バナナに多い栄養といえばカリウムや食物繊維、というイメージがありますが……
本当にそうなのでしょうか?
本当はどの栄養が多いのでしょうか?
これからお伝えする内容を読むと、
- バナナに多い栄養は?
- 1本食べると1日分の栄養の何%が摂れる?
- バナナの効果は?
- どんな人こそ食べるといいの?
といったことが手に取るようにわかります。バナナの栄養を活用して元気な毎日を過ごしましょう。
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バナナ1本の栄養価
バナナに多い栄養は、ビタミンB6、C、葉酸、カリウム、モリブデン、銅、マグネシウムなど。
イメージのとおりカリウムは豊富ですが、食物繊維はそれほど多くは含まれていません。
バナナの効果として、疲労回復、貧血予防、新陳代謝を促進する、美肌、月経前の体の悩みをやわらげる、気持ちをおだやかにする、などが期待できます。
ではバナナには、
どの栄養がどのくらい多くて、
その栄養はどんなはたらきがあるか、
ご存じですか?
そこで、
- バナナを1本食べると、
1日分の栄養の何%が摂れる? - バナナに多い栄養は何?
- どんな効果が期待できる?
といったことについて、くわしくお伝えします。
バナナ1本:90g
一般的なバナナの重さは1本が約150g。皮をむいた可食部は約90g。1本あたりの栄養価を紹介します。
バナナに多いビタミン
まずはビタミンから。
バナナを1本食べると女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
バナナに多く含まれているビタミンは次の3つ。女性にとって1日に必要な量の何%が摂れるのかというと……
ビタミンB6 | 31% |
ビタミンC | 14% |
葉酸 | 10% |
ビタミンB6はたんぱく質を分解してエネルギーを作る栄養。バナナがすばやくエネルギーに変わるのはこのビタミンB6が豊富だからです。
次は、バナナにはどんなミネラルが豊富なのかについてお伝えします。
バナナに多いミネラル
バナナといったらカリウムのイメージですが、それは本当なのでしょうか?
バナナ1本で女性の1日分のミネラルの何%が摂れるのか、のグラフがこちら。
バナナに豊富なミネラルは次の3つ。女性にとって1日に必要な量の何%が摂れるのかというと……
モリブデン | 32% |
カリウム | 16% |
銅 | 12% |
ダントツに豊富なのは代謝のミネラル「モリブデン」。カリウムも1日に必要な量の16%と、しっかり摂ることができます。
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では、バナナに含まれる食物繊維の量をお伝えしてから、バナナの7つの効果を紹介します。
バナナに多い食物繊維
「バナナ○本分の食物繊維!」と表現されるだけあって、バナナには豊富に含まれているはず。
ではバナナ1本でどのくらい摂ることができるのでしょうか?
不溶性食物繊維 | 8% |
水溶性食物繊維 | 2% |
2種類の食物繊維を合計すると、バナナ1本には1g。
女性が1日に必要な量は18g。バナナ1本にはその5.5%と、それほど多くはありません。
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ちなみに食物繊維の多い食べ物として、
干し柿2個(50g) | 7g |
ブロッコリー温野菜1皿 (100g) | 5g |
冷凍枝豆1/3袋分 (可食部65g) | 5g |
身近な食べ物1食分あたりで食物繊維をランクづけすると、バナナは64位なのです。
では、
バナナに多い栄養には
どんな効果があるのでしょうか?
私たちはその栄養が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
バナナに多い栄養とその効果
バナナ1本(90g)の栄養価のなかで、女性が1日に必要な量に対して豊富な栄養はこの5つ。
モリブデン | 32% |
ビタミンB6 | 31% |
カリウム | 16% |
ビタミンC | 14% |
銅 | 12% |
ではこの5つの栄養は……
- 私たちはどのくらい摂れている?
- バナナを食べるとどのくらい補える?
- どんなはたらきがある?
についてお伝えします。
モリブデン
バナナにもっとも豊富な栄養はモリブデン。血液をつくったり食べ物を代謝するはたらきがあります。
バナナのモリブデンの量は?
