カリウムといえば高血圧の予防やむくみを解消する栄養素。
血圧が気になる、塩分の摂りすぎが心配、といったことはありませんか?
魚にはカリウムだけでなく、EPAやDHAやビタミンEなどのサラサラ成分もたっぷり!
そこで、身近な魚(魚介類)の中から1食分あたりでカリウムの多い魚を20位までランキングしました。
このページを読むと、どの魚を食べると1日に必要なカリウムの何%を摂ることができるのか、手に取るようにわかります。
魚は骨を強くするビタミンDもぎっしり!サラサラな毎日を過ごしましょう!
【関連記事】ビタミンEの多い魚ランキング【1食分で比較】摂取量や効果も!
【関連記事】ビタミンDが多い魚20選【1食分あたり】摂取量や効果も!
カリウムの多い魚ランキング
カリウムが多い魚は、いか、かつお、鮭、ほたて、ブリやアジなどの青魚、うなぎ。
1食分あたりの含有量で20位までランキングにしたグラフがこちらです。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
魚にはカリウムがたっぷり!身近な魚でしっかり摂ることができます。
カリウムの効果としては、血圧を下げる、筋肉をスムーズに動かす、心臓の正常な動きを維持する、むくみの解消などが期待できます。
ちなみに、私たちは普段からカリウムを十分に摂れているのでしょうか?
1日に必要なカリウムと私たちが摂れている量を比べてみると……
女性は摂れているものの男性は不足しがち。カリウム豊富な魚ならその不足分を補うのにぴったりです。
ではこの20位までの魚の「1食分に含まれるカリウム」をくわしくお伝えしましょう。
1~10位の魚
まずは1~10位の魚です。
カリウム:18歳以上なら……
女性の必要量=2,000mg
平均の摂取量=2,164mg
男性の必要量=2,500mg
平均の摂取量=2,324mg
1~10位の魚には308~540mg。女性に必要なカリウムの15%~27%を摂ることができます。
女性は十分摂れていますが男性は176mg不足。10位までの魚なら男性の不足分をまるまる補えます。
1位:するめいか(焼いたもの)
イカ焼き1杯(150g)に
540mg
女性が1日に必要なカリウムの27%を摂ることができます。
生イカは1杯が300gほど。ワタや軟骨を取り除いて焼くと150gほどになります。
するめいかはB群、E、セレン、亜鉛、マグネシウムもたっぷり!感染症の予防、高血圧の予防、心筋梗塞や脳梗塞の予防、肝臓を元気にする、糖尿病予防が期待できます。
イカの栄養がすごい!イカ1杯の栄養価と8つの効果とは?
2位:かつお(たたき)
かつおのたたき6切れ(100g)に
430mg
かつおにはビタミンB群、D、セレンが凝縮!鉄分やマグネシウムも豊富で、脂肪肝を防ぐ、高血圧の予防、骨を強くする、不整脈や狭心症を予防するはたらきがあります。
かつおの栄養がすごい!鰹のたたき6切れの栄養価と8つの効果とは?
3位:紅鮭(塩焼き)
紅鮭の塩焼き1切れ(78g)に
382mg
紅鮭1切れは約100gで塩焼きにすると78gほどに。生ではなく「焼いた紅鮭の栄養価」を紹介しています。
4位:ほたてがい(貝柱の刺身)
ホタテの貝柱の刺身5個(100g)に
380mg
ホタテはビタミンB群やセレン、クロム、亜鉛も豊富。貧血予防、脳血栓・心筋梗塞の予防によい魚介類です。
5位:ブリ(照り焼き)
ブリの照り焼き1切れ(82g)に
361mg
女性の1日分のカリウムの18%を摂ることができます。
ブリは1切れが約100gで焼くと82gほどに。生ではなく「焼いたブリの栄養価」です。
6位:銀鮭(塩焼き)
銀鮭の塩焼き1切れ(78g)に
359mg
7位:あじ(アジフライ)
アジフライ2枚(100g)に
330mg
アジはビタミンB12、D、E、カルシウム、マグネシウムほかいろんな栄養が凝縮した魚。骨を強くする、流れをサラサラにする、高血圧や糖尿病の予防におすすめです。
アジの栄養がすごい!アジフライ2枚の栄養価と7つの効果とは?
