ビタミンB2が多く含まれているきのこにはどんなものがあるでしょうか?
糖質や脂質をエネルギーに変えたり、子供の成長や美肌に効果を発揮するビタミンB2。
私たちが十分に摂れていない栄養素でもあるのです。
この記事では、身近なきのこの中から100gあたりではなく「1食分あたり」でビタミンB2の多いきのこをランキングで8位までお伝えします。
どのきのこをどのくらい食べると1日に必要なビタミンB2の何%を摂れるのか、手に取るようにわかります!
低カロリーなきのこでビタミンB2をしっかり摂って元気な毎日を過ごしましょう。
【関連記事】ビタミンB1が豊富なきのこ8選【1食分あたり】摂取量や効果も!
【関連記事】ビタミンDの豊富な食べ物30選【1食分で比較】摂取量や効果も!
ビタミンB2の効果とは?
ビタミンB2の多いきのこを紹介する前に……
ビタミンB2にはどんな効果がある?
足りなくなると?
摂りすぎると?
についてお伝えします。
ビタミンB2の5つの効果
ビタミンB2の効果は、子供の成長を支える、疲労回復、ダイエット、美肌など。くわしくはこちらです。
- 子供の成長を支える:
細胞を再生して肌や髪や爪を作って、子供の成長を促進する - 疲労を回復する:
炭水化物(糖質)・たんぱく質・脂肪を代謝してエネルギーに変える - ダイエット:
脂肪を燃焼してダイエットをサポートする - 美肌・美髪:
新陳代謝を高めて細胞を再生することで、美しい肌や髪や爪をつくる - 生活習慣病予防とアンチエイジング:
老化やさまざまな病気の原因となる過酸化脂質を作らないようにして、若々しく元気な体を維持する
※参考サイト:
国立健康・栄養研究所「ビタミンB2解説」
ビタミンB2が足りなくなると?
疲労回復、子供の成長促進、アンチエイジングのはたらきがあるビタミンB2。足りなくなると次のような不調をきたす場合があります。
- 子供の成長が十分に進まない
- 疲れがとれない、体が重たい、だるい
- 肥満、痩せにくい
- 肌荒れ、肌の乾燥、吹き出物、口内炎
- 髪がパサつく、枝毛が増える
- 胃がもたれる
反対にビタミンB2を摂りすぎてしまうと……
ビタミンB2を摂りすぎると?
ビタミンB2は摂りすぎても特に問題はありません。余った分は尿として排出されますので、悪影響はまずないでしょう。
ビタミンB2はしっかりと摂りたい栄養素。では1日にどのくらい摂るのがよいのでしょうか?
ビタミンB2の必要量と摂取量
ビタミンB2は1日にどのくらい摂るのがよいのでしょうか?
実際の摂取量(摂れている量)はどうなのでしょうか?
1日に必要なビタミンB2は?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準-2020年版」による、1日に必要なビタミンB2はこちら。
1日に必要なビタミンB2
18~49歳なら、
女性:1.2mg
男性:1.6mg
※参考サイト:厚生労働省
「日本人の食事摂取基準-2020年版」
そして私たちは普段からちゃんと摂れているかというと……
私たちの実際の摂取量
私たちの実際のビタミンB2の摂取量はこちら。
必要量と摂取量(摂れている量)
18~49歳では……
女性の必要量:1.2mg
平均の摂取量:1.03mg
0.17mg(14%)不足
男性の必要量:1.6mg
平均の摂取量:1.18mg
0.42mg(26%)不足
※参考サイト:国立健康・栄養研究所
「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
必要なビタミンB2の80%ほどしか摂取できておらず、かなり不足しています。なかでも特に足りない人は……
ビタミンB2が足りない人とは?
ビタミンB2の摂取量が足りない傾向にある人はこちら。
- 揚げ物や脂っこい食べ物が好きな人
- 米・パン・麺類など炭水化物が好きな人
- スイーツやスナック菓子が好きな人
- お酒が好きな人
- ストレスを抱えている人、毎日忙しい人
- よく運動する人
- 抗生物質や精神安定剤を長期間飲んでいる人
糖質や脂質を分解するのがビタミンB2。炭水化物や揚げ物やお菓子には糖質や脂質が多いので、分解するために体内でビタミンB2がたくさん使われてしまいます。
疲れやすい、胃もたれしやすい、肌荒れが気になる、といった方は足りていない証拠かも。ビタミンB2の多い食べ物を意識して摂るようにしましょう!