1日に必要なモリブデンは
女性が20μg、男性が30μg。
バナナ1本に6.3μg。
女性:1日に必要な量の32%
男性:1日に必要な量の21%
モリブデンは「私たちがふだんどのくらい摂れているか」の調査がありません。ただ一般的な食生活なら不足することもないですし、摂りすぎても排出されるので心配ありません。
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モリブデンの効果は?
おもなはたらきは次の6つ。
- 血液をつくる
(鉄分のはたらきを促進) - 糖質、脂質の代謝を助ける
- 尿酸の代謝を助ける
- 体に有毒な物を分解する
- 食べ物の消化を促進する
(消化酵素のはたらきをサポート) - 余分な銅を体から出す
食べ物の消化・代謝を促進してエネルギーを作り、いらないものを排出する、というのがおもなはたらきです。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「モリブデン解説」
ビタミンB6
2番目の栄養はビタミンB6。脂肪を燃焼する、肌や粘膜を整える、などのはたらきがあります。
バナナのビタミンB6は?
1日に必要なビタミンB6は、
女性が1.1mg、男性が1.4mg。
バナナ1本に0.34mg。
私たちは普段からビタミンB6をどのくらい摂れていて、バナナを食べるとどう増えるのでしょうか?
女性が摂れている量は、99%
バナナに、31%
合計で、130%
男性が摂れている量は、90%
バナナに、24%
合計で、114%
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、「ビタミンB6解説」
ビタミンB6の効果は?
ビタミンB6にはおもに次の5つのはたらきがあります。
- エネルギーを作る、筋肉・肌・髪・爪などを作る
- 脂肪を燃焼してエネルギーに変える
- 肌荒れや口内炎から守る
- 月経前の体の悩みやつわりをやわらげる
- 気持ちを安定させる
栄養の代謝によって疲労を回復したり、筋肉や肌など体をつくるのがビタミンB6のはたらき。
ビタミンB6は、かつお、まぐろ、鮭、さば、豚肉、いも類などに豊富。くわしくはこちら↓
ビタミンB6の多い食べ物ランキング30【1食分】で比較!
カリウム
バナナに3番目に多く含まれるカリウム。余分な塩分を排出し、心臓の動きを守る栄養です。
バナナのカリウムは?
1日に必要なカリウムは
女性が2000mg、男性が2500mg。
バナナ1本に324mg。
では普段からどのくらい摂れていて、バナナでどう増えるかというと……
女性が摂れている量は、111%
バナナに、16%
合計で、127%
男性が摂れている量は、96%
バナナに、13%
合計で、109%
カリウムの効果は?
カリウムのおもなはたらきは次の5つ。
- 余分なナトリウムの排出を促進する
- 血圧を下げる
- 心臓を正常にはたらかせる
- 筋肉をスムーズに動かす
- むくみを解消する
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
ビタミンC
4番目の栄養はビタミンC。ストレスから守る、風邪を早く治す、などのはたらきがあります。
バナナのビタミンCは?
1日に必要なビタミンCは
女性も男性も100mg。
バナナ1本には14mg。
バナナを食べると……
女性が摂れている量は、96%
バナナに、14%
合計で、110%
男性が摂れている量は、91%
バナナに、14%
合計で、105%
男女ともやや不足ぎみでしたが、バナナ1本追加することで必要な量に届きます。
ちなみにビタミンCの多い果物は、ゴールドキウイ、柿、いちご、パイナップル、グリーンキウイなどがあります↓
ビタミンCの効果は?
おもなはたらきは次の7つ。
- 血管・皮膚・骨を強くする
- ウイルスと戦う白血球のはたらきを高めて風邪を早く治す
- 抗酸化作用で若々しく元気な体をたもつ
- ストレスから守る
- 鉄分の吸収を助けて貧血を予防する
- コレステロールをおさえる
- シミを防いで美しい肌をつくる
ビタミンCは体内にためておけない栄養。ストレスの多い人は1日に必要な量を超えてしっかりとこまめに摂ることが大切です。
銅
5番目に多く含まれる栄養は銅。貧血や骨粗しょう症を防ぐはたらきがあります。
バナナに含まれる銅は?
