ナイアシンは美肌、ダイエット、疲労回復、イライラをおさえる効果を発揮する栄養素。
魚や豚肉、きのこ類に豊富ですが、豆類ではどんな豆に多く含まれているのでしょうか?
ここでは身近な豆や大豆製品の中から1食分あたりで比較して、ナイアシンが多い豆をランキングで16位まで紹介します。
どの豆や大豆製品で1日に必要なナイアシンの何%を摂ることができるのかが一目瞭然!
栄養豊富な豆で健康的で美しい体をつくりましょう!
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ナイアシンの効果とは?
ナイアシンの多い豆や大豆製品を紹介する前に、
ナイアシンの効果は?
不足するとどうなる?
摂りすぎたらどうなる?
についてお伝えします。
ナイアシンの6つの効果
ナイアシンの効果は、仕事の能率アップ、気持ちを穏やかにする、血液循環を良くする、疲労回復など。くわしくは次の6つです。
- 仕事の能率アップ、気持ちを穏やかにする
セロトニンが作られることで、体内時計が整い、仕事や勉強の効率があがり、気持ちも穏やかに安定する - 全身の血液循環を良くする
全身の血液循環がよくなるので、コリ、冷え性、むくみが改善されて疲労回復も促進される - 疲労回復
食べ物に含まれる糖質・たんぱく質・脂質をエネルギーに変える - シミ、シワ、肌の乾燥を防ぐ
コラーゲンやセラミドの生成を促進して、肌にうるおいを与えてニキビやシワを予防する - ダイエット
体内の酵素と一緒になって食べ物の脂質や糖質をしっかり燃焼させる - 二日酔いや悪酔いを防ぐ
アルコールの分解を促進させる
※参考サイト:
国立健康・栄養研究所「ナイアシン解説」
ナイアシンが不足すると?
ナイアシンが不足すると、糖質や脂質の代謝が進まない、善玉コレステロールが増えないなど、次のような影響があらわれることがあります。
- 感情が不安定、イライラ、不安感、意欲や集中力の低下
- 肩こり、冷え、むくみ
- 体が重たい、疲労感、倦怠感
- シミ、シワ、肌の乾燥、皮膚炎、口内炎、舌炎
- 太りやすい
- ペラグラ(発疹などの皮膚症状、胃腸の調子が悪い、めまい)
- 食欲が出ない、便秘、下痢
ナイアシンを摂りすぎると?
ナイアシンは摂りすぎても尿として排出されます。一般的な食生活なら摂りすぎによる悪影響はないでしょう。
では1日に摂るべきナイアシンはどのくらいでしょうか?
ナイアシンの必要量と摂取量
1日に摂るべきナイアシンはどのくらいでしょうか?
私たちのナイアシンの摂取量は多いのでしょうか?少ないのでしょうか?
1日に摂るべきナイアシン
1日に摂るべきナイアシンは厚生労働省の「日本人の食事摂取基準-2020年版」にて定められています。
1日に摂るべきナイアシン
30~49歳なら、
女性:12mgNE
男性:15mgNE
※参考サイト:厚生労働省
「日本人の食事摂取基準-2020年版」
さて私たちは普段から十分に摂れているのでしょうか?
