グレープフルーツは爽やかな酸味とみずみずしさで人気の果物。
ビタミンCがたっぷりというイメージですが、そのほかの栄養素も効果効能も満載です。
これからお伝えする内容を読むと、
- グレープフルーツに多い栄養素は?
- グレープフルーツ1個で1日に必要な栄養が何%摂れる?
- 効果効能は?
- どんな人こそ食べると効果的?
といったことが手に取るようにわかります。グレープフルーツの栄養をしっかり吸収して元気な毎日を過ごしましょう。
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グレープフルーツ1個の栄養価
グレープフルーツにはどんな栄養素が多いのでしょうか?
ここでは「グレープフルーツ100gあたり」ではなく、
グレープフルーツを1個食べると、1日に必要な栄養素の何%が摂れる?
グレープフルーツにはどんな効能が期待できる?
について、ビタミン、ミネラル、食物繊維の順にお伝えします。
▼ グレープフルーツ1個=210グラム
グレープフルーツは1個が約300g。皮や房などを除くと可食部は210gほどです。
一度にグレープフルーツ1個を食べなくても 「朝と夜に半分ずつ食べる」など、1日に1個食べた場合の栄養価としてご参考に。

グレープフルーツに多いビタミンは?
グレープフルーツを1個食べると女性の1日に必要なビタミンの何%が摂れるのでしょうか?

※参考サイト:文部科学省「食品成分データベース」
女性の1日の目標量に対して、グレープフルーツ1個に多いビタミンはこちら。
ビタミンC | 75.6% |
パントテン酸 | 16.4% |
ビタミンB1 | 13.4% |
葉酸 | 13.1% |
ビタミンE | 10.5% |
ダントツに多いのはビタミンC。1/2個食べるだけでも38%も摂ることができます。
ビタミンB群(パントテン酸、B1、葉酸など)やビタミンEなども多いですね。
では次はグレープフルーツにはどんなミネラルが多いのかをお伝えします。
グレープフルーツに多いミネラルは?
グレープフルーツを1個食べると、女性にとって1日に必要なミネラルの何%が摂れるのでしょうか?

グレープフルーツ1個に多いミネラルはこちら。
カリウム | 14.7% |
銅 | 12.0% |
モリブデン | 10.5% |
余分な塩分を排出してむくみを解消するカリウム、貧血予防と免疫力アップの銅、食べた物をエネルギーに変えるモリブデンが豊富です。
さて最後に、グレープフルーツ1個を食べるとどのくらい食物繊維を摂ることができるのかをお伝えしてから、グレープフルーツの10の効果効能を紹介します。
グレープフルーツに食物繊維は多い?
グレープフルーツ1個で、女性の目標量の何%の食物繊維を摂ることができるのでしょうか?

水溶性食物繊維 | 7.0% |
不溶性食物繊維 | 7.0% |
私たち日本人は食物繊維不足。水溶性食物繊維は目標のわずか55%程度しか、不溶性食物繊維は90%しか摂れていません。
高い健康効果で注目が高まっている食物繊維。多く含む食べ物を積極的に食べることが大切ですね。
では、
グレープフルーツに多い栄養素の効果効能は?
私たちはその栄養素をちゃんと摂れている?
グレープフルーツに多い栄養素とその効果効能

グレープフルーツ1個に含まれている栄養素の中で、女性の1日の目標量に対して多い順に、
ビタミンC | 75.6% |
パントテン酸 | 16.4% |
カリウム | 14.7% |
ビタミンB1 | 13.4% |
葉酸 | 13.1% |
では順番に、私たちはこれらの栄養素が足りている?グレープフルーツ1個でどのくらい補える?どんな効果効能がある?についてお伝えします。
ビタミンC
グレープフルーツにもっとも多い栄養素はビタミンC。
感染症の予防、ストレスから守るなどいろんなはたらきのある栄養素です。
グレープフルーツのビタミンCは?
ビタミンCの1日の目標量は
女性も男性も100mg。
グレープフルーツ1個(210g)の
ビタミンCの量は75.6mg。
1日の目標量の75.6%もの量です。
ところで、
私たちはビタミンCがちゃんと摂れている?
グレープフルーツを1個食べるとビタミンCはどのくらい増える?

