落花生はお酒のおつまみやコーヒーのお供に人気のナッツ。
手軽に食べられる落花生の小さな粒には、栄養も健康効果もぎっしり詰まっていること、ご存じですか?
これからお伝えする内容を読むと、
- 落花生に多い栄養は?
- 30粒食べると1日分の栄養の何%が摂れる?
- 落花生の効果は?
- どんな人こそ食べるといい?
といったことがはっきりとわかります。落花生の栄養を手軽に取り入れて健康的な毎日を過ごしましょう。
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落花生30粒の栄養価
落花生に多い栄養は、ナイアシン、ビオチン、ビタミンE、モリブデン、銅、マグネシウム、不溶性食物繊維など。
私たちに足りない栄養をしっかりカバーしてくれる落花生。40代を過ぎた世代にうれしい効果が満載です。
落花生の効果として、貧血予防、疲労回復、動脈硬化や骨粗鬆症を防ぐ、生活習慣病の予防、デトックス、美肌などが期待できます。
よく100gあたりの栄養価が紹介されていますが、落花生100g(=100粒)は食べすぎ!
そこで1日に食べる適量として……
- 落花生を30粒食べると、
1日分の栄養の何%が摂れる? - 落花生に多い栄養は何?
- どんな効果が期待できる?
についてくわしくお伝えします。
1日に食べる適量=落花生30粒(30g)
落花生は30粒程度がよいとされています。
バターピーナッツではなく、乾煎りした落花生の栄養価をお伝えします。
※落花生(ピーナッツ)は分類上はナッツではなく「豆」になります
落花生に多いビタミン
落花生30粒で女性にとって1日に必要なビタミンの何%を摂ることができるのでしょうか?
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
落花生に多く含まれているビタミンは次の5つ。女性にとって必要なビタミンの何%を摂れるのかというと……
ナイアシン | 70% |
ビオチン | 66% |
ビタミンE | 50% |
パントテン酸 | 13% |
ビタミンB6 | 13% |
落花生にはビタミンB群とビタミンEがぎっしり!疲労回復、集中力アップ、流れをサラサラにするはたらきが期待できます。
次は落花生にはどんなミネラルが多いのかをお伝えします。
落花生に多いミネラル
落花生を30粒食べると、女性にとって必要なミネラルの何%が摂れるのでしょうか?
落花生に多く含まれるミネラルは次の4つ。女性の1日分のミネラルの何%を摂れるのかというと……
モリブデン | 144% |
銅 | 30% |
マグネシウム | 21% |
マンガン | 18% |
ミネラル豊富ななかでも、落花生には私たちにかなり足りないマグネシウムがしっかり含まれています。骨を強くするだけでなく、糖尿病やメタボリックシンドロームを防ぐはたらきを発揮する栄養素です。
では、落花生の食物繊維をお伝えしてから、落花生の7つの効果効能を紹介します。
落花生に多い食物繊維
落花生には食物繊維はどのくらい含まれているのでしょうか?
不溶性食物繊維 | 25% |
水溶性食物繊維 | 8% |
落花生には不溶性食物繊維もぎっしり詰まっています。
きのこ類や野菜や玄米などに豊富な栄養で、有害物質の排出、便秘解消、ダイエットなどのはたらきがあります。
では、
落花生に多い栄養には
どんなはたらきがあるのでしょうか?
私たちはその栄養が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
落花生に多い栄養とその効果
落花生30粒の栄養価のなかで、女性が必要な量に対して特に豊富な栄養はこの7つ。
モリブデン | 144% |
ナイアシン | 70% |
ビオチン | 66% |
ビタミンE | 50% |
銅 | 30% |
不溶性食物繊維 | 25% |
マグネシウム | 21% |
ではこの7つの栄養は……
- 私たちは普段どのくらい摂れている?
- 落花生でどのくらい補える?
- どんなはたらきがある?
についてお伝えします。
モリブデン
落花生にもっとも多い栄養はモリブデン。貧血予防、疲労回復、有害物質の排出などのはたらきを発揮します。
落花生のモリブデンの量
1日に必要なモリブデンは
女性が20μg、男性が30μg。
落花生30粒に29μg。
女性の1日分の144%、
男性の1日分の96%もの量です。
モリブデンは、私たちがふだんどのくらい摂れているかの調査がありませんが、一般的な食生活なら不足することも摂りすぎることもまずありません。
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モリブデンの効果
「血のミネラル」と呼ばれるモリブデン。おもな6つのはたらきがこちら。
- 貧血の予防・改善
鉄分のはたらきを促進して血液をつくる - 疲労回復、ダイエット
糖質、脂質の代謝を助ける - 尿酸の代謝を助ける
食べ物に含まれるプリン体を分解して尿酸を作って体から出す - 食べ物の消化を促進
消化酵素のはたらきをサポート - 体に有毒な物を分解して無毒化
- 余分な銅を出す
鉄分と一緒に血液をつくり、食べたものをエネルギーに変えて、不要なもの排出する、というのがモリブデンのはたらきです。
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「モリブデン解説」
ナイアシン
2番目の栄養はナイアシン。ビタミンB群のひとつで、糖質・脂質をエネルギーに変えたり、シミ・ソバカスを改善するはたらきがあります。
落花生のナイアシン
1日に必要なナイアシンは
女性が12mgNE、男性が15mgNE。
落花生30粒に8.4mgNE。
私たちは普段からナイアシンをどのくらい摂れていて、落花生でどう増えるのでしょうか?
