ビタミンKは骨を丈夫にして骨密度を高める栄養素。
骨粗しょう症を予防したい、いつまでも自分の足で歩きたい、と思いますよね?
ビタミンKは葉物野菜や納豆にたっぷり!
そこで、身近な野菜の中から1食分あたりでビタミンKの多い野菜を20位までランキングで紹介します。
この記事を読むと、どの野菜をどのくらい食べると1日に必要なビタミンKの何%を摂ることができるのか、手に取るようにわかります。
ビタミン・ミネラルが豊富や野菜で強い体を維持しましょう!
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ビタミンKの多い野菜ランキング
ビタミンKが多い野菜は、春菊、小松菜、ほうれん草、白菜、キャベツ、サニーレタス、ブロッコリー、豆苗など。
1食分あたりの含有量で20位までランキングにしたグラフがこちらです。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
葉物野菜を中心に、緑の野菜に多く含まれています。春菊、白菜、小松菜なら1日に必要なビタミンKをまるまる摂ることができます。
ビタミンKの効果には、骨を強くして骨密度を維持する、出血した血を固めて止血する、必要なく血を固めないように調整する、などがあります。
ところで、私たちは普段からビタミンKをしっかり摂れているのでしょうか?
1日に必要なビタミンKと私たちが摂れている量を比べてみると……
女性は242μg、男性は250μg摂れています。必要量の1.6倍なので十分ですね。
ではこの20位までの野菜の「1食分に含まれるビタミンK」をくわしくお伝えしていきます。
1~10位の野菜
まずは1~10位の野菜です。
ビタミンK:18歳以上なら……
女性の必要量=150μg
平均の摂取量=242μg
男性の必要量=150μg
平均の摂取量=250μg
※1μg(マイクログラム)は1mg(ミリグラム)の1000分の1。1gの100万分の1です。
1~10位の野菜には52~294μg。1日に必要なビタミンKの34%~196%を摂ることができます。
1位:春菊
春菊のおひたし一皿
(1/2袋:64g)に
294μg
春菊1/2束(80gほど)を茹でると約64gに。生ではなく「茹でた春菊の栄養価」です。
1日に必要なビタミンKの約2倍も摂ることができます。
春菊はビタミンKとβ-カロテンが抜群に多く、ビタミンE、葉酸、食物繊維、カルシウム、鉄分もぎっしり!風邪予防、動脈硬化や心筋梗塞を防ぐ、子供の成長促進、強い骨をつくる、貧血予防が期待できます。
春菊には栄養が凝縮!おひたし1皿の栄養価と8つの効果とは?
2位:白菜
白菜の炒め煮一皿
(1/8玉:188g)に
164μg
1日に必要なビタミンKの109%。こちらも生ではなく「煮た白菜の栄養価」です。
3位:小松菜
小松菜のおひたし一皿
(1/4袋:50g)に
160μg
小松菜1袋を茹でて株元を取り除くと200gほどに。これを4人分としました。生ではなく茹でた小松菜の栄養価です。
4位:ブロッコリー
ブロッコリーの温野菜(1/3株)に
137μg
ブロッコリーの茎や葉を除いて1/3株を茹でると72gほどに。生ではなく茹でたブロッコリーの栄養価です。
ブロッコリーはビタミンC、K、葉酸、食物繊維などいろんな栄養が凝縮!生活習慣病予防、風邪を早く治す、便秘解消、ストレスから守る、胎児の発育を守る、美肌に効果を発揮します。
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5位:大根の葉
大根の葉の炒め物
(大根1/3本分:50g)に
135μg
大根1本に葉っぱは約150g。その1/3の50g(小皿1皿ほど)の栄養価です。
大根の葉は立派な緑黄色野菜。ビタミンA、C、E、K、葉酸、カルシウム、鉄分ほかさまざまな栄養がぎっしり詰まっています。
6位:ほうれん草(サラダ)
ほうれん草のサラダ一皿
(1/4袋:45g)に
122μg
1日に必要なビタミンKの81%も摂ることができます。
ちなみに同じ量のほうれん草をおひたしにすると、ビタミンKの量は106μgでやや少なくなります。
ほうれん草はビタミンA、C、K、葉酸、カリウム、マグネシウム、鉄分もたっぷり!動脈硬化の予防、血圧を下げる、貧血予防、肌や粘膜を整える、胎児や小さな子供の成長を促進する効果があります。
