ビタミンCの多い野菜には何があるか、ご存じですか?
ビタミンCといえば果物というイメージですが、野菜にもビタミンCが豊富なものがたくさんあります。
そこで身近な野菜の中から、100gあたりではなく1食分あたりの含有量 に換算して、ビタミンCの多い野菜を20位までランキングしました。
このページを読むと、どの野菜をどのくらい食べると1日に必要なビタミンCの何%が摂れるのか、手に取るようにわかりますよ!
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ビタミンCの必要量と摂取量
ビタミンCの多い野菜を紹介する前に、1日に必要な量をご存じですか?
そして私たちは……
ビタミンCはちゃんと摂れているのでしょうか?不足しているのでしょうか?
1日に必要なビタミンCは?
ビタミンCの1日の必要量(=推奨量)は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準-2020年版」で次のように定められています。
ビタミンCの1日の必要量:
女性も男性も100mg
さて私たちは実際に、どのくらいビタミンCが摂れているのでしょうか?
私たちが摂れているビタミンCは?
私たちが摂れているビタミンCの量はこちら!
ビタミンCの実際の摂取量
12歳以上なら……
女性の必要量=100mg
平均の摂取量=88mg
男性の必要量=100mg
平均の摂取量=82mg
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準-2020年版」、国立健康・栄養研究所「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
男性も女性も不足ぎみ。もっとも知られた栄養素でもあり、ビタミンCの多い食べ物もなんとなくわかっているにもかかわらず、100%に満たないのです。
さらにこんな人はビタミンCが不足しやすい傾向があります。その人は……
ビタミンCが不足しやすい人は?
ビタミンCが不足しやすい人はこんな人。
- たばこを吸う
- お酒をよく飲む
- よく運動する
- 肉体労働
- 睡眠不足
- 疲れている
- ストレスが多い
- 更年期障害
このような人はいくらビタミンCをたくさん摂っていても、体内で大量に消費されてしまって足りなくなっている傾向があります。
1日の推奨量に関係なく、ビタミンCを積極的に摂るようにしましょう。
さらに、そもそもビタミンCをあまり摂れていない人はこちら。
- 外食、コンビニなどのお弁当・おにぎり・パンをよく利用する
- インスタント食品をよく食べる
- 野菜、果物、大豆、大豆加工品をあまり食べない
- ベジタリアン
大豆を食べない人やベジタリアンの方は、たんぱく質が少なくてせっかくのビタミンCが吸収されない傾向も。
ビタミンCとともにいろんな栄養素をバランスよく摂るように心がけましょう。
ビタミンCが不足すると?
ビタミンCが不足すると、
- 感染症になりやすい
(風邪・インフルエンザなど) - ストレスで体調をくずす
- 疲れやすい
- シミ、シワ、肌荒れ
- 血管がもろくなる
- 老化による体の不調
健康のためにはビタミンCをしっかり摂ることが大切です。
※参考サイト:
国立健康・栄養研究所「ビタミンC解説」
では身近な野菜の中から100gあたりではなく1食分あたりの含有量に換算して、ビタミンCの多い野菜を20位までお伝えします。
ビタミンCの多い野菜ランキング
ビタミンCの多い野菜にはどんなものがあるでしょうか?
1~10位の野菜
1~10位の野菜を紹介する前に、ビタミンCの多い順に20位までまとめたグラフを紹介します。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
ビタミンCがもっとも多い野菜はミニトマト。次いでピーマン、キャベツ。あなたの予想と合っていましたか?
では、これらの野菜それぞれの「1食分に含まれるビタミンCの量」をお伝えしていきます。
まずは1~10位まで 。
ビタミンCの1日の必要量:
女性も男性も100mg
たばこを吸う、お酒が好き、よく運動する、疲れがとれない、睡眠不足、といった方はどの野菜がビタミンCが多いのか、しっかりチェックしてください。
1位:ミニトマト(サラダ)
ミニトマト10個(150g)に
48mg
普通のトマト1個の重さ(約150g)に合わせるとミニトマトなら10個。この栄養価を紹介しています。
ビタミンCがもっとも多い野菜はミニトマト。1日に必要なビタミンCの48%も摂ることができます。
同じ重さでも普通のトマトにはビタミンCが23mg。ミニトマトの半分以下です。
普通のトマトよりミニトマトのほうが完熟してから収穫されます。ビタミンCだけでなくいろんな栄養が豊富なのはミニトマトのほうですね。
ミニトマトには抜群に多いビタミンCのほか、β-カロテン、ビタミンE、葉酸、カリウム、銅、食物繊維が豊富。風邪を早く治す、動脈硬化や心筋梗塞や高血圧の予防、貧血予防、疲労回復が期待できます。
ミニトマトの栄養がすごい!10個あたりの栄養価と9つの効果とは?
