※参考:文部科学省「食品成分データベース」

胚芽米ごはんに多いビタミンは……

ナイアシン16%
パントテン酸13%
ビタミンB612%
ビタミンB111%
ビタミンE10%

疲労回復のビタミンB群とサラサラ効果のビタミンEだけが含まれています。

次は胚芽米にはどんなミネラルが多いのかお伝えします。

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胚芽米に多いミネラルは?

胚芽米ごはんお茶碗1杯で、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?

胚芽米ごはんで1日分のミネラルの何%が摂れるのかのグラフ

胚芽米ごはんに多いミネラルは……

モリブデン210%
マンガン29%
21%
クロム15%
亜鉛13%

モリブデンは米や麦全般に多いミネラル。胚芽米ならではのミネラルは、マンガン、クロム、マグネシウムですね。

最後に、胚芽米ごはんの食物繊維の量をお伝えしてから、胚芽米の健康効果を紹介します。

胚芽米に食物繊維は多い?

胚芽米ごはんお茶碗1杯で1日分の食物繊維の何%が摂れるでしょうか?

胚芽米ごはんで1日分の食物繊維の何%が摂れるのかのグラフ
不溶性食物繊維8%
水溶性食物繊維5%

食物繊維は白米よりはやや多めですが「食物繊維を摂りたいから胚芽米にしよう!」というほどには含まれていません。

では、

胚芽米に多い栄養素には
どんな効果があるのでしょうか?

私たちはその栄養素が
ちゃんと摂れているのでしょうか?

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胚芽米に多い栄養素の効果は?

胚芽米ごはん

胚芽米ごはんお茶碗1杯150g中の栄養素で、女性の1日の目標量に対して多い順に、

モリブデン210.%
マンガン29%
21%
ナイアシン16%
クロム15%

では、私たちはこれらの栄養素が足りているのか、胚芽米ごはんお茶碗1杯でどのくらい補えるのか、どんな効果があるのか、見てみましょう。

モリブデン

胚芽米にもっとも多い栄養素はモリブデン。お米類には多く含まれています。

モリブデンの効果は?

  • 貧血を予防する
  • 疲労を回復する
  • プリン体を分解して尿酸を作って排出する
  • 有害物質や余分な銅を排出する
  • ダイエット

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「モリブデン解説」

胚芽米のモリブデンの量は?

モリブデンの目標量と胚芽米ごはんの含有量のグラフ

モリブデンの1日の推奨量は、
女性が20μg、男性が30μg。
胚芽米ごはんに42μg。これは、

女性:1日の推奨量の210%
男性:1日の推奨量の140%

胚芽米にも豊富なモリブデンですが、一般的な食生活なら不足することはまずありません。

マンガン

2番目はマンガン。穀物類、豆類、お茶などに多い微量ミネラルです。

マンガンの効果は?

  • 疲労を回復する
  • 骨を強くする
  • 肌を美しくする
  • 糖尿病予防への期待
  • アンチエイジング

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「マンガン解説」

胚芽米のマンガンの量は?

マンガンの目標量と胚芽米ごはんの含有量のグラフ

マンガンの目安量は、
女性が3.5mg、男性が4mg。
胚芽米ごはんに1mg。これは、

女性:1日の目安量の29%
男性:1日の目安量の26%

マンガンも私たちがふだんどのくらい摂れているかの調査がありません。ただいろんな食べ物に含まれているので不足することはまずないでしょう。

胚芽米に3番目に多い栄養素は銅。「銅欠乏性貧血」といって不足すると貧血の原因にもなります。

銅の効果は?

  • 感染症から守る
  • 貧血を予防する
  • 骨粗鬆症や動脈硬化を予防する
  • 抗酸化作用によるアンチエイジング
  • 健康な黒い髪や弾力のある肌をつくる

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「銅解説」

胚芽米の銅の量は?

銅の推奨量は、
女性が0.7mg、男性が0.9mg。
胚芽米ごはんに0.15mg。これは、

女性:1日の推奨量の21%
男性:1日の推奨量の17%

では、私たちは銅がちゃんと摂れている?胚芽米ごはんでどう補える?