8位:白鮭(塩焼き)
白鮭の塩焼き1切れ(74g)に
326mg
紅鮭が382mg、銀鮭が359mg、白鮭が326mg。女性の1日分のカリウムの16~19%と大きな差はありません。
9位:きはだまぐろ
きはだまぐろの刺身5切れ(70g)に
315mg
10位:びんながまぐろ
びんながまぐろの刺身5切れ(70g)に
308mg
女性が1日に必要なカリウムの15%を摂ることができます。
びんながまぐろは抗酸化力が抜群のセレン、ビタミンB群、ビタミンDが豊富な魚。疲労回復、肝機能を高める、集中力アップ、美肌、口内炎の予防に効果を発揮します。
びんながまぐろの栄養がすごい!刺身5切れの栄養価と7つの効果とは?
*-*-*-*-*
カリウムの多い魚を1~10位までお伝えしました。次は11~20位の魚です。
11~20位の魚
カリウムの多い魚、11~20位です。
カリウムの必要量
18歳以上なら、
女性:2,000mg
男性:2,500mg
11~20位の魚には114~308mg。1日分のカリウムの6%~15%が含まれています。
女性は必要量を摂れていますが男性は176mg不足。17位のさんま(塩焼き)までなら不足分をまるまる補うことができます。
11位:めばちまぐろ
めばちまぐろの刺身5切れ(70g)に
308mg
女性に必要なカリウムの15%を摂ることができます。
12位:うなぎ(蒲焼き)
うな重1人前(うなぎ100g)に
300mg
うな重1人前はうなぎ100g程度が一般的。スーパーで販売されている蒲焼は1尾150gほどが多いようです。
うなぎはビタミンAとDが1日分の2倍以上!ビタミンB群、E、カルシウムも多く、疲労回復、骨を強くする、感染症予防、動脈硬化・心筋梗塞の予防が期待できます。
13位:鮭(水煮缶詰)
サケの水煮缶詰1/2缶(90g)に
261mg
骨ごと食べられる鮭の水煮缶には、カルシウムはもちろん、ビタミンB12、D、E、マグネシウムがぎっしり!骨を強くする、流れをサラサラにする、高血圧や糖尿病の予防、疲労回復に効果を発揮します。
鮭の水煮缶の栄養がすごい!1缶あたりの栄養価と8つの効果とは?
14位:さば(水煮缶詰)
さばの水煮缶詰1/2缶(95g)に
247mg
15位:さば(味噌煮缶詰)
さばの味噌煮缶詰1/2缶(95g)に
238mg
女性に必要なカリウムの12%を摂ることができます。
16位:いわし
焼いたいわし2尾(64g)に
224mg
いわし1尾は約100g。頭・内臓・骨・ヒレを取り除いて焼くと32gほどになります。生ではなく「焼いたいわしの栄養価」です。
いわしはビタミンD、E、鉄分、亜鉛といった栄養が豊富な魚。貧血予防、免疫力アップ、骨を強くする、ダイエット、美肌に効果的です。
イワシには栄養がぎっしり!その栄養価と6つの効果とは?
17位:さんま(塩焼き)
さんまの塩焼き1匹(76g)に
198mg
さんまの中サイズ1匹が150g前後。焼いて頭や骨やワタを取り除くと76gほどです。焼いたさんまの栄養価を紹介しています。
女性の1日分のカリウムの10%、男性なら8%。男性に足りないカリウム(=176μg)をまるまる補うことができます。
18位:ししゃも(生干しを焼いたもの)
からふとししゃも5尾(81g)に
170mg
骨ごと食べられるししゃもはカルシウムが抜群!ビタミンB群、E、鉄分も多く、骨を強くする、不整脈や心筋梗塞を防ぐ、生活習慣病の予防、美肌が期待できます。
ししゃもの栄養がすごい!1食分5尾の栄養価と7つの効果とは?
19位:ツナ缶(ライト)
ツナ缶1缶(ツナ50g)に
115mg
20位:牡蠣(生ガキ)
生ガキ3個(60g)に
114mg
女性の1日分のカリウムの6%、男性にとっての5%。男性の不足分の2/3を補うことができます。
*-*-*-*-*
カリウムの豊富な魚をランキングで20位までお伝えしました。もう一度グラフを見てみましょう。
なにかしら魚を食べればカリウム不足が解消できる、といっても過言ではないですね。
ところで、カリウムには具体的にどんな効果があるのか、不足するとどんな影響があるのか、ご存じですか?
