真っ白なお米には甘みもたっぷり。おいしいおかずにごはんも進みますね。
そんな白米。栄養はあるのでしょうか?体にはいいのでしょうか?
これからお伝えする内容を読むと、
- 白米はどの栄養素が多い?
- 白米のごはんお茶碗1杯で1日分の栄養の何%が摂れる?
- 白米は体のいいの?
といったことが手に取るようにわかります。白米の栄養価を今一度見直してみましょう。
【関連記事】玄米の栄養がすごい!お茶碗1杯の栄養価と6つの効果効能を紹介!
白米のごはんお茶碗1杯分の栄養価
白米に多い栄養素には何があるでしょうか?
ここでは白米100gの栄養価ではなく、
白米のごはんをお茶碗1杯食べると、
1日分の栄養素の何%が摂れる?
白米に多い栄養素は何?
どんな効果が期待できる?
といったかたちでお伝えします。
精白米にしたお米を炊いたお茶碗1杯分の栄養価を紹介します。

白米に多いビタミンは?
まずはビタミンから。
白米のごはんお茶碗1杯には女性の1日分のビタミンの何%が含まれているのか、グラフにしてみました。

※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
女性の1日分のビタミンに対して、白米のごはんに豊富な栄養素はこちら!
ナイアシン | 10% |
パントテン酸 | 8% |
ビタミンB6 | 3% |
ビタミンB1 | 3% |
ナイアシンやパントテン酸はそこそこ含まれているものの、ビタミンが少ないのは想像通りではないでしょうか。
次は白米にはどんなミネラルが多いのかお伝えします。
白米に多いミネラルは?
白米のごはんには女性の1日分のミネラルの何%が含まれているのでしょうか?

白米のごはんに多く含まれるミネラルはこちら!
モリブデン | 225% |
銅 | 21% |
マンガン | 15% |
亜鉛 | 11% |
ビタミンよりはミネラルのほうがやや多め。なかでも豊富なモリブデンですが、一般的な食生活なら不足しないミネラルです。
では、白米のごはんの食物繊維の量をお伝えしてから、白米の健康効果を紹介します。
白米に食物繊維は多い?
白米のごはんお茶碗1杯に含まれている食物繊維は……

水溶性食物繊維 | 0% |
不溶性食物繊維 | 8% |
食物繊維は炭水化物の一部(糖質+食物繊維=炭水化物)。白米にも含まれていますが、その量は玄米の約半分ほどです。
水溶性食物繊維はゼロ。生活習慣病予防に劇的な効果を発揮するものの、私たちは必要な量の半分程度しか摂れていません。意識して摂るようにしましょう。
では、
白米に多い栄養素には
どんな効果があるのでしょうか?
私たちはその栄養素が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
白米に多い栄養素とその効果

白米のごはんの栄養価のなかで、女性の1日分の栄養素に対して多く含まれているのはこちら。
モリブデン | 225% |
銅 | 21% |
マンガン | 15% |
亜鉛 | 11% |
ナイアシン | 10% |
ではこの5つの栄養素は……
- 私たちはどのくらい摂れている?
- 白米のごはんでどのくらい補える?
- どんな効果がある?
についてお伝えします。
モリブデン
白米にもっとも多い栄養素はモリブデン。貧血を予防したり有害物質をデトックスする必須ミネラルです。
白米のモリブデンの量は?
1日に必要な量は
女性が20μg、男性が30μg。
白米のごはんに45μg。
女性:1日に必要な量の225%
男性:1日に必要な量の150%

白米にはモリブデンがたっぷりと含まれています。ただし、玄米にも胚芽米にもほぼ同じかそれ以上のモリブデンが含まれています。
モリブデンは「私たちがどのくらい摂れているか」の調査がないのですが、一般的な食生活なら不足することも、摂りすぎによる悪影響もまずありません。
モリブデンの効果は?
血のミネラルとも呼ばれるモリブデン。次のような効果があります。
- 貧血を予防する
- 疲労回復
- プリン体を分解して尿酸を作って排出する
- 食べ物の消化を促進する
- 体に有毒な物のデトックス
- 余分な銅を排出する
- ダイエット
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「モリブデン解説」
血液を作る、食べ物をエネルギーに変える、有害なものをデトックスする、といったものがモリブデンのはたらきです。
銅
2番目に多い栄養素は銅。抗酸化作用が高く、感染症を予防する効果も発揮します。
白米の銅の量は?
1日に必要な量は
女性が0.7mg、男性が0.9mg。
白米のごはんには0.15mg。
さて私たちは、普段から銅をどのくらい摂れていて、白米のごはんでどう増えるのでしょうか?