私たちの平均摂取量
普段の私たちの平均摂取量はこちら。
必要量と平均摂取量
30~49歳では……
女性の必要量:12.0mgNE
平均の摂取量:27.8mgNE
2.3倍も摂れています
男性の必要量:15.0mgNE
平均の摂取量:34.5mgNE
男性も2.3倍も摂れています
※参考サイト:国立健康・栄養研究所
「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
私たちの摂取量は必要な量の2.3倍と、十分に摂れています。
ただ、なかにはナイアシンが不足しやすい人もいます。それは……
ナイアシンが不足しやすい人
ナイアシンの摂取量が不足しやすい人はこちら。
- アルコールをよく飲む
- 食生活が偏っている
- 外食やコンビニ弁当が多い
- 肉や魚があまり好きではない
- 菜食主義者
あてはまるようでしたらナイアシンの多い食べ物を積極的に食べましょう。
では身近な豆の中から、100gあたりではなく「1食分あたり」でナイアシンの多い豆をランキングで16位までお伝えします。
ナイアシンの多い豆ランキング
ナイアシンの多い豆や大豆製品はなにか、16位までグラフにまとめました。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
豆乳、枝豆、豆腐、納豆など、調理不要ですぐ食べられるものにもナイアシンがたっぷり含まれています。
ではこの16位までの豆の「1食分に含まれるナイアシン」をお伝えします。
1~5位の豆
まずは1~5位の豆です。
ナイアシン:30~49歳なら……
女性の必要量=12.0mgNE
平均の摂取量=27.8mgNE
男性の必要量=15.0mgNE
平均の摂取量=34.5mgNE
男女ともに普段から十分に摂れています。
1~5位の豆には2.4~2.9mgNE。女性にとって1日に必要なナイアシンの20~25%を摂ることができます。
1位:豆乳
豆乳200mlに
2.9mgNE
女性が1日に必要なナイアシンの25%を摂ることができます。
豆乳にはモリブデンや鉄分や銅といった貧血予防のミネラルや、カリウム、マグネシウムも豊富。骨を強くする、不整脈や狭心症の予防、糖尿病や高血圧の予防が期待できます。
豆乳は栄養の宝庫!1パックの栄養価と8つの効果とは?
2位:枝豆(冷凍ものを解凍)
小皿に一盛りの枝豆(65g)に
2.9mgNE
冷凍枝豆の1/3袋分(130g)のさやを除いた豆の部分(65gほど)の栄養価です。
※枝豆は分類上「野菜」ですが豆の感覚で食べているのでこのランキングに入れました
3位:木綿豆腐
木綿豆腐の半丁(150g)に
2.9mgNE
木綿豆腐は私たちに足りないマグネシウム、カルシウム、食物繊維がたっぷり!骨を強くする、血圧・血糖値・中性脂肪などの予防・改善、美肌に効果を発揮します。
4位:高野豆腐
高野豆腐の煮物一皿(100g)に
2.7mgNE
乾燥の高野豆腐の大きめ1枚16gを含め煮すると100gほどに。このできあがった高野豆腐の栄養価です。女性の1日分のナイアシンの23%ほどになります。
高野豆腐は鉄分、カルシウム、マンガン、セレン、ナイアシンがたっぷり。骨を強くする、不整脈・狭心症の予防、感情を安定させる効果を発揮します。
高野豆腐はミネラルの宝庫!1皿分の栄養価と7つの効果とは?
5位:絹ごし豆腐
絹ごし豆腐の半丁(150g)に
2.4mgNE
にがりを使って作る豆腐には私たちにかなり足りないマグネシウムがぎっしり!骨を強くするために必須のミネラルです。
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ナイアシンの多い豆を1~5位までお伝えしました。次は6~10位の豆です。
6~10位の豆
ナイアシンの多い豆、6~10位です。
ナイアシンの必要量
30~49歳なら、
女性:12mgNE
男性:15mgNE
6~10位の豆には2.0~2.1mgNE。1日分のナイアシンの16~18%を摂ることができます。
6位:調整豆乳
調整豆乳200mlに
2.1mgNE
女性の1日分のナイアシンの18%。ちなみに無調整の豆乳には2.9mgNE。調整豆乳の1.4倍のナイアシンが含まれています。
6位タイ:厚揚げ
厚揚げ1/2枚(75g)に
2.1mgNE
正方形の厚揚げが2枚入っている市販のものがあります。その厚揚げ1枚の半分(75g)を1食分として、その栄養価を紹介しています。
厚揚げに豊富な栄養は、鉄分、銅、カルシウム、マグネシウム、ビタミンK、E。骨を強くする栄養が満載で、高血圧や糖尿病の予防、免疫力アップにも効果的です。
厚揚げの栄養がすごい!1枚あたりの栄養価と8つの効果とは?
