つるんとしたヌメリが特徴的ななめこ。1年を通して手軽に手に入るなめこは栄養豊富で生活習慣病の予防にも効果を発揮します。
そんななめこにはどんな栄養が多いのか、ご存じですか?
ここでお伝えする内容を読むと、
- なめこにはどの栄養が多い?
- 30g食べると1日分の栄養の何%が摂れる?
- なめこの健康効果は?
- どんな人こそ食べるべき?
といったことがはっきりとわかります。
なめこの栄養を上手に活用して元気な毎日を過ごしましょう。
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なめこ30gの栄養価
なめこに多い栄養は、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、水溶性と不溶性の食物繊維、銅、カリウムなど。
一度にたくさん食べるわけではないので栄養素も「ぎっしり」とまでは言えません。それでも代謝のビタミンB群や生活習慣病予防の水溶性食物繊維などが多く含まれています。
なめこの効果として、疲労回復、貧血予防、中性脂肪やコレステロールを減らす、お腹の赤ちゃんの成長促進、美白・美肌、美髪などが期待できます。
では1日に食べるなめこの量をなめこ汁一杯分(30g)として……
- なめこを30g食べると、
1日分の栄養の何%が摂れる? - なめこに多い栄養は何?
- どんな効果が期待できる?
についてお伝えします。
なめこ30g
=小さいスプーン2杯ほど
なめこは1袋が約100g。なめこおろしやなめこ汁など、一度に食べる量の目安は約30g。小さいスプーン2杯ほどです。
なめこに多いビタミン
なめこを30g食べると女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
なめこ30gに多く含まれているビタミンは次の3つ。女性の1日に必要な量の何%を摂れるのかというと……
ナイアシン | 12% |
葉酸 | 8% |
パントテン酸 | 8% |
なめこに含まれているのはビタミンB群のみ。わずか30gでもこの3つのビタミンはたっぷり含まれています。
では次に、なめこにはどんなミネラルが多いのかお伝えします。
なめこに多いミネラル
なめこ30gで女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?
なめこに豊富なミネラルは銅とカリウム。女性の1日分のミネラルの何%を摂れるのかというと……
銅 | 5% |
カリウム | 3% |
ビタミンB群とくらべてミネラルは少なめ。銅は貧血や骨粗しょう症を防ぐはたらきの高い栄養です。
では、なめこ30gに含まれる食物繊維をお伝えしてから、なめこの7つの効果効能を紹介します。
なめこに多い食物繊維
なめこを30g食べると1日に必要な量の何%が摂れるでしょうか?
水溶性食物繊維 | 6% |
不溶性食物繊維 | 4% |
きのこと言えば食物繊維。ただ、しめじやえのきたけと違って、なめこは一度にたくさん食べることがあまりないので、1食分で摂れる量も少なくなります。
では、
なめこに多い栄養には
どんな効果があるのでしょうか?
私たちはその栄養が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
なめこに多い栄養とその効果
なめこ30gの栄養価のなかで、女性が1日に必要な量に対して多い順に、
ナイアシン | 12% |
葉酸 | 8% |
パントテン酸 | 8% |
水溶性食物繊維 | 6% |
銅 | 5% |
ではこの5つの栄養は……
- 私たちはどのくらい摂れている?
- なめこ30gでどのくらい補える?
- どんなはたらきがある?
についてお伝えします。
ナイアシン
なめこにもっとも多い栄養はナイアシン。肉や魚などに多く含まれている栄養素です。
なめこのナイアシンの量
1日に必要なナイアシンは
女性が12mgNE、男性が15mgNE。
なめこ30gに1.4mgNE。
私たちは普段からナイアシンをどのくらい摂れていて、なめこ30gでどう増えるのでしょうか?
