ゴーヤといえば適度な苦みが食欲をそそる夏野菜。夏バテ対策にも疲労回復にもおすすめです。
そんなゴーヤは栄養素の宝庫でもあること、ご存じですか?
これからお伝えする内容を読むと、
- ゴーヤはどんな栄養素が多い?
- ゴーヤチャンプルを1皿食べると1日に必要な栄養の何%が摂れる?
- ゴーヤにはどんな効果効能がある?
- どんな人が食べるといいの?
などが手に取るようにわかります。栄養豊富なゴーヤを上手に食べて元気な毎日を過ごしましょう。
ゴーヤ1食分の栄養価
ゴーヤにはどんな栄養素が多いのでしょうか?
よく100gあたりの栄養価が紹介されていますが、ここでは、
ゴーヤチャンプルを1皿食べると、
1日の栄養素の何%が摂れる?
ゴーヤに多い栄養素は何?
どんな効能が期待できる?
といったかたちでお伝えします。
ゴーヤチャンプル1皿:
ゴーヤ1/4本(53g)。
ゴーヤ1本は約250g。種をとりのぞくと可食部は213g。この1/4の53gを1皿分としました。※ゴーヤチャンプル1皿のなかのゴーヤに含まれる栄養価(炒めたゴーヤの栄養価)を紹介します。

ゴーヤに多いビタミンは?
まずはビタミン。
ゴーヤチャンプルを1皿食べると、女性にとって1日に必要なビタミンの何%が摂れるのでしょうか?

※参考サイト:文部科学省「食品成分データベース」
ゴーヤチャンプル1皿分のゴーヤに多い栄養素は、ビタミンの中では……
ビタミンC | 39.8% |
葉酸 | 17.4% |
ビタミンK | 15.9% |
ビタミンE | 8.0% |
ビタミンCがダントツでたっぷり!1日に必要な量の半分近くも摂ることができます。
次はゴーヤにはどんなミネラルが多いのかをお伝えします。
ゴーヤに多いミネラルは?
女性にとって1日に必要なミネラルの何%を摂ることができるのでしょうか?

ゴーヤチャンプル1皿分のゴーヤに多いミネラルは……
モリブデン | 21.2% |
カリウム | 6.9% |
クロム | 5.3% |
モリブデンは多いものの、そのほかのミネラルでは特別多いものはありません。
では最後に、ゴーヤの食物繊維の量をお伝えしてからゴーヤの8つの効果効能を紹介します。
ゴーヤに食物繊維は多い?
ゴーヤチャンプル1皿分の食物繊維の量は……

不溶性食物繊維 | 10.2% |
水溶性食物繊維 | 4.4% |
食物繊維は水溶性と不溶性を1:2の割合で摂ることがおすすめ。ゴーヤは2種類の食物繊維がバランスよく含まれています。
ただ、私たち日本人は不溶性食物繊維より水溶性食物繊維のほうがまったく足りていません。
1日の目標に対して、女性はわずか58%、男性はさらに少なく51%とたったの半分。
ひじき、とろろ昆布、さといも、大豆、もち麦、豆腐、枝豆、ブロッコリーなど、水溶性食物繊維の多い食べ物を意識して食べるようにしましょう。
では、
ゴーヤに多い栄養素の効果効能は?
私たちはその栄養素が足りている?
ゴーヤに多い栄養素とその効果効能

女性の1日の目標量に対して、ゴーヤ1皿に多い栄養素5つがこちら。
ビタミンC | 40% |
モリブデン | 21% |
葉酸 | 17% |
ビタミンK | 16% |
不溶性食物繊維 | 10% |
では順番に、その栄養素をどのくらい補えるのか、どんな効果があるのか、についてお伝えしていきますね。
ビタミンC
ゴーヤにもっとも多い栄養素はビタミンC。
ゴーヤはビタミンCの多い野菜の中でもトップランクの多さ。ミニトマト、ピーマン、キャベツについで4番目に多く含まれています。
ゴーヤ1食分のビタミンCは?
ビタミンCの1日の目標量は
女性も男性も100mg。
ゴーヤチャンプル1皿には40mg。
1日の目標量の40%です。
ところで……
「私たちはビタミンCがちゃんと摂れている?」
「ゴーヤチャンプルを1皿食べるとビタミンCはどのくらい増える?」
女性の場合をみてみると……