銅の目標量、女性の平均摂取量、胚芽米ごはんの含有量

女性の平均摂取量=目標の149%
胚芽米ごはんお茶碗1杯分=21%
合計=170%

男性の平均摂取量=目標の133%
胚芽米ごはんお茶碗1杯分=17%
合計=150%

銅はふだんから目標量を摂れています。ただし、ストレスが多い人、亜鉛のアプリメントを飲んでいる人は銅不足になりがち。気をつけましょう。

ナイアシン

4番目はナイアシン。ビタミンB群のひとつでいろんな食べ物に含まれています。

ナイアシンの効果は?

  • 疲労を回復する
  • 二日酔いや悪酔いを防ぐ
  • シミやソバカスを改善する
  • 精神をおだやかに安定させる

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ナイアシン解説」

胚芽米のナイアシンの量は?

ナイアシンの推奨量は、
女性が12mgNE、男性が15mgNE。
胚芽米ごはんに1.95mgNE。これは、

女性:1日の推奨量の16%
男性:1日の推奨量の13%

では、胚芽米ごはんでナイアシンの摂取量はどう増える?

ナイアシンの目標量、女性の平均摂取量、胚芽米ごはんの含有量

女性の平均摂取量=目標の233%
胚芽米ごはんお茶碗1杯分=16%
合計=249%

男性の平均摂取量=目標の224%
胚芽米ごはんお茶碗1杯分=13%
合計=237%

私たちの摂取量は十分。体内でも作られるので不足しにくいですし、摂りすぎても尿として排出されます。

クロム

胚芽米に5番目に多い栄養素はクロム。魚介類や豆腐などの大豆製品に多い必須ミネラルです。

クロムの効果は?

  • 血糖値を下げる
  • 血液中のコレステロールや中性脂肪をおさえる
  • 糖質・たんぱく質の代謝を助ける

※参考サイト:国立健康・栄養研究所「クロム解説」、厚生労働省 eJIM「クロミウム」

胚芽米のクロムの量は?

クロムの目標量と胚芽米ごはんの含有量のグラフ

クロムの目安量は
女性も男性も10μg。
胚芽米ごはんに1.5μg
1日の目安量の15%です。

クロムは一般的な食生活であれば不足や摂りすぎの心配はまずないようです。

胚芽米に多い栄養素のはたらきを紹介しました。

では最後に、これらのはたらきをまとめて、胚芽米を食べるとどんな効能が期待できるの?についてお伝えします。

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胚芽米の5つの効果効能

お茶碗にもった胚芽米ごはん

胚芽米にはいろいろなミネラル、ビタミンB群、ビタミンE、食物繊維などが豊富。

これらの栄養素のはたらきから、胚芽米に期待される効能をまとめてみました。

  • 貧血を予防する
    鉄分のはたらきを促進して血液をつくる
  • 疲労回復、ダイエット
    糖質・脂質・たんぱく質を代謝してエネルギーに変える
  • 免疫力を高める
    免疫細胞のはたらきを高めて感染症を予防する
  • 糖尿病の予防、コレステロールや中性脂肪をおさえる
    サラサラ効果、抗酸化作用、インスリンのはたらきを助ける効果で生活習慣病を予防する
  • 骨粗鬆症を予防する
    カルシウムが骨に沈着するのを促進するとともに、骨のもう1つの主成分であるコラーゲンを作る

胚芽米ならではビタミンEがサラサラ効果を発揮するなど、40歳を過ぎた世代にはうれしい効果が満載です。

胚芽米に多い栄養素:まとめ

胚芽米に多い栄養素や健康効果についてお伝えしました。

胚芽米に多い栄養素:1日の目標量に対して多い順番に、モリブデン、マンガン、銅、ナイアシン、クロム、パントテン酸、亜鉛

胚芽米の効能:貧血予防、疲労回復、ダイエット、免疫力アップ、糖尿病の予防、コレステロールや中性脂肪をおさえる、骨粗鬆症の予防

食物繊維は少ないものの、玄米の栄養と白米のおいしさをいいとこどりした胚芽米。

ふだんの食生活にぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。