レタスはそのほとんどが水分。その量、実に95%以上です。
そんなレタス、栄養はあるのでしょうか?
「レタス〇個分の食物繊維!」なんて言いますが、本当に多いのでしょうか?
これからお伝えする内容を読むと、
- レタスに多い栄養は?
- 1/4玉食べると1日分の栄養の何%が摂れる?
- レタスの効果は?
- どんな人こそ食べるといいの?
といったことが手に取るようにわかります。レタスの栄養を上手に摂って健康な毎日を過ごしましょう。
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レタス1/4玉の栄養価
レタスに多い栄養は、葉酸、ビタミンK、C、E、カリウム、銅、不溶性食物繊維など。
ただし、私たちに不足している栄養素のなかでレタスに多く含まれるものとなると、不溶性食物繊維くらいでしょうか。
レタスの効果としてやや期待できるものは、胎児の発育を守る、貧血の予防・改善、丈夫な骨をつくる、高血圧の予防、デトックス、便秘解消などです。
そんなレタス。
どの栄養がどのくらい含まれていて、
その栄養のはたらきは何か、
ご存じですか?
そこで、一度に食べる量の目安として、
- レタスを1/4玉食べると、
1日分の栄養の何%が摂れる? - レタスに多い栄養は何?
- どんなはたらきが期待できる?
といったかたちでお伝えします。
一度に食べる量
=レタスのサラダ1/4玉分(74g)
レタスは1玉が300gで株元を除くと294g。この1/4玉分(74g)を一度に食べる量として、その栄養を紹介します。
レタスに多いビタミン
まずはビタミン。
レタスをサラダ一皿(1/4玉分)食べると女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのでしょうか?
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
レタスに多く含まれているビタミンは次の2つ。女性にとって1日に必要な量の何%が摂れるのかというと……
葉酸 | 23% |
ビタミンK | 14% |
妊婦さんや授乳中のママに大切な葉酸や、強い骨をつくるビタミンKが豊富。そのほかは少なめです。
次はレタスにはどんなミネラルが含まれているのかをお伝えします。
レタスに多いミネラル
レタスのサラダ一皿(1/4玉:74g)で、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?
レタスに豊富なミネラルはカリウム。女性が1日に必要な量の何%を摂れるのかというと……
カリウム | 7% |
レタスにはあまりミネラルは含まれていません。
では、レタス1/4玉あたりの食物繊維をお伝えしてから、レタスの6つの効果を紹介します。
レタスに多い食物繊維
「レタス〇個分の食物繊維!」なんて言うだけあって、レタスにはたっぷり含まれているイメージがあるかもしれませんが……
不溶性食物繊維 | 6% |
水溶性食物繊維 | 1% |
あれっ?
「レタスの食物繊維って、ぜんぜん多くない!!」
って思いませんか?1食分あたりでほかの食べ物と比べると、
- 干し柿2個50g=
レタスの9倍 - ブロッコリー温野菜1/3株:100g=
レタスの7倍 - 枝豆1盛り65g=
レタスの5倍
身近な食べ物1食分あたりで比べてみたランキングがこちら↓
不溶性食物繊維の多い食べ物ランキング75【1食分】で比較!
このランキングにはレタスは入れていませんが、もし入れていたら61位です。
水溶性食物繊維で比べてみても……
- ひじきの煮物小鉢一皿40g=
レタスの30倍 - 里芋の煮っころがし5個210g=
レタスの24倍 - とろろ昆布ひとつまみ5g=
レタスの16倍
【関連記事】水溶性食物繊維の多い食べ物ランキング75【1食分】で比較!
このランキングにもレタスは入れていませんが、もし入れていたら74位です。
つまり、
レタスの食物繊維はそれほど多くない!
ということですね。
しっかり摂りたいのならレタスではなく、干し柿、ブロッコリー、さといも、枝豆、大豆、アボカド、柿、ラズベリー、おからパウダー、ひじき、などがおすすめです。
では、
レタスに多い栄養には
どんな効果があるのでしょうか?
