ビタミンKといえば骨を強くして骨密度を維持する栄養素。
骨密度が低い、骨粗しょう症が心配、骨折を避けたい、といった心配はありませんか?
豆にはビタミンKだけでなく骨の主成分であるたんぱく質もたっぷり!
そこで身近な豆や大豆製品の中から1食分あたりでビタミンKが多い豆をランキングで16位まで紹介します。
この記事を読めば、どの豆や大豆製品で1日に必要なビタミンKの何%を摂ることができるのか、手に取るようにわかります。
骨をしっかりと強くして、いつまでも元気に動ける体を作りましょう!
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ビタミンKの多い豆ランキング
ビタミンKが多い豆・大豆製品は、ダントツでひきわり納豆、次いで粒納豆。そのほかは厚揚げ、枝豆、豆腐ですが納豆の1/10以下となります。
1食分あたりの含有量で16位までランキングにしたグラフがこちら。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
ビタミンKの効果としては、骨密度を維持して丈夫な骨をつくる、出血した時にすばやく止血するなどがあります。
ところで私たちは普段からビタミンKをどのくらい摂れているのでしょうか?
1日に必要なビタミンKと私たちが摂れている量を比べてみると……
女性の平均摂取量は242μg、男性は250μg。どちらも必要量の1.6倍以上も摂れています。
ではこの16位までの豆や大豆製品の「1食分に含まれるビタミンK」をくわしくお伝えしていきます。
1~5位の豆
まずは1~5位の豆です。
ビタミンK:18歳以上なら……
女性の必要量=150μg
平均の摂取量=242μg
男性の必要量=150μg
平均の摂取量=250μg
※1μg(マイクログラム)は1mg(ミリグラム)の1000分の1。1gの100万分の1です。
1~5位の豆には14~372μg。1日に必要なビタミンKの9%~248%を摂ることができます。
1位:ひきわり納豆
ひきわり納豆1パック(40g)に
372μg
1日に必要なビタミンKの2.5倍もの量を摂ることができます。
ひきわり納豆は、銅、セレン、鉄分、食物繊維、ビタミンB群も豊富。骨を強くする、貧血予防、血圧・血糖値・中性脂肪の改善、便秘解消が期待できます。
ひきわり納豆の栄養がすごい!1パックの栄養価と8つの効果効能
2位:粒納豆
粒納豆1パック(40g)に
240μg
1日に必要なビタミンKの160%を摂ることができます。ひきわり納豆の2/3の量にはなりますが、それでも十分すぎるくらい含まれています。
食べ物に含まれるビタミンKは3種類に分かれますが、納豆に含まれるビタミンKは骨粗しょう症の予防・改善効果が大いに期待されている「メナキノン-7」。
40代を過ぎたら納豆を積極的に食べたいですね。
3位:厚揚げ
厚揚げ1/2枚(75g)に
19μg
正方形の厚揚げが2枚入っているものがあります。その厚揚げ1枚の半分(75g)の栄養価です。
3位の厚揚げからはビタミンKの含有量が一気に少なくなって、1日分のビタミンKの13%になります。
4位:枝豆(冷凍ものを解凍)
小皿に一盛りの枝豆(65g)に
18μg
冷凍枝豆の1/3袋分(130g)のさやを除いた豆の部分(65gほど)の栄養価です。
枝豆はビタミンB群、C、鉄分、銅、カリウム、食物繊維も豊富。貧血予防、疲労回復、便秘解消、骨を強くする、デトックスに効果を発揮します。
枝豆の栄養がすごい!冷凍枝豆1皿分の栄養価と7つの効果とは?