女性:
平均摂取量=96%
グレープフルーツ1個=76%
合計=172%
男性:
平均摂取量=91%
グレープフルーツ1個=76%
合計=167%
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」「ビタミンC解説」
私たちに不足ぎみなビタミンCですが、グレープフルーツで一気に補うことができますね。
ビタミンCの効果は?
ビタミンCにはさまざまなはたらきがありますが、おもな効能は次の7つ。
- 風邪や感染症を予防する
(免疫力を高める) - 老化やいろんな病気を予防する
(抗酸化作用) - 鉄分の吸収を助けて貧血を予防する
- 血管・皮膚・骨を強くする
- コレステロールをおさえる
- シミを防いで美肌・美白に
- ストレスから守る
ストレスが多い時や体調を崩している時はビタミンCの消費量も多くなります。
にもかかわらず、ビタミンCは体内にためておくことができず、数時間で排出されてしまいます。
果物ならこまめに食べるのに便利。グレープフルーツのほか、ゴールドキウイ、柿、いちご、パイナップル、グリーンキウイ、柑橘類など、ビタミンCの多い果物をぜひ活用してみてください。
パントテン酸

2番目に多い栄養素はパントテン酸。ビタミンB群のひとつで、美髪、免疫アップなどのはたらきがあります。
グレープフルーツのパントテン酸は?
パントテン酸は1日の目標量が
女性も男性も同じ5.0mg。
グレープフルーツ1個の
パントテン酸の量は0.82mg。
1日の目標量の16.4%になります。
では、私たちはパントテン酸が足りている?グレープフルーツを1個食べると摂取量はどう増える?

女性:
平均摂取量=106%
グレープフルーツ1個=16%
合計=122%
男性:
平均摂取量=121%
グレープフルーツ1個=16%
合計=137%
パントテン酸の効果は?
パントテン酸のおもな効果は次の4つ。
- エネルギーを作る:
脂質・糖質・たんぱく質を分解して代謝 - ストレスに強くなる:
ストレスに対抗するために必要な「副腎皮質ホルモン」の分泌を促進し、免疫力も強める - 肌や髪を美しく整える:
傷ついた肌やいたんだ髪の質を良くする - 生活習慣病の予防:
善玉コレステロールを増やしてサラサラ効果
【関連記事】パントテン酸の多い食べ物ランキング30【1食分】で比較!
カリウム
グレープフルーツに3番目に多い栄養素はカリウム。体内の余分な塩分を排出するミネラルですね。
グレープフルーツのカリウムは?
カリウムの1日の目安量は、
女性が2000mg、男性が2500mg。
グレープフルーツ1個(210g)の
カリウムの量は294mg。これは、
- 女性:1日の目安量の14.7%
- 男性:1日の目安量の11.8%
グレープフルーツを1個食べるとカリウムの摂取量はどう増えるのかというと……

女性:
平均摂取量=111%
グレープフルーツ1個=15%
合計=126%
男性:
平均摂取量=96%
グレープフルーツ1個=12%
合計=108%
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「カリウム」
カリウムの効果は?
カリウムのおもな効果は次の5つ。
- 余分なナトリウムの排出を促進する
- 血圧を下げる
- 心臓を正常にはたらかせる
- 筋肉をスムーズに動かす
- むくみを解消する
高血圧の人やむくみが気になる人だけでなく、食欲がない、チカラが入らない、疲れやすい、足がよくつる、という人はカリウム不足かも。
カリウムの多い食べ物は、里芋、じゃがいも、トマトジュース、ミニトマト、枝豆、豆乳、ぶり、鮭、豚肉など。意識して食べてみてはいかがでしょうか。
ビタミンB1

グレープフルーツに4番目に多い栄養素はビタミンB1。
疲労回復、ダイエット、そして脳のはたらきや感情の安定を支える栄養素です。
グレープフルーツのビタミンB1は?
ビタミンB1の1日の推奨量は、
女性が1.1mg、男性が1.4mg。
グレープフルーツ1個の
ビタミンB1は0.15mg。これは、
- 女性:1日の目標量の13.4%
- 男性:1日の目標量の10.5%
グレープフルーツを1個食べると……

