胃がもたれたり体調が良くなかったり。そんな時は胃に優しい食べ物を食べたいですね。
胃に優しい食べ物にはどんなものがあるでしょうか?
そこで、
- そもそも胃もたれとはどんな状態?
- 食べ物の消化はどれほど大変なのか?
- 胃に優しい6つの食べ物ってなに?
などをわかりやすくお伝えします。
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胃もたれのときの胃はどんな状態?
そもそも胃って何をしている?
胃に優しい食べ物を、なんて言いますが「そもそも胃は何をしているのか」ご存知ですか?
胃のはたらきは、食べた物が腸でしっかりと消化・吸収されるための下準備。
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食べた物が胃に届く
↓
胃がグイングインと動きながら胃酸と食べ物を混ぜ合わせる
↓
細かく砕いてドロドロにする
↓
「腸に送ってもいいかな~」と、腸での消化吸収の進み具合をチェック
↓
良さそうなら、胃がギュッ、ギュッ、という蠕動(ぜんどう)運動をして、次の十二指腸へと送っていく
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では、胃もたれとはどんな状態になっているかというと……
胃もたれってどんな状態?
胃もたれとは、食べた物が胃の中にずっと残っている状態のこと。
食べた物が胃から十二指腸に送られずにいつまでも胃の中に残っているから「胃が重たい」「ズーンと感じる」ということになるのです。
なぜ胃もたれが起きる?
なぜ胃の中に食べ物が残ってしまうのか? その理由は次の3つ。
(1)胃酸が少ないから
(2)腸での消化が進まないから
(3)胃のはたらきが弱いから
(1)胃酸が少ないと、食べ物がなかなかドロドロになりません。
(2)腸での消化が進まないと、食べ物を胃から腸へ送れません。
(3)胃のはたらきが弱っていると、ギュッ、ギュッ、という蠕動運動が弱くなって十二指腸へと送られません。
こうして食べ物が胃のなかにず~っと残っている状態になってしまって、胃もたれという症状があらわれるのです。
食べ物の消化は実はとても大変
体調が悪い時や胃もたれしている時は「胃に優しい食べ物を食べよう」って思いますよね?
そのとおり、食べ物の消化って、実はかなりたいへんな作業。毎日の生活で使うエネルギーの約50%が食べた物を消化するため使われているのです。
それほどたいへんな作業なので、時間もかなりかかります。
目安ですが消化にかかる時間を紹介すると……
くだもの | 30分 |
野菜 | 1~2時間 |
ごはん・パン | 4~6時間 |
肉 | 8~12時間 |
お昼に食べたお肉は、夜の9時になってもまだ消化が終わっていないということですね。
自然療法を実践しているドイツの医科大学のイセルス教授は「空腹と発熱は世界でたった2人の名医だ」と断言します。早く治したければ、消化のためにエネルギーを使うかわりに体の回復(新陳代謝)のために使え、ということ。
なので、体調の悪い時などは胃に優しいおかゆや素うどんなどを食べて、消化ではなく回復のためにエネルギーを使えるようにしているのですね。
では、胃に優しい6つの食べ物と効果的な食べ方についてお伝えします。
胃に優しい6つの食べ物
胃にやさしい6つの食べ物は、キャベツ、大根、かぶ、りんご、白身魚、おかゆやうどん。
もちろんこの他にもありますが、この記事では胃にやさしい食べ物の代表としてこの6つの食べ物について詳しくお伝えします。
キャベツ
胃に優しい野菜としてまず紹介したいのがキャベツ。
「デザイナーフーズ・ピラミッド」ではニンニクに次いで第2位のキャベツ。さまざまな健康効果を持つ素晴らしい野菜のひとつです。
別名「キャベジン」は胃に優しいビタミン
キャベジンという別名で有名な「ビタミンU」が豊富。胃腸の粘膜を健康にたもつ・守る・修復する、といった胃に優しい効果が高いのです。
ほかにもキャベツには、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の予防、骨や歯をつくる効果、便秘解消、美肌、疲労回復など、たくさんの健康効果があります。
キャベツはざく切りを生で
ビタミンUは熱に弱いので「生」で食べるのが一番。
ビタミンCも逃げないようにしたいので「千切り」ではなく「ざく切り」にしたり手でちぎるのがいいですね。食事の最初に、生のまま、よく噛んで、食べるのがおすすめです。
キャベツに満載の健康効果と食べ方についてはこちらでくわしく紹介しています。
キャベツの栄養がすごい!多い栄養素と8つの効果効能とは?
大根
大根には、でんぷん質の消化を助けるアミラーゼや、たんぱく質の消化を助けるプロテアーゼなどの酵素が豊富。
※アミラーゼはジアスターゼとも呼ばれています。
「自然の胃薬」とも言われる大根は胃に優しい食べ物。胃もたれ解消にぜひ取り入れたい野菜の代表です。
ご飯はいつもより少なめにして、大根を使ったおかずをメインにした食事がおすすめです。
胃に優しい大根は生で。おろしもGood!
