銀鮭は塩焼きにしたりシチューやグラタンに入れたりと、いろんな料理で活躍する身近な魚。
アスタキサンチン、EPA、DHAも豊富ですが、ビタミンやミネラルも豊富で健康効果が満載です。
そんな銀鮭についてこれからお伝えする内容を読むと、
- 銀鮭はどの栄養が多い?
- 塩焼き1切れで1日に必要な栄養の何%が摂れる?
- 銀鮭の効果は?
- どんな人こそ食べるべき?
といったことが手に取るようにわかります。銀鮭に詰まった栄養を吸収して元気な毎日を過ごしましょう。
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銀鮭1切れの栄養価
銀鮭に多い栄養は、ビタミンB群、D、E、セレン、カリウム、マグネシウム、リンなど。
ビタミンKやCは少ないもののその他のビタミンがぎっしり!ミネラルも豊富に含まれています。
銀鮭の効果として、疲労回復、ダイエット、心筋梗塞や脳血栓の予防、貧血の予防、骨や歯を強くする、美肌・美髪、アンチエイジングなどが期待できます。
そんな銀鮭。
どの栄養がどれほど含まれていて、
その栄養にはどんなはたらきがあるのか、
ご存じですか?
ここでは「生の銀鮭100gの栄養価」ではなく、
- 銀鮭の塩焼きを1切れ食べると、
1日分の栄養の何%が摂れる? - 銀鮭に多い栄養は何?
- どんな効果が期待できる?
といったかたちでくわしくお伝えします。
銀鮭の塩焼き1切れ=80g
1切れが約100gで塩焼きにすると80gほどになります。銀鮭はチリ産の養殖ものが多いですね。
生の銀鮭ではなく「焼いた銀鮭の栄養価」を紹介します。
銀鮭に多いビタミン
まずはビタミン。
銀鮭の塩焼きを1切れ食べると、女性にとって1日に必要なビタミンの何%を摂ることができるのでしょうか?
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
銀鮭に多く含まれているビタミンは次の6つ。女性の1日に必要な量の何%を摂れるのかというと……
ビタミンB12 | 244% |
ビタミンD | 193% |
ナイアシン | 78% |
ビタミンE | 35% |
パントテン酸 | 26% |
ビタミンB6 | 22% |
この6つの栄養うち、ビタミンDとEのほかはすべてビタミンB群。
B12やナイアシンは普段から十分摂れていますが、不足ぎみなビタミンDをしっかり摂れるのはいいですね。
次は銀鮭にはどんなミネラルが多いのかお伝えします。
銀鮭に多いミネラル
銀鮭の塩焼き1切れ(80g)で、女性の1日分のミネラルの何%が摂れるでしょうか?
銀鮭に豊富なミネラルは次の4つ。女性の1日分のミネラルの何%を摂れるのかというと……
セレン | 115% |
リン | 31% |
カリウム | 18% |
マグネシウム | 9% |
セレンは抗酸化力がバツグンに高い栄養。マグネシウムは骨を強くしたり糖尿病を予防するはたらきがありますが、私たちに不足しがちな栄養です。
では、銀鮭1切れに含まれる食物繊維をお伝えしてから、銀鮭の7つの効果効能を紹介します。
銀鮭に多い食物繊維
銀鮭1切れで食物繊維をどのくらい摂ることができるでしょうか?
銀鮭だけでなく、魚や貝類には食物繊維は含まれていません。
ただ食物繊維は健康効果がとても高いにもかかわらず、私たちはかなりの不足。水溶性と不溶性の2種類を意識して食べるようにしましょう。
では、
銀鮭に多い栄養には
どんなはたらきがあるのでしょうか?
私たちはその栄養が
ちゃんと摂れているのでしょうか?
銀鮭に多い栄養とその効果
銀鮭1切れの栄養のなかで、女性の1日の必要量に対して豊富なものはこちら。
ビタミンB12 | 244% |
ビタミンD | 193% |
セレン | 115% |
ナイアシン | 78% |
ビタミンE | 35% |
リン | 26% |
ではこの6つの栄養は……
- 私たちはどのくらい摂れている?
- 銀鮭1切れでどのくらい補える?
- どんなはたらきがある?
についてお伝えします。
ビタミンB12
銀鮭に一番多い栄養はビタミンB12。貧血予防、脂肪を燃やすなどのはたらきがあります。
銀鮭のビタミンB12の量は?
1日に必要なビタミンB12は
女性も男性も2.4μg。
銀鮭1切れには5.9μg。
1日の必要量の2.5倍ほどです。
※1μg(マイクログラム)=100万分の1グラム。1g=1000mgで、1mg=1000μgです。
私たちは普段からビタミンB12をどのくらい摂れていて、銀鮭1切れでどう増えるのでしょうか?
