ビタミンCが多い食べ物といえば果物。なかでも柑橘系の果物に多いイメージもありますが……
本当にそうでしょうか?
そこで身近な果物の中から、100gあたりではなく「一度に食べる量」に含まれるビタミンCの多い順に20位までランキングしました。
このページを読めば、どの果物をどのくらい食べると1日に必要なビタミンCの何%が摂れるのか、手に取るようにわかりますよ!
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では身近な果物の中から100gあたりではなく1食分あたりの含有量に換算して、ビタミンCの多い果物を20位まで紹介します。
ビタミンCの多い果物ランキング
ビタミンCが多い果物は、ゴールドキウイ、柿、いちご、パイナップル、グリーンキウイ、ネーブルオレンジやグレープフルーツといった柑橘類、すいかなど。
1食分あたりの含有量で20位までランキングしたグラフがこちらです。
※参考サイト:
文部科学省「食品成分データベース」
ビタミンCがもっとも多い果物はゴールドキウイ。次いで柿、いちご、パイナップル、グリーンキウイ。
ビタミンCの効果としては、感染症の予防、若々しい体を維持する、ストレスから守る、血管・肌・骨を強くする、貧血予防などがあります。
ところで私たちは、普段からビタミンCを十分に摂れているのでしょうか?
1日に必要なビタミンCと私たちが摂れている量を比べてみると……
男女ともに不足しています。果物に限らずビタミンCはどんな食べ物に含まれているのかイメージしやすいでしょうから、普段から意識して食べるようにしましょう。
ではこの20位までの果物の「一度に食べる量に含まれるビタミンC」をくわしくお伝えしていきます。
1~10位の果物
まずは1~10位の果物です。
ビタミンC:12歳以上なら……
女性の必要量=100mg
平均の摂取量=88mg
男性の必要量=100mg
平均の摂取量=82mg
1~10位の果物には37~140mg。1日に必要なビタミンCの37%~140%を摂ることができます。
女性は12mg不足、男性は18mg不足、ということを頭に置きながら読み進めてください。
特に、たばこ、お酒、運動、疲労、睡眠不足、外食しがち、コンビニよく利用する……。そんな人はビタミンCは多めに摂りましょう。
1位:ゴールドキウイ
ゴールドキウイ1つ(100g)に
140mg
1日に必要なビタミンCの1.4倍の量を摂ることができます。
ゴールドキウイは果物の中でだけでなく「ビタミンCの多い食べ物」のなかでもトップ。健康はもちろん美容のためにも欠かせない果物です。
ゴールドキウイはぎっしり詰まったビタミンCのほか、ビタミンE、B6、葉酸、カリウム、水溶性食物繊維も豊富な果物。感染症を防ぐ、ストレスから守る、アンチエイジング、サラサラ効果を発揮します。
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2位:柿
柿1個に
129mg
柿1個は200gほど。種なし柿の皮だけを除くと可食部は184gほどです。
柿はダントツに多いビタミンCをはじめ、ビタミンB群、マンガン、カリウム、クロム、不溶性食物繊維が多い果物。風邪を早く治す、血糖値を下げる、疲労回復、便秘を解消する効果が期待できます。
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3位:いちご
いちご10粒(200g)に
124mg
1日に必要なビタミンCの1.2倍ですね。
3位のいちごまでがダントツにビタミンCが多い果物。4位になるとこのほぼ半分にまで減ってしまいます。
※いちごは分類上は「野菜」ですが、果物のような食べ方をするので果物のランキングに入れました
4位:パイナップル
パイナップル1/4個(200g)に
70mg
パイナップルはビタミンB群、マンガン、銅、カリウム、不溶性食物繊維も豊富な果物。疲労回復、感染症の予防、貧血の予防、アンチエイジング、デトックス、美肌に効果的です。
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5位:グリーンキウイ
グリーンキウイ1つ(100g)に
69mg
ゴールドキウイは1個に140mgのビタミンC。グリーンキウイはその半分です。
グリーンキウイは食物繊維も豊富。腸内環境を整えるためにも「夜のキウイ」がおすすめです。
6位:ネーブルオレンジ
ネーブルオレンジ1個(104g)に
64mg
ここで初めて柑橘系の果物が登場。1日に必要なビタミンCの63%ですね。
7位:はっさく
はっさく1/2個(97g)に
39mg
7位のはっさくはネーブルオレンジの約半分のビタミンC。1日に必要なビタミンCの39%です。
8位:グレープフルーツ