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7位:サニーレタス
サニーレタス1/4玉(70g)のサラダに
112μg
ちなみにほぼ同じ量の普通のレタスには22μg。サニーレタスの1/5程度しか含まれていません。
8位:キャベツ
キャベツ2枚(100g)の炒め物に
78μg
9位:ニラ
ニラ1/4束
(レバニラ炒め1皿分)に
53μg
ニラ1/4束は株元を取り除くと24gほど。1日に必要なビタミンKの35%になります。
10位:水菜
水菜のサラダ
(1/4袋:43g)に
52μg
水菜にはビタミンC、E、葉酸、鉄分、カルシウム、カリウムも豊富。貧血予防、美肌、疲労回復、胎児の発育を守る、アンチエイジングが期待できます。
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ビタミンKの多い野菜を1~10位までお伝えしました。次は11~20位の野菜です。
11~20位の野菜
ビタミンKの多い野菜、11~20位です。
ビタミンKの必要量
女性も男性も150μg
男女ともに普段から必要量の1.6倍ほど摂れています。
11~20位の野菜には14~42μg。1日分のビタミンKの9%~28%が含まれています。
11位:豆苗
豆苗のサラダ1皿
(1/4パック:20g)に
42μg
1日分のビタミンKの28%を摂ることができます。
豆苗は根元のスポンジ部分を除くと1パックの可食部は約85g。その1/4を1食分として紹介しています。
12位:かいわれ大根
かいわれ大根のサラダ1皿
(1/2パック:20g)に
40μg
かいわれ大根はビタミンC、E、葉酸、モリブデンも豊富。風邪を早く治す、アンチエイジング、動脈硬化や心筋梗塞の予防、胎児の発育を守る、貧血の予防に効果があります。
かいわれ大根の栄養がすごい!1パックの栄養価と8つの効果とは
13位:きゅうり
きゅうり1本(98g)に
33μg
14位:オクラ
オクラ5本(43g)に
31μg
15位:ゴーヤ
ゴーヤチャンプル1皿
(1/4本:53g)に
24μg
生のゴーヤではなく「油で炒めたゴーヤの栄養価」です。1日分のビタミンKの16%を摂ることができます。
夏の日差しを受けて成長するゴーヤは抗酸化力の高いビタミンCやEがたっぷり!葉酸や不溶性食物繊維も多く、アンチエイジング、貧血予防、デトックス、ストレスから守る、疲労回復に効果を発揮します。
ゴーヤの栄養がすごい!1食分の栄養価と8つの効果は?
16位:アスパラガス
アスパラガスの温野菜(3本:48g)に
22μg
17位:レタス
レタス1/4玉(74g)のサラダに
22μg
7位のサニーレタスは112μg。レタスの5倍も含まれています。
18位:枝豆(冷凍ものを解凍)
小皿に一盛りの枝豆(65g)に
18μg
冷凍枝豆の1/3袋(130g)のさやを除いた豆の部分(65gほど)の栄養価です。
※枝豆は「豆」ではなく分類上「野菜」となるのでこのランキングに入れました
19位:かぼちゃ
かぼちゃの煮物2切れ(77g)に
17μg
煮物サイズにカットしたかぼちゃ2切れの栄養価です。1/4玉のかぼちゃを4人分とした場合の量ですね。
かぼちゃは少しの量にもビタミンA、C、E、マグネシウム、不溶性食物繊維がぎっしり!動脈硬化や心筋梗塞の予防、免疫力アップ、アンチエイジング、便秘解消、美肌・美髪が期待できます。
かぼちゃには栄養が凝縮!その高い栄養価と7つの効果とは?
20位:にんじん
にんじん1/2本の炒め物に
14μg
1日分のビタミンKの9%が含まれています。
にんじんといえばβ-カロテン(ビタミンA)ですね。私たちはかなり不足している栄養素ですが、1/2本に1日分のビタミンAの80%以上も含まれています。
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ビタミンKの豊富な野菜をランキングで20位までお伝えしました。もう一度グラフを見てみましょう。
野菜のなかでも緑の野菜に豊富。小松菜、ほうれん草、ブロッコリー、サニーレタスなど取り入れやすい野菜に多く含まれています。
ところで、ビタミンKには具体的にどんな効果があるのか、足りないとどんな影響があるのか、ご存じですか?