女性:
平均摂取量=96%
ゴーヤ1皿=40%
合計=136%
男性:
平均摂取量=91%
ゴーヤ1皿=40%
合計=131%
毎日ゴーヤチャンプルを食べるわけではないですが「1皿でこんなにビタミンCが摂れる」という参考になさってください。
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、e-ヘルスネット「抗酸化ビタミン」、国立健康・栄養研究所「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」、「ビタミンC解説」
ビタミンCの効果効能は?
ビタミンCのおもな効果は次の7つ。
- 血管・皮膚・骨を強くする
- 免疫力を高める
(ウイルスへの抵抗力アップ) - 老化や病気を予防する
(抗酸化作用) - ストレスから守る
- 鉄分の吸収を助ける
- コレステロールをおさえる
- シミを防ぐ
ストレスの多い人はビタミンCの消費量も多くなります。
ビタミンCは体のなかに貯めておけない栄養素。果物などからもこまめに摂ることがおすすめです。
【関連記事】ビタミンCの多い果物ランキング20【1食分】で比較!
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モリブデン

ゴーヤに2番目に多い栄養素はモリブデン。貧血予防、疲労回復、デトックスなどのはたらきがあります。
ゴーヤのモリブデンの量は?
ゴーヤチャンプル1皿分の
モリブデンは4.24μg。これは、
- 女性:1日の目標量の21%
- 男性:1日の目標量の14%
モリブデンは、私たちが普段どのくらい摂れているのかの調査はないですが、一般的には不足することも摂りすぎることもないようです。
ちなみにモリブデンの多い食べ物はこちら。
モリブデンの多い食べ物ランキング30【1食分】で比較!
モリブデンの効果は?
モリブデンのおもな効果は次の6つ。
- 血液をつくる
(鉄分のはたらきを促進) - 糖質、脂質の代謝を助ける
- 尿酸の代謝を助ける
- 体に有毒な物を分解する
- 食べ物の消化を促進する
(消化酵素のはたらきをサポート) - 余分な銅を排出する
葉酸
ゴーヤに3番目に多い栄養素は「葉酸」。お腹の赤ちゃんの発育だけでなく、貧血予防にも大切なビタミンです。
ゴーヤ1食分の葉酸の量は?
葉酸の1日の目標量は
女性も男性も240μg。
ゴーヤチャンプル1皿には42μg。
1日の目標量の17%です。
では私たちは葉酸がちゃんと摂れている?ゴーヤチャンプル1皿でどう増える?

女性:
平均摂取量=118%
ゴーヤ1皿=17%
合計=135%
男性:
平均摂取量=123%
ゴーヤ1皿=17%
合計=140%
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「葉酸解説」
葉酸の効果効能は?
葉酸のおもな効果は次の4つ。
- 妊娠中のお腹の赤ちゃんを正常に成長させる
- 血液(赤血球)を作るサポート
- 細胞をつくるサポート
- 肌や粘膜を守って整える
妊娠中期から後期は2倍の480μg。授乳中のママさんは1.4倍の340μgが推奨されています。
また子供を授かるためにも葉酸は大切と言われています。
子供を授かりたいと思ったタイミングから、枝豆、いちご、ほうれん草、ブロッコリーなど、葉酸の多い食べ物を意識して食べるのがいいですね。
ビタミンK
ゴーヤに4番目に多い栄養素はビタミンK。骨を丈夫にしたり、止血をするはたらきがあります。
ゴーヤ1食分のビタミンKの量は?
ビタミンKの1日の目安量は
女性も男性も150μg。
ゴーヤチャンプル1皿には24μg。
1日の目安量の16%です。