8位:粒納豆
粒納豆1パック(40g)に
2.1mgNE
9位:ひきわり納豆
ひきわり納豆1パック(40g)に
2.0mgNE
女性の1日分のナイアシンの16%を摂ることができます。
ひきわり納豆にはビタミンKのなかでも骨粗しょう症予防が大きく期待されている「メナキノン-7」がぎっしり!鉄分、食物繊維、ビタミンB群も多く、貧血予防、生活習慣病予防、便秘解消も期待できます。
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10位:大豆
大豆の煮豆の小鉢一皿(50g)に
2.0mgNE
大豆はたんぱく質、イソフラボン、食物繊維、マグネシウム、鉄分など女性にうれしい栄養もたっぷり!生活習慣病の予防、美肌、疲労回復のはたらきがあります。
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ナイアシンの多い豆を6~10位までお伝えしました。最後に11~16位の豆です。
11~16位の豆
ナイアシンの多い豆、11~16位です。
ナイアシンの必要量
30~49歳なら、
女性:12mgNE
男性:15mgNE
11~16位の豆のナイアシンの量は0.35~0.80mgNEで、1日分の3~7%。11位からはやや少なめになります。
11位:花豆
花豆の煮豆の小鉢一皿(11粒:50g)に
0.8mgNE
女性の1日分のナイアシンの7%。茹でた花豆の栄養価です。
花豆は不溶性食物繊維、鉄分、銅、カリウム、モリブデンが豊富な豆。デトックス、貧血予防、丈夫な骨をつくる、便秘解消のはたらきがあります。
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12位:きなこ
きなこ大さじ1杯(7g)に
0.8mgNE
13位:あずき
ゆであずき30gに
0.7mgNE
目安としてあんぱん1個分のあずきが30gほどです。
13位タイ:グリーンピース
豆ごはんお茶碗1杯分の
グリーンピース(25粒:20g)に
0.7mgNE
グリーンピースはわずかな量にも不溶性食物繊維や鉄分、銅、ビタミンKがたっぷり。疲労回復、骨・筋肉・肌をつくる、アンチエイジングなど効果も満載です。
グリーンピースの栄養価がすごい!多い栄養素と6つの効果とは?
※グリーンピースは分類上「野菜」ですが豆の感覚で食べているのでこのランキングに入れました
15位:おから
おからの煮物一皿(40g)に
0.6mgNE
おからを1/2カップ(40g)使って作ったおからの煮物(卯の花)の栄養価です。女性の1日分のナイアシンの5%です。
16位:おからパウダー
おからパウダー大さじ1杯(6g)に
0.4mgNE
おからパウダーはなんとその半分が不溶性食物繊維!鉄分や銅もたっぷりで、便秘解消、デトックス、ダイエット、疲労回復が期待できます。
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ナイアシンの豊富な豆をランキングで16位までお伝えしました。もう一度グラフを見てみましょう。
豆乳、豆腐、納豆、自然解凍の枝豆と、手軽にたっぷりナイアシンを摂ることができるのが豆や大豆製品のいいところですね。
ナイアシンの多い豆:まとめ
ナイアシンの豊富な豆、1日の必要量、普段の摂取量、健康効果をお伝えしました。
ナイアシンの多い豆:豆乳、枝豆、豆腐、高野豆腐、厚揚げ、納豆、大豆
ナイアシンの効果:仕事の能率アップ、気持ちを穏やかにする、血液循環を良くする、疲労回復、シミ・シワ・肌の乾燥を防ぐ、ダイエット、二日酔いを防ぐ
不足すると?:感情が不安定、意欲や集中力の低下、肩こり、冷え、むくみ、疲労感、倦怠感、シミ、シワ、口内炎、太りやすい、ペラグラ、食欲が出ない、下痢
摂りすぎると?:摂りすぎても尿として排出されます。一般的な食生活なら摂りすぎによる悪影響はないでしょう。
1日の必要量:30~49歳の場合、女性は12mgNE、男性は15mgNE。女性も男性も必要量の2.3倍も摂れています。
不足しやすい人:アルコールをよく飲む、食生活が偏っている、外食やコンビニ弁当が多い、肉や魚があまり好きではない、菜食主義者
豆はその一粒一粒が完全食といえるほど栄養満点!私たちに足りないミネラルや食物繊維もしっかり含まれています。
ぜひ毎日の食生活に取り入れましょう。