女性が摂れている量は、233%
落花生には、70%
合計で、303%
男性が摂れている量は、224%
落花生には、56%
合計で、280%
※参考サイト:、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、「ナイアシン解説」
ナイアシンは食べ物に含まれるトリプトファンからも作られるので、不足しにくい栄養。また余った分は尿として排出されます。
ナイアシンの効果
ナイアシンにはおもに次の4つのはたらきがあります。
- 糖質と脂質をエネルギーに変える
- 肌を整えてシミやソバカスを改善する
- 二日酔いや悪酔いを防ぐ
- 精神を安定させる
ビオチン
落花生に3番目に多い栄養はビオチン。疲労回復や肌を美しくする栄養素です。
落花生のビオチン
1日に必要なビオチンは
女性も男性も50μg。
落花生30粒には33μg。
必要量の66%です。
ビオチンも「私たちがふだんどのくらい摂れているか」の調査がありませんが、不足しにくく、摂りすぎの心配もありません。
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ビオチンの効果
ビオチンのおもなはたらきは次の3つ。
- 皮膚、爪、粘膜、髪を健康に
- エネルギーを作る
- アトピー性皮膚炎の症状をやわらげるはたらきも期待されている
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビオチン解説」
ビタミンE
4番目の栄養はビタミンE。流れをサラサラにしたり抗酸化作用を発揮します。
落花生のビタミンE
1日に必要なビタミンEは
女性が6mg、男性が7mg。
落花生30粒には3mg。
落花生を食べると……
女性が摂れている量は、108%
落花生には、50%
合計で、158%
男性が摂れている量は、100%
落花生には、43%
合計で、143%
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「LDLコレステロール」、国立健康・栄養研究所「ビタミンE解説」
ほぼ必要量を摂れてはいますが、血圧が高い人、味の濃いものが好きな人、お酒をよく飲む人などは流れが滞りがち。
落花生のほかにも、アーモンド、かぼちゃ、ブロッコリー、豚肉、アジ、サバ缶、鮭、ゴールドキウイなどビタミンEの多い食べ物を意識して食べましょう。
ビタミンEの効果
おもなはたらきはこちら。
- 動脈硬化の予防
- 悪玉コレステロールをおさえて、心筋梗塞や脳梗塞を防ぐ
- 心疾患や貧血の予防
- 血行を良くしてコリや冷えを防ぐ
- 美肌・美髪
- 記憶力を高める
- 更年期障害の症状をやわらげる
ビタミンEは体の掃除役。外食が多い人にも大切な栄養です。
銅
落花生に5番目に豊富な栄養は銅。貧血予防や骨を強くする効果のある必須ミネラルです。
落花生の銅
1日に必要な銅は
女性が0.7mg、男性が0.9mg。
落花生30粒には0.2mg。
女性が摂れている量は、149%
落花生には、30%
合計で、179%
男性が摂れている量は、133%
落花生には、23%
合計で、156%
銅の効果
おもにこの5つのはたらきがあります。
- 免疫細胞のはたらきを高めて風邪などの感染症を予防
- 鉄分と一緒に血液をつくって貧血を予防・改善
- 骨粗鬆症や動脈硬化を予防
- 抗酸化作用の高さが若々しく元気な体をたもつ
- 健康な黒い髪や弾力のある肌をつくる
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「銅解説」
銅は不足しにくい栄養ですが、ストレスが多い人や亜鉛のサプリメントを飲んでいる人は不足しやすい傾向があります。
落花生のほかにも、ナッツ類、さといも、枝豆、豆腐、納豆、豆乳などに豊富に含まれています↓
不溶性食物繊維
6番目の栄養は不溶性食物繊維。玄米などの穀物・きのこ類・野菜などに豊富な栄養素です。
落花生の不溶性食物繊維
1日に必要な量は
女性が12g、男性が14g。
落花生30粒には2.9g。
女性が摂れている量は、93%
落花生には、25%
合計で、118%
男性が摂れている量は、84%
落花生には、21%
合計で、105%
私たちにはやや不足ですが、落花生がその不足分をしっかり補ってくれます。
※食物繊維全体の1日に必要な量は女性18g、男性21g。「水溶性:不溶性=1:2」が推奨されているので、上記のとおり女性12g、男性14gとしています。
不溶性食物繊維の効果
おもなはたらきはこちら。
- 便秘を解消(便のカサを増やす)