女性が摂れている量は、233%
なめこ30gに、12%
合計で、245%
男性が摂れている量は、224%
なめこ30gに、10%
合計で、234%
ナイアシンは食べ物に含まれるトリプトファンからも作られるので、不足しにくい栄養。また余った分は尿として排出されるので摂りすぎの心配もありません。
ナイアシンの効果
ナイアシンのおもなはたらきは次の4つ。
- 疲労回復:
糖質と脂質をエネルギーに変える - 二日酔いや悪酔いを防ぐ:
アルコールをすばやく分解する - シミやソバカスを改善する:
コラーゲンをつくってシワを防ぎ、メラニンをおさえてシミも防ぐ - 精神をおだやかに安定させる
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、「ナイアシン解説」
葉酸
2番目に多く含まれる葉酸。胎児の発育を守ったり、血液をつくるはたらきの栄養です。
なめこの葉酸
1日に必要な葉酸は
女性も男性も240μg。
なめこ30gには20μg。
では普段からどのくらい摂れていて、なめこ30gでどう増えるかというと……
女性が摂れている葉酸は、118%
なめこに、8%
合計で、126%
男性が摂れている葉酸は、123%
なめこに、8%
合計で、131%
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「葉酸解説」
葉酸の効果
おもに次の4つのはたらきがあります。
- 妊娠中のお腹の赤ちゃんの成長を守る:
先天性異常である「神経管閉鎖障害」のリスクを減らす - 貧血を予防する:
ビタミンB12と一緒に血液(赤血球)を作る - 細胞をつくるサポート
- 肌や粘膜を守って整える:
新陳代謝を高めて肌のターンオーバーを促進する
お酒をよく飲む人、アスピリンやピルを飲んでいる人は葉酸不足になりがち。
また葉酸はお腹の赤ちゃんの成長を守る栄養。子供を授かりたいと思った時からしっかり摂るようにしましょう。
▼妊娠の1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月まで
通常の1日240μg + 400μg
▼それ以降の妊娠中
通常の1日240μg + 240μg
▼産後の授乳期間中
通常の1日240μg + 100μg
ただしレバーやほうれん草(生)やパパイヤは、葉酸は多いのですがこの時期はおすすめしません。
レバーには妊娠中に摂りすぎてはいけないビタミンAが豊富。生のほうれん草は豊富なシュウ酸が尿路結石の原因になることも。パパイヤには子宮収縮を引き起こす成分が多く含まれています。
この時期は、枝豆、ほうれん草ならおひたし、ブロッコリー、サニーレタス、いちご、マンゴー、天津甘栗、焼きのり、豆乳、納豆などの 葉酸の多い食べ物でしっかりと摂りましょう。
パントテン酸
なめこに3番目に豊富な栄養はパントテン酸。ビタミンB群のひとつで、美髪や免疫を高めるはたらきの栄養です。
なめこのパントテン酸
1日に必要なパントテン酸は
女性も男性も5.0mg。
なめこ30gには0.4mg。
なめこを食べると……
女性が摂れている量は、106%
なめこには、8%
合計で、114%
男性が摂れている量は、121%
なめこには、8%
合計で、129%
パントテン酸はいろんな食べ物に含まれていて不足しにくい栄養。摂りすぎても尿として排出されるので心配ありません。
パントテン酸が不足しやすい人は、コーヒーをよく飲む人、お酒をよく飲む人、ストレスが多い人など。パントテン酸の多い食べ物を食べるようにしましょう。
パントテン酸の効果
おもに次の5つのはたらきがあります。
- エネルギーを作る
- 免疫力を高める
- ストレスへの抵抗力を高める
- 肌や髪を美しく整える
- 生活習慣病の予防
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「パントテン酸解説」
水溶性食物繊維
4番目に豊富な栄養で昆布などの海藻や果物に豊富。生活習慣病を予防するはたらきに期待が高まっています。
なめこの水溶性食物繊維
1日に必要な量は
女性が6g、男性が7g。
なめこ30gに0.3g。
女性が摂れている量は、58%
なめこには、6%
合計で、64%
男性が摂れている量は、51%
なめこには、5%
合計で、56%
※食物繊維全体で1日に必要な量は女性18g、男性21g。「水溶性:不溶性=1:2」が推奨されているので、上記のとおり女性6g、男性7gとしています。
私たちは1日に必要な量の半分程度とまったく摂れていません。なめこにも含まれていますが、必要な量には全然足りません。
水溶性食物繊維が多い食べ物のなかには、寒天、ドライいちじく、とろろ昆布、もち麦(お米にまぜて炊くだけ)、豆腐、納豆、枝豆など、料理不要のものもたくさん。ぜひ積極的に食べるようにしましょう。
水溶性食物繊維の効果
おもに次の6つのはたらきがあります。
- 中性脂肪を減らす
- コレステロールを下げる
- 血糖値の上昇をおさえる
- 便秘の解消(便が固いタイプの便秘)
- 血圧を下げる
- ダイエット
生活習慣病が気になる世代にとって水溶性食物繊維は強い味方。なのに私たちがもっとも摂れていない栄養なのです。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」、NHK健康チャンネル「食物繊維のスーパーパワー」、農林水産省「ビタミンと食物繊維」
銅
なめこに5番目に多く含まれる栄養は銅。感染症や貧血を予防するなどのはたらきがあります。
なめこの銅
1日に必要な銅は
女性が0.7mg、男性が0.9mg。
なめこ30gに0.04mg。
女性が摂れている銅は、149%
なめこには、5%
合計で、154%
男性が摂れている銅は、133%
なめこには、4%
合計で、137%
【関連記事】銅の多い食べ物30選【1食分で比較】摂取量や効果も!
