頭から丸ごと食べられるわかさぎはカルシウムやたんぱく質など栄養がぎっしり!生活習慣病の予防など健康効果も満載です。
そんなわかさぎにはどんな栄養が多いのか、ご存じですか?
これからお伝えする内容を読むと、
- わかさぎに多い栄養は?
- フライを7尾食べると、
1日分の栄養の何%が摂れる? - わかさぎの効果は?
- どんな人こそ食べると効果的?
といったことがはっきりとわかります。
特に私たちがまったく足りていない「あの栄養」がたっぷり。わかさぎの栄養をしっかり摂って元気な毎日を過ごしましょう。
【関連記事】ししゃもの栄養がすごい!1食分5尾の栄養価と7つの効果効能とは?
わかさぎ7尾の栄養価
わかさぎに多い栄養は、ビタミンB群(B6、B12、ナイアシン)、ビタミンD、カルシウム、セレン、リン、銅、亜鉛、ヨウ素など。
いろんなビタミンやミネラルが豊富ですが、一番のメリットはぎっしり詰まったカルシウム。かなり不足している私たちですが、わかさぎなら十分に補うことができます。
わかさぎの効果として、強い骨や歯をつくる、心臓の動きを守る、筋肉をしなやかに動かす、感染症の予防、高血圧の予防、美肌、感情をおだやかにする、などが期待できます。
そんなわかさぎ。
どの栄養がどれほど含まれていて、
その栄養にどんなはたらきがあるのか、
ご存じですか?
ここでは一度に食べるわかさぎの量を7尾(70g)として、
- わかさぎを7尾食べると、
1日分の栄養の何%が摂れる? - わかさぎに多い栄養は何?
- どんな効果が期待できる?
といったかたちでわかりやすくお伝えします。
1食分の目安をわかさぎのフライ7尾(70g)として栄養価を紹介します
わかさぎに多いビタミン
まずはビタミン。
わかさぎを7尾食べると女性の1日分のビタミンの何%が摂れるのか、グラフにしてみました。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
わかさぎに多く含まれているビタミンは次の5つ。女性の1日に必要な量の何%を摂れるのかというと……
ビタミンB12 | 230% |
ナイアシン | 23% |
ビタミンD | 17% |
ビタミンB6 | 11% |
ビタミンA | 10% |
ビタミンB12が抜群に豊富なわかさぎ。その効果は貧血予防や脂肪燃焼など。ただビタミンB12は、私たちがふだんから必要量の2倍以上も摂れている栄養でもあります。
私たちが不足ぎみなビタミンの中でわかさぎに多いのは、ビタミンAとD。その効果はのちほど紹介します。
次はわかさぎにはどんなミネラルが多いのかお伝えします。
わかさぎに多いミネラル
わかさぎのフライで1日に必要なミネラルの何%が摂れるでしょうか?
わかさぎフライに豊富なミネラルは次の6つ。女性の1日分のミネラルの何%を摂れるのかというと……
セレン | 62% |
カルシウム | 49% |
リン | 31% |
銅 | 19% |
亜鉛 | 18% |
ヨウ素 | 16% |
セレンは抗酸化作用がバツグン!ビタミンEの60倍とも言われています。いろんな食べ物に含まれていて不足しにくい栄養でもあります。
そして私たちに不足していてわかさぎに豊富なミネラルはカルシウム。1日に必要な量の半分も摂ることができます!
最後に、わかさぎで食物繊維をどのくらい摂れるのかをお伝えしてから、わかさぎの効果効能を紹介します。
わかさぎに多い食物繊維
わかさぎには食物繊維がどのくらい含まれているのでしょうか?
わかさぎには含まれていません。食物繊維は炭水化物の一部。魚類には炭水化物そのものがほとんど含まれていないのです。
炭水化物=糖質+食物繊維
では、
不足しがちな栄養のなかで、
わかさぎに多い栄養は?
その栄養をどのくらい補える?
どんな健康効果が期待できる?
