パントテン酸は食べ物をエネルギーに変えたりストレスから心と体を守る栄養素。
豚肉や納豆に豊富ですが魚にもたっぷり!ではどんな魚に多く含まれているのでしょうか?
この記事では、身近な魚(魚介類)の中から1食分あたりでパントテン酸の多い魚を20位までランキングしました。
栄養豊富な魚でパントテン酸もしっかり摂って、ストレスに負けない元気な毎日を過ごしましょう!
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パントテン酸の効果とは?
パントテン酸の多い魚を紹介する前に……
パントテン酸の効果は?
不足したらどうなる?
摂りすぎたらどうなる?
についてお伝えします。
パントテン酸の5つの効果
パントテン酸の効果は、ストレスに負けない心と体を作る、ダイエット、傷んだ髪の修復など。代謝を促進したり流れをサラサラにする栄養素です。
- ストレスに負けない心と体をつくる:
ストレスに対抗するための「副腎皮質ホルモン」を分泌して、心と体を守る - 疲労回復の促進:
糖質や脂質やたんぱく質をエネルギーに変えて素早く疲れを取って、いつも元気な体をつくる - 動脈硬化を予防する:
善玉コレステロールを増やしてサラサラ効果を発揮する - ダイエット:
余分な糖質や脂質をためこまずに燃焼させてダイエットをサポートする - 傷んだ髪や肌を修復する:
コラーゲンの生成を促進して健康的な髪や肌を維持する
※参考サイト:
国立健康・栄養研究所「パントテン酸解説」
パントテン酸が不足するとどうなる?
パントテン酸が不足すると、ストレスに対抗できなかったり糖質や脂質の代謝が進まないことで、次のような影響があらわれることがあります。
- ストレスによる体調不良、イライラ、落ち込み
- 疲労感、倦怠感、体が重たい
- 寝つきが悪い、眠りが浅い
- 胃腸の調子が良くない、食欲がない
- 太りやすくなる
- 髪のパサつき、枝毛など髪が傷む、肌トラブル
パントテン酸を摂りすぎるとどうなる?
摂りすぎても大丈夫。余ったパントテン酸は尿と一緒に排出されます。不足しないように食べ物からしっかり摂りましょう。
では1日に摂るべきパントテン酸の量はどのくらいでしょうか?
パントテン酸の必要量と摂取量
1日に摂るべきパントテン酸の量はどのくらいでしょうか?
そして私たちの普段の摂取量は十分なのでしょうか?足りていないのでしょうか?
1日に摂るべきパントテン酸
1日に摂るべきパントテン酸は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準-2020年版」にて定められています。
摂るべきパントテン酸
18~49歳なら、
女性も男性も5.0mg
※参考サイト:厚生労働省
「日本人の食事摂取基準-2020年版」
さて私たちは普段から十分に摂れているのでしょうか?
私たちの普段の摂取量
私たちの普段の摂取量(摂れている量)はこちら。
パントテン酸の必要量と普段の摂取量
18~49歳では……
女性の必要量:5.0mg
平均の摂取量:4.9mg
0.1mg(2%)不足
男性の必要量:5.0mg
平均の摂取量:5.8mg
0.8mg(16%)多く摂れています
※参考サイト:国立健康・栄養研究所
「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
いろんな食べ物に含まれている栄養素なので、摂取量もほぼ十分ですね。
パントテン酸が不足しがちな人
パントテン酸の摂取量が不足しがちな人はこちら。
- コーヒーなどカフェインをよく摂る人
→ パントテン酸の吸収が妨げられます - お酒が好きな人
→ パントテン酸の吸収が妨げられます - 毎日ストレスが多い人
→ ストレスから守るためにパントテン酸がたくさん消費されます - 抗生剤を飲んでいる人
→ 腸内細菌のはたらきが弱くなって体内でのパントテン酸づくりが低下します
あてはまる人はパントテン酸の多い食べ物をしっかり食べましょう。
では身近な魚の中から、100gあたりではなく「1食分あたり」でパントテン酸の多い魚をランキングで20位までお伝えします。
パントテン酸の多い魚ランキング
パントテン酸の多い魚にはどんなものがあるのか、まずは20位までグラフにまとめました。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
パントテン酸の多い魚は、うなぎ、鮭、ぶり、ししゃも、いわしなどの青魚。身近な魚に多く含まれているので、普段から魚を食べている人は不足しにくいのではないでしょうか?