2位:ピーマン(炒め物)
ピーマン2個分の炒め物に
47mg
野菜の2位はピーマン。2個(60g)で1日に必要なビタミンCのほぼ半分も摂れます。
ビタミンCは家庭での加熱調理程度ならほとんど壊れないとか。ただ、水には溶け出てしまうので、水洗いや水にさらすのは短時間にしましょう。
3位:キャベツ(炒め物)
キャベツ2枚(100g)の炒め物に
41mg
3位の野菜はキャベツ。ピーマンとキャベツを入れた野菜炒めならそれだけでほぼ1日分のビタミンCが補えます。
キャベツはデザイナーフーズ・ピラミッドでもトップランク。ビタミンKも抜群に多く、ビタミンB6、葉酸、モリブデン、カリウム、不溶性食物繊維もたっぷり!骨を強くする、貧血を予防する、ストレスから守る、アンチエイジングに効果を発揮します。
キャベツの栄養がすごい!多い栄養素と8つの効果とは?
4位:ゴーヤ
ゴーヤチャンプルー1皿
(1/4本:53g)に
40mg
わずか1/4本分のゴーヤにも1日に必要なビタミンCの40%も含まれています。
5位:ブロッコリー(温野菜)
ブロッコリーの温野菜(1/3株)に
40mg
1日に必要なビタミンCの40%を摂ることができます。
ブロッコリーはビタミンCだけでなく、骨を強くするビタミンK、生活習慣病から守る食物繊維、抗酸化のビタミンE、胎児の成長や貧血予防の葉酸もたっぷり含んだ優秀野菜です。
ブロッコリーの栄養がすごい!1食分の栄養価と11の効果とは?
6位:れんこん(きんぴら)
れんこんのきんぴらの
小鉢一皿(80g)に
38mg
7位:じゃがいも(じゃがバター:レンジ調理)
じゃがバター1個(140g)に
32mg
生のじゃがいもではなく、皮ごとレンジで調理してから皮をむいて食べた場合の栄養価を紹介しています。
8位:大根の葉(炒め物)
大根の葉の炒め物
(大根1/3本分:50g)に
27mg
大根の葉はビタミンCのほか、βカロテン、ビタミンE、K、葉酸、カルシウム、鉄分がぎっしり詰まった立派な緑黄色野菜。大根の葉の栄養価と効果はこちら↓
大根の葉の栄養がすごい!炒め物1皿分の栄養価と7つ効果とは?
9位:かぼちゃ(煮物)
かぼちゃの煮物2切れ(77g)に
25mg
煮物サイズにカットしたかぼちゃ2切れの栄養価です。1/4玉のかぼちゃを4人分とした場合の量ですね。
かぼちゃはビタミンA、E、カリウム、銅、マグネシウム、不溶性食物繊維も豊富。動脈硬化や心筋梗塞や脳梗塞の予防、免疫力アップ、貧血予防、美肌・美髪が期待できます。
かぼちゃには栄養が凝縮!その高い栄養価と7つの効果とは?
10位:水菜(サラダ)
水菜のサラダ(1/4袋:43g)に
24mg
1日に必要なビタミンCが100mgなので、水菜1皿にはその24%が含まれています。
水菜はビタミンK、E、葉酸、鉄分、カルシウム、カリウムも多く、貧血予防、強い骨をつくる、感染症から守る、アンチエイジング、胎児の発育を守るはたらきがあります。
水菜は栄養の宝庫!サラダ1皿の栄養価と7つの効果とは?
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ビタミンCの多い野菜を1~10位まで紹介しました。
次は11~20位の野菜を紹介します。
11~20位の野菜
ビタミンCの多い野菜。
続いて11~20位です。
ビタミンCの1日の必要量:
女性も男性も100mg
11~20位の野菜では1日に必要なビタミンCの12%~22%を摂ることができます。
11位:トマト(サラダ)
トマト中サイズ1個(150g)に
23mg
同じ重さで比べるとミニトマトにはビタミンCが48mgで、普通のトマトの2倍以上も含まれています。
トマトもミニトマトも食べ方によって栄養がムダになることも!?効果的な食べ方はこちらでくわしく紹介しています。
トマトに多い9つの栄養とは?栄養をしっかり吸収する食べ方も紹介!
