トマトジュースは完熟トマトから作られた栄養ぎっしりの健康ドリンク。料理にも手軽に使えるので、常備したいものの1つですね。
そんなトマトジュースにはどんな栄養が多いのか、ご存じですか?
これからお伝えする内容を読むと、
- トマトジュースに多い栄養は?
- 200ml飲むと1日分の栄養の何%が摂れる?
- トマトジュースの効果は?
- どんな人こそ飲むといい?
といったことが手に取るようにわかります。トマトジュースの栄養をたっぷり取り入れて元気に過ごしましょう。
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トマトジュース1杯の栄養価
トマトジュースに多い栄養は、ビタミンB6、C、E、葉酸、ビオチン、カリウム、モリブデン、クロム、銅など。
生食用のトマトよりもトマトジュースのほうがいろんな栄養素が多く含まれています。
トマトジュースの効果として、血圧を下げる、動脈硬化の予防、疲労回復、肌を白く美しくする、感染症の予防、月経前の悩みや妊娠中のつわりをやわらげる、ストレスから守るなどが期待できます。
そんなトマトジュース。
どの栄養がどのくらい多くて、
その栄養にどんなはたらきがあるのか、
ご存じですか?
そこで、
- トマトジュースを200ml飲むと、
1日の栄養の何%が摂れる? - トマトジュースに多い栄養は何?
- どんな効能が期待できる?
といったかたちで、ビタミン、ミネラル、食物繊維の順にお伝えしていきます。
トマトジュース200mlに含まれる栄養価を紹介します!
トマトジュースに多いビタミン
まずはビタミンから。
トマトジュースを200ml飲むと女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
トマトジュースに多く含まれているビタミンは次の6つ。女性にとって1日に必要な量の何%が摂れるのかというと……
ビタミンE | 23% |
ビオチン | 17% |
ビタミンB6 | 16% |
葉酸 | 14% |
ナイアシン | 13% |
ビタミンC | 12% |
わずがコップ1杯のトマトジュースには、ビタミンEをはじめ、B群、Cなどいろんなビタミンがぎっしり。
特に血管の掃除役であるビタミンEは1日に必要な量の1/4も摂れるほどたっぷりです。
次はトマトジュースにはどんなミネラルが多いのかお伝えします。
トマトジュースに多いミネラル
トマトジュース200mlで、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?
トマトジュースに豊富なミネラルは次の4つ。女性にとって1日に必要な量の何%が摂れるのかというと……
モリブデン | 40% |
カリウム | 26% |
クロム | 20% |
銅 | 17% |
ミネラル全体でいえばビタミンよりもやや少なめ。ただ、血のミネラルと呼ばれるモリブデン、高血圧予防のカリウムはぎっしりと含まれています。
では、トマトジュース200mlあたりの食物繊維をお伝えしてから、トマトジュースの7つの効果効能を紹介します。
トマトジュースに多い食物繊維
トマトジュース200mlで1日分の食物繊維の何%が摂れるでしょうか?
水溶性食物繊維 | 10% |
不溶性食物繊維 | 7% |
トマトジュースに多いのは水溶性のほう。私たちがふだん必要な量のわずか半分程度しか摂れていない栄養なので、10%も補えるのは嬉しいですね。
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では、お伝えしてきたビタミン・ミネラル・食物繊維の栄養をまとめて……
トマトジュースには
どんな栄養が多い?
そして……
私たちには不足しがちだけど、
トマトジュースに多い栄養は何?
その栄養をどのくらい補える?
どんな健康効果が期待できる?
についてお伝えしていきます!
トマトジュースで私たちの不足分を補える栄養は?
トマトジュースに多い栄養をお伝えしてきました。その中で……
1位のモリブデンも4位のクロムも、
一般的な食生活なら不足することはまずありません。
トマトジュースが体にいいのは、不足している栄養が補えるから。
そこでトマトジュースを200ml飲むと、不足しがちな栄養をどう補えるかというと……
カリウム | 111% →137% |
ビタミンE | 108% →131% |
ビタミンB6 | 99% →115% |
ビタミンC | 96% →108% |
水溶性食物繊維 | 58% →68% |
※パーセンテージは女性の1日に必要な栄養に対する割合です。
ではそれぞれの栄養のはたらき、そしてトマトジュースで得られる7つの健康効果についてお伝えします。
カリウム
トマトジュースで私たちの不足分が補える栄養。1つめはカリウム。余分な塩分を出す、血圧を下げるなどのはたらきがあります。
トマトジュースのカリウムの量は?