そこで、
- ビタミンKの3つの効果
- 足りないとどうなる?
- 摂りすぎるとどうなる?
そしてあらためて、
- 1日に必要なビタミンK
- 私たちの実際の摂取量
- ビタミンKが足りない人
についてお伝えします。
ビタミンKの効果
ビタミンKにはどんな効果があるのでしょうか?また足りなくなったり摂りすぎるとどんな影響があるのでしょうか?
ビタミンKの3つの効果とは?
ビタミンKの効果は、骨を丈夫にしたり出血時にすばやく止血するなど。くわしくはこちらの3つです。
- 骨を丈夫にして骨密度を維持する
カルシウムを骨に取り込んだり、骨からカルシウムが溶け出さないようにして、骨密度を高める - 出血した血を固める
血液を固めて止血するための物質を作って、すばやく止血する - 血液のスムーズな流れをサポートする
出血していない場所では血液が固まらないようにして、血液の流れを支える
ビタミンKが足りないと?
ビタミンKが足りないと骨が弱くなるなど、次のような影響をきたす場合があります。
- 骨粗しょう症、骨密度の低下
- 骨が折れやすくなる
- 出血時に血が止まりにくくなる
- 月経による出血が増加する
ビタミンKはいろいろな食べ物に含まれていますし、腸の中でも作られるので、一般的な食生活なら足りなくなることはまずありません。
ビタミンKを摂りすぎると?
ビタミンKは摂りすぎでも体調不良につながることはまずないでしょう。
ただワーファリン(血を固めないようにする薬)を服用している方は医師の指示に従ってください。
なお、サプリメントでビタミンKを摂る場合は摂りすぎないように用量を守ってください。
※参考サイト:
国立健康・栄養研究所「ビタミンK解説」
骨を強くするビタミンK。1日にどのくらい摂るのがよいのでしょうか?
ビタミンKの必要量と摂取量
1日に必要なビタミンKはどのくらいなのか、私たちは実際にどのくらい摂れているのか、もう一度お伝えします。
1日に必要なビタミンK
ビタミンKの必要量
18歳以上なら、
女性も男性も150μg
※1μg(マイクログラム)は1mg(ミリグラム)の1000分の1。1gの100万分の1です。
そして私たちは実際にどのくらい摂れているのかというと……
私たちの実際の摂取量
私たちの実際の摂取量(摂れている量)はこちら。
ビタミンKの実際の摂取量
18歳以上では……
女性の必要量:150μg
平均の摂取量:242μg
92μg(61%)多く摂れています
男性の必要量:150μg
平均の摂取量:250μg
100μg(67%)多く摂れています
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準-2020年版」、国立健康・栄養研究所「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
男女ともに十分な量のビタミンKが摂れています。
不足しにくいビタミンKですが、なかには足りていない人も。それは……
ビタミンKが足りない人
ビタミンKが足りない傾向にある人はこちら。
- 食生活が極端にかたよっている
- 抗生物質を長期間飲んでいる
腸内環境の乱れからビタミンKの吸収率が低下している - 肝臓の病気をしている
ビタミンKの吸収率が低下する - 新生児や乳幼児
腸内で作られるビタミンKの量がまだ少ないうえに、母乳にもあまり含まれていない - 高齢者
腸のはたらきが低下してビタミンKの吸収率が低くなる
あてはまるようでしたらビタミンKの多い食べ物を積極的に食べましょう。
ビタミンKの多い野菜:まとめ
ビタミンKの多い野菜、効果、必要な量と私たちの摂取量についてお伝えしました。
ビタミンKの多い野菜:春菊、小松菜、ほうれん草、白菜、キャベツ、サニーレタス、ブロッコリー、豆苗
ビタミンKの効果:骨を丈夫にする、出血した血を固める、血液のスムーズな流れをサポートする
足りないと?:骨粗しょう症、骨密度の低下、骨折しやすい、出血時に血が止まりにくい、月経による出血が増加する
摂りすぎると?:摂りすぎでも体調不良につながることはまずないでしょう
1日の必要量:18歳以上の場合、女性も男性も150μg。男女とも普段から必要量の1.6倍も摂れています。
足りない人:食生活が極端にかたよっている、抗生物質を長期間飲んでいる、肝臓の病気をしている、新生児や乳幼児、高齢者
骨を強くするビタミンK。野菜不足を感じる方は意識して食べてみてはいかがでしょうか?