12位:トマト水煮缶詰(ホール:食塩無添加)
トマトの水煮200gに
20mg
13位:白菜(含め煮)
白菜の炒め煮一皿
(1/8玉:188g)に
19mg
14位:さつまいも(焼き芋)
焼き芋1/2本(80g)に
18mg
さつまいもはビタミンCだけでなく、ビタミンE、B群、カリウム、食物繊維も凝縮!血圧・コレステロールの改善、ストレスから守る、美肌・美髪、便秘解消が期待できます。
さつまいもの栄養がすごい!1本あたりの栄養価と9つの効果は?
15位:枝豆(冷凍ものを解凍)
小皿に一盛りの枝豆(65g)に
18mg
冷凍枝豆の1/3袋(130g)のさやを除いた豆の部分(65gほど)の栄養価です。
※枝豆は分類上「野菜」ですが豆の感覚で食べているのでこのランキングに入れました
16位:ほうれん草(サラダ)
ほうれん草のサラダ一皿
(ほうれん草1/4袋使用)に
16mg
同じ量で作ったほうれん草のおひたしには、ビタミンCはわずか6.3mg。茹で汁に溶け出てしまうのでビタミンCが減ってしまいます。
17位:きゅうり(サラダ)
きゅうり1本(98g)に
14mg
きゅうりはビタミンK、葉酸、カリウム、モリブデン、銅、不溶性食物繊維が豊富な野菜。骨を強くする、貧血予防、デトックス、アンチエイジングの効果が期待できます。
きゅうりの栄養価がすごい!1本あたりの栄養素と7つの効果とは?
18位:里芋(煮っころがし)
里芋の煮っころがし一皿
(里芋5個:210g)に
13mg
生の里芋で作っても、冷凍の里芋で作っても、ビタミンCの量はほぼ同じです。
19位:大根(サラダ)
大根のサラダ1皿(100g)に
12mg
大根を2センチ幅で輪切りにすると100gほどになります。
大根は煮物で食べるよりサラダで食べたほうがビタミンCはやや多め(同じ量の大根の煮物には7.8mg)。
ただ煮物のほうがたくさん食べられるので結果的にビタミンCを多く摂れるかもしれませんね。
20位:トマトジュース
トマトジュース200mlに
12mg
1日に必要なビタミンCの12%です。
トマトジュースはビタミンB6、E、葉酸、ビオチン、カリウム、モリブデン、銅も豊富。高血圧や動脈硬化の予防、疲労回復、月経前の悩みや妊娠中のつわりの緩和、美白効果があります。
トマトジュースの栄養がすごい!コップ1杯の栄養価と7つの効果とは
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ビタミンCの多い野菜を20位までお伝えしました。ではもう1度グラフで見てみましょう。
ビタミンCといえば果物のイメージが強いですが、家庭での加熱ではビタミンCがほとんど壊れないということもあって、野菜でもしっかりと摂ることができるのです。
では最後にビタミンCの効果について簡単にお伝えします。
ビタミンCの7つの効果
ビタミンCのおもな7つの効果はこちら。
- 免疫力を高める
= ウイルスへの抵抗力アップ - 血管・皮膚・骨を強くする
- 老化や病気を予防する
= 抗酸化作用 - ストレスへの抵抗力を高める
= 活性酸素を除去 - 鉄分の吸収を助ける
- 動脈硬化の予防
= コレステロールを排出 - シミ、シワ、肌荒れを防ぐ
ビタミンCの多い野菜:まとめ
ビタミンCの多い野菜を【1食分あたり】に換算して、20位までご紹介しました。
ビタミンCの多い野菜:ミニトマト、ピーマン、キャベツ、ゴーヤ、ブロッコリー、れんこん、ジャガイモ、大根の葉、かぼちゃ、水菜
ビタミンCの効果:免疫力アップ、血管や骨の強化、老化や病気の予防、ストレスへの抵抗力アップ、鉄分の吸収サポート、動脈硬化予防、美肌
1日の必要量:12歳以上なら女性も男性も100mg。女性は12mg不足、男性は18mg不足です。
不足しやすい人:お酒、たばこ、運動することが多い、肉体労働、疲れやすい、睡眠不足、ストレスが多い、更年期障害
朝と夜にミニトマトを5個ずつ。たったこれだけで1日の半分ものビタミンCが摂れます。
体を作り、体を守るビタミンC。毎日の食生活に積極的に取り入れていきましょう。