私たちはその栄養が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
レタスに多い栄養とその効果
レタスはあまり栄養が豊富ではありません。すべてのビタミン・ミネラル・食物繊維においてサニーレタスのほうが豊富に含まれています。
ただその中でもレタスのサラダ一皿(1/4玉分:74g)で、女性が1日に必要な量に対して多い栄養は、
葉酸 | 23% |
ビタミンK | 14% |
カリウム | 7% |
不溶性食物繊維 | 6% |
次いで、銅、ビタミンC、ビタミンE、鉄分などが含まれています。
ではこの4つの栄養は……
- 私たちは普段どのくらい摂れている?
- レタスのサラダ一皿(1/4玉分:74g)でどのくらい補える?
- どんなはたらきがある?
についてお伝えします。
葉酸
レタスにもっとも多い栄養は葉酸。お腹の赤ちゃんの発育だけでなく、貧血予防にも大切なビタミンです。
レタスの葉酸の量は?
1日に必要な葉酸は
女性も男性も240μg。
レタス1/4玉には54μg。
1日の必要量の23%です。
さて私たちは、普段から葉酸をどのくらい摂れていて、レタスを1/4玉食べるとどのくらい増えるのかというと……
女性が摂れている葉酸は、118%
レタス1/4玉に、23%
合計で、141%
男性が摂れている葉酸は、123%
レタス1/4玉に、23%
合計で、146%
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、「葉酸解説」
葉酸の効果は?
おもなはたらきは次の4つ。
- 妊娠中のお腹の赤ちゃんを正常に成長させる
- 血液(赤血球)を作るサポート
- 細胞をつくるサポート
- 肌や粘膜を守って整える
妊婦さんや授乳中のママにとって、より多く摂りたい栄養。レタス1/4玉で20%ほど増やせるのはうれしいですね。
ちなみに、枝豆はレタスの4倍、ほうれん草やブロッコリーはレタスの2倍ほどの葉酸が含まれています↓
ビタミンK
2番目に多い栄養はビタミンK。強い骨を作ったり、出血を止めるはたらきがあります。
レタスのビタミンKは?
1日に必要なビタミンKは
女性も男性も150μg。
レタス1/4玉には22μg。
1日の必要量の14%です。
では普段からどのくらい摂れていて、レタスでどう増えるかというと……
女性が摂れている量は、157%
レタスに、14%
合計で、171%
男性が摂れている量は、164%
レタスに、14%
合計で、178%
いろんな食べ物に含まれているので不足しにくいビタミンK。食生活がかたよっている人は不足しないよう気をつけましょう。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンK解説」
ビタミンKの効果は?
おもなはたらきは次の2つ。
- 骨を丈夫にする
- 切り傷など出血した血を固める
食べ物に含まれるビタミンKは3種類に分かれます。なかでも骨粗しょう症を予防するはたらきが高いのが納豆に含まれるビタミンK。
ひきわり納豆には粒納豆をはるかに超えるビタミンK、そしてビタミンB群、鉄分、銅などが豊富。その高い栄養価はこちら↓
ひきわり納豆に多い栄養は?1パックの栄養と8つの効果
また、納豆が骨を強くする理由はこちら↓
納豆はカルシウムが多い?納豆のビタミンKが強い骨づくりをサポート
カリウム
レタスに3番目に多い栄養はカリウム。心臓の動きを守ったり筋肉をしなやかに動かすはたらきがあります。
レタスのカリウムは?
1日に必要なカリウムは
女性が2000mg、男性が2500mg。
レタス1/4玉に148mg。
レタスを食べると……
女性が摂れている量は、111%
レタスに、7%
合計で、118%
男性が摂れている量は、96%
レタスに、6%
合計で、102%
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
カリウムの効果は?