女性が摂れている量は、238%
銀鮭1切れには、244%
合計で、482%
男性が摂れている量は、288%
銀鮭1切れには、244%
合計で、532%
ビタミンB12はお肉や魚に多い栄養。ふだんから十分に摂れていますし、銀鮭にもぎっしりと含まれています。
ビタミンB12の効果は?
おもなはたらきは次の5つ。
- 血液をつくる
赤血球やヘモグロビンを作って、貧血や疲労や体力の低下を防ぐ - 神経の伝達をスムーズにする
- 脂肪の代謝
脂肪をエネルギーに変える - タンパク質やDNAと合成
健康な細胞をつくる - 睡眠を促進
眠りのホルモン「メラトニン」の分泌を促進する
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、「ビタミンB12解説」
ビタミンD
2番目の栄養はビタミンD。免疫力を高めたり骨を丈夫にするはたらきを発揮します。
銀鮭のビタミンDは?
1日に必要なビタミンDは
女性も男性も8.5μg。
銀鮭1切れには16μg。
では、普段からどのくらい摂れていて、銀鮭でどう増えるかというと……
女性が摂れている量は、75%
銀鮭には、193%
合計で、268%
男性が摂れている量は、87%
銀鮭には、193%
合計で、280%
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンD解説」
私たちに不足ぎみなビタミンDですが、銀鮭なら1日に必要な量の2倍も含まれています。
ビタミンDの効果は?
おもに次の3つのはたらきがあります。
- 丈夫な骨をつくる(カルシウムの吸収を促進)
- 筋肉をスムーズに動かす
- 免疫を高めて風邪やインフルエンザから守る
ビタミンDは日光を浴びると体内でも作ることができます。ただ日照時間が短くなる秋・冬・梅雨の時期はビタミンDが不足がちに。
この時期は意識して日光を浴びたり、ビタミンDの多い食べ物(鮭、サバ缶、いわし、アジ、ぶり、しらす、たまごなど)を食べるようにしましょう。
セレン
銀鮭に3番目に豊富なセレン。抗酸化作用がバツグンに高い栄養です。
銀鮭のセレンは?
1日に必要なセレンは
女性が25μg、男性が30μg。
銀鮭1切れには29μg。
女性:1日に必要な量の115%
男性:1日に必要な量の96%
セレンは「私たちがふだんどのくらい摂れているか」の調査がありませんが、いろんな食べ物に含まれているので不足しにくいようです。
セレンの摂りすぎに注意
セレンは不足よりも摂りすぎに注意が必要な栄養。
女性の1日の必要量は25μg。
上限はその14倍の350μg。
銀鮭1切れには29μg。
一般的な食生活ならセレンを摂りすぎることはありませんが、サプリメントで摂る場合は注意しましょう。
ちなみに、セレンを継続的に摂りすぎた場合の悪影響はこちら。
- 脱毛、爪の変形
- 嘔吐、下痢
- 頭痛
- しびれなどの末梢神経の障害
- 神経過敏
- 疲労感
セレンの多い食べ物など、セレンの多い食べ物ランキング30【1食分】で比較!をご覧ください。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「セレン解説」、厚生労働省 eJIM「セレニウム」
セレンの効果は?
おもに5つのはたらきが期待されています。
- 若々しく元気な体をたもつ
- 動脈硬化を防ぐ
- 有害ミネラルから守る
- 脳血栓や心筋梗塞を防ぐ
- 男性不妊の改善への期待
ナイアシン
4番目の栄養はナイアシン。糖質・脂質をエネルギーに変えたり美肌効果も発揮します。
銀鮭のナイアシンは?
1日に必要なナイアシンは
女性が12mgNE、男性が15mgNE。
銀鮭1切れに9.4mgNE。
女性が摂れている量は、233%
銀鮭には、78%
合計で、311%
男性が摂れている量は、224%
銀鮭には、62%
合計で、286%
ナイアシンは食べ物に含まれるトリプトファンからも作られるので、不足しにくい栄養。また余った分は尿として排出されます。摂りすぎの心配もありません。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ナイアシン解説」
ナイアシンの効果は?
おもなはたらきは次の4つ。
- 糖質と脂質をエネルギーに変える
- 肌を整えてシミやソバカスを改善する
- 二日酔いや悪酔いを防ぐ
- 精神を安定させる
ビタミンE
銀鮭に5番目に多い栄養はビタミンE。サラサラ効果、抗酸化作用、血管を若々しくする栄養です。
銀鮭のビタミンEは?
1日に必要なビタミンEは
女性が6mg、男性が7mg。
銀鮭1切れには2.1mg。
女性が摂れている量は、108%
銀鮭には、35%
合計で、143%
男性が摂れている量は、100%
銀鮭には、30%
合計で、130%
なんとか必要量を摂れていますが、血圧が高い人、脂っこいものが好きな人、お酒をよく飲む人などはしっかり摂りたい栄養。
銀鮭のほかにも、アーモンド、落花生、かぼちゃ、ブロッコリー、豚肉、アジ、サバ缶、ゴールドキウイなどに豊富に含まれています。
ビタミンEの効果は?