- 重金属や食品添加物などの有害物質を排出
- ダイエット(体内で大きく膨らんで満腹感を得られやすい)
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」、NHK健康チャンネル「食物繊維のスーパーパワー」、農林水産省「ビタミンと食物繊維」
不溶性食物繊維が得意なのは、便の量が少ない、便の回数が少ない、いったタイプの便秘の解消。
腸のなかで水分を吸って数倍にも数十倍にもふくらんで、便のカサを増やします。これが腸を刺激して動きを活発にしてくれるので、便秘の解消につながるのですね。
なお便秘のタイプによっては、不溶性食物繊維の摂りすぎでかえって便秘がひどくなることも。くわしくはこちらで解説しています↓
マグネシウム
落花生に7番目に多い栄養はマグネシウム。骨を強くし、血圧を整え、メタボを予防するミネラルです。
落花生のマグネシウム
1日に必要なマグネシウムは
女性が290mg、男性が370mg。
落花生30粒には60mg。
女性が摂れている量は、81%
落花生には、21%
合計で、102%
男性が摂れている量は、71%
落花生には、16%
合計で、87%
私たちにかなり不足しているマグネシウム。落花生ならしっかりと補うことができます。
ただ男性はまだ不足ぎみ。落花生のほかにも、豆腐、厚揚げ、枝豆、そば、アーモンド、甘栗、魚介類などにも多く含まれています。
マグネシウムの効果
マグネシウムにはおもに次のはたらきがあります。
- 丈夫な骨をつくる
- 不整脈・狭心症・心筋梗塞を防ぐ
- 筋肉がつったりけいれんするのを防ぐ
- 糖尿病・高血圧・メタボなどの生活習慣病を予防
- 気持ちをおだやかにたもつ
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「マグネシウム」、厚生労働省 eJIM「マグネシウム」
マグネシウム不足で糖尿病やメタボリックシンドロームのリスクがぐんと高まると言われています。私たちが十分に摂れていない栄養なので、意識して摂るようにしましょう。
*-*-*-*-*
落花生に多く含まれる栄養とそのはたらきをお伝えしました。最後にこれらをまとめて、
落花生を食べると
どんな効果が得られる?
どんな人こそ食べるといいの?
についてお伝えします。
落花生の7つの効果効能
落花生には、ミネラル、ビタミンB群、不溶性食物繊維など、いろいろな栄養が凝縮。そんな落花生に期待できる健康効果をまとめてみました。
- 貧血の予防・改善
モリブデンや銅が鉄分のはたらきを促進して血液をつくる - 疲労回復を促進
モリブデンやビタミンB群が消化酵素のはたらきを高めて糖質や脂質をエネルギーに変える - 動脈硬化の予防
銅がコラーゲンやエラスチンをつくって血管の壁を強くして、ビタミンEの強力な抗酸化作用がコレステロールや脂肪の酸化を防いで血管を健康にしなやかに保つ - 骨粗鬆症の予防
マグネシウムがカルシウムを骨や歯に届け、銅は骨のもう1つの主成分であるコラーゲンをつくって、骨を強くする - 糖尿病の予防効果への期待
マグネシウムがインスリンのはたらきを高めて血糖値をおさえる - 有害物質を排出
モリブデンが体に有毒なものを分解し、不溶性食物繊維が重金属や食品添加物などを排出する - 肌を美しくする
シミやソバカスを改善し、コラーゲンを作って弾力のある肌をつくる
落花生30粒(30g)というわずかな量にたくさんの健康効果が凝縮されています。
そこで、落花生をぜひ食べてもらいたい人は……
こんな人こそ落花生を食べて!
落花生をぜひ食べてほしい人はこちら!
- 立ちくらみや頭痛がよく起きる
- 疲れがとれない、毎日忙しい
- 揚げ物やラーメンなど脂っこいものが好き
- 白米やパンや麺類が好き
- お酒をよく飲む
- 魚や海藻をあまり食べない
- 野菜やきのこ類をあまり食べない
40歳を過ぎて生活習慣病に気をつけたい方々にぜひ食べてもらいたいのが落花生なのです。
落花生に多い栄養:まとめ
落花生に多い栄養と期待される効果をお伝えしました。
落花生に多い栄養:必要な量に対して多い番に、モリブデン、ナイアシン、ビオチン、ビタミンE、銅、不溶性食物繊維、マグネシウムなど
落花生の効果:貧血予防、疲労回復、動脈硬化の予防、骨粗鬆症の予防、糖尿病の予防、有害物質の排出、肌を美しくする
こんな人こそ食べてほしい:立ちくらみや頭痛がよく起きる、疲れがとれない、脂っこいものが好き、白米・パン・麺類が好き、お酒をよく飲む、魚・海藻・野菜・きのこ類をあまり食べない
常備しておけばサッとすぐに食べられる落花生。
ホッと一息のお茶の時間などにぜひ召し上がってみてください。