1日に必要なカリウムは
女性が2000mg、男性が2500mg。
トマトジュース200mlに520mg。
さて私たちは、普段からカリウムをどのくらい摂れていて、トマトジュースを200ml飲むとどのくらい増えるのかというと……
女性が摂れている量は、111%
トマトジュース200mlに、26%
合計で、137%
男性が摂れている量は、96%
トマトジュース200mlに、21%
合計で、117%
私たちは塩分の摂りすぎの傾向が。塩分の上限の1.5倍も摂っているとか。余分な塩分を出すためにカリウムをしっかり摂りましょう。
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、e-ヘルスネット「カリウム」、国立健康・栄養研究所「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
カリウムの効果は?
おもなはたらきは次の5つ。
- 余分なナトリウム(塩分)を出す
- 血圧を下げる
- 心臓を正常にはたらかせる
- 筋肉をスムーズに動かす
- むくみを解消する
食欲がない、チカラが入らない、疲れやすい、足がよくつる、という人もカリウム不足かもしれません。
トマトジュース200mlにはバナナ1.6本分もカリウムが含まれています。血圧や塩分の摂りすぎが気になる方にはとてもおすすめです。
ビタミンE
2つめの栄養はビタミンE。サラサラ効果と抗酸化作用が高く、血管を若々しくしてくれる栄養です。
トマトジュースのビタミンEは?
1日に必要なビタミンEは
女性が6mg、男性が7mg。
トマトジュース200mlに1.4mg。
では、普段からどのくらい摂れていて、トマトジュース200mlでどう増えるかというと……
女性が摂れている量は、108%
トマトジュースに、23%
合計で、131%
男性が摂れている量は、100%
トマトジュースに、20%
合計で、120%
ビタミンEは必要な量を摂れていますが、血圧が高い人、脂っこいものが好きな人、お酒をよく飲む人はしっかり摂ることが大切です。
トマトジュースにはビタミンEもたっぷり。そのほか、アーモンド、落花生、かぼちゃ、ブロッコリー、ゴールドキウイ、豚肉、サバ缶など、ビタミンEが豊富な食べ物はこちら↓
ビタミンEの効果は?
- 動脈硬化を防ぐ
- 悪玉コレステロールをおさえて、心筋梗塞や脳梗塞を防ぐ
- 心疾患や貧血を防ぐ
- 血行を良くしてコリや冷えを防ぐ
- 美肌・美髪
- 記憶力を高める
- 更年期障害の症状をやわらげる
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンE解説」
とにかく流れをよくするのがビタミンE。そして高い抗酸化作用で若々しく元気な体をサポートします。
ビタミンB6
不足分を補える3つめの栄養はビタミンB6。脂肪肝の予防、肌荒れや口内炎の予防・改善などのはたらきがあります。
トマトジュースのビタミンB6は?
1日に必要なビタミンB6は、
女性が1.1mg、男性が1.4mg。
トマトジュース200mlに0.2mg。
トマトジュースを飲むと……
女性が摂れている量は、99%
トマトジュースに、16%
合計で、115%
男性が摂れている量は、90%
トマトジュースに、13%
合計で、103%
ビタミンB6は体内でも作られますが、次のような人は不足しがちです。
- プロテインを多く摂っている人
- 妊娠している人
- ピルを飲んでいる人
- 抗生物質を長い期間飲んでいる人
ビタミンB6の多い食べ物は肉や魚などの動物性食品。レバー、豚肉、かつお、まぐろ、鮭、ぶり、さば缶、いか、バナナ、いも類などもおすすめです。
ビタミンB6の効果は?
- エネルギーを作る、筋肉・肌・髪・爪などを作る
- 脂肪肝を予防する
- 肌荒れや口内炎から守る
- 月経前の体の悩みやつわりをやわらげる
- 気持ちを安定させる
食べ物を代謝して体を作り、エネルギーに変える。ホルモンバランスを整えたり感情をおだやかに、というのがおもなはたらきです。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB6解説」
ビタミンC
4つめはビタミンC。風邪予防、ストレスから守る、貧血を予防したり、美肌・美白など、あらゆるはたらきのある栄養です。
トマトジュースのビタミンCは?
1日に必要なビタミンCは
女性も男性も100mg。
トマトジュース200mlには12mg。
トマトジュースを飲むと……
女性が摂れている量は、96%
トマトジュースに、12%
合計で、108%
男性が摂れている量は、91%
トマトジュースに、12%
合計で、113%
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンC解説」
ビタミンCの効果は?