おもなはたらきは次の5つ。
- 余分なナトリウムの排出を促進する
- 血圧を下げる
- 心臓の正常にはたらかせる
- 筋肉をスムーズに動かす
- むくみを解消する
ちなみにカリウムの多い食べ物は、さといも、じゃがいも、さつまいも、枝豆、ミニトマト、トマトジュース、玉露、豚肉、鮭、豆乳など。
どれも1食分あたりでレタスの3~5倍ほどカリウムを摂ることができます。
不溶性食物繊維
4番目の栄養は不溶性食物繊維。デトックスや便秘解消などのはたらきがあります。
レタスの不溶性食物繊維は?
1日に必要な量は
女性が12g、男性が14g。
レタス1/4玉に0.74g。
女性が摂れている量は、93%
レタスに、6%
合計で、99%
男性が摂れている量は、84%
レタスに、5%
合計で、89%
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維」、農林水産省「ビタミンと食物繊維」
私たちにやや不足がちな栄養ですが、女性ならレタス1/4玉で不足分をほぼ補うことができます。
不溶性食物繊維の効果は?
おもなはたらきは次の3つ。
- 便秘を解消する(便のカサを増やす)
- 有害物質を排出する
- ダイエット
水溶性と不溶性のどちらの食物繊維にも便秘を解消するはたらきはありますが……
不溶性は「便の回数が少ない、便の量が少ない」タイプの便秘に、水溶性は「便が固い、いきまないと出ない」タイプの便秘に効果的。
どちらを摂るかを間違えるとかえって便秘がひどくなることも。正しい摂り方はこちらで解説しています↓
食物繊維のとりすぎが便秘や下痢の原因?正しい摂り方とは?
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レタスに多く含まれる栄養とそのはたらきをお伝えしました。最後にこれらをまとめて、
- レタスを食べると
どんな効果が得られる? - どんな人こそ食べるといいの?
についてお伝えします。
レタスの6つの効果効能
レタスは葉酸やビタミンKが豊富な野菜。
そのほか比較的多い栄養のはたらきから、レタスに期待される効果をまとめてみました。
- お腹の赤ちゃんの発育を守る
葉酸が妊娠中のお腹の赤ちゃんの先天性異常である神経管閉鎖障害のリスクを減らす - 貧血を予防する
葉酸はビタミンB12と一緒に血液(赤血球)をつくり、銅は鉄と一緒になって血液(ヘモグロビン)をつくる - 骨を丈夫にする
ビタミンKが骨にカルシウムを取り込むはたらきを高め、銅が骨のもうひとつの主成分であるコラーゲンをつくる - 高血圧を予防する
カリウムや不溶性食物繊維が体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する - デトックス
不溶性食物繊維が重金属、食品添加物、ダイオキシンなどの有害物質を排出する - 便秘を解消する
不溶性食物繊維が体内で水分を吸収して数倍から数十倍にふくらんで腸を刺激して、蠕動(ぜんどう)運動を活発にする
ということで、レタスを食べてほしい人は……
こんな人こそレタスを食べて!
レタスをぜひ食べてほしい人はこちら。
- 妊婦さんや授乳中のママ
- 貧血ぎみ
- 便秘がち
- 味の濃いもの、脂っこいもの、お酒が好き
- 野菜やきのこ類をあまり食べない
- 食品添加物や洗剤類の化学物質をあまり気にしない
レタスに豊富な葉酸やビタミンKの効果をとりいれたい方々、ということになりますね。
レタスに多い栄養:まとめ
レタスに多い栄養と効果効能を紹介しました。
レタスに多い栄養:1日に必要な量に対して多い順番に、葉酸、ビタミンK、カリウム、不溶性食物繊維、銅、ビタミンC、ビタミンEなど
レタスの効果:胎児の発育を守る、貧血の予防・改善、骨を丈夫にする、高血圧の予防、デトックス、便秘解消
こんな人に食べてほしい:妊婦さん、授乳中のママ、貧血ぎみ、便秘がち、味の濃い食べ物が好き、お酒が好き、野菜やきのこ類をあまり食べない、食品添加物や化学物資をあまり気にしない
レタスには栄養が凝縮とは言えませんが、その味や食感の良さは私たちを楽しませてくれます。
生で食べられるレタスには酵素も生きています。レタスで彩りある食生活をお過ごしください。