※枝豆は分類上「野菜」ですが豆の感覚で食べているのでこのランキングに入れました
5位:絹ごし豆腐
絹ごし豆腐の半丁(150g)に
14μg
1日分のビタミンKの9%が含まれています。
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ビタミンKの多い豆を1~5位までお伝えしました。次は6~10位の豆です。
6~10位の豆
ビタミンKの多い豆、6~10位です。
ビタミンKの必要量
女性も男性も150μg
男女ともに普段から必要量の1.6倍ほど摂れています。
6~10位の豆には6~13μg。1日分のビタミンKの4%~9%が含まれています。
6位:高野豆腐
高野豆腐の煮物1鉢(100g)に
13μg
乾燥の高野豆腐の大きめ1枚16gを含め煮すると、出来あがりは100gほど。乾燥状態ではなく「煮た高野豆腐の栄養価」です。
1日に必要なビタミンKの9%を摂ることができます。
高野豆腐は鉄分、カルシウム、セレン、ナイアシンがたっぷり!骨を強くする、不整脈・狭心症の予防、糖尿病を防ぐ、血圧を下げる効果が期待できます。
高野豆腐はミネラルの宝庫!1皿分の栄養価と7つの効果とは?
7位:豆乳(調整豆乳)
調整豆乳200mlに
13μg
8位:木綿豆腐
木綿豆腐の半丁(150g)に
9μg
にがり(塩化マグネシウム)を使って作る豆腐には私たちにかなり不足しているマグネシウムがたっぷり!
モリブデン、クロム、鉄分、銅、カルシウム、食物繊維も多く、骨を強くする、心臓のはたらきを守る、生活習慣病の予防、美肌効果が期待できます。
木綿豆腐の栄養がすごい!1丁の栄養価と8つの効果とは?
9位:豆乳(無調整)
無調整の豆乳200mlに
8μg
10位:グリーンピース
豆ごはんお茶碗1杯分の
グリーンピース(25粒:20g)に
6μg
1日に必要なビタミンKの4%が含まれています。
グリーンピースは不溶性食物繊維をはじめ、鉄分、銅、ビタミンK、B群が豊富。貧血予防、疲労回復、骨・筋肉・肌をつくる、アンチエイジングにおすすめです。
グリーンピースの栄養価がすごい!多い栄養素と6つの効果とは?
※グリーンピースは分類上「野菜」ですが豆の感覚で食べているのでこのランキングに入れました
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ビタミンKの多い豆を6~10位までお伝えしました。最後は11~16位です。
11~16位の豆
ビタミンKの多い豆。
最後は11~16位です。
ビタミンKの必要量
女性も男性も150μg
男女ともに普段から必要量の1.6倍ほど摂れています。
11~16位の豆・大豆製品には0.9~3.5μg。1日分のビタミンKの0.6%~2.3%とかなり少なめになります。
11位:大豆
大豆の煮豆の小鉢一皿(50g)に
3.5μg
1日に必要なビタミンKの2.3%です。
12位:おから
おからの煮物一皿(40g)に
3.2μg
おからを1/2カップ(40g)使って作ったおからの煮物(卯の花)の栄養価です。
おからは不溶性食物繊維がぎっしり!鉄分、銅、マグネシウムも豊富で、ダイエット、デトックス、骨を強くする、便秘解消、貧血予防の効果が期待できます。
おからの栄養がすごい!1食分の栄養価と6つの効果とは?
13位:きなこ
きなこ大さじ1杯(7g)に
1.9μg
14位:おからパウダー
おからパウダー大さじ1杯(6g)に
1.8μg
15位:花豆
花豆の煮豆の
小鉢一皿(11粒:50g)に
1.5μg
花豆に多い栄養は不溶性食物繊維、鉄分、銅、カリウム、モリブデン。その効果は、デトックス、貧血予防、丈夫な骨をつくる、免疫力アップです。
花豆には栄養が凝縮!10粒あたりの栄養価と7つの効果とは?
16位:あずき(ゆであずき)
ゆであずき30gに
0.9μg
1日分のビタミンKのわずか0.6%。あずき30gは目安としてあんぱん1個に入っている量です。
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ビタミンKの豊富な豆をランキングで16位までお伝えしました。もう一度グラフを見てみましょう。
豆や大豆製品でビタミンKをしっかり摂るなら納豆、ということですね。
さて、ビタミンKには具体的にどんな効果があって、不足するとどうなるのでしょうか?
そこで、
- ビタミンKの2つの効果
- 不足するとどうなる?