ぜひ食べてほしい場所は葉っぱに近い緑色の部分。ここに酵素が多く含まれています。
食べ方は生。大根おろしや大根サラダなど生の状態で大根を食べましょう。葉っぱの近くは甘みが多い部分でもあるので、大根おろしにピッタリ。
胃に優しい大根ですが、食事の最初などまだ空腹なタイミングで食べると刺激が強いことも。すこし野菜などを食べた後に大根おろしを食べるのが胃に優しい食べ方でもありますね。
【関連記事】大根おろしの栄養と効果がすごい!作り方・食べ方・部位の違いとは?
【関連記事】大根おろしはいつ食べる?効果的なタイミングと正しい食べ方とは
大根おろしの汁も捨てないこと。
大根おろしの汁にも酵素がふんだんに含まれています。少しからいでしょうが、りんごジュースと混ぜると飲みやすくなっておすすめです。
【関連記事】大根おろしの汁は栄養満載!12の効果と正しい飲み方・タイミング
葉っぱに近い緑色の部分を生で食べて、消化酵素の胃もたれ解消パワーをしっかりと体に取り入れましょう。
かぶ
かぶも大根の仲間。かぶもでんぷんの消化酵素であるアミラーゼが豊富な胃の優しい野菜。胃もたれや胸やけの解消、腸を整える効果が期待できます。
また葉の部分にはβカロテンが豊富。胃の粘膜を守るはたらきがあります。
かぶは漬物で!
かぶの効果的な食べ方は生。とはいえ大根のようには生で食べにくいでしょうから、お漬物にして食べるのがいいですね。
また酵素のはたらきを少しでも失わないように、加熱時間を短めにして調理するのも1つの方法。
さっと煮たり蒸したりスープにしたり。βカロテンの多い葉の部分は油で炒めて吸収を高めましょう。
りんご
胃に優しい果物と言えばりんご。
「1日1個のりんごは医者を遠ざける」、「りんごが赤くなると医者が青くなる」などと言われるほど、健康効果の高さがわかりますね。
りんごにはさまざまな酵素やクエン酸が豊富に含まれています。これらが消化を促進したり胃の粘膜を守ってくれるはたらきがあるので、胃に優しい食べ物ということになりますね。
【関連記事】りんごの栄養がすごい!1個あたりの栄養価と9つの効果効能とは?
おすすめは生!すりおろすのもGood!
りんごの効果的な食べ方はもちろん生。すりおろしたりジューサーを使ってジュースにして飲むのもおすすめです。
白身魚
栄養価が高い魚の中でも、あっさりした白身魚は胃に優しい食べ物。白身魚は脂分や脂肪分が少ないので消化しやすいのです。
タラ、さわら、タイ、カレイ、ひらめ、スズキ、赤魚などいろんな種類があるので、食事にも取り入れやすいでしょう。
刺身にしたり茹でたり
胃に優しい白身魚の食べ方としては、刺身が最も消化がよく、その次に茹でたもの、蒸したもの、煮たもの、焼いたものという順になります。
刺身が苦手ならご飯といっしょに炊き込んで炊き込みご飯にするのもいいですね。だし汁でよく煮込んで消化のよい蕪(かぶ)と合わせたりしても、美味しく食べられます。
おかゆ・うどん
体調を崩している時などは、胃のはたらきが低下しています。胃に負担がかからなくて栄養価もある食べ物をとりたいですね。
消化のよさという点でも、主食でありエネルギーとなる栄養素という点でもおすすめなのが、「おかゆ」や「うどん」といった炭水化物を柔らかく煮込んだ食事。
よく噛むことが大切
おかゆはちりめんじゃこやごまなどをトッピングすると栄養バランスもよくなります。
うどんは食べやすい食感だけに、よく噛まずにスルスルッと食べてしまいがち。でもそれではかえって胃に負担がかかってしまいます。
しっかりと煮込んでやわらかめに仕上げて、よく噛んで食べましょう。
たまごを使うなら半熟で
また、たまごも消化がよく栄養価も高い胃に優しい食べ物。
たまごは生や固ゆではなく「半熟」がもっとも胃に優しい状態です。
おかゆやうどんに卵を加えてやわらかく仕上げて召し上がってください。
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胃に優しい食べ物と食べ方:まとめ
胃に優しい6つの食べ物とおすすめの食べ方についてお伝えしました。
キャベツ:別名「キャベジン」のビタミンUが豊富。ざく切りを生で。
大根:自然の胃薬。酵素が豊富。生、大根おろしで汁も飲もう。
かぶ:酵素が豊富。お漬物で。
りんご:酵素やクエン酸が胃に優しい。生やすりおろして。
白身魚:栄養価が高いが胃に優しい。刺身や茹でるのがGood!
おかゆやうどん:エネルギー源。食べやすいがよく噛むことが大事。
体調の悪い時などは胃に優しい食べ物で回復をサポートしてあげましょう。
また、なにより大切なのは「胃に優しい食べ物を食べよう」と思ったのはなぜなのか?ということ。原因はストレス?過労?胃腸そのものに問題がある?
おおもとの原因を見つめなおしたうえで、ストレス環境や生活習慣を見直すことが大切ですね。