1日に必要な銅は
女性が0.7mg、男性が0.9mg。
バナナ1本に0.08mg。
女性が摂れている銅は、149%
バナナに、12%
合計で、161%
男性が摂れている銅は、133%
バナナに、9%
合計で、142%
銅は不足しにくい栄養。女性も男性も十分に摂れています。
ただ、ストレスを抱えている時や亜鉛のサプリメントを飲んでいる人は銅不足になることも。貧血、風邪をひきやすい、白髪が増えた、なんてことありませんか?
心当たりがあるようでしたら、銅の多い食べ物を意識してみましょう。
銅の効果は?
おもに次の5つのはたらきがあります。
- 風邪など感染症から守る
- 貧血を予防する
- 骨粗鬆症や動脈硬化を防ぐ
- いろんな病気や老化を防ぐ
- 健康な黒い髪や弾力のある肌をつくる
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バナナに多く含まれる栄養とそのはたらきを紹介しました。最後にこれらをまとめて、
- バナナを食べると
どんな効果効能が得られる? - どんな人こそ食べるといいの?
についてお伝えします。
バナナの7つの効果効能
1年を通して手頃で手軽に食べることのできるバナナには、ビタミンB群、カリウム、食物繊維などが豊富。
これらの栄養のはたらきから、バナナに期待される効果をまとめてみました。
- 疲労を回復する
糖質・脂質・たんぱく質の代謝を高めてエネルギーを作り、消化酵素のはたらきもサポートする - 貧血を予防する
モリブデンやビタミンCが鉄分のはたらきを促進し、銅が鉄分と一緒になって血液をつくる - デトックス
モリブデンや不溶性食物繊維が重金属、食品添加物、ダイオキシンなどの有害物質を排出する - 血圧を下げる
カリウムや不溶性食物繊維が余分な塩分(ナトリウム)を排出する - アンチエイジング
ビタミンCや銅の高い抗酸化作用が老化の原因である活性酸素を除去する - 感染症から守る
銅がT細胞やマクロファージなど免疫細胞のはたらきを高め、ビタミンCがウイルスと戦う白血球のはたらきを高める - 肌荒れや口内炎から守る
ビタミンB6やCが粘膜を整えて口内炎を予防・改善し、シミを防いで弾力のある肌をつくる
バナナにはトリプトファンも豊富。精神面の安定(落ち込まない、くよくよしない)、やる気や集中力が高まる、といった効果も期待できます。
そんなバナナはどんな人におすすめかというと……
こんな人こそバナナを食べて!
バナナをぜひ食べてほしい人はこちら!
- 疲れやすい人
- 運動をよくする人
- 貧血ぎみな人
- 肌荒れ、髪のパサつき、口内炎が気になる人
- 月経前の体調不良に悩む人
- イライラしやすい人、落ちこみやすい人
- ストレスの多い人
朝食の30分前に食べたり、朝食がわりにバナナを食べるのがおすすめです。
【関連記事】バナナを食べるタイミングは食前?食後?朝?夜?NGなのは?
バナナに多い栄養:まとめ
バナナに多い栄養と効果についてお伝えしました。
バナナに多い栄養:1日の必要量に対して多い順に、モリブデン、ビタミンB6、カリウム、ビタミンC、銅、マグネシウム、葉酸、パントテン酸など
バナナの効果:疲労回復、貧血予防、デトックス、血圧を下げる、アンチエイジング、感染症の予防、肌荒れや口内炎から守る
こんな人こそ食べてほしい:疲れやすい、運動が好き、貧血ぎみ、肌荒れ、髪がパサつく、口内炎が気になる、イライラしやすい、落ちこみやすい、ストレスが多い
心と体の元気をサポートしてくれるバナナ。毎日の食生活にぜひ取り入れてみてください。