- 摂りすぎるとどうなる?
さらに、
- 1日に必要なビタミンK
- 私たちの普段の摂取量
- ビタミンKが不足しやすい人
についてお伝えします。
ビタミンKの効果とは?
ビタミンKの効果、不足したらどうなる?摂りすぎたらどうなる?についてです。
ビタミンKの2つの効果
ビタミンKの効果は、骨密度を維持して丈夫な骨を維持する、出血した時にすばやく止血するなど。くわしくはこちらです。
- 丈夫な骨を維持する
骨にカルシウムが沈着するのを助けて、骨を強くして骨密度を維持する - 出血した時に血を固めて止血する
血液を固める物質を作ってすばやく止血する
ビタミンKが不足すると?
ビタミンKが不足すると、次のような影響があらわれることがあります。
- 骨が弱くなる、骨密度が低下する
- 骨折など骨のケガをしやすくなる
- 切り傷ですぐに血が止まりにくくなる
- 鼻血や胃腸内壁からの出血
- 月経の時の出血量が増加する
ビタミンKを摂りすぎると?
ビタミンKは摂りすぎても悪影響はまずありません。ですので「これ以上は摂らないで」という上限量も設定されていません。
ただ血栓を防ぐワーファリンを服用している方は医師の指示に従ってください。
※参考サイト:
国立健康・栄養研究所「ビタミンK解説」
毎日の食生活で十分に摂りたいビタミンK。どのくらい摂るのがよいのでしょうか?
ビタミンKの必要量と摂取量
あらためて、ビタミンKは1日にどのくらい必要なのか、私たちは普段からしっかり摂れているのか、お伝えします。
1日に必要なビタミンK
私たちに必要なビタミンKは厚生労働省の「日本人の食事摂取基準-2020年版」にて次のように定められています。
ビタミンKの必要量
18歳以上なら、
女性も男性も150μg
※1μg(マイクログラム)は1mg(ミリグラム)の1000分の1。1gの100万分の1です。
ビタミンKの普段の摂取量は十分なのでしょうか?
私たちの平均摂取量
普段の私たちの平均摂取量はこちら。
ビタミンKの実際の摂取量
18歳以上では……
女性の必要量:150μg
平均の摂取量:242μg
92μg(61%)多く摂れています
男性の必要量:150μg
平均の摂取量:250μg
100μg(67%)多く摂れています
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準-2020年版」、国立健康・栄養研究所「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
私たちは普段から必要量以上のビタミンKを摂れています。ただなかには不足しやすい人もいます。それは……
ビタミンKが不足しやすい人
ビタミンKの摂取量が不足しやすい人はこちら。
- 偏食でかたよった食生活をしている
- 抗生物質を長期間飲んでいる
腸内環境が乱れるので栄養を吸収するはたらきが低下している - 胆道閉塞症、肝障害がある
- 新生児や乳幼児
腸内細菌叢がまだ発達していないので腸内で作られるビタミンKの量が少ない
あてはまるようでしたらビタミンKの多い食べ物を積極的に食べましょう。
ビタミンKの多い豆:まとめ
ビタミンKの多い豆、効果、必要な量と私たちの摂取量についてお伝えしました。
ビタミンKの多い豆:ひきわり納豆、粒納豆
ビタミンKの効果:丈夫な骨を維持する、出血した時に血を固めて止血する
不足すると?:骨が弱くなる、骨折など骨のケガをしやすい、血が止まりにくい、鼻血や胃腸内壁からの出血、月経の時の出血量が増加する
摂りすぎると?:摂りすぎても悪影響はまずありません。
1日の必要量:18歳以上の場合、女性も男性も150μg。男女とも普段から必要量の1.6倍も摂れています。
不足しやすい人:かたよった食生活をしている、抗生物質を長期間飲んでいる、胆道閉塞症や肝障害がある、新生児や乳幼児
納豆に含まれるビタミンKは骨粗しょう症の予防効果の高さが多いに期待されています。酵素もふんだんに含まれている納豆をぜひ取り入れてみてください。