そこで、
- カリウムの4つの効果
- 不足するとどうなる?
- 摂りすぎるとどうなる?
そしてあらためて、
- 1日に必要なカリウム
- 私たちの普段の摂取量
- カリウムが不足しやすい人
についてお伝えします。
カリウムの効果とは?
カリウムの効果や不足した時と摂りすぎた時の影響についてです。
カリウムの4つの効果
カリウムの効果は、血圧を下げる、筋肉をスムーズに動かす、むくみを解消するなど。おもに次の4つです。
- 血圧を下げる
血圧を上げる原因となるナトリウムを体から排出して、高血圧を予防改善する - 筋肉の動きをスムーズにする
筋肉が固くなったり柔らかくなったりという動きを守って、スムーズに動ける体を維持する - むくみを解消する
体内の余分なナトリウムが水分をためこむことでむくみが起こるが、カリウムはナトリウムを排出してむくみを軽減する - 心臓の正常な動きを維持する
心臓の筋肉の規則的な動きを維持して鼓動を守り、不整脈や動悸を防ぐ
カリウムが不足するとどうなる?
カリウムが不足すると高血圧のリスクが高まる、足がつる、けいれんするなど、次のような影響があらわれることがあります。
- 高血圧になりやすい
- 筋肉がスムーズに動かない、けいれん、足がよくつる
- 手足がむくむ
- 不整脈になりやすい
- 食欲が減退する
- 疲れがとれない、疲れやすい
カリウムを摂りすぎるとどうなる?
余分なカリウムは尿として排出されるので、一般的な食生活なら摂りすぎることはないでしょう。
カリウム制限されている方は医師のアドバイスに従ってください。
※参考サイト:
厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
では1日に摂るべきカリウムはどのくらいでしょうか?
カリウムの必要量と摂取量
あらためて、1日に摂るべきカリウムはどのくらいなのか、私たちは普段から十分に摂れているのか、お伝えします。
1日に必要なカリウム
1日に摂るべきカリウムは厚生労働省の「日本人の食事摂取基準-2020年版」にて定められています。
カリウムの必要量
18歳以上なら、
女性:2,000mg
男性:2,500mg
そして私たちの普段の摂取量は十分なのでしょうか?不足しているのでしょうか?
私たちの普段の摂取量
私たちの普段の摂取量(摂れている量)はこちら。
カリウムの必要量と普段の摂取量
18歳では……
女性の必要量:2,000mg
平均の摂取量:2,164mg
164mg(8%)多く摂れています
男性の必要量:2,500mg
平均の摂取量:2,324mg
176mg(7%)不足
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準-2020年版」、国立健康・栄養研究所「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
女性は十分摂れていますが男性はやや不足気味です。
カリウムが不足しやすい人
なかでもカリウムが不足しがちな人はこちら。
- 下痢ぎみである
- 下剤や利尿剤を飲んでいる
- 偏食、好き嫌いが激しい
- 降圧剤を長い間飲んでいる
- 運動が好き、サウナが好き
- ストレスが多い
- 足がつりやすい
カリウムは汗からも排出されるので、暑い夏も注意が必要ですね。
不足しないようカリウムの多い食べ物をしっかり食べましょう。
カリウムの多い魚:まとめ
カリウムの多い魚(魚介類)、効果、必要な量と私たちの摂取量についてお伝えしました。
カリウムの多い魚:いか、かつお、鮭、ほたて、ブリやアジといった青魚、うなぎ
カリウムの効果:血圧を下げる、筋肉の動きをスムーズにする、むくみを解消する、心臓の正常な動きを維持する
不足すると?:高血圧、筋肉がスムーズに動かない、けいれん、足がつる、むくみ、不整脈、食欲減退、疲れやすい
摂りすぎると?:心配ありません。余ったカリウムは尿と一緒に排出されます。
1日の必要量:18歳以上の場合、女性は2,000mg、男性は2,500mg。女性は164mg多く摂れていますが、男性は176mg不足です。
不足しやすい人は?:下痢ぎみ、下剤や利尿剤を飲んでいる、偏食、降圧剤を長い間飲んでいる、運動が好き、サウナが好き、ストレスが多い、足がつりやすい
魚はとにかくいろんな栄養がたっぷり!骨を強くするビタミンDもほぼ魚にしか含まれていません。
サバ缶、鮭缶も活用しながら、毎日の食生活に魚を取り入れてみてください。