グレープフルーツ1/2個(105g)に
38mg
グレープフルーツはホワイトもルビーもビタミンCの含有量は同じ。
酸っぱいのでもっと多く含まれているような気もしますが、同じ100gほどで比べても、1位のゴールドキウイの1/4ほどのビタミンCなのです。
グレープフルーツはビタミンCのほか、ビタミンB群、カリウム、銅が豊富な果物。風邪を早く治す、コレステロールをおさえる、血圧を下げる、ストレスから守る、感情を穏やかにする効果が期待できます。
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9位:すいか
すいか1/8玉(375g)に
38mg
すいかにはビタミンA(1日に必要な量の30%ほど)や カリウム(1日に必要な量の20%ほど)なども豊富。
すいかはβ-カロテン、B6、パントテン酸、カリウム、マグネシウムもたっぷり!感染症の予防、美肌、アンチエイジング、中性脂肪・血圧など生活習慣病を予防するはたらきがあります。
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※すいかは分類上「野菜」ですが果物の感覚で食べているのでこの果物ランキングに入れました
10位:なつみかん
なつみかん1/2個(96g)に
37mg
1日に必要なビタミンCの37%が含まれています。
*-*-*-*-*
ビタミンCの多い果物を1~10位までお伝えしました。次は11~20位の果物です。
11~20位の果物
ビタミンCの多い果物。
続いて11~20位です。
ビタミンCの必要量
12歳以上なら、
女性も男性も100mg
女性は12mg不足、男性は18mg不足です。
11~20位の果物には5~33mg。1日分のビタミンCの5%~33%が含まれています。
11位:きんかん
きんかん4個(68g)に
33mg
1日に必要なビタミンCは100mg。きんかん4個にはその33%が含まれています。
きんかんは、ビタミンE、水溶性と不溶性の食物繊維、カルシウム、カリウムも豊富な果物。感染症予防、サラサラ効果、血圧、血糖値・中性脂肪といった生活習慣病の予防が期待できます。
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12位:みかん
Mサイズのみかん1個(80g)に
26mg
13位:マンゴー
マンゴー1/2個(91g)に
18mg
14位:バナナ
バナナ1本(90g)に
14mg
幸せホルモン「セロトニン」の材料でもあるトリプトファンの豊富なバナナ。
朝のバナナは感情をおだやかにして集中力も高め、夜の心地よい眠りもサポートしてくれます。
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15位:ラズベリー
ラズベリー20粒(60g)に
13mg
16位:さくらんぼ(国産)
さくらんぼ15粒(81g)に
10mg
1日に必要なビタミンCの10%を摂ることができます。
さくらんぼは葉酸、ビタミンE、カリウム、不溶性食物繊維が多く、胎児の成長を守る、貧血の予防、免疫力アップ、血圧を下げる、便秘を解消するはたらきを発揮します。
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17位:桃
桃1/2個(106g)に
9mg
18位:アメリカンチェリー
アメリカンチェリー10粒(91g)に
8mg
アメリカンチェリーは葉酸、カリウム、銅、水溶性食物繊維、ビタミンEもたっぷり!胎児の成長を守る、貧血予防、骨粗鬆症の予防、高血圧を改善する効果が期待できます。
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19位:りんご
りんご1/2個(128g)に
5mg
20位:ブルーベリー
ブルーベリー50粒(50g)に
4mg
1日に必要なビタミンCは100mg。その4%を摂ることができます。
*-*-*-*-*
ビタミンCの豊富な果物をランキングで20位までお伝えしました。もう一度グラフを見てみましょう。
柑橘系の果物よりも、キウイ・柿・いちごのほうがビタミンCが2倍も3倍も多い。ちょっと意外だったかもしれませんね。
さて、ビタミンCには具体的にどんな効果があるのか、不足するとどんな影響があるのか、ご存じですか?
そこで、
- ビタミンCの7つの効果
- 不足するとどうなる?
- 摂りすぎるとどうなる?
そしてあらためて、
- 1日に必要なビタミンC
- 私たちの普段の摂取量
- ビタミンCが不足しやすい人とは?
についてお伝えします。
ビタミンCの効果とは?
ビタミンCにはどんな効果があるでしょうか?
また、不足したり摂りすぎるとどんな影響があるのでしょうか?
