水溶性食物繊維が多い果物15選【1食分あたり】摂取量や効果も!

水溶性食物繊維の多い果物

水溶性食物繊維の多い果物にはどんなものがあるでしょうか?

水溶性食物繊維は、善玉菌のエサとなって腸内環境を整える、中性脂肪を減らす、コレステロールを減らす、便秘の解消、ダイエットなど効果が満載の栄養素。

しかし日本人は食物繊維が目標の70%しか摂れていなくて、なかでも水溶性食物繊維が足りていないのだとか!

水溶性食物繊維は「繊維」のイメージとは違って、サラサラ、ネバネバした食感のもの。果物や海藻に多く含まれています。

でも、どんな果物に多いんだろう? と調べてみると……

  • きんかんには水溶性食物繊維がたっぷり!
  • かりん、アセロラにも水溶性食物繊維がぎっしり!

きんかんを大量に食べるのも、かりんやアセロラを毎日食べるのも、ちょっと現実的ではないですよね?

そこで単に100gあたりで含有量の多い順番ではなく、ふだんの食生活に取り入れやすい果物のなかから1食分あたりで水溶性食物繊維の多い順番に15位までランキング!

あわせて、多くの人が間違えている果物を食べる正しいタイミングについてと、水溶性食物繊維のすごい6つの効果についてもお伝えします。

※いちごやメロンなど分類上は「野菜」ですが果物の感覚で食べているので、ここでは果物のひとつとしてお伝えします。

【関連記事】水溶性食物繊維が多い野菜とは?1食分で比較-摂取量や効果も!

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この記事は栄養補助食品の販売をはじめ健康業界に20年以上携わる健康通販(株)ナチュラルハーモニー代表の斉藤豊が執筆しました。

水溶性食物繊維の多い果物:100gあたり

まずご参考までに、毎日の生活に取り入れやすいかどうかに関係なく、ただ単に果物のなかで100g中の水溶性食物繊維が多い順番に紹介してみます。

1~10位:
干しプルーン、干しいちじく、きんかん、アボカド、干し柿、かりん、プルーン、アセロラ、いちじく、西洋なし

11~20位:
キウイフルーツ、ラズベリー、アメリカンチェリー、マンゴー、もも、いちご、ブルーベリー、なつみかん、びわ、りんご

21~30位:
グレープフルーツ、ぶどう、なし、メロン、はっさく、かき、バナナ、パイナップル、すいか、国産のさくらんぼ

※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース

水溶性食物繊維の多い果物:1食分あたり

次は毎日の生活に取り入れやすい果物の中から、1食分あたりで水溶性食物繊維の多い順番に15位まで紹介します!

ここでは水溶性食物繊維の量も不溶性食物繊維の量も記載しています。「水溶性+不溶性=食物繊維の総量」ということですね。

※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準-2020年版:炭水化物」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、

1~5位の果物

水溶性食物繊維の目標量
女性:6.0g(2.5g不足)
男性:7.0g(3.4g不足)

1位:干しいちじく

干しいちじく(ドライイチジク)

トルコ産干しいちじく2個(40g)に
水溶性食物繊維1.36g
(不溶性は2.92g)

トルコ産はサイズが大きめで1個20g。イラン産はサイズが小さめで1個7g。

100gあたりで言えば、水溶性食物繊維の量は干しプルーンとほぼ同じ多さで、不溶性食物繊維は干しプルーンの2倍も含まれています。

1食分の適量として、干しいちじくは2個(40g)、干しプルーンも2個(20g)で算出すると、干しいちじくのほうが水溶性食物繊維の量が多くなります。

ビタミンB1、B2、ビタミンC、カルシウム、カリウム、鉄分に加えて、エストロゲンやポリフェノールも豊富。生理不順や更年期の体調不良をやわらげる女性にうれしい果物です。

干しいちじくの栄養価と効果はこちら↓
ドライいちじくの栄養がすごい!その栄養価と8つの効果とは?