わかさぎで不足分を補える栄養とその効果
わかさぎに多い栄養はビタミンB12、セレン、カルシウム、リン、ナイアシン、銅、亜鉛などですが……
セレン、リン:
一般的な食生活ではまず不足しません。
ビタミンB12、ナイアシン、銅:
ふだんから必要な量の1.5倍~2倍以上も摂れています。
わかさぎが体にいいのは、
私たちに足りない栄養を補えるから。
わかさぎで私たちの不足分をしっかり補える栄養は、カルシウム、亜鉛、ビタミンD、ビタミンA、マグネシウムの6つ。
それでは、
- 普段からどのくらい摂れているのか
- わかさぎでどのくらい補えるのか
- どんなはたらきがあるのか
についてお伝えします。
カルシウム
わかさぎで不足分が補える栄養。1つめはカルシウム。丈夫な骨をつくるほか、高血圧の予防したり心臓の動きを守るはたらきがあります。
わかさぎのカルシウムの量
1日に必要なカルシウムは
女性が650mg、男性が750mg。
わかさぎ7尾には315mg。
わかさぎを食べると、不足しがちなカルシウムをどう補えるのかというと……
女性が摂れている量は、76%
わかさぎには、49%
合計で、125%
男性が摂れている量は、69%
わかさぎには、42%
合計で、111%
1日に必要な量の70%ほどしか摂れていませんが、わかさぎにはぎっしり詰まっています。
身近な食べ物の1食分あたりでカルシウム量を比べると、わかさぎが第1位。カルシウム源としては最高の食べ物なのです。
カルシウムの効果
おもなはたらきは次の6つ。
- 骨や歯を作る
骨や歯の主成分となって強く丈夫にする - 筋肉をスムーズに動かす
カルシウムが筋肉をギュッと縮めてマグネシウムがフワッとゆるめることで、筋肉がしなやかに動く - 心臓を規則的に動かす
筋肉の動き(伸び縮み)をスムーズにして心臓の動きをただしくたもつ - 高血圧を予防
カルシウムが不足すると骨の中のカルシウムを溶かして血液中へ過剰に補給するので、カルシウム濃度が高まって高血圧になる - 止血する
出血した時に血を固めて血を止めるのを助ける - 気持ちをおだやかに整える
神経の興奮をおさえて気分を落ち着かせる
強い骨や歯をつくるだけでなく、筋肉をスムーズに動かすはたらきで心臓も守ってくれる栄養なのです。
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」、e-ヘルスネット「カルシウム」、国立健康・栄養研究所「栄養摂取状況調査」、「カルシウム解説」
亜鉛
わかさぎで不足分が補える2つめの栄養は亜鉛。味覚を守り、感染症から守るミネラルです。
わかさぎの亜鉛
1日に必要な亜鉛は
女性が8mg、男性が11mg。
わかさぎ7尾には1.4mg。
では、普段からどのくらい摂れていて、わかさぎでどう補えるかというと……
女性が摂れている亜鉛は、96%
わかさぎには、18%
合計で、114%
男性が摂れている亜鉛は、84%
わかさぎには、13%
合計で、97%
わかさぎなら不足分をしっかりと補ってくれます。
わかさぎのほかにも亜鉛が多い食べ物には、牡蠣、いか、さば缶、レバー、豚肉、厚揚げ、高野豆腐、アーモンドなどがあります。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「亜鉛解説」
亜鉛の効果
おもに次の8つのはたらきが期待できます。
- 味覚を正常に保つ
- 感染症から守る
- 生活習慣病の予防
- 糖尿病の予防
- 有害物質の排出
- 弾力のある白い肌へ
- 抜け毛の予防
- 生殖機能を高める
ビタミンD
3つめの栄養はビタミンD。骨を丈夫にしたり、感染症の予防にも効果を発揮します。
わかさぎのビタミンD
1日に必要なビタミンDは
女性も男性も8.5μg。
わかさぎ7尾には1.4μg。
μg(マイクログラム)とは
100万分の1グラムのこと。
1g=1000mg(ミリグラム)
1mg=1000μg
わかさぎのフライを食べると……
女性が摂れている量は、75%
わかさぎには、17%
合計で、92%
男性が摂れている量は、87%
わかさぎには、17%
合計で、104%
ビタミンDの効果
おもなはたらきは次の3つ。
- 丈夫な骨をつくる(カルシウムの吸収を促進)
- 筋肉の動きをスムーズにする
- 免疫を高めて風邪やインフルエンザから守る
ビタミンDが不足すると骨や筋肉が弱くなりがち。とくに閉経後は女性ホルモンの分泌量が減って骨粗しょう症のリスクが高まります。
ビタミンDは日光を浴びることで体内で作られますが、日照時間が短い冬はビタミンDが不足がちに。
冬は特に意識して日光を浴びたり、ビタミンDの多い食べ物(鮭、サバ缶、いわし、アジ、ぶり、しらす、たまごなど)を食べるようにしましょう。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンD解説」
ビタミンA
