葉酸が多い野菜とは?1食分で比較-摂取量や効果も紹介!

葉酸の多い野菜

葉酸の多い野菜には何があるか、ご存じですか?

葉酸はレバーやいちごにも豊富ですが、やはり緑の野菜にたっぷり!

そこで100gあたりではなく「1食分あたり」で葉酸の多い野菜を20位までランキングでお伝えします。

どの野菜をどのくらい食べると1日に必要な葉酸の何%を摂ることができるのか、はっきりとわかります。

ヘルシーな野菜で葉酸をしっかり摂って元気で美しい体をつくりましょう!

【関連記事】ビタミンCの多い野菜20選【1食分で比較】摂取量や効果も!

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この記事は栄養補助食品の販売をはじめ健康業界に20年以上携わる健康通販(株)ナチュラルハーモニー代表の斉藤豊が執筆しました。

葉酸の効果とは?

葉酸の多い野菜を紹介する前に……

葉酸にはどんな効果がある?
足りないとどうなる?
摂りすぎるとどうなる?

についてお伝えします。

葉酸の4つの効果

葉酸の効果は、息切れ・めまい・疲れやすさなどの貧血症状を防ぐ、胎児の正常な発育を守る、子供の成長を支えるなど。具体的にはこちらの4つの効果があります。

  • 胎児の正常な発育を支える
    細胞分裂をさかんにして胎児の発育をうながして、先天性異常である神経管閉鎖障害を予防する
  • 子供(特に幼児期)の成長を支える
    葉酸は代謝に関係している栄養で、細胞づくりを助けて体の成長を支える
  • 巨赤芽球性貧血を予防する
    ビタミンB12と一緒に赤血球を作って全身に酸素を運ぶ
  • 肌や粘膜を健康的に整える
    代謝を促進して肌や粘膜を強く健康的にして、肌荒れや口内炎から守る

※参考サイト:
国立健康・栄養研究所「葉酸解説

葉酸が足りないとどうなる?

葉酸が足りないと次のような影響をきたす場合があります。

  • 胎児の正常な発育が妨げられる
    胎児の細胞分裂がさかんな時期に葉酸が足りないと、細胞分裂が妨げられてしまって神経管閉鎖障害を起こすリスクが高まる
  • 肌や粘膜が荒れる
    たんぱく質が十分に作られなくなって、肌が荒れたり粘膜が炎症を起こす
  • 巨赤芽球性貧血による息切れやめまい
    赤血球がつくられなくなって酸素不足になる
  • 幼児など小さい子供の成長が遅れる
    細胞分裂が滞ることで成長が進まなくなる

葉酸を摂りすぎるとどうなる?

葉酸は食べ物から摂る分には悪影響が出るほどに摂りすぎることはまずありません。また余分な葉酸は尿として体から排出されるので心配ありません。

ただサプリメントでの摂りすぎは、発熱、じんましん、吐き気などを引き起こす可能性があります。上限量(30~64歳で1,000μg)に注意しましょう。では葉酸はどのくらい摂るのがよいのでしょうか?

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葉酸の必要量と摂取量

私たちに必要な葉酸はどのくらいでしょうか?

私たちの普段の摂取量は十分なのでしょうか?不足しているのでしょうか?

1日に必要な葉酸は?

私たちに必要な量は次のように定められています。

1日に必要な葉酸
12歳以上なら、
女性も男性も240μg

妊活中から授乳期までは葉酸を多めに摂ることが大切。

妊活~妊娠3ヶ月:640μg
妊娠4ヶ月~出産:480μg
授乳期:340μg

※妊活中から妊娠3ヶ月のプラス400μgは食べ物から摂るのは難しいので健康補助食品の活用が推奨されています

※1μg(マイクログラム)は1mg(ミリグラム)の1000分の1。1gの100万分の1です。

※参考サイト:厚生労働省
日本人の食事摂取基準-2020年版

さて私たちは葉酸の摂取量は十分なのでしょうか?

私たちの葉酸の摂取量は?