2位:いちじく

いちじく

2位の果物は生のいちじくです。

いちじく2個(153g)に
水溶性食物繊維1.07g
(不溶性は1.84g)

いちじくには、カルシウム、カリウム、鉄分、アントシアニンも豊富。

整腸作用、高血圧の予防、消化の促進、便秘解消、むくみ解消、アンチエイジングの効果も期待される果物です。

夏から秋にかけての短い期間にしか出回らない果物なので、みかけたらぜひ食べてみてはいかがでしょうか。

3位:アボカド

アボカド

アボカド1/2個(60g)に
水溶性食物繊維1.02g
(不溶性は2.16g)

1/2個に含まれる食物繊維の総量(水溶性と不溶性の合計)が3.18g。女性の1日の不足分をほぼ補える量になります。

ただ脂質も多く、アボカド1個分が女性の1日の脂質量と同じ。毎日アボカドを食べると脂質の摂りすぎになりそうです。

とはいえアボカドは栄養の宝庫。さまざまなビタミン、ミネラル、不飽和脂肪酸が豊富で、アンチエイジング、デトックス、サラサラ効果、ダイエットに効果的。

食べ過ぎに注意しながらもぜひ食生活に取り入れたい果物です。アボカドの栄養価と効果はこちら↓
アボカドの栄養価がスゴい!どの栄養素が多い?7つの効果は?

4位:いちご

いちご

4位はいちご。いちごも水溶性と不溶性をバランスよく含む食べ物です。

いちご10粒(200g)に
水溶性食物繊維1.00g
(不溶性は1.80g)

いちごは1パックが約300g。

厳密には分類上は「野菜」ですが、果物のような感覚で食べるものなので、ここに掲載しています。

また、いちごと言えばビタミンC。みかんやグレープフルーツの約2倍も含まれています。抗酸化、風邪予防、ストレスケアに良い果物ですね。

ビタミンCを守るためには、水洗いをしてからヘタを取るようにしましょう。

5位:グリーンキウイ

キウイフルーツ

グリーンキウイ1個(100g)に
水溶性食物繊維0.70g
(不溶性は1.80g)

グリーンキウイにはほかに、カリウム、アクチニジン、有機酸(クエン酸、リンゴ酸、キナ酸)が豊富。腸内環境を整える、便秘の解消、消化促進、胃もたれ解消、疲労回復、ダイエットに効果的です。

食物繊維の多い果物としてバナナをイメージしそうですが、グリーンキウイ1個にバナナ3本分の食物繊維が含まれているのです。

ちなみに、ゴールドキウイはのちほど12位で登場。食物繊維も多いですが ゴールドキウイといえばビタミンC。1個でレモン8個分のビタミンCが含まれていて、これはグリーンキウイの2倍の量です。

キウイの効果や最適な食べ方についてはこちら↓
キウイを食べる時間はいつ?食べ方、量、タイミング、9つの効果とは?

6~10位の果物

水溶性食物繊維の目標量
女性:6.0g(2.5g不足)
男性:7.0g(3.4g不足)

6位(5位タイ):洋梨

洋梨

洋梨1/2個(106g)に
水溶性食物繊維0.70g
(不溶性は1.20g)

特徴的に多い栄養素はありませんが、カリウム、ポリフェノール、アスパラギン酸、クエン酸、ソルビトールなど、幅広い栄養素が含まれています。

7位:干しプルーン

干しプルーン

干しプルーン2粒(20g)に
水溶性食物繊維0.68g
(不溶性は0.76g)

干しプルーンは1粒が10g。1回に1~2粒が適量なので、2粒に栄養価を紹介しています。

食物繊維は水溶性も不溶性もどちらも多いので、健康にも美容にもぜひ食べたい果物の代表ですね。

そのほか、ビタミンA、B群、Eが豊富。またこの色からイメージできるとおりポリフェノールも豊富。高い抗酸化作用が期待できます。

果物は空腹時がいいのですが、干しプルーンは糖質が多め。空腹時には1粒程度がおすすめです。

またプルーンに多いビタミンAやEは脂溶性(脂に溶ける)の栄養素。食事前に食べると食事に含まれる油によって吸収が高まるので、食事の前もおすすめのタイミングです。

8位:干し柿

干し柿

干し柿2個(50g)に
水溶性食物繊維0.65g
(不溶性は6.35g)