女性が摂れている量は、149%
白米のごはんには、21%
合計で、170%
男性が摂れている量は、133%
白米のごはんには、17%
合計で、150%
銅もふだんから十分に摂れています。不足しにくい栄養素ですが、こんな人は銅不足に注意が必要です。
- ストレスが多い
→ 体から銅が排出される量が多くなる - 亜鉛のサプリメントを飲んでいる
→ 銅や鉄の吸収がさまたげられる
レバー、ナッツ類、さといも、枝豆、豆腐、納豆、豆乳など、銅の多い食べ物を積極的に食べましょう。
銅の効果は?
おもに次の5つの効果があります。
- 風邪など感染症から守る
- 貧血を予防する
- 骨粗鬆症や動脈硬化を予防する
- いろんな病気や老化を予防する
- 健康な黒い髪や弾力のある肌をつくる
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「銅解説」
マンガン
白米に3番目に多い栄養素はマンガン。食べた物をエネルギーに変える、糖尿病から守る、といった効果があります。
白米のマンガンの量は?
1日に必要な量は
女性が3.5mg、男性が4mg。
白米のごはんには0.5mg。
女性:1日に必要な量の15%
男性:1日に必要な量の13%

マンガンも私たちのふだんの摂取量の調査がありません。ただいろんな食べ物に含まれているので、不足や摂りすぎの心配はないようです。
マンガンの効果は?
- 疲労回復
- 骨を強くする
- 肌を美しくする
- 糖尿病予防への期待
- アンチエイジング
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「マンガン解説」
亜鉛

4番目の栄養素は亜鉛。味覚を守るだけでなく感染症の予防効果も知られてきたミネラルです。
白米の亜鉛の量は?
1日に必要な量は
女性が8mg、男性が11mg。
白米のごはんには0.9mg。
白米を食べると……

女性が摂れている量は、96%
白米のごはんには、11%
合計で、107%
男性が摂れている量は、84%
白米のごはんには、8%
合計で、92%
亜鉛はやや不足ぎみ。牡蠣、いか、さば缶、レバー、豚肉、厚揚げ、高野豆腐、アーモンドなども意識して食べましょう。
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亜鉛の効果は?
- 味覚を正常に保つ
- 感染症を予防する
- 生活習慣病の予防
- 糖尿病の予防
- 有害物質の排出
- 弾力のある白い肌へ
- 抜け毛の予防
- 生殖機能を高める
※参考サイト:厚生労働省 eJIM「亜鉛」、国立健康・栄養研究所「亜鉛解説」
ナイアシン
白米に5番目に豊富なナイアシン。ビタミンB群のひとつで、疲労回復やシミ・シワを改善する効果のある栄養素です。
白米のナイアシンの量は?
1日に必要な量は
女性が12mgNE、男性が15mgNE。
白米のごはんに1.2mgNE。
白米を食べると……

女性が摂れている量は、233%
白米には、10%
合計で、243%
男性が摂れている量は、224%
白米には、8%
合計で、230%
十分に摂れています。体内でも作られるので不足しにくい栄養素ですね。
ナイアシンの効果は?
- 疲労を回復する
- 二日酔いや悪酔いを防ぐ
- シミやソバカスを改善する
- 精神をおだやかに安定させる
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ナイアシン解説」
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白米に多く含まれる栄養素とその効果を紹介しました。最後にこれらの効果をまとめて、
- 白米を食べると
どんな効果効能が得られる? - どんな人こそ食べると効果的?
についてお伝えします。
白米の効果効能は?

白米にもいろいろは栄養素が含まれてはいますが……
玄米、雑穀米、胚芽精米、押し麦ごはんなど、ほかのごはんと比べて白米に多い栄養素というのはほとんどありません。
「こんな栄養や健康効果があるから白米を食べるといいよ!」
というよりは、
「栄養も健康効果も少ないから、玄米や胚芽米や雑穀米などに変えたほうがいいよ!」
といったほうが正しいのではないでしょうか。
40歳を過ぎたら生活習慣病の予防のためにも白米の食べ過ぎにも注意が必要です。
玄米や胚芽米に変える。白米に押し麦やもち麦や雑穀を混ぜる。白いごはんの食べる量を減らす。といった工夫をしてみてください。
白米に多い栄養素:まとめ
白米に多い栄養素や健康効果についてお伝えしました。
白米に多い栄養素:1日の目標量に対して多い順番に、モリブデン、銅、マンガン、亜鉛、ナイアシン、パントテン酸、不溶性食物繊維
白米の効果:ないとは言えませんが白米よりは玄米、胚芽米、5分つき米などのほうがはるかに健康効果が高いでしょう。
毎日食べるお米。精白米からほかのものに変えるだけで摂れる栄養素も健康効果も大きく変わってきます。
特に40歳をすぎたら白米を見直してみるのも良いのではないでしょうか?