私たちの摂取量(摂れている量)はこちら。

1日に必要な葉酸と摂取量の比較グラフ

実際の葉酸の摂取量
12歳以上では……

女性の必要量:240μg
平均の摂取量:274μg
34μg(14%)多く摂れています

男性の必要量:240μg
平均の摂取量:289μg
49g(20%)多く摂れています

※参考サイト:国立健康・栄養研究所
主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査

男女ともに摂取量は十分ですね。葉酸は腸内細菌によっても作られているので不足しにくいのですが、なかには不足しやすい人もいます。それは……

葉酸が不足しやすい人は?

葉酸の摂取量が不足しやすい人はこちら。

  • お酒をたくさん飲む人
    (腸からの葉酸の吸収が低下してしまいます)
  • アスピリンやピルを飲んでいる人
  • 胃腸の手術を受けた人
    (消化吸収のはたらきが低下していることが多い)
  • 高齢者
    (消化吸収のはたらきが低下していることが多い)
  • 野菜をあまり食べない、小食

あてはまるようでしたら、葉酸の多い食べ物を意識して食べるよう心がけましょう。

では身近な野菜の中から、100gあたりではなく「1食分あたり」で葉酸の多い野菜をランキングで20位までお伝えします。

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葉酸の多い野菜ランキング

葉酸の多い野菜にはどんなものがあるのか、まずは20位までグラフにまとめました。

葉酸が豊富な野菜のランキングのグラフ

※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」

葉酸の多い野菜のなかでは枝豆が抜群の多さ。ほとんどが緑の野菜で、ほかにはいも類、トマト、などにも多く含まれています。

ではこの20位までの野菜それぞれの「1食分に含まれる葉酸」をお伝えします。

1~10位の野菜

まずは1~10位の野菜です。

葉酸の必要量と摂取量
12歳以上なら……

女性の必要量:240μg
妊活~妊娠3ヶ月:640μg
妊娠4ヶ月~出産:480μg
授乳期:340μg
摂れている量:274μg

男性の必要量:240μg
摂れている量:289μg

女性は34μg多く、男性は49μg多く摂れています。

ちなみに1~10位の野菜には63~202μg。1日に必要な葉酸の26~84%を摂ることができます。

1位:枝豆(冷凍ものを解凍)

枝豆

小皿に一盛りの枝豆(65g)に
202μg

冷凍枝豆の1/3袋分(130g)の栄養価です。さやを除いた可食部(豆の部分)は65gほどです。

女性が1日に必要な葉酸の84%も摂ることができます。

枝豆はビタミンB群のほか、ビタミンC、鉄分、銅、カリウム、食物繊維も豊富。貧血予防、疲労回復、便秘解消が期待できます。
枝豆の栄養がすごい!冷凍枝豆1皿分の栄養価と7つの効果とは?

2位:ほうれん草

ほうれん草のサラダ

ほうれん草のサラダ一皿
(ほうれん草1/4袋分)に
95μg

葉酸は水に流れ出てしまう水溶性のビタミン。同じ量のほうれん草を使っておひたしを作ると、葉酸の量は36μg。サラダにした場合の1/3ほどになってしまいます。

3位:アスパラガス

アスパラガスの温野菜

アスパラガスの温野菜(3本:48g)に
86μg

生ではなく茹でたアスパラガスの栄養価を紹介しています。

アスパラガスは抜群に多い葉酸のほか、ビタミンC、E、K、カリウムも豊富な野菜。貧血予防、免疫力を高める、動脈硬化や心筋梗塞を防ぐ、アンチエイジングなども期待できます。
アスパラガスの栄養価がすごい!多い栄養素と7つの効果とは?

4位:ブロッコリー

ブロッコリーの温野菜

ブロッコリー1/3株分の温野菜に
86μg

ブロッコリーの茎や葉を除いて1/3株分を茹でると72gほどに。生ではなく茹でたブロッコリーの栄養価です。

5位:サニーレタス

サニーレタスのサラダ

サニーレタス1/4玉(70g)のサラダに
84μg

女性の1日分の葉酸の35%を摂ることができます。

サニーレタスは普通のレタスよりもいろんな栄養が豊富!