- 血管・皮膚・骨を強くする
- 免疫力を高める
- 老化やさまざまな病気を防ぐ
- ストレスから守る
- 鉄分の吸収を助ける
- コレステロールをおさえる
- シミを防ぐ
私たちはやや不足ぎみ。ストレスが多い時や体調の良くない時はビタミンCがいつもに増して消費されます。
体内にためておけず数時間で排出されてしまう栄養ですが、トマトジュースなら手軽に補給できるので便利ですね。
水溶性食物繊維
5つめの栄養は水溶性食物繊維。野菜やきのこ類に多い不溶性食物繊維とは違って、昆布のトロ~ッとした部分など、海藻や果物に多く含まれる栄養です。
トマトジュースの水溶性食物繊維は?
1日に必要な量は
女性が6g、男性が7g。
トマトジュース200mlに0.6g。
トマトジュースを飲むと……
女性が摂れている量は、58%
トマトジュースに、10%
合計で、68%
男性が摂れている量は、51%
トマトジュースに、9%
合計で、60%
※食物繊維全体で1日に必要な量は女性18g、男性21g。「水溶性:不溶性=1:2」が推奨されているので、上記のとおり女性6g、男性7gとしています。
トマトジュースで10%ほど補えますが、必要な量にはまだまだ足りません。
ひじき、寒天、里芋、とろろ昆布、大豆の煮豆、豆腐、納豆、枝豆、もち麦など、水溶性食物繊維が豊富な食べ物はこちらで紹介しています↓
水溶性食物繊維の効果は?
- 中性脂肪を減らす
- コレステロールを下げる
- 血糖値の上昇をおさえる
- 血圧を下げる
- 便秘を解消する
- ダイエット
生活習慣病の予防効果の高さに注目が高まっています。40歳を超えたらしっかりと摂るようにしましょう。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維」、農林水産省「ビタミンと食物繊維」
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トマトジュースで私たちの不足分が補える栄養とそのはたらきを紹介しました。最後にこれらをまとめて、
- トマトジュースを飲むと
どんな効果効能が得られる? - どんな人こそ食べると効果的?
についてお伝えします。
トマトジュースの7つの効果効能
トマトジュースならさまざまなビタミンやカリウムなどの栄養をしっかり補うことができます。
これらの栄養のはたらきから、トマトジュースに期待される効能をまとめてみました。
- 血圧を下げる
カリウムや水溶性食物繊維が余分なナトリウムを排出し、ビタミンEがサラサラ効果で流れをスムーズに - 動脈硬化を予防する
ビタミンCやEの強い抗酸化作用がコレステロールや脂肪の酸化を防いで血管を健康にしなやかにたもち、水溶性食物繊維がコレステロールを出す - 疲労を回復する
ビタミンB群が糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーに変え、ビタミンCやリコピンが活性酸素を除去し、クエン酸が疲労物質を排出する - 肌を美しく白く
ビタミンB6が肌荒れや口内炎から守り、ビタミンEが肌の新陳代謝を高めてハリとうるおいを与え、、ビタミンCがシミを防いで白い肌をつくる - 感染症を予防する
ビタミンB6が粘膜を保護してウイルスをブロックし、ビタミンCがウイルスと戦う白血球のはたらきを高める - 月経前の体の悩みや妊娠中のつわりをやわらげる
ビタミンB6がホルモンバランスを整え、妊娠中のアミノ酸代謝を促進してつわりをやわらげる - ストレスから守る
ビタミンCがストレスに抵抗する「副腎皮質ホルモン」を十分につくる
生活習慣病や感染症から守り、ストレスからも守り、疲労を回復して、美しい肌をつくる。これがトマトジュースに期待できる効果です。
そして、トマトジュースをぜひ飲んでほしい人は……
こんな人こそトマトジュースを飲んで!
トマトジュースをぜひ飲んでほしい人は……
- 塩分の摂りすぎが気になる
- お腹まわりが気になる
- 忙しい、疲れがとれない
- 風邪をひきやすい、体調をくずしやすい
- 肌をもっと美しくしたい
- 妊婦さん
ビタミンB6が通常よりたくさん必要になります - プロテインをよく飲む
ビタミンB6が消費されます
といった方にぜひ飲んでほしいのがトマトジュースなのです。
トマトジュースの栄養価と効果効能:まとめ
トマトジュースの栄養価や効果効能についてお伝えしました。
トマトジュースで不足分を補える栄養:カリウム、ビタミンE、B6、C、水溶性と不溶性の2種類の食物繊維
トマトジュースの効果:血圧を下げる、動脈硬化の予防、疲労回復、肌を白く美しく、感染症の予防、月経前の悩みやつわりの緩和、ストレスから守る
こんな人に飲んでほしい:塩分の摂りすぎ、ぽっちゃりしている、疲れがとれない、風邪をひきやすい、肌を美しくしたい、妊婦さん、プロテインをよく飲む
完熟してから収穫して作られるトマトジュースは生食用のトマトよりもいろんな栄養が豊富です。
ふだんの食生活にぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。