わかさぎで不足分が補える4つめの栄養はビタミンA。感染症を防ぐ、目の健康を守るなどの効果があります。
わかさぎのビタミンA
1日に必要なビタミンAは、
女性が700μgRAE、男性が900μgRAE。
わかさぎ7尾には69μgRAE。
女性が摂れている量は、74%
わかさぎには、10%
合計で、84%
男性が摂れている量は、61%
わかさぎには、8%
合計で、69%
ふだん摂れている量があまりに少ないので、わかさぎだけではまだ足りません。
にんじん、春菊、かぼちゃ、大根の葉、ほうれんそう、サニーレタス、たまごなども意識して食べましょう↓
ビタミンAの効果
おもなはたらきは次の5つ。
- 風邪などの感染症の予防
- さまざまな病気や老化の予防
- 美肌・美髪
- 夜盲症の予防
- 子供の成長を促進
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「ビタミンA解説」
粘膜を健康的に保つことでウイルスをブロックして感染症から守り、抗酸化作用でいろんな病気や老化からも守る栄養がビタミンAです。
マグネシウム
5つめの栄養はマグネシウム。カルシウムと一緒に骨を強くしたり血圧を調整します。
わかさぎのマグネシウム
1日に必要なマグネシウムは
女性が290mg、男性が370mg。
わかさぎ7尾には17.5mg。
女性が摂れている量は、81%
わかさぎには、6%
合計で、87%
男性が摂れている量は、71%
わかさぎには、6%
合計で、76%
カルシウムを十分摂ってもマグネシウムが足りないと、骨が作られないだけでなく体調不良の原因にもなります。
わかさぎのほか、豆腐、豆乳、厚揚げ、枝豆、玄米、そば、アーモンド、ピーナツなど、マグネシウムの多い食べ物を意識して食べましょう。
マグネシウムの効果
おもなはたらきは次の6つ。
- 丈夫な骨をつくる
- 不整脈・狭心症・心筋梗塞を防ぐ
- 筋肉がつったりけいれんするのを防ぐ
- 糖尿病やメタボなど生活習慣病を防ぐ
- 高血圧を防ぐ
- 気持ちをおだやかにたもつ
マグネシウム不足で糖尿病やメタボリックシンドロームのリスクがぐんと高まると言われています。
私たちに足りていないマグネシウム。意識して摂るようにしましょう。
*-*-*-*-*
わかさぎに多く含まれる栄養とそのはたらきを紹介しました。最後にこれらをまとめて、
わかさぎを食べると
どんな効果効能が得られる?
どんな人こそ食べると効果的?
についてお伝えします。
わかさぎの7つの効果効能
わかさぎはビタミンA、D、カルシウム、マグネシウムなどを私たちの不足分をしっかりと補ってくれます。
これらの栄養のはたらきから、期待できる効果をまとめてみました。
- 骨や歯を作って丈夫にする
カルシウム・マグネシウム・ビタミンDが強い骨や歯を作り、骨をしなやかに保つ - 心臓の動きを守る
カルシウムやマグネシウムが筋肉をスムーズに動かすので、体の動きがしなやかになって心臓も規則的に動かす - 感染症から守る
ビタミンA・D・亜鉛が粘膜を正常に維持して免疫機能を高める - 生活習慣病を予防
ビタミンAと亜鉛の抗酸化作用がいろんな病気や老化の原因となる活性酸素を取り除く - 高血圧を予防
カルシウムが血液中のカルシウム濃度を調整し、マグネシウムが動脈をゆるめて血圧を下げる - 美しい肌や髪をつくる
ビタミンAや亜鉛がコラーゲンを作って新陳代謝を促進して、肌・髪・爪を健康に保つ - 神経の興奮をおさえて感情をおだやかにたもつ
そこで、わかさぎをぜひ食べてもらいたい人は……
こんな人こそわかさぎを食べて!
わかさぎをぜひ食べてほしい人はこちら。
- 50歳を過ぎている(骨密度の低下)
- 成長期のお子さん(強い骨を作る)
- 白米・パン・麺類が好き(生活習慣病の予防)
- 脂っこいものや甘いものが好き
- 風邪をひきやすい
- 足がつりやすい
わかさぎを食べる一番の目的はカルシウム。1日に必要な量の半分も補うことができます。
50歳を過ぎて骨粗しょう症や生活習慣病を予防したい人はもちろんのこと、成長期のお子さんにもぜひ食べてもらいたいのがわかさぎなのです。
わかさぎの栄養と効果:まとめ
わかさぎに多い栄養と期待される効果を紹介しました。
わかさぎに多い栄養:1日に必要な量に対して多い順に、ビタミンB12、セレン、カルシウム、リン、ナイアシン、銅、亜鉛、ビタミンD、ヨウ素、ビタミンB6
わかさぎで不足を補える栄養:カルシウム、亜鉛、ビタミンD、ビタミンA、マグネシウム
わかさぎの効果:骨や歯を強くする、心臓の動きを守る、筋肉をスムーズに動かす、感染症を予防する、生活習慣病の予防、高血圧の予防、美肌・美髪、感情をおだやかにする
こんな人こそ食べてほしい:50歳以上の方、成長期のお子さん、白米・パン・麺類が好き、脂っこいものや甘いものが好き、風邪をひきやすい、足がつりやすい
わかさぎでしっかり摂れるのはなんといってもカルシウム!魚不足、海藻不足な人はぜひ食べてみてください。