ではこの20位までの魚それぞれの「1食分に含まれるパントテン酸」をお伝えします。
1~10位の魚
まずは1~10位の魚です。
パントテン酸の必要量と摂取量
18~49歳なら……
女性の必要量:5.0mg
平均の摂取量:4.9mg
男性の必要量:5.0mg
平均の摂取量:5.8mg
男性は0.8mg多く摂れています。女性は0.1mg不足していますが、20位までの魚すべてでその不足分を補うことができます。
1~10位の魚には0.66~1.29mg。1日に必要なパントテン酸の13~26%を摂ることができます。
1位:うなぎ
うな重1人前(うなぎ100g)に
1.29mg
1日に必要なパントテン酸の26%を摂ることができます。
うなぎはビタミンAとDが1日分の2倍以上!ビタミンB群、E、セレン、ヨウ素、カルシウムも豊富。疲労回復、免疫力アップ、骨を強くする、高血圧・動脈硬化・心筋梗塞の予防が期待できます。
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2位:銀鮭(塩焼き)
銀鮭の塩焼き1切れ(78g)に
1.29mg
銀鮭は1切れ100gで焼くと78gほどに。生ではなく焼いた銀鮭の栄養価です。
3位:白鮭(塩焼き)
白鮭(しろさけ)の塩焼き1切れ(74g)に
1.24mg
しろさけ(白鮭)とは一般的な日本産の鮭のこと。
秋に海から遡上してくる白鮭のことを「秋鮭」。5月から7月ごろに少し早く遡上してきた白鮭を「時鮭(ときしらず)」と呼びます。
4位:紅鮭(塩焼き)
紅鮭の塩焼き1切れ(78g)に
1.16mg
5位:ブリ(照り焼き)
ブリの照り焼き1切れ(82g)に
1.13mg
1日に必要なパントテン酸の23%を摂ることができます。
ブリにはビタミンB群、D、E、鉄分、カリウム、EPA、DHAなどの栄養が豊富。骨を丈夫にする、貧血の予防、疲労回復、心筋梗塞や動脈硬化の予防、イライラをおさえる、集中力アップが期待できます。
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6位:ししゃも(生干しを焼いたもの)
からふとししゃも5尾(81g)に
0.96mg
ししゃも1尾20gを焼くと16gほどに。1食分を5尾とすると81g。一般的に出回っているししゃもは「からふとししゃも」です。
7位:いわし
焼いたいわし2尾(64g)に
0.85mg
いわし1尾は約100g。頭・内臓・骨・ヒレを取り除いて焼くと32gほどになります。生ではなく焼いたいわしの栄養価です。
いわしはビタミンB群、D、E、鉄分、銅、亜鉛が豊富な魚。貧血予防、免疫力アップ、骨を強くする、疲労回復のはたらきを発揮します。
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8位:さんま(塩焼き)
さんまの塩焼き1尾(76g)に
0.71mg
9位:かつお(たたき)
かつおのたたき6切れ(100g)に
0.70mg
10位:するめいか(焼いたもの)
イカ焼き1杯(150g)に
0.66mg
1日に必要なパントテン酸の13%を摂ることができます。
するめいかはB群、E、セレン、亜鉛、マグネシウムがたっぷり!高血圧の予防、心筋梗塞や脳梗塞の予防、糖尿病の予防、肝臓を元気にする、骨を強くする効果が期待できます。
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パントテン酸の多い魚を1~10位までお伝えしました。次は11~20位の魚です。
11~20位の魚
パントテン酸の多い魚、11~20位です。
パントテン酸の必要量
18~49歳なら、
女性も男性も5.0mg