ビタミンCの7つの効果
ビタミンCにはおもに次の7つの効果があるとされています。
- 感染症の予防
免疫アップで風邪やインフルエンザなどを予防 - 病気や老化の予防
抗酸化作用で活性酸素を除去 - ストレスから守る
ストレスで発生する活性酸素を除去 - 貧血の予防
鉄分の吸収をサポートする - 動脈硬化の予防
コレステロールを体から排出してサラサラに - 血管・皮膚・骨を強くする
血管や皮膚や骨の材料となるコラーゲンを生成するためにはビタミンCが必要 - 美肌
シミ、シワ、そばかすを防いで白い肌に
ビタミンCが不足すると?
ビタミンC不足になるとこんな影響が考えられます。
- 風邪やインフルエンザなどになりやすい
- ストレスによる不調が出やすい
- 疲れがとれない
- シミ、シワ、肌荒れ
- 老化による体の不調
ビタミンCは抗酸化のビタミン。あらゆる病気や老化の原因である活性酸素を除去してくれる重要な栄養素です。
健康で若々しく美しくあるために、ビタミンCの多い果物など意識して摂りましょう。
ビタミンCを摂りすぎると?
ビタミンCは摂りすぎの心配はありません。
摂りすぎても余分なビタミンCは尿として排出されるので、悪影響を及ぼすことはないでしょう。
※参考サイト:
国立健康・栄養研究所「ビタミンC解説」
不足しないようにしっかりと摂りたいビタミンC。どのくらい摂るのがよいのでしょうか?
ビタミンCの必要量と摂取量
あらためて、ビタミンCはどのくらい摂るのがよいのか、私たちは普段からどのくらい摂れているのか、お伝えします。
1日に必要なビタミンC
ビタミンCの必要な量(=推奨量)は厚生労働省の「日本人の食事摂取基準-2020年版」で定められています。
ビタミンCの必要量
12歳以上なら、
女性も男性も100mg
さて、私たちは普段からビタミンCをどのくらい摂れているのかというと……
私たちのビタミンCの摂取量
私たちが実際に摂れているビタミンCの量はこちら!
実際に摂れているビタミンCの量
女性:88mg
※ 12mg不足(12%不足)
男性:82mg
※ 18mg不足(18%不足)
※参考サイト:厚生労働省「日本人の食事摂取基準-2020年版」、国立健康・栄養研究所「主な健康指標の経年変化:栄養摂取状況調査」
男女ともに不足しています。
必要な量が十分摂れていないだけでなく、仮にしっかり摂れている人でも、「体内で大量に消費されてしまって結局足りない状態になっている」 人もいます。
それはどんな人かというと……
ビタミンCが不足しやすい人
ビタミンCが不足しやすい人はこちら。
- たばこやお酒をよく飲む
- 運動が好き(激しい運動)
- 肉体労働をしている
- 睡眠不足、疲れがとれない
- ストレスが多い
- 更年期障害
このような人は体内でビタミンCが大量に消費されがち。1日100mgで十分なのではなく、多めにこまめにビタミンCを摂ることが大切です。
また、
- 外食が多い
- ファーストフードをよく利用する
- インスタント食品をよく食べる
- 野菜や果物をあまり食べない
- 大豆や大豆加工品をあまり食べない
- ベジタリアン、ビーガン
このような人は、ビタミンCの摂取量がそもそも少なかったり、ビタミンCを摂っていてもたんぱく質が少ないために十分吸収されなかったり。
あてはまるようでしたら、ビタミンCの多い食べ物だけでなくいろんな食べ物を幅広く食べるよう心がけましょう。
ビタミンCの多い果物:まとめ
ビタミンCの多い果物、効果、必要な量と私たちの摂取量についてお伝えしました。
ビタミンCの多い果物:ゴールドキウイ、柿、いちご、パイナップル、グリーンキウイ、ネーブルオレンジやグレープフルーツといった柑橘類、すいか、マンゴー、バナナ
ビタミンCの効果:感染症の予防、若々しい体を維持する、ストレスから守る、血管・肌・骨を強くする、貧血予防
不足すると?:感染症にかかりやすい、ストレスによる不調が出やすい、疲れがとれない、シミ、シワ、肌荒れ、老化による体の不調
摂りすぎると?:心配ありません。余分なビタミンCは尿と一緒に排出されます。
1日の必要量:12歳以上なら女性も男性も100mg。女性は12mg不足、男性は18mg不足です。
不足しやすい人は?:お酒、たばこ、激しい運動、肉体労働、疲労、睡眠不足、ストレス、更年期障害など
果物は手軽に食べることができて、ビタミン、ミネラル、食物繊維、酵素が多く含まれています。
食事の前やおやつ代わりに果物を取り入れてみてはいかがでしょうか。