では身近なきのこの中から、100gあたりではなく1食分あたりでビタミンB2の多いきのこをランキングで8位まで紹介します。
ビタミンB2の多いきのこランキング
ビタミンB2の多いきのこには何があるのか、まずは8位までグラフにまとめました。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
マッシュルームやエリンギなら1食分で女性に足りないビタミンB2を十分に補ってくれます。
ぶなしめじやえのきたけでもほぼ補うことができますね。
では8位までのきのこそれぞれの「1食分に含まれるビタミンB2」を紹介します。
1~4位のきのこ
ビタミンB2の必要量と摂取量
18~49歳なら……
女性の必要量:1.2mg
平均の摂取量:1.03mg
男性の必要量:1.6mg
平均の摂取量:1.18mg
女性は0.17mg不足、男性は0.42mg不足、と頭に置いて読み進めてください。
ちなみに、1~4位のきのこには0.14~0.29mg。女性の1日分のビタミンB2の12~24%で、摂取量の不足分をほぼ補うことができます。
1位:マッシュルーム
マッシュルームのバター炒め(75g)に
0.29mg
マッシュルーム1パックは150g。きのこは1パック100g入りが一般的なので、それに合わせました。
生のマッシュルーム100gからいしづきを除いて油炒めをすると75gほどに。この栄養価を紹介しています。
きのこのなかで最も多く含まれているのがマッシュルーム。女性の1日に必要なビタミンB2の24%も含まれていて、不足分をまるまる補えます。
2位:エリンギ
エリンギのバター炒め(1パック分)に
0.26mg
エリンギ1パックは100g。いしづきを除いて油で炒めると84gほどになります。
女性の1日分のビタミンB2の22%を摂ることができます。きのこの中で、1食分で女性の不足分をまるまる補えるのはマッシュルームとエリンギの2つです。
3位:ぶなしめじ
ぶなしめじのバター炒め(1パック分)に
0.14mg
ぶなしめじ1パックは100g。いしづきを除いて油で炒めると75gほどになります。
しめじにはビタミンB群、不溶性食物繊維、カリウムが豊富なきのこ。便秘解消、高血圧予防、疲労回復、ダイエット、集中力アップが期待できます。
しめじの栄養がすごい!1パックの栄養価と8つの効果とは?
4位:えのきたけ
えのきたけの炒め物(1パック分)に
0.20mg
3位のぶなしめじも4位のえのきたけも、女性の1日分のビタミンB2の12%を摂ることができます。
えのきたけはカリウム、鉄分、銅、食物繊維もたっぷり!疲労回復、ストレスへの抵抗力を高める、便秘解消、貧血や高血圧の予防が期待できます。
えのきたけの栄養がすごい!1パックの栄養価と9つの効果とは?
*-*-*-*-*
ビタミンB2の多いきのこを1~4位まで紹介しました。次は5~8位のきのこです。
5~8位のきのこ
ビタミンB2の多いきのこ、5~8位です。
ビタミンB2の必要量
18~49歳なら、
女性:1.2mg
男性:1.6mg
女性は0.17mg不足、男性は0.42mg不足です。
5~8位のきのこには0.03~0.14mg。女性の1日分のビタミンB2の3~12%で、摂取量の不足分の18%~82%を補うことができます。
5位:まいたけ
まいたけの油炒め(1パック分)に
0.14mg
まいたけ1パックは100gほど。いしづきを取り除いて油で炒めると66gほどになります。
まいたけに含まれているのは女性の1日に必要なビタミンB2の12%。不足分の82%を補えます。
きのこのなかで比較的多く含まれているのは5位のまいたけまで。6位のしいたけからは必要量の3%前後とかなり少なくなります。
6位:しいたけ
しいたけの油炒め(2個:22g)に
0.04mg
しいたけに豊富な栄養はビタミンDではなく、不溶性食物繊維、ビタミンB群、カリウム。便秘解消、デトックス、疲労回復、生活習慣病の予防、つわりや月経前症候群の緩和が期待できます。
しいたけの栄養がすごい!3個あたりの栄養価と8つの効果とは?
7位:なめたけ
なめたけ大さじ1杯(20g)に
0.03mg
なめたけに含まれているのは女性の1日分のビタミンB2の3%です。
なめたけは塩分がやや強め。熱中症予防には良いですが食べすぎには気をつけましょう。
8位:なめこ
なめこ大さじ1杯半(30g)に
0.02mg
なめこは葉酸、水溶性食物繊維、銅などの栄養が豊富。胎児の発育を守る、貧血予防、中性脂肪を減らす、疲労回復、美白・美肌が期待できます。
なめこの栄養がすごい!30gあたりの栄養価と7つの効果とは?
*-*-*-*-*
きのこのビタミンB2の含有量を8位までランキングで紹介しました。もう一度グラフで見てみましょう。
マッシュルームやエリンギで女性の不足分(0.17mg)は補えますが、男性は0.42mgも不足。まだ足りません。
ビタミンB2は肉・魚・たまご・納豆などビタミンB2の豊富な食べ物を意識して摂るようにしたいですね。
ビタミンB2の多いきのこ:まとめ
ビタミンB2の効果、1日の必要量と私たちの摂取量、きのこに含まれる量をお伝えしました。
ビタミンB2の多いきのこ:マッシュルーム、エリンギ、ぶなしめじ、えのきたけ、まいたけ
ビタミンB2の効果:子供の成長を支える、疲労回復、ダイエット、美肌・美髪、生活習慣病の予防、アンチエイジング
不足すると?:子供の成長が不十分、疲労感、倦怠感、肥満、肌荒れや乾燥、吹き出物、口内炎、髪のパサつき、胃がもたれる
摂りすぎると?:特に問題ありません。余った分は尿として排出されます。
1日の必要量:18~49歳の場合、女性の必要量は1.2mg(0.24mg不足)、男性は1.6mg(0.32mg不足)
足りない人は?:揚げ物や脂っこい食べ物が好き、炭水化物が好き、スイーツやスナック菓子が好き、お酒が好き、ストレスを抱えている、忙しい、よく運動する、抗生物質や精神安定剤を長期間飲んでいる人
特に男性に足りないビタミンB2。健康で若々しい毎日のためにぜひ意識して摂ってみてはいかがでしょうか?