干し柿も食物繊維が多い果物のひとつで、不溶性食物繊維ではダントツの1位。

干し柿2個で食物繊維の総量は7g。1日の食物繊維の不足分をすべて補えるほどの豊富さです。

そのほか、ビタミンA(ベータカロテン)も豊富で、目や粘膜を保護する、免疫を高める、風邪の予防、といったはたらきも期待できます。

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8位タイ:りんご

りんご

りんご1/2個(130g)に
水溶性食物繊維0.65g
(不溶性は1.82g)

「1日1個のりんごで医者いらず」と言われるほど効果の高いりんご。不溶性食物繊維のほうが多めですが、水溶性も多く含まれています。

生活習慣病の予防、血糖値ケア、コレステロールを下げる、高血圧予防、便秘解消、胃腸の調子を整えるなど、効果あふれる果物です。

10位:アメリカンチェリー

アメリカンチェリー

アメリカンチェリー10粒(90g)に
水溶性食物繊維0.55g
(不溶性は0.73g)

国産のさくらんぼよりも手ごろな値段のアメリカンチェリーも、食物繊維が豊富な果物のひとつ。

ポリフェノールのひとつであるアントシアニンも豊富。パソコンやスマホを見る時間の長い現代人にとって積極的に摂りたい成分ですね。

そのほか葉酸、ビタミンC、E、カリウムが豊富なアメリカンチェリーの栄養価と効果はこちら↓
アメリカンチェリーの栄養がすごい!10粒の栄養価と7つの効果とは?

11~15位の果物

水溶性食物繊維の目標量
女性:6.0g(2.5g不足)
男性:7.0g(3.4g不足)

11位:マンゴー

マンゴー

マンゴー1/2個(90g)に
水溶性食物繊維0.54g
(不溶性は0.63g)

βカロテン、ビタミンC、E、カリウム、そして酵素もたっぷりなマンゴー。抗酸化作用も高い健康果物です。

12位:ゴールドキウイ

ゴールドキウイ

ゴールドキウイ1個(100g)に
水溶性食物繊維0.50g
(不溶性は0.90g)

ゴールドキウイといえば、なんといってもビタミンCの多さ!

ゴールドキウイ1個にレモン8個分のビタミンC。抗酸化作用、ストレスケア、免疫力を高める、美肌、アンチエイジングに効果を発揮します。

キウイフルーツには光毒性のある「ソラレン」は含まれていません。シミやシワの心配をせずに、朝のキウイも安心して食べることができますね。

13位:ラズベリー

ラズベリー

ラズベリー20粒(60g)に
水溶性食物繊維0.42g
(不溶性は2.40g)

小さい粒にもでも栄養が凝縮。不溶性食物繊維では第4位の果物です。

ポリフェノール類(アントシアニン、ルテイン、エラグ酸)も多く、抗酸化、免疫アップ、肝機能を高める、目を健康にたもつはたらきも。

さらに「ラズベリーケトン」という香り成分がダイエット効果を発揮!カプサイシンの3倍ともいわれる脂肪燃焼効果で、スリムな体作りをサポートしてくれます。

冷凍のラズベリーも有効活用しましょう。

14位:パイナップル

パイナップル

パイナップル1/4個(200g)に
水溶性食物繊維0.4g
(不溶性は2.0g)

パイナップルは不溶性食物繊維では第6位。水溶性より不溶性食物繊維の多さが特徴です。

また、クエン酸は疲労回復を促進。肉や魚のたんぱく質を分解する酵素「ブロメライン」は、胃もたれを解消しておなかスッキリ。

糖質を分解するビタミンB1、抗酸化のビタミンC、そして、カルシウム、カリウム、鉄分も豊富な果物。その栄養価と効果はこちら↓
パイナップルの栄養がすごい!その栄養価と9つの効果とは?