銅の効果
銅にはおもに次の5つのはたらきがあります。
- 風邪など感染症から守る
- 貧血を予防する
- 骨粗鬆症や動脈硬化を予防する
- いろんな病気や老化を予防する
- 健康な黒い髪や弾力のある肌をつくる
「貧血といえば鉄分不足」というイメージですが、銅が不足することで起こる「銅欠乏性貧血」というものもあります。
「鉄分を摂っているけど貧血がなかなか良くならなくて……」というあなた。銅が不足していませんか?
銅は不足しにくい栄養ですが、こんな人は銅不足に注意が必要。
- ストレスが多い
→ 体から排出される銅の量が多くなります - 亜鉛のサプリメントを飲んでいる
→ 銅の吸収がさまたげられてしまいます
レバー、ナッツ類、さといも、枝豆、豆腐、納豆、豆乳など、銅の多い食べ物を積極的に食べるよう心がけてください。
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なめこに多く含まれる栄養とそのはたらきを紹介しました。最後にこれらをまとめて、
なめこを食べると
どんな効果が得られる?
どんな人こそ食べるといいの?
についてお伝えします。
なめこの7つの効果効能
なめこにはビタミンB群、食物繊維、銅、カリウム、鉄分などいろんな栄養が豊富。
これらの栄養のはたらきから、なめこに期待される効能をまとめてみました。
- 疲労回復、いつも元気に
脂質・糖質・たんぱく質を分解してエネルギーをつくる - 貧血を予防する
赤血球など血液をつくる - 中性脂肪を減らす
脂肪が中性脂肪となって体に蓄積される前に体から排出する - コレステロールを減らす
コレステロールを体から排出する - お腹の赤ちゃんの成長を守る
先天性異常である「神経管閉鎖障害」のリスクを減らす - 肌荒れやシミ・そばかすを防ぐ
肌のターンオーバーを促進する - いたんだ髪を整えて黒く美しい髪に
ということで、なめこをぜひ食べてもらいたい人は……
こんな人こそなめこを食べて!
なめこをぜひ食べてほしい人はこちら!
- 毎日忙しく活躍している人
- 貧血ぎみな人
- お腹まわりが気になる人
- 肌荒れ・シミ・そばかす・口内炎が気になる人
- 髪のパサつきが気になる人
- お酒をよく飲む人
- コーヒーを良く飲む人
- ストレスの多い人
- 妊活中~産後の授乳期のママ
仕事に家事に育児にとストレスのなかで忙しく過ごす世代、プレママから授乳期のママさんなどにぜひ食べてもらいたいのがなめこなのです。
なめこに多い栄養:まとめ
なめこに多い栄養と健康効果を紹介しました。
なめこに多い栄養:女性に必要な量に対して多い順に、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、水溶性と不溶性の食物繊維、銅、カリウムなど
なめこの効果:疲労回復、貧血予防、中性脂肪やコレステロールを減らす、お腹の赤ちゃんの成長促進、美白・美肌、美髪など
スプーンに2~3杯のなめこにもたくさんの栄養と効能がつまっています。ぜひ普段の食生活に取り入れてみてください。