女性:
平均摂取量=79%
グレープフルーツ1個=13%
合計=92%
男性:
平均摂取量=74%
グレープフルーツ1個=11%
合計=85%
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンB1解説」
ビタミンB1は男女ともに不足しています。
ビタミンB1の多い果物はパイナップル、みかん、きんかん、アボカドなど。くわしくはこちらをご覧ください。
ビタミンB1の多い果物ランキング20【1食分】で比較!
果物以外なら、豚肉、玄米、とうもろこし、鮭、ぶり、サバ缶、枝豆、豆腐、えのきなど。こちらでくわしく紹介しています。
ビタミンB1の多い食べ物ランキング30【1食分】で比較!
ビタミンB1の効果は?
ビタミンB1のおもな効果は次の6つ。
- 糖質をエネルギーに変える
- 疲労を回復する
- 脳の中枢神経や手足の末梢神経の機能の正常化
- イライラを解消し、精神を安定させる
- 筋肉や頭脳の持久力を高める
- 集中力を維持する
食べたものをエネルギーに変えて疲労を回復して元気にする。気持ちを安定させて、脳のはたらきを高める。これがビタミンB1の効果ですね。
葉酸
5番目に多い栄養素は「葉酸」。お腹の赤ちゃんの発育だけでなく、貧血予防にも大切なビタミンです。
グレープフルーツの葉酸の量は?
葉酸の1日の目標量は
女性も男性も240μg。
グレープフルーツ1個の
葉酸の量は 31.5μg。
1日の目標量の13.1%です。
そして、グレープフルーツを1個食べると葉酸の摂取量は……
女性:
平均摂取量=118%
グレープフルーツ1個=13%
合計=131%
男性:
平均摂取量=123%
グレープフルーツ1個=13%
合計=136%
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「葉酸解説」
葉酸は一般的な食生活なら不足することはまずありません。
ただ、お酒をよく飲む人やアスピリンやピルを飲んでいる人は、葉酸不足になりやすい傾向があります。
レバー(鶏・牛・豚)、玉露、枝豆、ほうれん草、ブロッコリー、いちご、豆乳、納豆など 葉酸の多い食べ物を意識して食べましょう。
ちなみに、子供が欲しいと思った時から産後の授乳中までの間も、葉酸をしっかり摂りたい時期。
この時期は、摂りすぎに注意が必要なビタミンAが多いレバーを避け、尿路結石の原因になるシュウ酸の多い生のほうれん草も避けて、ほかの食べ物で葉酸を摂るのが安心ですね。
葉酸の効果は?
葉酸のおもな効果は次の4つ。
- 妊娠中のお腹の赤ちゃんの成長を守る
- 血液(赤血球)を作るサポート
- 細胞をつくるサポート
- 肌や粘膜を守って整える
グレープフルーツに多く含まれる栄養素のはたらきを紹介しました。
最後にこれらのはたらきをまとめて「グレープフルーツの効果効能は?」「どんな人こそ食べると効果的?」についてお伝えします。
グレープフルーツの10の効果効能
グレープフルーツはビタミンCをはじめミネラルや食物繊維も豊富。
グレープフルーツに多い栄養素のはたらきから、どんな効果効能が得られるのかまとめてみました。
- 風邪や感染症を予防する
- 疲労を回復していつも元気に
- 貧血予防
- コレステロールをおさえる
- 血圧を下げる
- ダイエット
- ストレスから守る
- 気持ちを安定させる
- 脳のはたらきを高める
- 肌や髪を美しくする
ということで、グレープフルーツをぜひ食べてもらいたいの人は……
こんな人こそグレープフルーツを食べてほしい!
グレープフルーツをぜひ食べてほしいのはこちら!
- 風邪をひきやすい、予防したい
- 疲れやすい
- 貧血ぎみ
- お腹まわりが気になる
- 血圧が高い
- ストレスが多い
- イライラや落ち込むことが多い
- 受験生、頭脳労働
- 肌荒れや髪のパサつきが気になる
いつも元気でいたい人、生活習慣病が気になる人、気分にムラがある人、仕事や勉強の集中力を高めたい人などにぜひ食べてもらいたいのがグレープフルーツなのです。
グレープフルーツに多い栄養素:まとめ
グレープフルーツに多い栄養素と効果効能を紹介しました。
グレープフルーツに多い栄養素:1日の目標量に対して多い順番に、ビタミンC、パントテン酸、カリウム、ビタミンB1、葉酸、銅、モリブデン、ビタミンE
グレープフルーツの効果効能:疲労回復、風邪予防、貧血予防、コレステロールをおさえる、血圧を下げる、ダイエット、ストレスから守る、気持ちを安定させる、脳のはたらきを高める、肌や髪を美しくする
こんな人こそ食べてほしい:疲れやすい、風邪をひきやすい、貧血ぎみ、お腹まわりが気になる、血圧が高い、ストレスが多い、イライラや落ち込むことが多い、受験生、頭脳労働、肌荒れや髪のパサつきが気になる
1年を通して手ごろに買うことができるグレープフルーツ。ぜひ毎日の食生活に取り入れてみてください。