普通のレタスと比べると、β-カロテンは8.3倍、ビタミンCは3.4倍、ビタミンEは4倍、ビタミンKは5.5倍、食物繊維は2倍、カルシウムは3.5倍、鉄分は6倍など。

栄養をしっかり摂るためにサニーレタスを選んでみてはいかがでしょうか?

6位:白菜

白菜の炒め煮

白菜の炒め煮1皿分
(1/8玉:188g)に
79μg

白菜はビタミンKが抜群に多く、ビタミンK、C、2種類の食物繊維、カリウム、カルシウムもたっぷり!血圧や中性脂肪など生活習慣病の予防、骨を強くする、貧血予防、便秘解消などが期待できます。
白菜の栄養がすごい!多い栄養素と8つの効果とは?

7位:キャベツ

キャベツ

キャベツ2枚(100g)の炒め物に
78μg

8位:大根の葉

大根の葉っぱ

大根の葉の炒め物
(1/3本分:50g)に
70μg

大根1本に葉っぱは約150g。その1/3の50g(小皿1皿ほど)の栄養価です。

大根は根(白い部分)より葉っぱのほうが栄養豊富!ビタミンA、C、E、K、葉酸、カルシウム、鉄分などがたっぷり詰まった立派な緑黄色野菜で、免疫力を高める、心筋梗塞や動脈硬化や高血圧を防ぐ、骨を強くするなどの効果を発揮します。
大根の葉の栄養がすごい!炒め物1皿分の栄養価と7つの効果とは?

9位:春菊

春菊のおひたし

春菊のおひたし
(1/2袋分:64g)に
64μg

春菊1/2束(80gほど)を茹でると約64gに。生ではなく茹でた春菊の栄養価です。

10位:里芋

里芋の煮っころがし

里芋の煮っころがし1皿
(里芋5個:210g)に
63μg

1日に必要な葉酸の26%が含まれています。

これは生の里芋を使った場合の栄養価です。冷凍の里芋を使うと46μgとやや少なめになります。

*-*-*-*-*

葉酸の多い野菜を1~10位までお伝えしました。次は11~20位の野菜です。

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11~20位の野菜

葉酸の多い野菜、11~20位です。

葉酸の必要量
12歳以上なら、
女性も男性も240μg

女性は34μg多く、男性は49μg多く、摂れています。

※必要量について補足
妊活~妊娠3ヶ月:640μg
妊娠4ヶ月~出産:480μg
授乳期:340μg

11~20位の野菜には40~60μg。1日分の葉酸の17~25%が含まれています。

11位:水菜

水菜のサラダ

水菜のサラダ(1/4袋分:43g)に
60μg

水菜のサラダ1皿には女性の1日分の葉酸の25%が含まれています。

水菜はビタミンK、C、E、鉄分、カルシウム、カリウムが豊富な野菜。強い骨をつくる、感染症から守る、美肌、疲労回復、サラサラ効果などを発揮します。
水菜は栄養の宝庫!サラダ1皿の栄養価と7つの効果とは?

12位:レタス

レタス1/4玉分のサラダに
54μg

サニーレタスに含まれる葉酸(84μg)の2/3と、やや少なめになります。

13位:ミニトマト

ミニトマト10個(150g)に
53μg

普通のトマト1個の重さ(約150g)に合わせるとミニトマトなら10個。この栄養価を紹介しています。

ちなみに普通のトマト1個(150g)の葉酸は33μg。ミニトマトはその1.6倍です。

ミニトマトは普通のトマトよりも栄養豊富!β-カロテンは1.8倍、ビタミンB2は2.5倍、ビタミンCは2.1倍、カルシウムは1.7倍、鉄分や亜鉛は2倍、食物繊維は1.4倍と、あらゆる栄養が多も含まれています。

14位:もやし

もやし

緑豆もやしの炒め物
(1/2袋:100g)に
49μg

もやしは葉酸のほかにも、ビタミンE、モリブデン、銅、不溶性食物繊維が豊富や野菜。貧血の予防・改善、疲労回復、デトックス、動脈硬化や心筋梗塞の予防などのはたらきがあります。
もやしの栄養がすごい!1/2袋あたりの栄養価と6つの効果とは?