女性は0.1mgだけ不足。男性は0.8mg多く摂れています。
11~20位の魚には0.19~0.53mg。1日分のパントテン酸の4~11%を摂ることができます。
11位:あじ(アジフライ)
アジフライ2枚(100g)に
0.53mg
1日に必要なパントテン酸の11%を摂ることができます。
アジはビタミンB12、D、E、カリウム、カルシウム、亜鉛、鉄分、マグネシウムが豊富な魚。骨を強くする、心筋梗塞や脳梗塞の予防、心臓を守る、高血圧や糖尿病の予防に効果的です。
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12位:さば(水煮缶詰)
さばの水煮缶詰1/2缶(95g)に
0.52mg
13位:さば(味噌煮缶詰)
さばの味噌煮缶詰1/2缶(95g)に
0.48mg
14位:鮭(水煮缶詰)
鮭の水煮缶詰1/2缶(90g)に
0.37mg
鮭の水煮缶にはビタミンB12、D、E、カルシウム、マグネシウムがたっぷり!骨を強くする、高血圧や糖尿病の予防、イライラをおさえる、疲労回復におすすめです。
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15位:わかさぎ(フライ)
わかさぎのフライ7尾(70g)に
0.36mg
1日分のパントテン酸の7%が含まれています。
16位:牡蠣(生ガキ)
生ガキ3個(60g)に
0.32mg
17位:ほたてがい(貝柱の刺身)
ホタテの貝柱の刺身5個(100g)に
0.28mg
18位:きはだまぐろ
きはだまぐろの刺身5切れ(70g)に
0.25mg
きはだまぐろは抗酸化力の高いセレン、ビタミンB6、B12、D、鉄分、EPA、DHA、タウリンが豊富。血液サラサラ、肝機能を高める、集中力アップ、美肌、口内炎や貧血予防が期待できます。
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19位:びんながまぐろ
びんながまぐろの刺身5切れ(70g)に
0.22mg
20位:あさり
あさりの酒蒸し12個(48g)に
0.19mg
1日に必要なパントテン酸の4%が含まれています。
あさりはビタミンB12が1日分の10倍以上!抗酸化作用のセレン、鉄分、マグネシウム、ビオチンも豊富!貧血予防、強い骨をつくる、感染症から守る、不整脈・心筋梗塞・糖尿病・高血圧の予防が期待できます。
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パントテン酸の豊富な魚を20位までランキングでお伝えしました。もう一度グラフを見てみましょう。
パントテン酸の多い魚:まとめ
魚や貝類のパントテン酸の量、私たちに必要な量と普段の摂取量、健康効果をお伝えしました。
パントテン酸の多い魚:うなぎ、鮭、ぶり、ししゃも、いわし、さんま、かつお、イカ、あじ、さば
パントテン酸の効果:ストレスに負けない心と体をつくる、疲労回復、動脈硬化の予防、ダイエット、傷んだ髪や肌の修復
不足すると?:ストレスによる体調不良、落ち込み、疲労感、倦怠感、不眠、食欲がない、太りやすくなる、髪のパサつき、枝毛、肌トラブル
摂りすぎると?:心配ありません。余ったパントテン酸は尿と一緒に排出されます。
必要な量と摂取量:18~49歳の場合、必要量は女性も男性も5.0mg。摂取量は女性が4.9mg、男性は5.8mg。
不足しやすい人は?:カフェインをよく摂る人、お酒が好きな人、ストレスが多い人、抗生剤を飲んでいる人
魚にはパントテン酸だけでなく私たちに不足しがちなカルシウムやマグネシウムなどのミネラルもたっぷり。毎日の食生活に積極的に取り入れましょう!