おもなはたらきは次の7つ。
- 動脈硬化の予防
- 悪玉コレステロールをおさえて、心筋梗塞や脳梗塞を防ぐ
- 心疾患や貧血の予防
- 血行を良くしてコリや冷えを防ぐ
- 美肌・美髪
- 記憶力を高める
- 更年期障害の症状をやわらげる
とにかく流れをサラサラにするのがビタミンE。そして高い抗酸化作用で若々しく元気な体をサポートします。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「LDLコレステロール」、国立健康・栄養研究所「ビタミンE解説」
リン
銀鮭に6番目に多い栄養はリン。強い骨を作る、糖質をエネルギーに変えるなどのはたらきがあります。
銀鮭のリンは?
1日に必要なリンは
女性が800mg、男性が1000mg。
銀鮭1切れには250mg。
女性が摂れているリンは、118%
銀鮭には、31%
合計で、149%
男性が摂れているリンは、108%
銀鮭には、25%
合計で、133%
リンの効果は?
おもなはたらきは次の5つ。
- 強い骨や歯を作る
- 糖質の代謝を高める
- エネルギー作りを助ける
- 神経伝達をサポートする
- 筋肉の動きをサポートする
リンはほとんどの食べ物に含まれていて、不足することはまずありません。
逆に摂りすぎてしまうと次のような悪影響が出ることも。
- カルシウムの吸収を妨げる
- 骨が弱くなる
- 腎臓の機能が低下する
リンの多い食べ物は、スナック菓子、調味料、ハムやかまぼこなどの加工食品、するめいか、レバー、チーズ、魚類全般、豚肉、牛乳など。
くわしくはこちらをチェックしてみてください↓
リンの多い食べ物ランキング30【1食分】で比較!効能も!
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銀鮭に多く含まれる栄養とそのはたらきをお伝えしました。最後にこれらをまとめて、
銀鮭を食べると
どんな効能が得られる?
どんな人こそ食べると効果的?
についてお伝えします。
銀鮭の7つの効果効能
銀鮭にはビタミンB群、D、E、セレン、リン、カリウムなどが豊富。銀鮭に期待される効果効能をまとめてみました。
- 疲労回復・ダイエット
ビタミンB群が糖質や脂質をエネルギーに変えて脂肪を減らす - 心筋梗塞や脳梗塞の予防
セレンやビタミンEが悪玉コレステロールや過酸化脂質をおさえて、血管を健康にしなやかに維持する - 脳血栓の予防
セレンが血管を広げるとともに血栓を作りにくくする - 貧血の予防
ビタミンB12が血液(赤血球やヘモグロビン)を作り、ビタミンEがサラサラ効果で血流を良くする - 強い骨や歯をつくる
ビタミンDがカルシウムの吸収を高める - 美肌・美髪
ナイアシンがコラーゲンの生成を促進してシワを予防し、メラニンの生成もおさえてシミを予防する - 若々しく健康な体をつくる
セレンやビタミンEの高い抗酸化作用が老化や病衣の原因となる活性酸素を除去する
そこで、銀鮭をぜひ食べてもらいたい人は……
こんな人こそ銀鮭を食べて!
銀鮭をぜひ食べてほしい人はこちら。
- 疲れやすい、毎日忙しい
- 脂っこいものや味の濃いものが好き
- 白米・パン・麺類が好き
- なんにでも塩やしょうゆをかける
- 魚より肉が好き
- 野菜や海藻をあまり食べない
- あまり運動をしない
- 立ちくらみや頭痛が起こりやすい
私たちの体には肉より魚です。動物性脂肪は悪玉菌を増やし、ドロドロ化も進みます。サラサラ効果の高い銀鮭をぜひ食べましょう。
銀鮭に多い栄養:まとめ
銀鮭に多い栄養や期待される効果を紹介しました。
銀鮭に多い栄養:1日の必要量に対して多い栄養は、ビタミンB群、D、E、セレン、リン、カリウム、マグネシウム
銀鮭の効果:疲労回復、ダイエット、心筋梗塞や脳梗塞の予防、脳血栓の予防、貧血の予防、骨や歯を強くする、美肌・美髪、アンチエイジング
こんな人こそ食べて:疲れやすい、脂っこい食べ物が好き、炭水化物が好き、すぐ塩や醤油をかける、魚より肉が好き、野菜や海藻をあまり食べない、運動不足、立ちくらみや頭痛が起こりやすい
お値段も手ごろな銀鮭には栄養も健康効果も詰まっています。ふだんの食生活に積極的に取り入れてみてはいかがでしょうか。