15位:オクラ

オクラ5本(43g)に
47μg

女性の1日分の葉酸の20%が含まれています。

オクラには葉酸のほか、ビタミンK、E、食物繊維もたっぷり!心筋梗塞や動脈硬化の予防、高血圧の予防、血糖値をおさえる、便秘解消、疲労回復などの効果を発揮します。
オクラの栄養がすごい!5本あたりの栄養価と7つの効果とは?

16位:小松菜

小松菜のおひたし小鉢一皿(50g)に
43μg

小松菜1袋を茹でて株元を取り除くと200gほどに。これを4人分としました。生ではなく茹でた小松菜の栄養価です。

17位:大根

大根の煮物

大根の煮物1皿(130g)に
43μg

大根を3センチ幅で輪切りにすると150g。これを煮ると130gほどになります。

大根の葉っぱなら50gあたりに葉酸は70μg。大根の煮物の1.6倍も含まれています。

18位:トマト水煮缶詰(ホール:食塩無添加)

トマトの水煮200gに
42μg

19位:ゴーヤ

ゴーヤチャンプル1皿
(1/4本:53g)に
42μg

20位:なす

麻婆茄子

なす2本分の炒め物に
40μg

なすのヘタを取り除くと1本が72gほど。生ではなく油で炒めたなす2本分の栄養価です。1日に必要な葉酸の17%が含まれています。

なすはビタミンE、2種類の食物繊維、カリウムも豊富や野菜。動脈硬化や心筋梗塞の予防、血圧・中性脂肪・血糖値の改善、便秘解消、貧血予防などが期待できます。
なすの栄養がすごい!1食分あたりの栄養価と7つの効果とは?

*-*-*-*-*

葉酸の豊富な野菜を20位までランキングでお伝えしました。もう一度グラフを見てみましょう。

葉酸が豊富な野菜のランキングのグラフ

枝豆一皿には1日分の葉酸の84%も!ほうれん草、ブロッコリー、サニーレタスなどの緑の野菜には葉酸がしっかりと含まれていますね。

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葉酸の多い野菜:まとめ

葉酸の効果、1日の必要量と私たちの摂取量、野菜に含まれる量をお伝えしました。

葉酸の多い野菜:枝豆、ほうれん草、アスパラガス、ブロッコリー、サニーレタス、白菜、キャベツ、大根の葉、春菊、さといも、ミニトマトなど

葉酸の効果:おなかの赤ちゃんの発育を守る、子供の成長を支える、貧血予防、肌や粘膜を整える

不足すると?:胎児の発育不全、口内炎、肌荒れ、巨赤芽球性貧血、子供の十分な成長が妨げられる

摂りすぎると?:心配ありません。一般的な食生活で問題が出るほどの摂りすぎになることもまずなく、余分な葉酸は尿で排出されます。

1日の必要量:12歳以上の場合、女性は240μg(摂取量は274μg)、男性も240μg(摂取量は289μg)

不足しやすい人は?:お酒をよく飲む人、アスピリンやピルを飲んでいる人、胃腸の手術を受けた人、高齢者、野菜をあまり食べない人、小食な人

葉酸は不足しにくいとはいえ、お酒をよく飲む人や野菜をあまり食べない人には不足しがちな栄養素。

疲れを残さず元気に過ごすためにも葉酸の多い野菜を意識して食べましょう!

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執筆者プロフィール
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊

1995年から栄養学を学び栄養補助食品の販売業務に従事。以来、健康食品・健康器具の販売など10年の業務経験とともに整体師から自律神経などを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
内科医・医学博士の堀田忠弘先生監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」、リラックスジェル「プアーナ」など天然由来成分100%の健康商品の販売で18年目を迎える。

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