15位:柿

柿

柿1個(185g)に
水溶性食物繊維0.37g
(不溶性は2.59g)

水溶性食物繊維としては15位ですが、不溶性では第3位と食物繊維がしっかり含まれている果物。

さらにビタミンCもたっぷりで、含有量はみかんの2倍以上!柿1個で1日に必要なビタミンCが摂れるほど豊富です。

免疫アップのベータカロテンも多いことからも、風邪予防やアンチエイジングにぴったりの果物です。

*-*-*-*-*

水溶性食物繊維の多い果物を15位まで紹介しました。あらためて15位までの果物の食物繊維の量を見てみましょう。

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1食分あたりの食物繊維:一覧表

水溶性食物繊維の多い果物15位まで紹介しましたが、20位までの食物繊維の量を一覧にしました。

水溶性食物繊維の目標量
女性:6.0g(2.5g不足)
男性:7.0g(3.4g不足)

まず1~10位までの果物です。

水溶性食物繊維の多い果物10位まで

続いて11位~20位までの果物です。

水溶性食物繊維の多い果物11~20位

次は、水溶性食物繊維の6つのすごい効果、ほとんどの人が間違えている果物を食べる正しいタイミングについてお伝えします。

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水溶性食物繊維の6つの効果とは?

水溶性食物繊維は効果が満載の栄養素。なかでもおもな6つの効果がこちら。

  • 中性脂肪を減らす
  • コレステロールを下げる
  • 血糖値の上昇をおさえる
  • 腸内環境を整える(免疫アップ、便秘の解消)
  • 血圧を下げる(ナトリウムを排出)
  • ダイエット

※参考サイト:厚生労働省e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」、農林水産省「ビタミンと食物繊維」、NHK健康チャンネル「食物繊維のスーパーパワー

40代を超えると、脂肪はつきやすくなり、コレステロールは増え、血糖値はあがりやすくなり、善玉菌は減り、悪玉菌が増え、体内の酵素が減ってやせにくくなり……

しかしこれらの悩みも水溶性食物繊維が一発で解決!果物をはじめ、水溶性食物繊維の多い食べ物を積極的に摂り入れましょう。

果物を食べる正しいタイミング

果物は食後はダメ!食間か空腹時に食べよう

あなたは果物を「食後」に食べていませんか?

果物を食べる正しいタイミング「食間(食事と食事の間)」か「食事の30分以上前」です。

「食後よりも食間や食事の30分以上前がいいのね」ではありません。

「食後に果物を食べてはダメ!」なのです。

食後の果物にはこんな悪影響が!

酵素が多い果物は食べてからわずか30分で腸にまで届きます。でも、お米は4時間以上、お肉は8時間以上もかかって、やっと腸に届きます。

食後に果物を食べると、先に食べたごはんやおかずにジャマされて胃でストップ。ここで果物が発酵が始めてしまうのです。すると……

  • 先に食べたものが腐り始める
  • 胃酸が弱まって消化不良をおこす
  • 胃にガスがたまる
  • 腸で悪玉菌が増える

その結果……

  • 胃が痛い
  • 胃もたれ
  • 胸やけ
  • 便秘
  • 下痢
  • 肌荒れ
  • 肥満

といった悪影響があらわれるのです。

果物を食べたら何も食べない

果物を食べる正しいタイミングとしては、

  • 果物を食べるのはお腹がすいている時
  • 果物を食べたら30分間は何も食べない

この2つを守れば、果物の効果を最大限に取り入れることができます。

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水溶性食物繊維の多い果物:まとめ

水溶性食物繊維の多い果物、6つの効果、果物を食べる正しいタイミングについてお伝えしました。

水溶性食物繊維の多い果物:干しいちじく、いちじく、アボカド、いちご、洋梨、キウイフルーツ(グリーン)、干しプルーン、干し柿、りんご、アメリカンチェリー、マンゴー、キウイフルーツ(ゴールド)、ラズベリー、パイナップル、柿

6つの効果:中性脂肪を減らす、コレステロールを下げる、血糖値の上昇をおさえる、腸内環境を整える、血圧を下げる、ダイエット

果物を食べるタイミング:食間、または食事の30分以上前。

効果にあふれている食物繊維。私たち日本人は目標の70%しか摂れていない。あと6g足りない。

この足りなさが原因で、疲れがとれない、なんとなく調子が良くない、お腹が出てきた、となっているのかもしれません。

水溶性食物繊維の多い果物を毎日の生活に取り入れて、元気な日々をお過ごしください。

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執筆者プロフィール
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊

1995年から栄養学を学び栄養補助食品の販売業務に従事。以来、健康食品・健康器具の販売など10年の業務経験とともに整体師から自律神経などを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
内科医・医学博士の堀田忠弘先生監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」、リラックスジェル「プアーナ」など天然由来成分100%の健康商品の販売で18年目を迎える。

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