女性:
平均摂取量=157%
ゴーヤ1皿=16%
合計=173%
男性:
平均摂取量=164%
ゴーヤ1皿=16%
合計=180%
ビタミンKはいろいろな食べ物に含まれているので、不足しにくい栄養素です。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンK解説」
ビタミンKの効果は?
ビタミンKのおもな効果は次の2つ。
- 骨を丈夫にする
- 切り傷など出血した血を固める
ビタミンKのなかでも骨を丈夫にするはたらきが高いのは納豆に含まれるビタミンK。
ひきわり納豆には粒納豆をはるかに超えるビタミンK、そしてビタミンB群、鉄分、銅、食物繊維などが豊富。ひきわり納豆の栄養価と効能はこちらをご覧ください。
ひきわり納豆に多い栄養素は?1パックの栄養価と8つの効果効能
不溶性食物繊維
ゴーヤの栄養素で5番目に多いのが不溶性食物繊維。
厳密には「栄養素」ではないのですが、その健康効果の高さから「第6の栄養素」として注目が高まっています。
ゴーヤの不溶性食物繊維の量は?
不溶性食物繊維の1日の目標量は
女性が12g、男性が14g。
ゴーヤチャンプル1皿に1.2g。これは、
女性:1日の目標量の10%
男性:1日の目標量の9%

女性の平均摂取量=93%
ゴーヤ1皿=10%
合計=103%
男性:
平均摂取量=84%
ゴーヤ1皿=9%
合計=93%
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維」、農林水産省「ビタミンと食物繊維」
不溶性食物繊維の効果は?
不溶性食物繊維のおもな効果は次の3つ。
- 便秘を解消する(便のカサを増やす)
- 有害物質を排出する
- ダイエット
水溶性食物繊維は海藻や果物やもち麦に多いのに対して、不溶性食物繊維は精製していない穀物(玄米や全粒粉など)や野菜に多く含まれています。
ゴーヤの8つの効果効能

ゴーヤにはビタミンC、葉酸、モリブデンなどいろんな栄養素が豊富。これらの栄養素のはたらきから、ゴーヤに期待される効果効能をまとめてみました。
- 免疫力を高める
- 抗酸化力で病気や老化を予防する
- 貧血予防
- 骨を強くする
- 有害物質を排出する
- ストレスから守る
- エネルギーをつくる
- お腹の赤ちゃんの発育促進
ということで、ゴーヤをぜひ食べてもらいたい人は……
こんな人こそゴーヤを食べてほしい!
ゴーヤをぜひ食べてほしいのはこちら!
- 風邪をひきやすい
- 体調がいまひとつ
- 疲れやすい
- 貧血ぎみ
- ストレスが多い
- 若々しくいたい
- 妊婦さん
- 授乳中のママ
夏の熱い日差しに打ち勝って成長するゴーヤは抗酸化力もエネルギーも高い夏野菜。
元気あふれる若々しいあなたにしてくれるのがゴーヤなのですね。
ゴーヤに多い栄養素:まとめ
ゴーヤに多い栄養素と効果効能を紹介しました。
ゴーヤに多い栄養素:1日の目標量に対して多い順番に、ビタミンC、モリブデン、葉酸、ビタミンK、不溶性食物繊維、ビタミンEなど
ゴーヤの効果効能:免疫力アップ、抗酸化(病気や老化の予防)、貧血予防、骨を強く、有害物質の排出、ストレスから守る、疲労回復、胎児の発育促進
どんな人に食べてほしい?:風邪をひきやすい、体調がいまひとつ、疲れやすい、貧血ぎみ、ストレスが多い、妊婦さん、授乳中のママ
ゴーヤには栄養も効果効能もギュッと凝縮。ふだんの食生活にぜひ取り入れてみてください。